【令和8年度受付終了】橿原市起業等スタートアップ補助金|対象要件と次年度に向けた準備

補助金

橿原市起業等スタートアップ補助金は、奈良県橿原市内の空き店舗を活用して新たに起業する方や、新分野へ事業を拡大する中小企業者に、店舗の改修工事費などの経費の2分の1・最大50万円を補助する制度です。

令和8年度は2026年4月1日に受付が始まり、約3か月半後の7月13日に予算上限へ到達して受付を終了しました。

この記事では、受付終了までの経過と、自分(自社)が対象要件を満たすかの確認方法、補助額の計算、申請から入金までの流れ、次年度の実施に備えて今から進められる準備を、橿原市の公式情報に基づいて解説します。

橿原市起業等スタートアップ補助金の基本情報

項目内容(令和8年度の公募内容)
正式名称橿原市起業等スタートアップ補助金
実施機関橿原市 魅力創造部 地域振興課
対象地域奈良県橿原市
現在の受付状況令和8年度分は2026年7月13日で受付終了(予算執行率100%)。次年度の実施は未発表(2026年8月1日時点)
対象者市内の空き店舗で起業又は新分野へ事業拡大する中小企業者(みなし大企業を除く。申請時点で未開業であること)
対象業種情報通信業/卸売業・小売業/宿泊業・飲食サービス業/生活関連サービス業・娯楽業/教育・学習支援業/医療・福祉の6業種(風俗営業等を除く)
補助率補助対象経費の2分の1(1,000円未満切り捨て)
上限額50万円(空き店舗を活用しないリモート型は20万円)
受付方法地域振興課の窓口受付限定・先着順
問い合わせ先地域振興課 0744-21-1117(平日8時30分〜17時15分)

橿原市起業等スタートアップ補助金の受付状況(2026年8月時点)

令和8年度分は2026年7月13日に受付終了

橿原市は公式サイトの新着情報で、令和8年7月13日に補助金の執行率が100%となり、令和8年度の申請受付を締め切ったことを発表しています。

本制度は先着順で予算の範囲内で交付されるため、申請期間の途中でも予算に到達した時点で受付が終了します。現時点で新たに申請することはできません。

令和8年度は約3か月半で予算上限に到達した

公式サイトの新着情報によると、令和8年度の予算消化は次のように推移しました。

  • 2026年4月1日:受付開始(この年度から補助対象事業が追加され、様式も一部変更)
  • 2026年5月27日:執行率76%
  • 2026年6月17日:執行率92.7%
  • 2026年7月13日:執行率100%となり受付終了

受付開始から約2か月で予算の7割超が消化されており、年度前半のうちに申請まで進めるかどうかが利用の分かれ目になったことが分かります。

次年度(令和9年度)の実施は発表されていない

2026年8月1日時点で、次年度の実施について公式な発表はありません。実施の有無・時期・内容は未定です。

なお、令和8年度には補助対象事業の追加(リモート型のIT関連業種)や様式の変更が行われました。仮に次年度も実施される場合でも要件や様式が変わる可能性があるため、最新情報は橿原市公式サイトの新着情報で確認してください。

制度の概要:空き店舗の活用と起業をあわせて支援

本制度は、市内での事業創出による産業振興・地域経済の活性化・雇用創出を目的として、市内の空き店舗を活用して新たに起業する方、又は新分野に事業を拡大する方の事業所改修工事費などを補助するものです。

「起業」は、事業を営んでいない個人が個人事業主として、又は会社(株式会社・合名会社・合資会社・合同会社)を設立して新たに事業を始める場合を指します。「事業拡大」は、個人事業主や会社が既存事業を続けながら、日本標準産業分類の大分類で現在と異なる業種区分(新分野)の事業を新たに始める場合が該当します。

同一の事業所等で行う同一の補助対象事業に対して、交付は1回限りです。

自分が対象になるか確認する

対象となる6つの業種

対象は、日本標準産業分類の大分類のうち次の6業種に属する事業に限られます。

  • G 情報通信業
  • I 卸売業、小売業
  • M 宿泊業、飲食サービス業
  • N 生活関連サービス業、娯楽業
  • O 教育、学習支援業
  • P 医療、福祉

ただし、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する風俗営業に該当する事業、法令違反や公序良俗を乱すおそれのある事業、その他市長が不適当と認める事業は対象外です。建設業や製造業など上記以外の大分類に属する事業も対象になりません。

対象者の6要件(すべて満たす必要あり)

次のすべてに該当する中小企業者(みなし大企業を除く)が対象です。

  1. 補助金の申請時点で開業していない
  2. 市内の空き店舗で、起業又は新分野への事業拡大により補助対象事業を開始し、開業後3年以上営業を継続する
  3. 週4日以上かつ1日5時間以上営業する
  4. 「かしはら創業塾(橿原商工会議所)」又は「夢をかなえる土曜塾(奈良県よろず支援拠点)」を受講している
  5. 市町村税の滞納がない
  6. 暴力団等でない

特に注意したいのは1の「申請時点で未開業」という要件です。すでに開業届を出して営業を始めている場合は申請できません。また4の創業塾受講は、受講修了を証明する書類の提出が必要です。

大企業が発行済株式の2分の1以上を保有しているなど、いわゆる「みなし大企業」に該当する場合は、中小企業者であっても対象外です。

「空き店舗」の定義と対象外になる物件

空き店舗とは、過去に事業のために使われていて、現在は使われていない事務所・事業所・店舗等を指します。ただし、次の物件は空き店舗として認められません。

  • 床面積1,000平方メートル以上の施設内のテナント
  • 住居を兼ねる事業所等
  • 個人の場合:本人又は配偶者が所有する物件、本人又は配偶者が役員以上を務める法人が所有する物件
  • 会社の場合:申請する会社の役員以上を務める個人が所有する物件、親会社又は子会社が所有する物件

自宅の一部を改装して開業するケースや、自己所有・親族所有の物件を使うケースは対象外になるため、物件を決める前にこの定義を確認しておく必要があります。

空き店舗なしで申請できるIT関連8業種(リモート型)

令和8年度から補助対象事業が追加され、情報通信業のうち次の細分類8業種は、市内の自宅兼事業所やワーキングスペースを活用したリモート型でも申請できるようになりました。

  • 3911 受託開発ソフトウェア業
  • 3912 組込みソフトウェア業
  • 3913 パッケージソフトウェア業
  • 3921 情報処理サービス業
  • 3922 情報提供サービス業
  • 4011 ポータルサイト・サーバ運営業
  • 4012 アプリケーション・サービス・コンテンツ・プロバイダ
  • 4013 インターネット利用サポート業

ただし、空き店舗を活用しない場合の補助上限は20万円で、通常の50万円より低くなります。

補助額の計算方法(想定例つき)

補助率2分の1・上限50万円(リモート型は20万円)

補助金の金額は、補助対象経費合計額の2分の1です。1,000円未満の端数は切り捨てられ、上限は50万円(空き店舗を活用しない場合は20万円)です。

補助額の計算例(想定例)

以下は制度のルールに沿った計算例(想定例)であり、実際の採択事例ではありません。

  • 想定例1:改修工事費80万円+備品購入費40万円=対象経費120万円 → 2分の1は60万円 → 上限を超えるため補助額は50万円(自己負担70万円)
  • 想定例2:対象経費合計95万5,000円 → 2分の1は47万7,500円 → 1,000円未満切り捨てで補助額は47万7,000円
  • 想定例3(リモート型):システム開発費70万円 → 2分の1は35万円 → リモート型の上限を超えるため補助額は20万円(自己負担50万円)

補助対象経費に消費税を含められるかどうかは公式ページに記載がないため、申請前に「手続きの手引き」や地域振興課への相談で確認してください。

対象経費は5種類:年度内支払い・申請時点で未発注が条件

対象となる経費は次の5種類で、直接事業のために使うものに限られます。

  • 改修工事費:店舗・事業所・事務所の開設に伴う外装内装工事や増改築工事の費用など
  • 広告宣伝費:パンフレットやチラシ等の製作印刷費、ホームページ作成費用など
  • 備品購入費:機械装置や備品の購入費用など
  • システム開発費:業務管理システム、予約管理システム、アプリなどの開発費
  • ソフトウェア購入費:会計ソフト、顧客管理ソフト、デザインソフト等の業務用ソフトウェアの購入費など

さらに、対象になるのは「申請する年度内に支払いが完了する経費」かつ「申請時点で発注していない経費」だけです。申請前にすでに発注・契約してしまった工事や備品は補助対象になりません。見積書の取得までにとどめ、発注は申請後に行う順序を守る必要があります。

国や県の補助金と重複する場合は控除される

対象経費に該当していても、国・県その他の機関等から補助金等を受けた場合は、その金額が補助対象経費から差し引かれます。他の創業支援補助金との併用を考えている場合は、どの経費にどの制度を充てるかを整理しておきましょう。

申請から入金までの流れと必要書類

手続きの流れ:窓口受付限定・先着順

令和8年度の手続きは、おおよそ次の流れで進む仕組みでした。

  1. 創業塾(かしはら創業塾又は夢をかなえる土曜塾)を受講する
  2. 市内の空き店舗を確保し、見積書を取得して事業計画をまとめる
  3. 必要書類をそろえ、地域振興課の窓口で交付申請する(郵送・オンライン不可)
  4. 審査を経て交付決定(審査の結果、不交付決定となる場合もあります)
  5. 改修工事等を実施し、開業する
  6. 完了実績報告を提出する
  7. 交付請求を行い、補助金が振り込まれる

窓口受付では、記入漏れや書類不足がある状態では受け付けてもらえず、提出書類は返却されません。公式サイトに交付申請時のチェックリストが用意されているので、提出前の最終確認に使えます。

交付申請の必要書類(10点)

  1. 【様式第1号】交付申請書
  2. 【様式第2号】起業等事業計画書
  3. 【様式第3号】誓約書
  4. 【様式第4号】同意書
  5. かしはら創業塾又は夢をかなえる土曜塾を受講修了したことが分かる書類
  6. 市町村税の納税証明書
  7. 住民票の写し(原本)、又は登記事項証明書(原本)と定款(写し)
  8. 補助対象経費を確認できる書類の写し(見積書、価格表など)
  9. 空き店舗についての確認書類(不動産業者発行の物件情報、以前に事業が行われていたことが分かる書類など)
  10. 改修工事施工前の空き店舗の外観・内観・施工予定箇所の写真

状況に応じて追加書類を求められる場合があります。様式と記入例は橿原市公式サイトからダウンロードできます。

開業後に必要な手続き(実績報告・交付請求)

交付決定を受けて事業を実施した後は、完了実績報告として様式第8号(完了実績報告書)・様式第9号(補助対象経費支出報告書)に加え、空き店舗の使用権限を確認できる書類、支払いを証明する書類の写し、施工後の写真、購入備品の設置写真、開業届出書類の控えの写しなどを提出します。

その後、様式第11号(交付請求書)と振込先口座を確認できる書類を提出して、補助金が交付されます。事業内容に変更が生じた場合は、様式第6号による変更等承認申請が必要です。

次年度に向けて今から準備できること

次年度の実施は未発表ですが、令和8年度の要件をふまえると、実施された場合に備えて今から進められる準備があります。

創業塾の受講を済ませておく

対象者要件に「かしはら創業塾」又は「夢をかなえる土曜塾」の受講が含まれており、申請時には受講修了を証明する書類が必要です。

かしはら創業塾2026(スタートアップ土曜コース)は、令和8年6月13日・20日、7月4日・11日の全4回で開催済みです。令和8年度は、受付終了日(7月13日)の直前に創業塾の最終回(7月11日)が行われた日程で、当年度の創業塾を受講してから申請しようとすると予算がほぼ残っていない状況でした。次回の開催日程は橿原商工会議所のサイトや市の創業支援ページで確認できます。

夢をかなえる土曜塾はeラーニングで受講できる

奈良県よろず支援拠点の「創業初心者セミナー夢をかなえる土曜塾」はeラーニング方式で、都合のよい時間・場所で受講して創業に必要な基礎知識を習得できます。申込は奈良県よろず支援拠点のホームページで受け付けられており、対面開催の日程に縛られずに受講要件の準備を進められます。

特定創業支援等事業の証明書で優遇を受けられる

かしはら創業塾は、産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業」に該当します。1か月以上の期間で4回以上受講し、経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野の知識を身につけた方には、橿原市から証明書が交付されます。

この証明書があると、会社設立時の登録免許税の減額、創業関連保証の特例、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金の貸付利率引き下げといった優遇を受けられます。証明書は地域振興課窓口での発行で、即日発行はできません。

空き店舗探しと書類の下準備

申請には、不動産業者が発行した物件情報と、その物件で以前に事業が行われていたことを確認できる書類、施工前の写真が必要です。物件を探す段階から「空き店舗」の定義(住居兼用や自己所有物件は不可など)に照らして候補を選び、資料を集めておくとスムーズです。

また「申請時点で発注していない経費」しか対象にならないため、工事や備品の発注は申請より後に行う前提でスケジュールを組んでください。見積書の取得は申請前に済ませておく必要があります。

橿原市の関連する創業支援制度

橿原市は産業競争力強化法に基づく創業支援等事業計画の認定を受けており、橿原商工会議所、市内金融機関、奈良県信用保証協会、奈良県よろず支援拠点、日本政策金融公庫奈良支店などと連携して創業支援を行っています。

スタートアップ補助金の受付終了後も、次の支援は利用を検討できます。

  • 橿原市創業支援融資制度:取扱金融機関から低利で融資を受けられる市独自の制度
  • 奈良県よろず支援拠点:国が設置した無料の経営・創業相談所。創業準備段階から相談可能
  • 橿原商工会議所の創業支援メニュー:創業塾のほか各種セミナー・相談を実施

詳細は橿原市「創業に関する支援」ページで確認できます。

橿原市起業等スタートアップ補助金のまとめ

橿原市起業等スタートアップ補助金は、市内の空き店舗を活用して起業・新分野拡大する中小企業者に、改修工事費等の2分の1・最大50万円(リモート型IT業種は20万円)を補助する制度です。

令和8年度分は2026年7月13日に予算執行率100%で受付を終了しており、次年度の実施は2026年8月1日時点で発表されていません。

令和8年度は受付開始から約2か月で予算の7割超が消化されました。次年度の実施に備えるなら、創業塾の受講(eラーニングの夢をかなえる土曜塾を含む)、空き店舗の定義に合う物件探し、見積書などの書類準備を先に進めておき、公募情報は橿原市公式サイトの新着情報で確認してください。