係り受けの意味|文章の『係る(主語)・受ける(述語)』を例文で解説

係り受け

「『係り受け』って、何だろう?」

「主語が『係る』、述語が『受け』ということ? それとも逆?」

係り受けという言葉を聞くと、このような疑問がわく人もいるハズ。 

詳細は本文で解説いたしますが、係り受けとは1つの言葉(主語もしくは修飾語)が、もう一方の言葉(述語または修飾語)に対して何かしらの補足説明を行うことを指します。

そのため係り受けが発生している日本語文章は以下のように、発生していない文章に比べると5W1Hがハッキリし、内容がわかりやすくなる傾向にあります。

【係り受けが発生している文章】
彼はすぐ寝た

【係り受けが発生していない文章】
すぐ寝た

前者は『誰が』について言及しているため、後者よりもわかりやすい文章になっていますよね。

したがってわかりやすい文章を書くためにも、係り受けの必要性・正しい使い方をキチンと理解しておく必要があります。

そこでこの記事では係り受けの意味だけでなく、係り受けの段階(句・文節・単語)・具体例・使う際の注意点を解説します。

この記事を読み終えるころには係り受けの使い方がわかり、今よりもわかりやすい文章を書けるようになっていますよ。

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錦橋慶叡

SEOライター兼コンテンツディレクター。編集プロダクションでの勤務を経て独立→法人化。現在は事業拡大に伴い、TwitterにてWebライターを積極採用中。これまでに累計400人以上ものWebライターを指導。「文章でメシを食っていきたい!」と考えている人を最短最速でレベルアップさせるのが使命であり生きがい。

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係り受けの意味| 係る・受ける文章のこと

係り受けというのは、係る文章と受ける文章のことを指します。

主語と述語で表すと、主語が係る文章になり述語が受ける文章になるということです。

係り受けを正しく使う事ができれば相手に理解しやすい文章を作成することが可能になります。

逆に係り受けが誤っていると文章がわかりにくくなってしまうのです。

そこで係り受けとは何を表し、どのようなものなのかを説明していきます。

読みやすい文章作成をするためにも係り受けの意味と使い方をしっかりと理解していきましょう。

  1. 係り受けとは?
  2. 主語と述語
  3. 修飾語と被修飾

係り受けとは?

係り受けとは文章中で係る語句と受ける語句のことを指します。

weblio辞書によると係り受けとは以下のようなことだと記載されています。

文章中で、係る語句と受ける語句。たとえば、主語と述語、修飾語と被修飾語は係り受けの関係にある。

「係り受け」の意味や使い方 Weblio辞書(2022年1月20日時点)

表でまとめますと以下の通り。

【係り受けの関係性と種類】

係る語句受ける語句
主語述語
修飾語被修飾語

例えば「私は今日とても眠たい」という文章には4つの単語が関係しています。

主語が「私は」で述語が「眠たい」になります。

そして「今日」が修飾語になり「とても」が被修飾語になるのです。

仮に先ほどの例文の単語の順番を入れ替えるとどうなるでしょう。

「眠たい今日私はとても」

このように文章として成り立たないことがわかります。

一見すると倒置法を使っているかのような文章になりますね。

読み手が大人の日本人であればこの文章でも意味が通じないこともありませんが、小さい子供や外国人が対象であれば、内容を理解できないおそれがあります。

そういった事態が考えられる以上、文章の係り受けは正しく使うべきと言えます。

主語と述語

主語とは「誰が」や「何が」を指す文節のこと。

そして述語は主語が「どうなった」かや「何か」ということを表します。

例として、以下の2つの文で比べてみましょう。

【係り受けの関係が正しい例文】
私は保険の営業職を仕事にしています

【係り受けの関係が誤った例文】
私の仕事は保険の営業職をしています

一見、どちらもありそうな文章ですが、これらの主語と述語を抜き出すとどうでしょう。

【係り受けの関係が正しい例文の主語と述語】
私は営業職を仕事にしています

【係り受けの関係が誤った例文の主語と述語】
私の仕事は営業職をしています

このように主語と述語のみを抜き出すと、誤った文章には違和感が出てくるのです。

本来、係り受けを正しく使用していれば、主語と述語だけでも文章の意味は十分に伝わります。

主語と述語だけで文章が成り立たない場合は係り受けが正しく使えていないと言えます。

したがって、文章を作成した際に主語と述語の係り受けが、正しく使えているかを確認するには主語と述語だけを抜き出してみましょう。

修飾語と被修飾

修飾語とは他の文節を詳細に説明する文節のことです。

そして、被修飾語とは修飾語を補完する説明になります。

例えば「富士山の絵」という例文でみていきましょう。

この場合、どのような絵であるかを説明するために修飾語を使います。

「富士山の美しい絵」

主語は「富士山の」になり「述語」は「絵」になります。

そして「美しい」という言葉がどのような絵かを詳しく説明するための修飾語になり、後ろにある「絵」が被修飾語になるという事です。

また、修飾語と被修飾語は離れないように注意しましょう。

あまりに言葉と言葉の間が空いてしまうと解釈が変わる可能性があるからです。

先ほどの例文の単語を並べ替えて解説します。

「美しい富士山の絵」

上記の場合は「富士山が美しい」のか「絵が美しい」のかという解釈が2つでてきます。

このように言葉を並べ替えるだけで解釈が変わってくるということが分かります。

そのため、なるべく相手に意図を汲み取りやすくしてもらうためにも修飾語と被修飾語は近づけるという工夫をしていきましょう。

係り受けには句・文節・単語の3段階がある

一言で係り受けと言っても、実は3つの種類があります。

  1. 文節
  2. 単語

句レベルの係り受けを解説

句とは、複数の単語で構成される一文のことを指します。

句の具体例】
私は
私が
あなたを
あなたに

さらにgoo辞書によると、句には以下のような特徴があるとされています。

文中の言葉のひと区切り

goo辞書|句の意味(2022年1月23日)

次に係り受けを説明します。

文章中で、かかる語句と受ける語句。たとえば、主語と述語、修飾語と被修飾語は係り受けの関係にある。

goo辞書|係受け(かかりうけ) の意味(2022年1月23日)

要するに係り受けとは、言葉と言葉の関係性のことですよね。

主述の関係において主語は述語にかかり、述語は主語を受ける、といいます。

一方、修飾/被修飾の関係において修飾語は被修飾語にかかり、被修飾語は修飾語を受ける、といいます。

例文を用いて説明しましょう。

私は(名詞句)
学校から(名詞句)
帰った(動詞)

この場合、「私は」が主語、「帰った」が述語になりますよね。

ちなみに、「学校から」は補語になります。

係り受けの関係で説明すると、「私は」が「帰った」にかかり、「帰った」が「私は」を受けるといった形です。

次に、修飾と被修飾の関係です。

ここで注意すべきなのは、修飾語と被修飾語を離さないということです。

別の例文を用いて説明します。

  • 綺麗な(形容詞句)
  • 沖縄の(名詞句)
  • 海(名詞)

上述の場合、「綺麗な」が「沖縄の」にかかっている場合と「海」にかかっている場合が想定されます。

「綺麗な」→「沖縄の」または、「綺麗な」→「海」といった係り受けの関係性。

沖縄が綺麗なのか、海が綺麗なのか分かりません。

そのため、以下のような順番にします。

  • 沖縄の(名詞句)
  • 綺麗な(形容詞句)
  • 海(名詞)

こうすることで、「綺麗な」→「沖縄の」といった係り受けが成立しますね。

海が綺麗といった内容になります。

誤解を与えないためにも、修飾語と被修飾語を近い位置に置くことが重要です。

このように句においては、主語と述語・修飾語と被修飾語は切っても切れない関係にあるのです。

文節レベルでの係り受けを解説

文節とは、文を不自然出ない程度に区切った最小の単位を指します。

この文節にも先ほどの句同様に、係り受けの関係があります。

例文を用いて説明しましょう。

  • 大きな猫が(名詞節)
  • 素早く横切った(動詞節)

上述の文は、名詞節と動詞節に分かれます。

名詞節は、「大きな」という形容詞と、「猫が」という名詞句で構成されています。

動詞節は、「素早く」という形容詞と、「横切った」という動詞によって構成されているのが分かりますよね。

つまり、先ほどの句の上位単位ということになります。

この上位の単位同士でも主述の関係がある以上、係り受けの関係が成立します。

「大きな猫」が「素早く横切った」にかかり、「素早く横切った」が「大きな猫」を受けます。

では、文節レベルでの修飾/被修飾の関係はどうでしょうか。

上述の例文に、形容詞節を付け足し、以下のように追記します。

  • 大きな猫が(名詞節)
  • まるで、何者かから逃げるように(形容詞節)
  • 素早く横切った(動詞節)

修飾/被修飾の関係では、「まるで、何者かから逃げるように」が「素早く横切った」にかかり、「素早く横切った」が「まるで、何者かから逃げるように」を受けます。

以上のことから、文節レベルでも句と同様に、係り受けの関係が成立します。

そして、この関係性を理解していることが分かりやすい文章を書く上で、非常に役に立つのです。

単語レベルでの係り受けを解説

文法上における単語とは、言語の最小単位です。

次の例文を見てみてみましょう。

【文法上における単語の具体例】
私(名詞)
は(助詞)
毎朝(名詞)、
ランニング(名詞)
を(助詞)
しています。(動詞)

名詞節の「私は」がそれぞれ名詞の「私」と助詞の「を」に分解されます。

同様に、名詞節の「ランニングを」が名詞の「ランニング」と助詞の「を」に分解されますね。

係り受けの関係上、以下のようになります。

  • 私(名詞)→は(助詞)
  • 毎朝(名詞)、→しています。(動詞)
  • ランニング(名詞)→を(助詞)→しています。(動詞)

このように、単語レベルでも係り受けの関係は存在します。

どの語がどの語にかかっているのかを理解することで、きちん整理された文章を書けるようになりますよね。

係り受けが発生する日本語を具体例で解説

ここでは係り受けが発生している日本語の文章を、6つの例文で解説いたします

  1. 否定
  2. 仮定
  3. 推測
  4. 疑問
  5. 願望
  6. たとえ話

否定

否定の係り受けは、打ち消しとも呼ばれ、文章の最後に否定を伴う表現です。

例えば、以下のような表現です。

  • 決して〜ない
  • まったく〜ない
  • 全然〜ない

このように最後に否定を伴います。

上記の表現を使用した例文を表で見てみましょう。

(否定の係り受けが発生している文章の例文)
否定の係り受けを使用した文章 否定の係り受けを使用していない文章
あなたのことは決して忘れない あなたのことは決して忘れる
先日の事件とはまったく関係がない 先日の事件とはまったく関係がある
全然終わらない 全然終わる
少しも寒くない 少しも寒い
めったに会わない めったに会う

上記の表でわかるとおり、正しい係り受けを使用しないと、文章がわかりにくいものになります。

例えば、決してという単語は、強く打ち消すことを表現した単語です。

そして、決してを受ける単語である、忘れないも打ち消しの表現になっています。

このように、決してという副詞がくる場合は、それを受ける文節が否定の表現になるように決まっているのです。

上記の表のような、受ける文節に対して決まった言い方を要求する副詞を「呼応の副詞」と呼びます。

係り受けの表現を作る呼応の副詞は、読み手に副詞の後にくる内容を想像させる効果があります。

否定の係り受けを上手に活用して、読みやすい文章を書いていきましょう。

仮定

仮定の係り受けは、文の終わりに仮定を伴う表現です。

仮定の表現は例として、以下のような表現があります。

  • もし〜たら
  • たとえ〜ても

このような表現のことを言います。

仮定の係り受けが発生している文章の例文を見てみましょう。

(仮定の係り受けが発生している文章の例文)
仮定の係り受けを使用した文章 仮定の係り受けを使用していない文章
もし明日晴れたらピクニックに行きます もし明日晴れるからピクニックに行きます
たとえ嫌われてもあなたを想っています たとえ嫌われるからあなたを想っています
もし熱が出たら休もう もし熱が出るから休もう
たとえ欲しくなっても買わない たとえ欲しくなるから買わない

このように、もしやたとえを受ける文節は、仮定の表現を使用する方が読みやすいです。

使用していない例のように、仮定ではない表現にしてしまうと、意味もうまく伝わらないものになってしまいますね。

係り受けのルールをしっかりと確認して、読みやすい文章にしていきましょう。

推測

推測の係り受けは、文の終わりに推測を伴う表現のことです。

例えば以下のような表現です。

  1. おそらく〜だろう
  2. まさか〜だろう
  3. きっと〜だろう
  4. たぶん〜だろう

このように文の終わりが推測を伴う表現のことです。

下記の表で使用した例と使用していない例を見てみましょう。

(推測の係り受けが発生している文章の例文)
推測の係り受けを使用した文章 推測の係り受けを使用していない文章
あの曲はおそらくヒットするだろう あの曲はおそらくヒットだ
まさか彼は裏切らないだろう まさか彼は裏切らない
きっと来てくれるだろう きっと来てくれる
たぶん大丈夫だろう たぶん大丈夫
おそらく雨が降るだろう おそらく雨が降る

このように、「おそらく」には「だろう」というような表現のペアがある方が一般的です。

しかし、推測の係り受けについては、使用していない文章も読みにくいわけではありません。

現代語においては、文中に呼応の副詞があっても、必ずしもそれと呼応する表現になるとは限らないのです。

「だろう」の表現があるものとないものであれば、読み手の受け止め方が変わってきます。

上記の表の推測を使用した例で掲げたような文章では、少し自信がないような印象となります。

それに対し、使用していない例で掲げた文章は、少し強めな印象を受けますね。

このように、推測の係り受けは、場合によって使い分けることができます。

読み手に伝わるように使い分けることが大切と言えますね。

疑問

「疑問」を表す係り受けでは、以下の表現があります。

  • なぜ~か
  • どうして~か

2つの表現を使って、悪い例・良い例の表現をまとめました。

【疑問を表す係り受け:悪い例・良い例】
係り受け表現 悪い例 良い例
なぜ~か なぜ悪い口癖をやめないの なぜ悪い口癖をやめないのか
どうして~か どうして行かないの どうして行かないのか

このように副詞の表現は、それを受ける文節は決まったいい方をする必要があります。

文章が長くなった場合、主語と述語の係り受けにねじれが生じやすいため注意しましょう。

例文を使って解説します。

【ねじれが生じている例文】
わたしの趣味は病院でのピアノ演奏をしています。

【ねじれのない例文】
わたしの趣味は病院でのピアノ演奏です。

前者例文をそれぞれ見てみると、主語と述語の関係は「わたしの趣味は/ピアノ演奏をしています」となり、意味が通じません。

その一方で後者は「わたしの趣味は/ピアノ演奏です」と意味が通じる文になっています。

このように主語と述語を直接続けてみることで、意味の結び付きの強さを確かめることができます。

文章を書き終えたら確認するようにしてくださいね。

願望

「願望」を表す係り受けでは、以下の表現があります。

  • ぜひ~ほしい(ください、たい)
  • どうか~ください

2つの表現を使って、悪い例・良い例の表現をまとめました。

【願望を表す係り受け:悪い例・良い例】
係り受け表現 悪い例 良い例
ぜひ~ほしい(ください、たい) ぜひ傷つかないように言って ぜひ傷つかないように言ってほしい

どうか~ください どうか私にも聞かせて どうか私にも聞かせてください

このように係り受けが正しい場合、気持ちよく読むことができます。

文頭の副詞には、読み手につぎの内容を想像させる機能があるためです。

したがって、副詞に対応した文末語句を使う必要があるのです。

そうすることで読み手は正しく内容を把握することができます。

対になっているか常に意識して書くようにしましょう。

たとえ話

「たとえ」を表す係り受けでは、以下の表現があります。

  • まるで~ようだ
  • ちょうど~ようだ

2つの表現を使って、悪い例・良い例の表現をまとめました。

【たとえを表す係り受け:悪い例・良い例】
係り受け表現 悪い例 良い例
まるで~ようだ 彼女はまるで太陽だ 彼女はまるで太陽のようだ
ちょうど~ようだ 昨日のことは、ちょうど幻だ 昨日のことは、ちょうど幻のようだ

このようにたとえ話を上手に使うことで、書き手がイメージしていることを読み手と共有することができます。

イメージの共有に修飾語を用いる際は、その距離に注意しましょう。

なぜなら修飾語が離れていると、読み手に誤解を与える可能性があるからです。

例文を使って解説します。

【修飾語と被修飾語が離れた例文】
とてもきれいな福岡の美術館があります。

【修飾語と被修飾語が近い例文】
福岡にはとてもきれいな美術館があります。

前者例文をそれぞれ見てみると、「福岡が/きれい」と「美術館が/きれい」の二通りの解釈があり、どちらを伝えたいのかわかりません。

その一方で後者は「きれいな/美術館」と読み手に正しく伝えることができます。

このように修飾語と被修飾語を近くに配置することで、読み手に誤解を与えない文章を書くことができます。

難しいことではないので、試してみてくださいね。

係り(主語)受け(述語)の文章における注意点

日本語において係り受けが発生する文章を作る際は、以下3つの注意点があります。

  1. 意味(文脈)をねじらない
  2. 文章を長くしない
  3. 修飾語と被修飾語はあまり離さない

意味(文脈)をねじらない

係り受けの文章では、主語と述語を正しく対応させて、意味をねじらないように注意しましょう。

主語と述語の関係がねじれてしまうと、意味の分からない、不自然な文章になってしまいます。

次の文は、主語と述語がねじれてしまった文章例です。

【主語と述語の関係がねじれた文章例】
『私の趣味は、本を読みます』

上記の文では、主語『私の趣味は』に対して、述語が『読みます』となってしまい、不自然な文章になっています。

これを正しく対応させた文章例は、以下の通り。

【主語と述語の関係が正しい文章例】
『私の趣味は、本を読むことです』

主語と述語の関係が正しく対応していて、意味の通った文章になりました。

このように文章は、主語と述語をねじらずに、自然で読みやすくなるよう気を付けましょう。

文章を長くしない

文章が長すぎると、係り受けの正しい文章が作りづらくなります。

長い文章は構造が複雑になり、係り受けの関係性を意識しづらく、不自然な文章になってしまいがちです。

【文章が長すぎて係り受けを誤った文章例】
『つぎのゴールデンウイークで行くキャンプの企画では、役割分担をしっかり決めたのですが、山下さんと鈴木さんの二人は料理を担当することになり、私の担当は、川の近くで見晴らしのよい場所見つけて、そこにテントを設営します』

上記の文章では、『私の担当は』という主語に対して、『設営します』という述語がきていて、係り受けの関係が正しくありません。

次の例のように文章を分けて、係り受けを正しく書きましょう。

【文章を分けた係り受けの正しい文章例】
『つぎのゴールデンウイークで行くキャンプの企画では、役割分担をしっかり決めました。山下さんと鈴木さんの二人は、料理を担当します。私は、場所を見つけてテントを設営します』

文章を分割し、主語を『私は』に変えて、述語の『設営します』にあわせました。

もし、主語を変えずに『私の担当は』のままとするのであれば、次の例になります。

【文章を分けた係り受けの正しい文章例2】
『つぎのゴールデンウイークで行くキャンプの企画では、役割分担をしっかり決めました。山下さんと鈴木さんの二人は、料理を担当します。私の担当は、場所を見つけてテントを設営することです』

述語を『設営することです』に変えたことで、主語が『私の担当は』でも違和感がなくなりました。

このように、文章が長いと、係り受けの関係が複雑になってしまいます。

書いた文章が長いと感じた場合は、分割して自然な文章になるよう、注意しましょう。

修飾語と被修飾語はあまり離さない

文章は、修飾語と被修飾語を近づけて書きましょう。

修飾語と被修飾語が離れすぎると、意味が伝わりづらく、読み手の誤解を招く文章になってしまいます。

次の例で、修飾語と被修飾語の距離感によって、文章がどのように変わるか見てみましょう。

【修飾語と被修飾語が離れた文章例】
『とても美しい、岩手県にある浄土ヶ浜という砂浜があります』

上記の文章例では『とても美しい』という修飾語が、『岩手県』と『砂浜』のどちらにかかるのかが、読み手によって解釈が変わってしまいます。

次は、修飾語と被修飾語を近づけた、以下の例を見てみましょう。

【修飾語と被修飾語を近づけた文章例】
『岩手県の浄土ヶ浜は、とても美しい砂浜です』

『とても美しい』と『砂浜』を近づけたことで、書き手の伝えたいことが明確になりました。

上記の文章例のように、修飾語と被修飾語は近づけて、読み手に誤解されない文章を心がけましょう。

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