久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金【令和8年度】上限20万円・経費別上限と申請スケジュール

補助金

久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金(令和8年度)は、久留米市内の小規模事業者がデジタル技術を活用して業務効率化や経営課題の解決に取り組むときの経費を、補助率1/2・上限20万円で補助する久留米市の制度です。

ただし、この補助金は「対象経費×1/2」だけで補助額が決まるわけではありません。ウェブサイト関連費と機器購入費には別枠の上限が設けられ、対象経費は消費税を含まない金額で計算し、最後に1,000円未満を切り捨てます

さらに、申請するには前提として「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」でアドバイザーの提案を受けている必要があります。この前提事業の申込締切は令和8年11月30日(月)で、補助金の申請期限である令和8年12月28日(月)より約1か月早く設定されています。

本記事では、令和8年6月24日施行の交付要綱と同日付の申請の手引きをもとに、対象になるかの判定・経費別上限を踏まえた補助額の計算・申請期限からの逆算・交付決定後の実務までを整理します。

  1. 久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金の基本情報
  2. 自社が対象になるか|3つの入口条件と見落としやすい除外規定
    1. 従業員数の基準は「20人以下」、商業・サービス業は「5人以下」
    2. 一般社団法人・医療法人・社会福祉法人・NPO法人は対象外
    3. 前提条件となる「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」とは
    4. 申請が認められない事業者
  3. 補助額の計算方法|「対象経費×1/2」だけでは決まらない
    1. 計算は4ステップで確認する
    2. ウェブサイト関連費と機器購入費には別枠の上限がある
    3. 【計算例】ケース別の補助額と自己負担額
  4. 対象経費と対象外経費の境界
    1. 5つの経費区分と具体例
    2. 月額料金・年払いは「事業実施期間分」だけが対象
    3. 対象外となる経費
    4. 認められない支払い方法
  5. 申請期限から逆算する準備スケジュール
    1. 実質の入口は令和8年11月30日
    2. gBizIDプライムの取得には申請から2〜3週間かかる
    3. 交付決定前の発注・契約・支払いは対象外になる
    4. 証明書類には有効期限がある
  6. 申請手順と必要書類
    1. Jグランツによるオンライン申請の流れ
    2. 交付申請時に提出する書類
    3. 紙媒体で申請する場合
  7. 交付決定後にやること|実績報告・入金・保管義務
    1. 実績報告の期限と提出書類
    2. 補助金が入金されるまでの目安
    3. 取得財産の処分制限と5年間の書類保存
  8. 他の補助制度との重複と、久留米市の関連支援
  9. 交付決定の取消と補助金の返還
  10. まとめ|まず前提事業の申込から動く

久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金の基本情報

正式名称久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金(令和8年度)
対象地域福岡県久留米市
実施機関久留米市 商工観光労働部商工政策課(電話:0942-30-9133)
対象者久留米市内に事業所を有し、中小企業等経営強化法第2条第1項各号に該当する中小企業者のうち、おおむね常時使用する従業員が20人以下(商業又はサービス業を主たる事業とする場合は5人以下)の小規模事業者
必須の前提条件久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業の利用(申込締切:令和8年11月30日)
補助率1/2(対象経費に消費税及び地方消費税は含まない)
補助上限額20万円。ウェブサイト関連費は補助額の1/2かつ10万円、機器購入費は10万円の別枠上限あり
対象経費ソフトウェア等利用料/ウェブサイト関連費/委託費(外注費)/機器購入費/その他の経費
申請期限令和8年12月28日(月)※期間内でも予算上限に達した時点で受付終了
事業完了期限令和9年1月31日(日)※この日までに支払いまで完了が必要
申請方法原則jGrantsによるオンライン申請(gBizIDプライムが必要)。紙媒体での申請も可
根拠資料久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金交付要綱(令和8年6月24日施行)/申請の手引き(令和8年6月24日)

出典:久留米市「小規模事業者デジタル化支援補助金」申請の手引き(PDF)交付要綱(PDF)

自社が対象になるか|3つの入口条件と見落としやすい除外規定

交付要綱第3条では、次の3つをすべて満たす「小規模事業者」を補助対象者としています。1つでも欠けると申請できません。

  • 久留米市内に事業所を有し、事業を実施していること
  • 市税を滞納していないこと
  • 久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業を利用していること

従業員数の基準は「20人以下」、商業・サービス業は「5人以下」

ここでいう小規模事業者とは、中小企業等経営強化法第2条第1項各号に該当する中小企業者であって、おおむね常時使用する従業員の数が20人以下の事業者を指します。ただし、商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む場合は5人以下が基準です。

飲食店・小売店・美容室・整体院など、商業やサービス業に分類される業種は5人以下という厳しい基準が適用されます。パート・アルバイトを含めて従業員が6人以上いる場合は、まず自社の主たる事業がどの分類に当たるかを商工政策課に確認してください。

あわせて、中小企業等経営強化法上の中小企業者に当てはまるかを、資本金と従業員数の両面から確認します。申請の手引きでは、製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下と整理されています。政令指定業種として、ゴム製品製造業(自動車・航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)は3億円以下または900人以下、ソフトウェア業・情報処理サービス業は3億円以下または300人以下、旅館業は5,000万円以下または200人以下です。

一般社団法人・医療法人・社会福祉法人・NPO法人は対象外

見落とされやすいのが法人形態の制限です。申請の手引きは、中小企業者に該当する法人形態として、個人事業主、会社(会社法上の会社。有限会社を含む)、士業法人、企業組合・協業組合・事業協同組合・事業協同小組合・協同組合連合会などを挙げたうえで、一般社団法人、医療法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人(NPO法人)は対象外と明記しています。

Jグランツの公募情報には業種として「医療、福祉」が含まれていますが、これは業種分類の話であり、医療法人・社会福祉法人という法人形態が対象になるという意味ではありません。クリニックや介護事業所がこの補助金を検討する場合は、法人形態を先に確認してください。

前提条件となる「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」とは

この補助金は単独では申請できません。交付要綱第4条により、補助対象事業は「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業により、アドバイザーの提案を受けて実施する事業」に限定されています。

この支援事業は、久留米市内に事業所・店舗等を有する中小企業・個人事業者であれば申し込めるもので、費用は久留米市が負担するため事業者の自己負担はありません。受託事業者は一般社団法人IT経営コンサルティング九州で、最大5回の面談を通じて経営課題の整理からツール選定、導入・活用までを支援します。

申込は特設サイトの電子申込フォームから行い、その後、受託事業者から日程調整の電話連絡が入り、アドバイザーが対面でヒアリングを実施する流れです。

なお、Jグランツの公募ページには旧称の「久留米市中小企業DX促進診断事業」と記載されていますが、令和8年度の久留米市公式ページ・交付要綱・申請の手引きでは「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」という名称が使われています。検索する際は新しい名称で確認してください。

出典:久留米市「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」令和8年度 久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業 特設サイト

申請が認められない事業者

交付要綱第3条第2項は、次に該当する者には補助金を交付しないと定めています。

  • 特定の政治、思想又は宗教の活動を行う者
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条に規定する「性風俗関連特殊営業」及び当該営業に係る「接客業務受託営業」を営む者
  • 暴力団、暴力団員、及び暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者(法人の場合は代表者及び役員等を含む)
  • その他、補助金の目的及び趣旨から市長が適切でないと判断する者

補助額の計算方法|「対象経費×1/2」だけでは決まらない

補助率1/2・上限20万円という数字だけを見ると、40万円を使えば必ず20万円もらえるように見えます。しかし交付要綱の別表第1には、経費区分ごとの上限と端数処理・消費税の扱いが定められており、経費の組み合わせによって実際の補助額は変わります。

計算は4ステップで確認する

  1. 対象経費を消費税及び地方消費税を除いた金額(税抜)で集計する
  2. 経費区分ごとに補助率1/2を掛ける
  3. ウェブサイト関連費(補助額の1/2かつ10万円)と機器購入費(10万円)の経費別上限を適用する
  4. 合計額が20万円を超える場合は20万円とし、1,000円未満の端数は切り捨てる

特に見落とされやすいのが1つ目です。交付要綱別表第1の備考には「対象経費は、消費税及び地方消費税を含まない」と明記されています。税込44万円のソフトウェアを導入しても、対象経費は税抜40万円として計算します。

ウェブサイト関連費と機器購入費には別枠の上限がある

補助対象経費補助率経費別の補助上限額申請の条件
ソフトウェア等利用料1/2なし
ウェブサイト関連費補助額の1/210万円他の経費と併せて申請する場合に限る
委託費(外注費)1/2なし
機器購入費1/210万円ソフトウェアを併せて導入する場合に限る
その他の経費1/2なし

ここから読み取れる制度固有のポイントは2つあります。

1つ目は、ウェブサイト制作だけ、パソコン購入だけという申請ができないことです。ウェブサイト関連費は他の経費と併せて申請する場合に限られ、機器購入費はソフトウェアを併せて導入する場合に限られます。ホームページのリニューアルだけを考えていた場合は、同時に導入するソフトウェアや委託費を含めた計画に組み替える必要があります。

2つ目は、ウェブサイト中心・機器中心の計画では上限20万円に届きにくいことです。ウェブサイト関連費は補助額の1/2かつ10万円まで、機器購入費は10万円までとされているため、この2区分だけで20万円に到達させることは想定されていません。上限に近づけたい場合は、ソフトウェア等利用料・委託費・その他の経費をどう組み合わせるかが計画の中心になります。具体的な組み合わせで補助額がいくらになるかは、事前に商工政策課(0942-30-9133)へ確認しておくと確実です。

【計算例】ケース別の補助額と自己負担額

以下は公表されている補助率・上限・端数処理のルールに当てはめた計算例であり、実際の採択事例ではありません。金額はいずれも税抜です。

計算例1:クラウド会計ソフトの利用料のみ(ソフトウェア等利用料24万円)
24万円 × 1/2 = 12万円。経費別上限はなく、全体上限20万円の範囲内のため補助額は12万円、自己負担は12万円(税抜ベース)です。

計算例2:在庫管理ソフト10万円+ノートパソコン3台30万円
ソフトウェア等利用料は10万円 × 1/2 = 5万円。機器購入費は30万円 × 1/2 = 15万円ですが、機器購入費の経費別上限10万円が適用され10万円になります。合計15万円が補助額、自己負担は25万円です。ソフトウェアを併せて導入しているため、機器購入費の申請条件も満たしています。

計算例3:端数が出るケース(ソフトウェア等利用料15万3,600円)
15万3,600円 × 1/2 = 7万6,800円。1,000円未満は切り捨てられるため、補助額は7万6,000円です。800円分は自己負担になります。

いずれのケースでも、補助金は事業完了・実績報告・額の確定を経た後に振り込まれます。導入費用はいったん全額を自社で立て替える前提で資金繰りを組んでください。

対象経費と対象外経費の境界

5つの経費区分と具体例

  • ソフトウェア等利用料:ソフトウェア購入費、クラウド利用料など。月額料金等は事業実施期間分が対象
  • ウェブサイト関連費:ウェブサイト、ECサイト、システム開発に係る費用など
  • 委託費(外注費):ソフトウェア導入、機器の設置・設定等に係る委託費用、データの分析・活用に関するコンサルティング費用、ウェブサイト関連費以外のシステム構築に係る技術開発委託費用など
  • 機器購入費:PC、タブレット、POSレジ、券売機など
  • その他の経費:社内のデジタル人材育成に要する費用(研修等の受講料、講師謝金等)、外部の副業・兼業人材活用に要する費用、その他デジタル技術を活用した生産性向上の取組みに要する費用

研修受講料や講師謝金、外部の副業・兼業人材の活用費用が「その他の経費」として対象になる点は、ツール導入費だけを想定していると見落としやすい部分です。ソフトウェアを入れても社内で使いこなせないという課題がある場合、育成費用まで含めて計画に織り込めます。

月額料金・年払いは「事業実施期間分」だけが対象

クラウドサービスのように期間で課金される経費は、事業完了期限(最長で令和9年1月31日)までに支払いが確認できた分のみが対象です。クレジットカード払いの場合は、銀行口座からの引き落としまで完了している必要があります。

申請の手引きでは、契約期間10月1日から1年間・ソフト利用料が10月分から発生するケースで、次のように整理されています。

  • 月払い(月額1万円、支払日は利用月の翌々月10日)の場合、10月分(12月10日支払)と11月分(1月10日支払)の2か月分=2万円が対象
  • 年払い(12月10日に1年分12万円を支払)の場合、実施期間に該当する10月〜1月の4か月分として12万円÷12×4=4万円が対象

つまり、年間契約を一括で支払っても全額が対象になるわけではありません。サブスクリプション型のツールを検討している場合は、契約開始月と支払サイクルによって対象額が変わることを前提に見積りを作成してください。

対象外となる経費

  • 国や地方公共団体等が実施する他の助成制度と重複する経費
  • 申請者自身の製品・サービス等による経費
  • 補助金の交付決定前に契約・購入したもの
  • 消費税及び地方消費税相当額
  • その他公序良俗に反する等、市長が適当でないと認める経費

自社がIT事業者の場合、自社製品を自社に導入した費用は対象になりません。また、国や県の補助金と同じ経費を重ねて申請することもできません。

認められない支払い方法

申請の手引きでは、支払方法についても具体的な制限が示されています。

  • 原則として口座振込で支払う。支払いは必ず申請する事業者の名義(法人は法人名義)で行う
  • やむを得ずクレジットカード等を利用する場合は事前に相談が必要。クレジットカード払いは一括払いのみで、分割払い・リボルビング払いは利用不可
  • 決済は法定通貨に限る。小切手・手形・仮想通貨での決済、クーポン・特定ポイント・金券・商品券(プレミアム付き商品券を含む)の利用は認められない

代表者個人のカードやポイントでパソコンを購入してしまうと、支払証拠資料の要件を満たさず対象外になる可能性があります。発注前に決済手段を確認してください。補助金の振込先も申請者名義の口座に限られ、法人は法人名義または法人代表者名義、個人は申請者本人名義の口座が必要です。

申請期限から逆算する準備スケジュール

この補助金は、申請期限だけを見て動くと間に合わなくなる構造になっています。公表されている期日を並べると次のとおりです。

時期内容公表されている目安
令和8年11月30日(月)久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業の申込締切期間内でも予算上限に達した時点で受付終了
令和8年12月28日(月)補助金の申請期限紙申請は当日消印有効。予算上限に達した時点で受付終了
申請受付後2〜3週間交付決定通知または不交付決定通知の郵送申請の手引きに記載
令和9年1月31日(日)事業完了期限(支払いまで完了)やむを得ない事情がある場合は別途期限を定める
事業完了日の翌日から1か月実績報告の期限別に定める日といずれか早い日
請求書等の提出後3〜4週間補助金の入金申請の手引きに記載

実質の入口は令和8年11月30日

補助金の申請期限は令和8年12月28日ですが、その前提となる久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業の申込締切は令和8年11月30日です。前提事業を利用していなければ補助金は申請できないため、事業者にとっての実質的な入口はこの日になります。

しかも、申込後は受託事業者との日程調整、アドバイザーによる対面ヒアリング、提案という段階を踏みます。支援は最大5回まで用意されていますが、面談にかかる期間は公表されていません。11月に申し込んで12月28日までに提案を受け、見積を取り、申請書類を整えるという逆算は余裕がありません。11月30日はあくまで最終ラインと考え、実際にはもっと早い段階で申し込んでおくことが必要です。

加えて、補助金・前提事業のいずれも、期間内であっても予算の上限に達した時点で受付を終了します。両方に予算枠がある点にも注意してください。

gBizIDプライムの取得には申請から2〜3週間かかる

この補助金は原則としてJグランツによるオンライン申請です。Jグランツを利用するにはgBizIDプライムのアカウントが必要で、久留米市の公式ページには「当該IDは申請から取得までに2〜3週間を要します」と明記されています。

すでにgBizIDプライムを持っている事業者はそのまま使えますが、未取得の場合は前提事業の申込と並行して取得手続きを進めてください。取得が間に合わない場合でも紙媒体での申請は可能ですが、その場合は交付申請書兼誓約書と事業計画書を追加で作成する必要があります。

参考:gBizID 公式サイト

交付決定前の発注・契約・支払いは対象外になる

補助対象経費は、交付決定日以降に発生し、事業完了期限までに支払いと事業遂行が完了したものに限られます。申請の手引きも「事業の実施(契約締結や発注など)は、交付決定通知日以降におこなってください」としています。

申請受付から交付決定通知までは2〜3週間が目安とされています。年末に申請した場合、交付決定が届くのは年明けになり、そこから令和9年1月31日の事業完了期限までに発注・納品・支払いまで終える必要があります。ソフトウェアの導入設定やウェブサイト制作のように納期がかかるものを予定している場合、この期間で収まるかを先に確認してください。

証明書類には有効期限がある

市税の滞納なし証明書の写しと、法人の登記事項証明書の写しは、いずれも発行から3か月以内のものが求められます。早く準備しすぎると申請時点で期限切れになるため、前提事業の提案を受けて申請時期の見通しが立ってから取得するのが安全です。

申請手順と必要書類

Jグランツによるオンライン申請の流れ

  1. 久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業に申し込み、アドバイザーの提案を受ける
  2. 提案を踏まえて導入内容を決め、見積書など経費算出の根拠資料を取得する
  3. gBizIDプライムを取得し、Jグランツで「【久留米市】小規模事業者デジタル化支援補助金(令和8年度)」を検索して交付申請する
  4. 受付後2〜3週間を目途に、交付決定通知または不交付決定通知が郵送される
  5. 交付決定通知日以降に契約・発注し、事業完了期限までに支払いまで完了する
  6. 事業完了日の翌日から1か月以内にJグランツで実績報告する
  7. 市の審査を経て補助金額が確定し、確定通知と請求書等の書類が送付される
  8. 請求書等を提出し、3〜4週間後を目安に指定口座へ入金される

Jグランツで申請する場合、交付申請書兼誓約書(第1号様式)と事業計画書(第2号様式)の作成は不要で、システム内のフォームに入力する形になります。入力時は「事業開始日の決定方法」で「交付決定日から開始」を選択し、事業開始日の欄は入力しません。事業終了日はカレンダーから選択します。

申請内容に不備がある場合はコメント付きで差し戻されるため、修正して再申請します。また、システム内で通知文書が発出されたあと、市から公印を押した書面が別途郵送されます。

申請ページ:Jグランツ「【久留米市】久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金(令和8年度)」

交付申請時に提出する書類

書類備考
交付申請書兼誓約書(第1号様式)電子申請時は不要
事業計画書(第2号様式)電子申請時は不要
支出計画書(第2号様式-2)市ホームページまたはJグランツからダウンロード
役員等調書及び照会承諾書(第4号様式)同上
市税の滞納なし証明書の写し発行から3か月以内のもの
登記事項証明書の写し法人のみ。発行から3か月以内のもの
直近の確定申告書の写し個人のみ。開業間もない場合は開業届の写し
経費算出の根拠となる資料見積書等

申請様式は久留米市の制度ページから無料でダウンロードできます。提出した書類は返却されないため、必ず控えを保管してください。

なお申請の手引きでは、入手価格の妥当性を証明できるよう、できるだけ相見積りを取って購入先を検討することが求められています。見積書は1社分だけでなく複数社から取得しておくと、経費の根拠資料として説明しやすくなります。

紙媒体で申請する場合

何らかの理由でオンライン申請ができない場合は、まず商工政策課へ連絡したうえで、電子申請時の書類に加えて交付申請書兼誓約書(第1号様式)と事業計画書(第2号様式)を提出します。

提出先は〒830-8520 久留米市城南町15-3 久留米市役所 商工政策課です。差出人住所・氏名を封筒裏面に記載し、簡易書留やレターパックなど追跡できる方法で郵送するか、窓口へ持参します。郵送の場合、令和8年12月28日(月)の当日消印有効です。

交付決定後にやること|実績報告・入金・保管義務

実績報告の期限と提出書類

交付要綱第8条により、実績報告は補助対象事業が完了した日の翌日から起算して1か月を経過した日、または別に定める日のいずれか早い日までに行います。Jグランツで交付申請した場合は、実績報告もオンラインで行い、実績報告書(第7号様式)の作成は不要です。

  • 実績報告書(第7号様式)※電子申請時は不要
  • 支出決算書(第7号様式-2)
  • 支出した経費の事実を証明する領収書等(請求書・納品書など内訳がわかる書類も併せて提出)
  • 対象事業の開始がわかる書類(契約・発注日付が確認できる発注書・契約書の写し)
  • 経費の内容に応じた資料

最後の「経費の内容に応じた資料」は経費区分ごとに内容が決まっており、ソフトウェア等利用料は導入・利用が確認できる画面やメールの写し、ウェブサイト関連費は成果物のURLや作業報告書、委託費は委託業務の内容・実施が確認できる資料、機器購入費は機器の設置・使用が確認できる資料が求められます。

導入後に画面キャプチャを撮る、設置状況を撮影しておくといった対応は、事業実施中に済ませておかないと後から用意しにくくなります。発注前に実績報告で何が必要かを確認しておくと、報告時の負担を減らせます。領収書は市が確認後に写しを取り原本を返却する運用のため、原本の提出が必要です。

補助金が入金されるまでの目安

実績報告書類を市が審査して補助金額を確定し、確定通知と請求書等の書類が送付されます。事業者が請求書等を提出してから、3〜4週間後を目安に入金されます。

つまり、支払いを済ませてから補助金が手元に届くまでには、実績報告・審査・請求という3段階が入ります。上限20万円という金額であっても、立て替え期間が生じる前提で導入時期を決めてください。

取得財産の処分制限と5年間の書類保存

補助金は受け取って終わりではありません。交付要綱には交付後の義務も定められています。

  • 補助対象経費により取得した財産は、事業完了後も善良な管理者の注意をもって管理し、補助金交付の目的に従って効率的に運用する(第11条)
  • 原則として市の承認を得ずに取得財産を処分してはならない。ただし耐用年数を勘案して相当な期間を経過した場合を除く(第12条)
  • 補助金に係る帳簿及び関係書類は、事業が完了した日の属する年度の翌年度から起算して5年間保存する(第13条)

補助金でPOSレジやパソコンを購入した場合、短期間で売却・譲渡するには市の承認が必要になります。また、交付決定後に事業の経費や内容を変更する場合、あるいは事業を中止する場合も、事前に市の承認が必要です。計画に変更が生じたら速やかに商工政策課へ連絡してください。

このほか、申請した事業者には、必要に応じて事業成果の発表や事例集の作成への協力が求められることがあります。

他の補助制度との重複と、久留米市の関連支援

交付要綱第5条第2項は、国や地方公共団体から助成を受ける補助対象経費がある場合、重複する経費は対象外と定めています。他制度の利用そのものが禁止されているわけではなく、同じ経費を二重に補助してもらうことができないという趣旨です。

国のIT導入系の補助金などを併用したい場合は、経費を明確に切り分け、どの経費をどの制度で申請するかを整理したうえで、事前に商工政策課へ相談してください。

なお久留米市には、同じく市内事業者を対象とした設備投資や開業支援の制度もあります。デジタル化以外の投資を検討している場合は、次の制度も確認しておくと計画を立てやすくなります。

交付決定の取消と補助金の返還

申請の手引きは、補助金の交付決定後に交付要件に該当しない事実や申請書類の不正、その他交付要件を満たさないことが発覚した場合、交付決定を取り消すとしています。この場合、申請者は久留米市に補助金を返還することになります。

また、補助金が適正に活用されているかを確認するため、書類の追加提出や説明を求められたり、現地確認が行われたりする場合があります。申請者に対して、補助金の交付に必要な範囲内で実態調査等が行われることもあります。

意図的な不正だけでなく、要件の理解不足による記載ミスも指摘の対象になり得ます。従業員数の数え方や法人形態、経費区分の判断に迷う点があれば、申請前に商工政策課(0942-30-9133、受付時間は平日9時から17時)へ確認しておくのが確実です。

まとめ|まず前提事業の申込から動く

久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金(令和8年度)は、補助率1/2・上限20万円でデジタル化の初期費用を支援する制度です。判断のポイントを整理すると次のようになります。

  • 対象は久留米市内に事業所を持つ従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の中小企業者。一般社団法人・医療法人・社会福祉法人・NPO法人は対象外
  • 補助額は税抜の対象経費に1/2を掛け、ウェブサイト関連費(補助額の1/2かつ10万円)と機器購入費(10万円)の経費別上限を適用し、1,000円未満を切り捨てて算出する
  • ウェブサイト制作だけ、機器購入だけの申請はできない
  • 前提となる久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業の申込締切は令和8年11月30日で、補助金の申請期限(令和8年12月28日)より約1か月早い
  • Jグランツ申請にはgBizIDプライムが必要で、取得までに2〜3週間かかる
  • 契約・発注は交付決定通知日以降。事業完了期限は令和9年1月31日で、支払いまで終える必要がある

導入したいツールが決まっていても、前提事業を利用していなければ申請できません。まずは久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業に申し込み、アドバイザーの提案を受けるところから始めてください。gBizIDプライムを持っていない場合は、この申込と並行して取得手続きを進めると、後の工程で待つ時間を減らせます。

最新の受付状況や予算の残りについては、久留米市の制度ページJグランツの公募ページで必ず確認してください。