埼玉県CO2排出削減設備導入補助金 初回枠は受付終了|リピーター枠と補欠申請を解説

補助金

埼玉県の「令和7年度補正予算 CO₂排出削減設備導入補助金【緊急対策枠】(令和8年4月募集開始分)」は、初めて申請する方向けの【初回枠】が2026年7月27日に予算額(11億円)に達し、同日17時で申請受付を終了しました。7月27日の申請分は抽選で対象者・補欠者が決定されます。

一方、過去に緊急対策枠の受給実績がある方向けの【リピーター枠】(予算9億円)は引き続き受付中です(2026年8月1日時点)。また、初回枠については補欠者補充のための申請(補欠申請)が後日実施予定と公式発表されています。

本記事では、最新の受付状況と、リピーター枠・補欠申請で申請する場合の要件(高効率設備の判定方法、太陽光の蓄電池同時導入など)、申請済みの方が確認すべき実績報告の期限と事前登録を、埼玉県の公式情報に基づいて解説します。

現在の受付状況(2026年8月1日時点)

初回枠は7月27日に予算到達で受付終了・当日申請分は抽選

埼玉県の公式発表によると、【初回枠】は2026年7月27日16時半に予算額に達し、同日17時で申請受付を終了しました(埼玉県公式ページ)。

予算額に達した7月27日の申請については、抽選により申請受領対象者と補欠者が決定されます。抽選結果は、申込時に登録したメールアドレスあてに後日通知されると公式に案内されています。

初回枠の補欠申請が後日実施予定

公式ページでは「後日、【初回枠】の補欠者補充のための申請(補欠申請)を受け付けます。詳細が決まり次第、本ホームページでお知らせします」と発表されています。実施時期・方法は未定のため、公式ページの更新を確認してください。

参考として、前回の令和6年度緊急対策枠(令和7年4月募集開始分)では、2025年10月9日の予算到達後、10月10日〜10月23日の約2週間、補欠申請が受け付けられました(令和6年度分の公式ページ)。今回も同じ日程になるとは限りませんが、短期間で締め切られる可能性を想定し、書類は先に準備しておくのが安全です。

リピーター枠は受付中(先着順)

過去に「緊急対策枠」の受給実績がある事業者向けの【リピーター枠】(予算9億円)は、2026年8月1日時点で受付中です。申請期間は予算額に達するまでで、電子申請により受け付けた順(先着順)で採択されます。申請額の累計は公式ページで随時公開されているため、申請前に残り予算を確認してください。

埼玉県CO2排出削減設備導入補助金(緊急対策枠)の基本情報

項目 内容
正式名称 令和7年度補正予算 CO₂排出削減設備導入補助金【緊急対策枠】(令和8年4月募集開始分)
現在の状況 初回枠:受付終了(2026年7月27日予算到達・補欠申請を後日実施予定)/リピーター枠:受付中(2026年8月1日時点)
実施機関 埼玉県(環境部温暖化対策課)、補助金事務局は株式会社日本旅行(委託)
対象者 埼玉県内で1年以上事業活動を営む法人・個人事業主(会社は中小企業者に限る)
補助率・上限 補助対象経費の1/2、1事業所あたり上限500万円
予算額 初回枠11億円(到達済み)/リピーター枠9億円
対象事業 ①高効率設備への更新 ②再生可能エネルギーの導入 ③CO₂排出量の少ない燃料等への転換(対象経費合計60万円以上)
申請期間 2026年4月27日〜予算額に達するまで(初回枠は7月27日で終了)
申請方法 電子申請のみ(受付は土日祝を除く9時〜17時。郵送・メール・FAX・持参は不可)
実績報告 2027年(令和9年)1月15日締切。環境SDGs取組宣言企業制度への登録が事前に必要
問い合わせ先 埼玉県環境部温暖化対策課 048-830-3021/電子申請の操作は補助金事務局(日本旅行)050-1871-2800(平日9時〜17時)

本制度は国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用した令和7年度補正予算事業で、令和8年度予算の「スマートCO2排出削減設備導入事業」とは別の制度です(違いは後述)。

自社が対象になるか確認する

対象者の要件(会社は中小企業者限定)

対象は、埼玉県内で1年以上事業活動を営んでいる法人および個人事業主です。株式会社・合同会社などの「会社」(特例有限会社、士業法人を含む)は、中小企業基本法上の中小企業者(業種ごとの資本金または従業員数の基準のいずれかを満たすこと)に限られます。

業種別の基準は、製造業・建設業・運輸業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下です。なお、公式ページには「会社法上の会社等および士業法人以外の法人は上記制限はありません」と明記されています。

また、令和8年度予算のスマートCO2排出削減設備導入補助金を受給した方・受給予定の方は対象外です。

対象事業所の要件(賃貸・住居兼用の扱い)

対象となる事業所は、申請時点で稼働期間が1年以上(再生可能エネルギー利用設備を設置する場合は1か月以上)の県内事業所で、自ら所有または賃貸借していることが要件です。賃貸物件で申請する場合は、所有者の承諾書(公式ページに例を掲載)が必要です。

住居兼事業所の場合、住居部分は対象外です。エネルギーメーターが事業所用と居住用で分かれていない場所への再エネ設備設置などは対象にならないため、事前に窓口へ確認してください。

対象事業と対象経費の境界

対象となる3つの事業(合計60万円以上)

補助対象は、補助対象経費の合計が60万円以上となる次の事業です。

  • (1)高効率設備への更新:空調設備、変圧器、コンプレッサー、ボイラー、冷凍・冷蔵設備など。照明設備は対象外。15年以上使用していると認められる設備の更新であること。能力増強は原則対象外
  • (2)再生可能エネルギーの導入:年間想定発電量の65%程度を目安に自家消費すること。太陽光発電設備は蓄電池の同時導入が必須(既存の太陽光発電設備に蓄電池のみを新規設置することは可能)
  • (3)CO₂排出量の少ない燃料等を使用した設備への更新等:重油焚ボイラーの都市ガス・LPGへの転換、ヒートポンプ化、コジェネレーション設備の導入など(設備更新の場合は高効率設備への更新であること)

経費の内訳は、設備費(設備・必要不可欠な付属機器)と工事費(労務費、設計費、材料費、機器搬入費など)が対象です。

高効率設備に該当するかを確認する方法

「高効率設備」に該当するかは、公式に次の3つの基準で判定されます(いずれかに該当すればよい)。

  • ①省エネ法のトップランナー基準達成率100%以上の設備
  • ②経済産業省所管の省エネ補助金(令和7年度補正 省エネ・非化石転換補助金/令和6年度補正 省エネルギー投資促進支援事業費補助金の設備単位型)で補助対象設備として登録・公表されている設備。SIIの型番検索ページで導入予定設備の型番が登録されているか確認できます
  • ③上記で対象となっていない種類の設備で、一般的な設備と比べ10%以上の省エネ改善効果が証明できる設備

公式ページに確認用フロー図(PDF)が用意されているため、見積を取る前に導入予定設備の型番で確認しておくと、申請後の不備を避けられます。

対象外となる主な経費

  • 照明設備(LED化など)の更新費用
  • 能力増強に係る経費(更新前より能力の高い設備への強化、台数の増加は原則、過剰と判断)
  • 撤去費、移設費、処分費
  • 通信費、光熱水費、旅費
  • 居住用途に係る設備の導入費用
  • 消費税および地方消費税

このほかにも募集要領・公式Q&Aで対象外と定められる経費があります。判断に迷う経費(中古設備の扱いなど)は、申請前に募集要領を確認するか事務局に問い合わせてください。

補助率・上限額と計算例

補助率は補助対象経費の1/2、上限は1事業所あたり500万円です。埼玉県内に複数の事業所がある場合は、事業所単位で申請します。

  • 【計算例(想定例)】高効率空調への更新に対象経費800万円をかける場合:800万円×1/2=400万円が補助額の目安。自己負担は400万円と消費税分
  • 【計算例(想定例)】太陽光+蓄電池の導入に対象経費1,200万円をかける場合:1,200万円×1/2=600万円だが上限500万円を適用。自己負担は700万円と消費税分

上記は計算方法を示す想定例で、実際の採択事例ではありません。消費税は補助対象外経費のため、税抜の対象経費で計算されます。交付額算定の詳細は公式ページ掲載の交付要綱・募集要領で確認してください。

申請方法(リピーター枠・補欠申請に共通する実務)

電子申請のみ・入口は平日9時〜17時のみ開いている

申請は電子申請のみで、郵送・電子メール・FAX・持参は受け付けられません。電子申請の入口は土日祝日を除く9時から17時までと案内されており、夜間や休日には申請できません。先着順のため、この受付時間を前提に提出タイミングを計画してください。

申請先は補助金事務局(委託先:株式会社日本旅行)です。電子申請システムの操作方法に関する問い合わせは事務局(050-1871-2800、土日祝を除く9時〜17時)、制度に関する問い合わせは埼玉県環境部温暖化対策課(048-830-3021)が窓口です。

必要書類・様式

交付申請書(様式第1号)と、別紙のCO2削減量算定シートの提出が必要です。様式は公式ページからダウンロードできます。賃貸物件で申請する場合は所有者の承諾書、高効率設備の更新では既存設備を15年以上使用していることが分かる資料など、事業内容に応じた添付書類が求められます。詳細は募集要領と公式Q&Aで確認してください。

申請時には13桁の法人番号の入力が必要です(国税庁法人番号公表サイトで検索可能)。

申請済みの方・採択後の流れ

7月27日の初回枠申請分は抽選結果のメール通知を待つ

予算到達日(2026年7月27日)に初回枠へ申請した場合は、抽選により申請受領対象者・補欠者が決定され、結果は申込時に登録したメールアドレスに通知されます。補欠となった場合は、後日実施される補欠申請の案内を公式ページで確認してください。

交付決定前の発注・契約は補助対象外

補助対象になるのは交付決定後に発注・契約した事業です。交付決定通知を受け取る前に設備の発注や工事契約を行うと補助対象外となるため、見積取得までにとどめ、発注は交付決定後に行ってください。

実績報告は2027年1月15日締切・環境SDGs取組宣言企業への登録が必要

実績報告の電子申請は令和9年(2027年)1月15日締切です。また、実績報告には「環境SDGs取組宣言企業」制度への登録が事前に必要と公式ページに明記されています。登録がまだの場合は、設備工事と並行して早めに手続きしておくと、実績報告の直前に慌てずに済みます。

スマートCO2排出削減設備導入事業との違い・併用可否

埼玉県には、本制度(令和7年度補正・緊急対策枠)とは別に、令和8年度予算の「スマートCO2排出削減設備導入事業」があります。スマートCO2の公式ページには両制度の併用は不可と明記されており、スマートCO2の受給者・受給予定者は緊急対策枠に申請できません。

エネルギー管理システム(EMS)の導入は緊急対策枠の補助対象設備に含まれていません。EMSを導入したい場合はスマートCO2側の対象ですが、スマートCO2はEMSと設備更新等の同時導入事業(対象事業4)が2026年7月10日で受付終了し、設備更新等の導入事業(対象事業1〜3)と対象事業4の二次募集は受付開始時期未定(決まり次第公式ページで案内)となっています(2026年8月1日時点)。

現時点では、リピーター枠の要件を満たす事業者は緊急対策枠を、初回枠の補欠申請を待つ事業者とEMS導入を検討する事業者はスマートCO2の募集再開情報も並行して確認する、という整理になります。

公式の活用事例と注意喚起

県が公開している導入実例

埼玉県は事業者支援制度(融資・補助制度)活用事例のページで、CO2排出削減設備導入補助金を活用した導入実例(興洋化学株式会社埼玉工場、コルコート株式会社第一工場)を公開しています。過年度分を含む事例のため制度内容は現行と異なる場合がありますが、高効率設備更新の取組イメージの参考になります。

「自己負担なし」などの勧誘への公式注意喚起

公式ページには、「自己負担なし」や「後日のキャッシュバック」をうたう不適切な営業活動が過去の補助金申請で確認されているとの注意喚起が掲載されています。施工業者の指示であっても、契約書の二重作成や経費の水増しは不正行為であり、申請者自身が責任を問われます。虚偽申請が判明した場合は交付決定の取消しや受給後の返還請求が行われます。

県は、提示された金額が妥当か判断するため、別の業者からも見積もりを取って設備費・工事費を比較検討することを推奨しています。

埼玉県CO2排出削減設備導入補助金のまとめ

埼玉県CO2排出削減設備導入補助金(緊急対策枠)は、初回枠が2026年7月27日に予算到達で受付終了となり、現在はリピーター枠(過去の受給実績がある事業者向け・先着順)のみ申請できます。初回枠の補欠申請は後日実施予定で、詳細は公式ページで発表されます。

リピーター枠や補欠申請を検討する場合は、①導入予定設備が高効率設備の判定基準(トップランナー100%・SII登録型番など)を満たすか、②太陽光は蓄電池同時導入の要件を満たすか、③対象経費が60万円以上かを先に確認し、電子申請の受付時間(平日9時〜17時)内に申請できるよう書類を整えてください。

申請済みの方は、交付決定前に発注しないこと、実績報告(2027年1月15日締切)の前提となる環境SDGs取組宣言企業への登録を済ませることが重要です。最新の受付状況・補欠申請の日程は埼玉県の公式ページで確認してください。