形容動詞の意味や活用法は?副詞・連帯詞などの他品詞との違いや見分け方を解説

形容動詞

「形容動詞と形容詞って何が違うの?」

「形容動詞はどんな活用形があるの?」

「たくさんの品詞があって形容動詞と区別がつかない……。」

形容動詞についてややこしい品詞だと感じたことはありませんか?

できることなら簡単に他品詞との区別ができるようになりたいと考えている人もいるでしょう。

そんなときは形容動詞が一体どんな品詞なのかを知ることをおすすめします。

なぜなら形容動詞を知ることで他品詞との区別がつきやすくなるからです。

実際に形容動詞と他品詞の見分けが簡単につく人は形容動詞の特徴を把握しています。

このことから形容動詞の特徴をしっかり覚えてください。

そこでこの記事では形容動詞の特徴、形容動詞と間違われやすい他品詞の特徴について紹介します。

簡単に形容動詞と他品詞の区別ができるようになりたい人はこの記事をチェックしてくださいね。

国語の文法で出る形容動詞の意味とは?

形容動詞について紹介していきます。

  1. 性質や状態を表す
  2. 『~だ』『~です』で終わる
  3. 名詞の前で『~な』という形になる

性質や状態を表す

形容動詞は物事の性質や状態を表す品詞です。

それに対して動詞は物事の動きを表します。

たとえば『星』を使った例文。

〈動詞の場合〉
星が輝く。

この場合『輝く』は星の動作を表しています。

〈形容動詞の場合〉
星がきれいだ。

この場合『きれいだ』が星の性質や状態を表しています。

つまり動詞は『どうしているか』を表し、形容動詞は「どのようであるか」を表しているわけです。

このことからも動詞と違い形容動詞は物事の性質や状態を表す品詞だと言えます。

『~だ』『~です』で終わる

形容動詞は言い切りの形が『~だ』『~です』で終わります。

さらに言い切りの形になると形容動詞は単語だけでも意味が伝わるのも特徴の1つです。

このような単語を自立語と呼びます。

たとえば『静かだ・静かです』『熱心だ・熱心です』などは単語だけで意味が通じますよね。

上記の単語で例文を作ってみましょう。

  • 教室は静かだ(です)。
  • 先生は熱心だ(です)。

例文でわかるように形容動詞は述語として単独の文節になります。

以上より形容動詞は『~だ』『~です』で言い切る形になるかつ、自立語としての働きもあるわけです。

名詞の前で『~な』という形になる

形容動詞は名詞の前に置くと『~な』という形になります。

『~な』の形になると形容動詞は修飾語として使用可能です。

たとえば『幸せ』という単語を使った例文の場合。

・幸せな生活を送る。

上記の例文の場合『幸せな』が『生活』の修飾語になっているわけです。

すなわち修飾語として1つの文節になることもできます。

前述した述語に加えて単独で修飾語になれるのも形容動詞の特徴です。

形容動詞の活用を解説

形容動詞の活用や種類について紹介しましょう。

活用とは語尾の形が変化すること。

形容動詞は5つの活用形があります。

  1. 未然形
  2. 連用形
  3. 終止形
  4. 連体形
  5. 仮定形

未然形

形容動詞の未然形は『う』に連なる形です。

形容動詞の未然形は『~だろう』や『~でしょう』という形になります。

そして未然の『未』は未来や未だ(まだ)という意味。

つまり『これからの話』に対して使われる活用形なのです。

未然形の例文

未然形の例文を使って考えてみましょう。

・田舎は都会と違い静かだろう(でしょう)。

この例文だとあくまで「こうであろう」という推測をもって話しているに過ぎません。

つまり未然形とはまだ起きていない未来の話について使われる形なのです。

このことから『~だろう』『~でしょう』で終わるときは形容動詞の未然形となります。

連用形

形容動詞の連用形は後ろに『た』『ない・ある』『なる』が続く形です。

連用形は『活用する言葉に連なる形』という意味。

そのため『だっ(た)』『で(ない・ある)』『に(なる)』と語尾が変化するわけです。

たとえば『きれい』『大丈夫』『にぎやか』を連用形にしてみましょう。

  • きれい→きれいだった、きれいでない、きれいである、きれいになる
  • 大丈夫→大丈夫だった、大丈夫でない、大丈夫である、大丈夫になる
  • にぎやか→にぎやかだった、にぎやかでない、にぎやかである、にぎやかになる

このことから形容動詞の連用形であれば『だった』『でない・である』『になる』と語尾が変化するわけです。

連用形の例文

上記の単語を使った例文を挙げてみましょう。

  • 庭に咲いた花がきれいだった
  • 強がってみたものの大丈夫でない。
  • 思ったよりも大丈夫である。
  • 彼がこの場に来ればにぎやかになる。

このように連用形は連なる言葉に合わせて語尾を変化させます。

形容動詞の連用形は『だっ』『で』『に』で活用されているかどうかで確認しましょう。

終止形

終止形は言い切りで終わる形です。

前述した通り形容動詞は『~だ』『~です』で言い切る形にできます。

この言い切りの形が形容動詞の終止形です。

終止形の例文

たとえば『好き』という単語を使った場合。

・彼女は猫より犬が好きだ(です)。

このように現状に対して言い切るのが終止形です。

形容動詞の終止形は『~だ』『~です』で言い切れる形かどうかがポイントでしょう。

連体形

形容動詞の連体形は『~とき』『~ので』に連なる形です。

なぜなら形容動詞の語尾が『な』に変化したときに『~なとき』『~なので』と連なることができるからです。

連体形の例文

実際に連体形の例文を作ってみましょう。

・暇なときは片づけをする。

このように体言(名詞など)である『とき』に連なるのが一般的な連用形です。

・暇なので片づけをする。

他には助詞である『ので』に連なるパターンもあります。

形容動詞の連体形は語尾が『な』に変化しその後『~とき』『~ので』で連なるかをチェックしましょう。

仮定形

形容動詞の仮定形は『ば』に連なります。

しかし、形容動詞に続く『ば』は省略することが可能です。

仮定形のとき形容動詞の語尾は『~なら』に変化します。

仮定形の例文

たとえば『無理』という単語を使った例文の場合。

・明日が無理なら(ば)、明後日にしましょう。

このように『無理』の語尾を『なら』にして『無理なら』に変化させて使用します。

このことより形容動詞の仮定形は語尾が『なら』になるかどうかを確認してくださいね。

形容動詞と副詞・連帯詞といった他品詞の違い

形容動詞と他品詞の違いや見分け方について紹介します。

  1. 形容詞との違い
  2. 副詞との違い
  3. 連体詞との違い

形容詞との違い

形容動詞との違いが一番難しいのが形容詞ですね。

なぜなら形容詞は形容動詞との共通点が多く紛らわしい品詞だからです。

  • 言い切りの形
  • 活用の種類

以上2点が形容動詞と形容詞の大きな違いです。

実際に形容動詞と形容詞を使った例文を挙げてみましょう。

  • 彼はまじめだ。(述語)
  • 元気な人たちだ。(修飾語)
  • 元気なのが、彼女の取り柄だ。(主語)
  • 彼はやさしい。(述語)
  • 明るい人たちだ。(修飾語)
  • 明るいのが、彼女の取り柄だ。(主語)

これらの例文を見ただけでは形容動詞と形容詞の見分けるのは難しいですよね。

ところが形容動詞と形容詞を見分ける方法は意外に簡単なのです。

形容動詞と形容詞の見分け方は?

形容動詞と形容詞の見分け方について紹介します。

見分け方がわかれば形容動詞と形容詞の区別もすぐできるようになりますよ。

最も簡単な見分け方は言い切りの形を確認することです。

形容動詞は『~だ』『~です』で言い切ると前述でも説明しました。

一方形容詞は『~い』の形で言い切ります。

たとえば『親切』と『やさしい』の場合。

『親切』は『親切だ』『親切です』と言い切ることができます。

しかし『やさしい』は『やさしだ』『やさしです』というおかしな言葉になりますね。

つまり『やさしい』は『い』で言い切る形容動詞となるわけです。

他に見分ける方法には活用形の違いがあります。

活用形形容動詞形容動詞形容詞主な後ろの語
未然形だろでしょかろ~う
連用形だっ

でしかっ
~た
~ない
ある
~なる
終止形です
連体形(です)~とき
仮定形なら×けれ~ば

形容詞も形容動詞同様、未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形と5種類の活用形があります。

しかし表を見ての通り、形容動詞と形容詞は活用の形が異なります。

活用の種類も形容動詞は2種類、形容詞は1種類と違っていますね。

形容動詞と形容詞のどちらか迷ったときは言い切りの形や活用の形を確認しましょう。

副詞との違い

連体詞と同じくらい形容動詞と混同しやすいのが副詞です。

副詞は用言(動詞など)を修飾する品詞のこと。

前述した連体詞とよく似ていますが、修飾するところが違うので注意してください。

たとえば『大きな犬がゆっくり歩く』という例文を見てみましょう。

この場合『犬』が名詞で『歩く』が動詞です。

つまり『犬』を修飾している『大きな』が連体詞、『歩く』を修飾している『ゆっくり』が副詞となります。

副詞は連体詞同様活用できない品詞なので、その点が形容動詞との大きな違いです。

形容動詞と副詞の見分け方は?

形容動詞と副詞の見分け方について紹介します。

副詞は連体詞と同じで活用できませんが用言(動詞など)を修飾する点に注意しましょう。

たとえば前述した例文の場合。

『歩く』が動詞で『ゆっくり』が副詞だと紹介しました。

『ゆっくり』はどんな言葉が後ろにきても『ゆっくり』のままですよね。

決して『ゆっくら』や『ゆっくろ』と語尾は変化しません。

さらに『ゆっくりと』のように副詞は『と』や『に』がつくことがあります。

この場合『と』や『に』も含んで1つの副詞として扱われますのでその点も注意しましょう。

他にも副詞は常用漢字表に載っていない漢字語が多いためひらがなで表記することが多いのも特徴の1つです。

このような特徴を押さえて形容動詞と副詞を見分けられるようにしてくださいね。

連体詞との違い

連体詞も形容動詞と混同しやすい品詞です。

連体詞は体言(名詞など)を修飾します。

形容動詞も名詞の前に置くと修飾語になるため連体詞と区別がしにくいわけですね。

しかし形容動詞と連体詞にも大きな違いがあります。

それは形容動詞が活用できる品詞なのに対し、連体詞は活用できない品詞だというところです。

実際に例文を見てみましょう。

【形容動詞】
・素敵な人形がある。

【連体詞】
・大きな木が立っている。

それぞれの例文を見ただけでは区別するのは難しいですよね。

形容動詞と連体詞の活用の違いについて紹介していきます。

形容動詞と連体詞の見分け方は?

先ほども言ったように形容動詞と連体詞の大きな違いは活用できるかできないかです。

形容動詞は未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形の5種類で活用できて反対に連体詞は活用ができません。

つまりどういうことなのか前述の例文で見てみましょう。

1つ目の例文では『素敵な』が形容動詞、2つ目の例文では『大きな』が連体詞です。

『素敵な』は『素敵だろう・素敵だった・素敵だ・素敵な・素敵なら』と活用できます。

しかし『大きな』を活用しようとすると、『大きだ』とおかしくなってしまいますね。

このことからも形容動詞と連体詞を見分けるときは活用ができるかどうかが大きなポイントになります。

迷ったときはまず形容動詞の特徴である『~だ』『~です』で言い切れる形か確認してみましょう。

形容動詞の特別な活用

形容動詞の特別な活用について紹介します。

  1. 語幹で言い切る
  2. 語幹の後に『そうだ・らしい・です』が続く
  3. こそあど言葉

語幹で言い切る

形容動詞は語幹で言い切る場合があります。

語幹とは辞書に載っている形(基本形)で単語の形が変化しない部分のこと。

語幹で言い切ると感動や驚きをより表現することができます。

実際にこの表現は語幹用法と呼ばれています。

たとえば『素敵』や『便利』を語幹で言い切る場合。

  • ああ、素敵だ。
  • ああ、素敵。
  • まあ、便利だ。
  • まあ、便利。

どちらの例文も2番目が語幹を言い切る形です。

この語幹を言い切る表現はより感情が込めやすく昔は古典で使われていました。

現在ではお芝居のセリフなどでよく聞きますよね。

このように活用できる形容動詞をあえて活用せずに使う場合もありますのでぜひチェックしてみてくださいね。

語幹の後に『そうだ・らしい・です』が続く

形容動詞の語幹の後には『そうだ・らしい・です』が続くことがあります。

『そうだ』なら様態、『らしい』なら伝聞、『です』なら丁寧な断定と形容動詞は多彩な表現をすることが可能です。

たとえば以下の例文の通り。

  • 彼はまじめそうだ。(様態)
  • 彼女はこの地域では有名らしい。(伝聞)
  • 今日の気候はおだやかです。(丁寧な断定)

形容動詞は未然形で未来のことを「こうであろう」と推測する表現でした。

しかし未然形はまだ起こっていないことに対して使う活用形です。

一方例文の様態と伝聞ですが、実際に見たり聞いたりしたことがわかる用法となっています。

加えて丁寧な断定の『~です』は同じ言い切りである『~だ』より柔らかい印象を与えてくれます。

このことからも『そうだ・らしい・です』の活用はぜひ覚えておきましょう。

こそあど言葉

形容動詞には特有のこそあど言葉があります。

こそあど言葉とは『こんなだ』『そんなだ』『あんなだ』『どんなだ』『同じだ』のこと。

通常形容動詞は体言(名詞など)に連なる場合は『~な』の形になりますよね。

しかし連体形がなく体言などに連なる場合に形容動詞特有のこそあど言葉を用います。

文章での説明だとわかりづらいので、例文を簡単にご紹介しますね。

  • 気づけばこんな場所に来てしまった。
  • そんな場合ではない。
  • あんな人だとは思わなかった。
  • どんなお店を選んだのですか。
  • 同じ作者の本を持っています。

このように体言の前に置く場合こそあど言葉を用いることができます。

本来であれば『こんなだ』の連体形は『こんなな』になりますよね。

しかし上記の例文に当てはめると『こんなな場所』とありえない言い方になってしまいます。

形容動詞のこそあど言葉は連体形の例外的な用法になりますが覚えておきましょう。

まとめ|形容動詞を使おう!

この記事を読んで形容動詞やその他の品詞との違いについてわかりましたね。

他品詞と混同しないようまずは形容動詞の特徴や活用形をしっかり覚えるようにしましょう。

そうすれば記事で紹介した方法で形容動詞と他品詞を簡単に見分けるようになれますよ。

実際に形容動詞と形容詞、連体詞、副詞との違いや見分け方が紹介されてましたよね。

特に形容詞は形容動詞との区別が難しい品詞です。

だからこそ形容動詞と形容詞は言い切りの形や活用の形が違うことを忘れないでください。

他にも連体詞や副詞は形容動詞と違って活用できないことも大事なポイントです。

加えて連体詞は体言(名詞など)、副詞は用言(動詞など)を修飾することも一緒に覚えればレベルアップできます。

今回紹介した他品詞は形容動詞と共通部分が多く混乱しやすいです。

しかし違う点を理解すれば必ず区別がつくようになります。

このことから形容動詞の特徴や他品詞との見分け方を知るために記事を参考にしてみてくださいね。