尊敬語や丁寧語との違いは?謙譲語の意味・正しい使い方・変換の仕方を解説

謙譲語

「敬語の使い方が今一つわからないな」

「尊敬語、謙譲語、丁寧語の違いってなんだろう」

「謙譲語の注意点ってあるかな」

もしもあなたが自分のことに関して敬語を使いたければ『謙譲語』を使用しましょう。

なぜなら、謙譲語は自分が主語のときに当てはまる敬語表現だからです。

後ほど詳しく解説しますが、謙譲語は自分のことを下げることで相手への敬意を表しますが、尊敬語は相手のことを上げる敬語でありそれぞれ使い方が異なります。

この記事では謙譲語の意味や主要な言葉、さらに注意点についても解説しています。

それとあわせて尊敬語と丁寧語との違いもご紹介しています。

謙譲語を覚えて、正しい敬語表現を身に付けたい方はぜひこの記事をチェックしてくださいね。

謙譲語の意味と使い方を解説

そもそも謙譲語とはどのようなものか解説していきます。

  1. 謙譲語の意味
  2. 謙譲語の使い方

謙譲語の意味

謙譲語とは敬語表現の1つで自分を動作や考えをへりくだることで相手への敬意を表す言葉です。

辞書では次のように記載があります。

けんじょう‐ご〔ケンジヤウ‐〕【謙譲語】 の解説
敬語の一。話し手が、自分または自分の側にあると判断されるものに関して、へりくだった表現をすることにより、相対的に相手や話中の人に対して敬意を表すもの。特別の語を用いる場合(「わたくし」「うかがう」「いただく」など)、接辞を付加する場合(「てまえども」など)、補助動詞などの敬語的成分を添える場合(「お…する」など)がある。謙遜語。

[補説]「敬語の指針」(平成19年2月文化審議会答申)では、謙譲語を謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱに分ける。なお、謙譲語に属する各語について、本辞典ではⅠとⅡに分けず、従来通りの3分類法によっている。

goo辞書|謙譲語の意味(最終閲覧日2021年8月4日)

基本的に謙譲語は変化の形にはっきりとした規則性がありませんので、きちんと理解しないと使いこなすのが難しいです。

後述でおもな謙譲語の意味と例文を載せてありますので、実際の使い方をおさえましょう。

そして敬語の表現は謙譲語とあわせて『尊敬語』『丁寧語』があり、敬意の表し方が異なります。

この点については、後ほど詳しく解説いたしますのでご確認ください。

謙譲語の使い方

謙譲語を使う場合には自分の動作を変化させます。

変化はおもに2つのパターンがあります。

形を変えるパターン

謙譲語はもともとの形が変わるパターンが多いので、覚えていないととっさに使うのが難しいです。

形が変わるものはたとえば、次のようなものが挙げられます。

【形を変える謙譲語】

もとの言葉謙譲語
言う申す・申し上げる
いるおる
来る・行く参る・伺う
思う存じ上げる
もらういただく

これらの謙譲語は変化のパターンが読めないのでそのまま覚えてしまうほうがいいですね。

上記の謙譲語を使った例文を後述で載せてありますので、あわせて確認しましょう。

『お~する』に変換するパターン

もう一つのパターンが自分の動作を『お~する』に変えるものです。

このパターンではおもに次の謙譲語があります。

【『お~する』に変換する謙譲語】

もとの言葉謙譲語
会うお目にかかる
帰るおいとまする
待つお待ちする

このように『お~する』をつけることで謙譲の意味に変えられますが、『帰る』の謙譲語は『お帰りになる』ではないので注意しましょう。

『お帰りになる』では尊敬語になってしまいますので、謙譲の意味で使おうとすると誤りです。

謙譲語は尊敬語・丁寧語に比べ変化が難しいですが使いこなせるようにマスターしましょう。

謙譲語・尊敬語・丁寧語の違いと変換の仕方

それ以外の敬語である『尊敬語』『丁寧語』とはどのように違うのかみていきましょう。

  1. 尊敬語とは
  2. 丁寧語とは

尊敬語とは

まず尊敬語について解説していきます。

尊敬語の意味

尊敬語はその名のとおり、相手のことを上げることで敬意を表す敬語表現です。

辞書では次のように記載があります。

そんけい‐ご【尊敬語】 の解説
敬語の一。話し手が聞き手や話題の主、また、その動作・状態などを高めて待遇することを言い表すもの。「いらっしゃる」「めしあがる」などの敬語動詞、接辞「お」「ご」(「お荷物」「御主人」)、助動詞「れる」「られる」や補助動詞「お…になる」(「書かれる」「お読みになる」)などがある。

goo辞書|尊敬語の解説(最終閲覧日2021年8月4日)

尊敬語は『お~れる、お~られる』が基本的な形であり、動詞の形も基本的に変化しません。

そのため、日常でも使いやすく敬語といえば尊敬語をイメージする人も多いはずです。

謙譲語と尊敬語の決定的な違い

謙譲語と尊敬語の1番の違いは、誰が動作をおこなっているかということです。

謙譲語の主語は『自分』ですが尊敬語の場合は『相手』になり、ここが大きな違いです。

たとえば次にあげる動作もおこなう人によって使う敬語が変わります。

【謙譲語と尊敬語の比較】

動作をする人自分相手
基本の動作謙譲語尊敬語
見る拝見するご覧になる
言う申す、申し上げるおっしゃる
いるおるいらっしゃる

このように同じ動作をしていてもおこなう人によって、尊敬語か謙譲語か使いわけなくてはいけません。

尊敬語と謙譲語の違いがわかっていれば、自分に「おっしゃいます」や「ご覧になりました」というのが誤りだとわかりますよね。

おもな尊敬語と解説

よく使われる尊敬語について解説していきます。

尊敬語も謙譲語と同じで動詞の形が変化するものと『お~れる』『お~られる』がつくパターンがほとんどです。

【なさる】

『なさる』は『する』の尊敬語で実際には次のように使えます。

  • 今後はどうなさるおつもりですか?
  • ご朝食はどうなさいますか?

このように相手がなにかする場合に、言い換えて『なさる』にします。

【召し上がる】

飲食をする際に使われる言葉です。

もともと『召し』が食べ物の『飯』と同じ意味だったところからきていると言われています。

  • どうぞみなさんで召し上がりください
  • つまらないものですが召し上がりください

このように相手に食べるのをうながす意味でも使えます。

1つ注意ですが『お召し上がりになられる』は『お~られる』と『召し上げる』が重なった2重敬語になってしまいますので使わないようにしましょう。

一方で『お召し上がりください』は『召し上がる』を丁寧にした言葉なので誤りではありません。

このような細かい使い方も敬語の難しいところですね。

【おっしゃる】

目上の人がなにか言った場合に使われる言葉で漢字では『仰る』と書きます。

  • 先生はこのようにおっしゃいました
  • そうですね。あなたのおっしゃる通りです

『おっしゃる』もそのものに尊敬語の意味があるので『おっしゃられる』とすると『おっしゃる』+助動詞『られる』で2重敬語になります。

つい尊敬語だから『られる』を付けたくなってしまいますが『おっしゃられる』は誤った使い方なので覚えておきましょう。

尊敬語について解説しました。

尊敬語は過剰な敬語表現になりやすいので、使う場合に注意しましょう。

丁寧語とは

続いて丁寧語について解説していきます。

丁寧語の意味

丁寧語は尊敬語や謙譲語に比べ少し敬語表現がゆるくなった言葉をいいます。

辞書では次のように記載されていました。

ていねい‐ご【丁寧語】 の解説
敬語の一。話し手が聞き手に対し敬意を表して、丁寧にいう言い方。現代語では「ます」「です」などの助動詞、古語では「はべり」「候ふ」などの補助動詞をつけていう。

goo辞書|丁寧語の意味(最終閲覧日2021年8月4日)

『です』『ます』『ございます』といった表現も丁寧語なので、3つの敬語表現の中ではもっともなじみ深いものかもしれませんね。

謙譲語と丁寧語の決定的な違い

謙譲語との大きな違いは、相手に敬意は表しますがお互いに上下関係はないというところです。

さらに謙譲語が言葉の変化をともなう敬語であったのに対し、丁寧語は語尾が変わるだけで大きな変化はしません。

【謙譲語と丁寧語の比較】

基本の動作謙譲語丁寧語
見る拝見する見ます
言う申す、申し上げる言います
いるおるいます
知る存じ上げる知っています

このようにもとの言葉がほとんど変わらず『ます』が付いているだけですね。

おもな丁寧語と解説

よく使われる丁寧語を紹介していきます。

おそらく日常生活でもよく使われている表現が多いのではないでしょうか。

【行きます】

『行く』の丁寧語でどこかへ出向くときに使います。

  • 今週末は東京に行きます
  • また行きましょう

一般的にもよく使う言葉なのでなじみ深いですよね。

【見ます】

『見る』の丁寧語でなにかを見るとき全般に使えます。

  • その書類なら私も見ました
  • あの人ならよくここで見ますよ

ちなみに『見る』と『観る』は対象物をどの程度集中してみているかで使い分けをしますが基本的には『見る』が一般的です。

『観る』は集中してみている場合に使うことが多いので演劇や映画、展覧会を観るといったときはこちらの漢字が当てはまります。

【言います】

『言う』の丁寧語でなにか発言をするときに使える言葉です。

  • たしかに昨日そう言いました
  • 私たちの地方だとそう言いますね

『言う』と『話す』の違いですが前者は相手がいない独り言でも使え、後者は誰かと言葉を交わすときに使用するといった面で異なります。

丁寧語について解説してきました。

とっさに謙譲語や尊敬語が出てこなくても『です・ます・ございます』を付けることは忘れずにしましょう。

おもな謙譲語の一覧とその例文

使用頻度の高い謙譲語について意味や使用例文をご紹介します。

  1. 参る、伺う
  2. おる
  3. いただく
  4. 申す
  5. 拝見する
  6. お目にかかる
  7. 存じ上げる
  8. いたす

参る・伺う

1つめの謙譲語は『参る・伺う』です。

参る・伺うの意味

『参る・伺う』は『行く』と『来る』のへりくだった言い方です。

自分がどこかへ行くときや、逆に別の場所から来た場合に使うのが一般的です。

使用例文と解説

実際には次のような場合に使用します。

  • 市役所の市民課から参りました○○です
  • では明日こちらから伺います
  • 2番線に電車が参ります

『参る』と『伺う』の使いわけですが、『参る』は訪問先に敬意対象がいない場合でも使えますが『伺う』は敬意を示す相手がいるときでないと使えません。

このような違いがあると覚えておきましょう。

おる

2つめの謙譲語は『おる』です。

おるの意味

『おる』は『いる』という意味の謙譲語で自分がいる場所を示すときに使います。

単体で使用するよりも丁寧語の『ます』と合わせて『おります』として使うことがほとんどです。

使用例文と解説

『おる』は実際には次のように使います。

  • 今は単身赴任で東京の支社におります
  • ○○はただいま不在にしております

このように『おります』を使うことで自分がいる場所を指し示し、その場に存在しているかどうかを表せます。

同様の意味で『居ます』という言葉もありますが、こちらは丁寧語で相手への敬意が薄いので目上の人にはあまり使用しないほうがいいでしょう。

いただく

3つめの謙譲語は『いただく』です。

いただくの意味

『いただく』は物をもらったときや、飲食をする意味でも使われる謙譲語です。

似た言葉で『くださる』もありますが、こちらは受け取った自分ではなく渡した目上の人に対してかかるものなので少し意味が異なります。

使用例文と解説

実際には次のように使います。

  • みなさんからたくさんのメッセージをいただきました
  • ではさっそく1口いただきます

このように何かを受け取ったときや物を食べるときに『いただく』が使えます。

『頂戴する』とも置き換えられますが、こちらは『いただく』よりもさらにかしこまったシーンで使う言葉だと理解しておきましょう。

申す

4つめの謙譲語は『申す』です。

申すの意味

『申す』は『言う』の意味がある謙譲語で自分が目上の人に発言する場合に使われます。

同じような言葉で『申し上げる』というほうが相手への敬意が強いのでビジネスシーンではこちらを使うようにしましょう。

使用例文と解説

実際には次のように使います。

  • 昨日部長に申し上げましたが下記のように変更いたします
  • ○○大学から参りました田中と申します

このようになにか言葉を言ったときに申すと置き換えるようにします。

2つめの『申します』は「田中といいます」を言い換えたもので、このように発言だけでなく『~というものです』といった意味でも使えます。

拝見する

5つめの謙譲語は『拝見する』です。

拝見するの意味

『拝見する』は『見る』の謙譲語として使われます。

『拝』の字が拝む(おがむ)という意味を持っているとおり、目上のものに頭を下げ敬意をもって接することを表します。

似た言葉で『拝観』や『拝読』といった言葉もありますが、これらも『観覧する』『読む』の謙譲語です。

使用例文と解説

実際には次のように使います。

  • 先生の新しい論文を私も拝見しました
  • 今回お顔を拝見できてよかったです

このように自分がなにかを見たときに『拝見する』を使うようにしましょう。

また、後ほど『拝見する』に関連した注意点もお伝えしますのでご確認くださいね。

お目にかかる

6つめの謙譲語は『お目にかかる』です。

お目にかかるの意味

『お目にかかる』は『会う』の謙譲語で、目上の人の視界に入れることに対して謙遜した表現です。

使用例文と解説

実際には次のように使います。

  • この度はお目にかかれて大変光栄です
  • お初にお目にかかります。

このように、目上の人に会えてうれしい気持ちを表すときに使うのが一般的です。

似た言葉で『お目にかける』というものがありますが、これは相手になにかを見せる場合に使う言葉で次のように使われます。

  • 私の書いたレポートをぜひお目にかけたいのですが

このように1文字違うだけでも意味が異なりますので注意しましょう。

存じ上げる

7つめの謙譲語は『存じ上げる』です。

存じ上げるの意味

『存じ上げる』は『知っている』や『思っています』といった意味の謙譲語です。

もともと『存ずる』が『知る・承知する・思う』の意味をもっており、『上げる』で敬意をさらに高めた言葉です。

使用例文と解説

実際には次のように使います。

  • 先方の社長につきましては、私どものほうでも存じ上げております。
  • 申し訳ございませんが、その方につきましては存じ上げません

このように、『存じ上げる』は対象が人のような敬意が高い場合に使われるのが一般的です。

それ以外の物や場所について知っているときは『存じております』とする方がよいでしょう。

いたす

いたすの8つめの謙譲語は『いたす』です。

いたすの意味

『いたす』は『する』の謙譲語です。

『致す』と漢字で表すと動詞になり『~まで達する、到着する』と意味が変わってしまいます。

そのため、自分の行動について述べる場合には必ずひらがなの『いたす』が使われます。

使用例文と解説

実際には次のように使います。

  • 私どもも参加いたします
  • またどうぞよろしくお願いいたします

このように、自分がおこなう動作に『いたす』を付けることで謙譲の意味にできます。

前述したとおり、『致す』は動詞でありそれだけで意味があるので、『よろしくお願い致します』とするのは誤りです。

よく使ってしまう言葉ですが、動作につける場合にはひらがなの『いたす』を使用しましょう。

以上、おもな謙譲語8つをご紹介しました。

謙譲語は相手への発言や二重敬語に注意!

謙譲語を使う際にはいくつか注意点があります。

  1. 謙譲語を相手に使わない
  2. 謙譲語を身内に使わない
  3. 尊敬語と混同しない
  4. 2重敬語にしない

1つずつ確認していきましょう。

謙譲語を相手に使わない

1つめの注意点ですが、謙譲語を相手の動作に対して使わないようにしましょう。

前述したとおり、謙譲語はへりくだった言い方をすることで自分を下げて相手への敬意を表す言葉だからです。

そのため謙譲語である『いたす』『申す』『いただく』といった言葉は目上の人に使わないようにしましょう。

謙譲語を相手に使った例文

次の例文をみていきましょう。

(謙譲語を相手につかった例文1)
誤:部長が拝見されました
正:部長がご覧になりました

『拝見する』は前述で紹介したとおり謙譲語の表現です。

敬意の対象者がなにかを見た場合には『ご覧になる』を使いましょう。

ただし、社外の人に上記の内容を伝える場合、自分の身内になる部長に対して敬語表現は不要なので気を付けましょう。

(謙譲語を相手に使った例文2)
誤:先生がそのように申しました
正:先生がそのようにおっしゃいました

『申す』が謙譲語なので目上の人である先生が発言した場合には『おっしゃる』を使います。

補足ですが『おっしゃる』だけで敬語表現になっているので『られる』を加えて『おっしゃられる』とするのは2重敬語になるのでやめましょう。

上記の例文のように尊敬語と混同して使っていると、どちらの敬語も理解していない人だとみなされてしまいます。

このように謙譲語を自分以外の相手がおこなうことに使わないようにしましょう。

謙譲語を身内に使わない

2つめの注意点ですが、身内に対して謙譲語を使わないようにしましょう。

もっとも敬意を表すべきは外の人に対してですが、謙譲語を身内の人間に使ってしまうと誰に対するものかがぼやけてしまうからです。

たとえば、社外の人に「これは社長からいただいたものです」とは言いませんよね。

この場合、敬意対象は社外の人ではなく社長に向いてしまっていますので、正しい表現ではありません。

身内からの行為を外の人に伝えるときは、「これは社長からもらいました」と丁寧語だけでも十分とされています。

とくにビジネスシーンでは社外の人と接することが多いため気を付けましょう。

尊敬語と混同しない

3つめの注意点ですが、尊敬語と謙譲語を混同しないようにしましょう。

その理由として、謙譲語は自分の動作に『お~する』をつけ尊敬語は『お~なる、なさる』と同じ『お』から始まる変化をするときがあるからです。

これによって、尊敬語だと思って使った言葉が実は謙譲語だったということがおきてしまうかもしれません。

よくある間違いとして次のようなものがあります。

お座りください

『お座り』という言葉が動物のしつけにも使われるようなものなので目上の方に対して使用するのは正しくありません。

もし着席をうながしたいのなら「お掛けください」というのが適切な使い方になります。

社会人でも誤って使っている方がいますので今一度気を付けましょう。

ご持参ください

これも目上の人に使ってしまいがちですが『持参する』は『参る』が入っているとおり謙譲の意味で使用する言葉です。

そのため「ご持参ください」と言わずに「お持ちください」と言い換えましょう。

「お持ちになられる」という人もいますがこれは『お~なる』の敬語表現に『られる』を付けた二重敬語になってしまいます。

これは誤った使い方なので、こちらも気を付けましょう。

いかがいたしましょうか

相手に予定を聞く場合に使う人がいますが、正しくは『いかがなさいますか』にしましょう。

『いかがいたしましょうか』は語尾に『いたす』という言葉が入っているとおり、相手に対して自分がやることを聞くための謙譲語です。

相手の行動に対して『いたす』は不適切なので覚えておきましょう。

以上、尊敬語と間違えやすい謙譲語をご紹介しました。

2重敬語にしない

4つ目の注意点は2重敬語にしないようにしましょう。

2重敬語とはすでに敬語表現になっているものにさらに敬語を重ねてしまうことで、
逆に正しい意味をわかっていない人だと思われてしまいます。

謙譲語でやりがちな2重敬語は次のようなものがあります。

拝見いたします

『拝見する』がすでに謙譲語ですが、それに『いたす』を重ねた2重敬語です。

よく聞く言い方ですが、正しい表現ではないのでなにか見たことを伝えたければ『拝見します』を使えばよいですね。

さらに『拝見させていただく』という人もいますが、こちらも『拝見』と『させていただく』が2重敬語になっているので誤りです。

頂戴いたします

2つめは『頂戴する』と『いたす』を重ねた『頂戴いたします』になります。

これも『拝見いたします』と同じように言ってしまいがちですが、2重敬語の1つなので
使ってしまうと誤りです。

実際につかう場合には『頂戴します』にしましょう。

お伺いいたします

こちらも『伺う』が謙譲語ですが、それに『いたす』と表現を重ねてしまっています。

シンプルに『お伺いします』とすることで、2重敬語でなくなります。

ちなみに『お伺いします』の『お』は丁寧語なので『伺う』と重なっても問題はありませんよ。

謙譲語の2重敬語をご紹介しました。

謙譲語の場合は尊敬語よりも2重敬語が少ないので、しっかりとおさえておきましょう。

まとめ|謙譲語・尊敬語・丁寧語は使い分けよう

今回の記事を読んで『謙譲語』の意味や注意すべき点がわかりましたね。

敬語表現が必要になる場合には、まず誰が主語になるかを確認しましょう。

その理由として記事でもお伝えしましたが謙譲語の主語は自分ですが、尊敬語の場合は相手だからですよね。

これを理解していると目上の人に謙譲語を使う、といった間違いがなくなります。

さらに謙譲語にもかかわらず、尊敬語として認識されている言葉についてもお伝えしました。

とくに『お座りください』といった表現は知らずに使い続ける人もいるので注意しましょう。

この記事ではあわせて尊敬語と丁寧語についても解説しました。

それぞれの違いや、どの単語が尊敬語・謙譲語・丁寧語にあたるのかおさえていれば実際に敬語を使うときもスムーズに伝えられますね。