賃貸住宅や分譲マンションのオーナーにとって、子育て世帯に選ばれる住まいづくりは空室対策の面でも重要なテーマです。
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)は、子どもの安全確保や居住者間の交流を促す改修工事を支援する国土交通省の補助制度です。
補助率は対象経費の1/3で、安全確保設備は1戸あたり上限120万円、交流施設は1棟あたり上限600万円が補助されます。
交付申請は令和9年2月26日まで、Jグランツによる電子申請で受け付けられています。
本記事では、制度の基本情報から対象要件、申請手順、注意点までを分かりやすく解説します。
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 正式名称 | 子育て支援型共同住宅推進事業(Jグランツ公募名:令和8年度子育て【改修型】) |
| 対象地域 | 全国 |
| 実施機関 | 国土交通省(事務局:子育て支援型共同住宅サポートセンター) |
| 対象者 | 賃貸住宅(共同住宅・長屋)の所有者(オーナー)等 |
| 対象業種 | 建設業/不動産業、物品賃貸業 |
| 対象経費 | 子どもの安全確保設備や交流施設等の改修に係る整備費用 |
| 上限金額 | 安全確保設備:120万円/戸、交流施設:600万円/棟 |
| 補助率 | 補助対象経費の1/3(補助上限額と比較して小さい額) |
| 申請期間 | 令和8年4月7日〜令和9年2月26日(事前相談は令和9年1月29日まで) |
| 申請方法 | Jグランツによる電子申請 |
| 問い合わせ先 | 子育て支援型共同住宅サポートセンター(info@kosodate-sc.jp) |
| 公式サイト | 子育て支援型共同住宅サポートセンター |
補助金・助成金の正式名称
本制度の正式名称は「子育て支援型共同住宅推進事業」です。
Jグランツ上では「令和8年度子育て【改修型】」という公募名で掲載されています。
国土交通省のスマートウェルネス住宅等推進事業の一環として実施される補助制度で、改修型は既存共同住宅のリフォームが対象です。
対象都道府県・市区町村
対象地域は全国です。
都道府県や市区町村による地域の限定はなく、全国どこの共同住宅でも申請を検討できます。
ただし、建物や入居世帯に関する要件を満たす必要があります。
実施機関
実施主体は国土交通省で、事務局は子育て支援型共同住宅サポートセンターが担っています。
事前相談の受付から交付申請までの実務窓口は、サポートセンターに一本化されています。
対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)
主な対象者は、賃貸住宅(共同住宅・長屋)を所有するオーナーです。
分譲マンションの改修も制度の対象とされています。
個人・法人を問わず、要件を満たす所有者であれば申請を検討できます。
対象業種
Jグランツ上の対応業種は、建設業および不動産業、物品賃貸業とされています。
実際の申請者は賃貸住宅のオーナーであり、本業の業種を問わず物件所有者が対象となる点が特徴です。
対象経費
対象となるのは、子どもの安全・安心の確保や居住者間の交流促進に資する改修工事費です。
具体的には、転落防止の手すり設置などの安全確保設備や、キッズスペースなど交流を促す施設の整備が対象です。
既存住宅への宅配ボックスの設置も、子育て世帯比率に応じて補助対象になります。
その他要件
補助対象住戸には、令和8年4月1日時点で小学生以下の子どもを養育する特定子育て世帯が入居していることが必要です。
新規入居者の募集時には3か月間子育て世帯に限定した募集を行い、少なくとも10年間は同様の運用を続けることが求められます。
住戸部分の床面積が40平方メートル以上であること、建物が新耐震基準に適合していることも要件です。
補助対象外となるもの
整備水準を満たさない設備の設置や、要件に合致しない住戸の改修は補助の対象になりません。
対象外の詳細な条件は令和8年度補助金交付申請等要領で定められているため、申請前に必ず確認してください。
判断に迷う場合は、サポートセンターの事前相談で確認するのが確実です。
申請期間
交付申請期間は令和8年4月7日から令和9年2月26日までで、Jグランツで受け付けられています。
申請の前提となる事前相談の受付は令和9年1月29日までのため、実質的な準備期限はさらに早い点に注意が必要です。
工事着手期限は令和9年3月31日で、予算執行状況により期間が変更される場合があります。
上限金額・助成額
補助上限額は、子どもの安全確保に資する設備の設置が1戸あたり120万円、交流を促す施設の設置が1棟あたり600万円です。
宅配ボックスの設置については、対象事業費に子育て世帯比率を乗じた額の1/3が補助されます。
補助率
補助率は補助対象経費の1/3です。
実際の交付額は、補助上限額と対象経費の1/3を比較して小さい方の額になります。
問い合わせ先
問い合わせ窓口は子育て支援型共同住宅サポートセンターです。
メールアドレスはinfo@kosodate-sc.jpで、事前相談の申し込みもサポートセンターを通じて行います。
公式公募ページと確認すべきこと
一次情報はJグランツの公募詳細ページと子育て支援型共同住宅サポートセンターの公式サイトで確認できます。
公式サイトには交付申請等要領や整備水準の別紙資料が掲載されているため、申請前に必ず最新版を確認してください。
予算の執行状況によって受付期間が変わる可能性がある点にも注意しましょう。
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)を対象者が活用すべき理由(メリット)
子育て世帯向けの改修は、物件の差別化と空室対策に直結します。
工事費の1/3が補助されるため、自己負担を抑えながら物件の価値を高められます。
転落防止や防犯対策といった安全性の向上は入居者の安心につながり、長期入居も期待できます。
キッズスペースなどの交流施設は、子育て世帯に選ばれる物件づくりに有効です。
宅配ボックスの設置補助もあわせて利用でき、利便性向上を含めた総合的な改修計画を立てられます。
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)を申請すべき人とそうでない人の特徴
- 申請すべき人
- 見送ったほうが良い人の特徴
申請すべき人
- 子育て世帯向けの賃貸住宅経営を進めたいオーナー
- 空室対策として物件の差別化を図りたい人
- 転落防止や防犯対策など安全性を高める改修を検討している人
- 交流施設や宅配ボックスの設置を計画している人
見送ったほうが良い人の特徴
- 子育て世帯限定の入居者募集(3か月間・10年間)に対応できない人
- 床面積40平方メートル未満の住戸しかない物件のオーナー
- 旧耐震基準のままで耐震改修の予定がない物件のオーナー
- 事前相談や書類準備の時間を確保できない人
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)の申請に必要なもの
- 申請に必要な書類一覧と取得方法
- 記載例はどこで確認できるか
申請に必要な書類一覧と取得方法
申請には交付申請書のほか、図面や工事見積書、入居世帯の状況が分かる書類などが必要です。
様式は公式サイトからダウンロードでき、必要書類は事前相談の段階で個別に確認してもらえます。
- 交付申請書(所定様式)
- 工事内容が分かる図面・仕様書
- 工事請負契約書・見積書
- 入居世帯(特定子育て世帯)に関する書類
- その他交付申請等要領で定める添付書類
記載例はどこで確認できるか
記載例や整備水準の詳細は、子育て支援型共同住宅サポートセンターの改修型ページで公開されています。
図解入りの「安全確保19項目 整備内容・水準」など、工事内容の検討に役立つ資料も揃っています。
不明点は事前相談で確認しながら書類を整えましょう。
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)の申請手順
- 公式サイトで交付申請等要領と整備水準を確認する
- 施工業者と改修内容を検討し、工事請負契約を締結する
- サポートセンターに事前相談を申し込む(令和9年1月29日まで)
- 事前審査で交付申請に必要な要件の確認を受ける
- GビズIDを取得し、Jグランツで交付申請を行う(令和9年2月26日まで)
- 交付決定後に工事へ着手する(工事着手期限は令和9年3月31日)
- 工事完了後に完了報告と補助金の請求を行う
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)を自社で申請する際の注意点
事前相談の申し込み前に工事請負契約の締結が必要という、一般的な補助金とは異なる手順が定められています。
交付申請の締切よりも早く事前相談の受付が終了するため、スケジュールは逆算して組み立ててください。
子育て世帯限定の募集を10年間続けるといった長期の運用義務がある点も、経営計画に織り込む必要があります。
予算の執行状況によって受付が早まって終了する可能性があるため、準備はできるだけ早めに始めるのが安心です。
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)を不正受給するとどうなるのか
- 補助金の返還命令と事業者名公表という重い代償
- 施工業者や入居者からの通報で明らかになることも
補助金の返還命令と事業者名公表という重い代償
虚偽の申請や対象外工事の付け替えが発覚すると、補助金の返還を求められます。
悪質な場合には加算金付きの返還に加えて事業者名が公表され、その後の融資や取引にも深刻な影響が及びます。
国土交通省所管の補助金であっても、不正への対応は他の制度と同様に厳格です。
施工業者や入居者からの通報で明らかになることも
不正は書類審査だけでなく、工事関係者や入居者からの情報提供をきっかけに発覚することがあります。
完了報告時の現地確認や写真の照合で矛盾が見つかる例も多く、隠し通すことはできないと考えるべきです。
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)のまとめ
子育て支援型共同住宅推進事業(改修型)は、子育て世帯が安心して暮らせる共同住宅づくりを支援する国土交通省の補助制度です。
補助率は対象経費の1/3で、安全確保設備は1戸あたり120万円、交流施設は1棟あたり600万円が上限です。
事前相談は令和9年1月29日まで、Jグランツでの交付申請は令和9年2月26日までのため、余裕を持って準備を進めましょう。
最新情報はJグランツの公募詳細ページと子育て支援型共同住宅サポートセンターの公式サイトで必ず確認してください。
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