「ランサーズのシステム手数料ってなに?」
「なぜ報酬からお金が引かれているの?」
ランサーズで報酬を獲得したときに、このように感じたことはありませんか?
せっかくゲットした報酬なのに、よくわからない手数料が引かれていては悲しいですよね。
しかしじつはその手数料、ランサーズを利用するうえでは必要な出費なのです。
いわゆる『仲介手数料』だからですね。
ところがシステム手数料は計算がわかりにくいうえに「高いのでは?」といった声が多いのも事実。
そこでこの記事では、ランサーズのシステム手数料について解説します。
他のクラウドソーシングサイトとの比較や計算方法、さらにはその他の手数料についても解説しているので、ぜひ最後まで目を通してくださいね。
【他社と比較】ランサーズのシステム手数料は高め
ランサーズのシステム手数料は他社に比べて高いのでしょうか?
結論を言うと、報酬金額によっては高くなる場合と低くなる場合があります。
ランサーズのシステム手数用は一律ではなく、報酬ごとに変わるからです。
わかりやすいように、ランサーズと他社のシステム手数料を一覧表にまとめますね。
【クラウドソーシングサイトのシステム手数料比較】
サイト名 | 10万円以下 | 10万円超〜20万円以下 | 20万円超 |
---|---|---|---|
ランサーズ | 20% | 10% | 5% |
クラウドワークス | 20% | 10% | 5% |
シュフティ | 10% | 10% | 10% |
ココナラ | 5万円以下:27.5% ※ | 16.5% | 10万円〜50万円以下:16.5% 50万円超:11% |
Bizseek | 10% | 5% | 5% |
相場手数料 | 10% | 10% | 5% |
※5万円超〜10万円以下:22%
このようにランサーズの手数料は報酬ごとに変化します。
もしも報酬が10万円以下であれば相場よりも高め、20万円を超えるのであれば相場よりも低い計算になります。
これはランサーズと同規模のクラウドソーシングサイト、クラウドワークスでも同率の手数料ですね。
その他のサイトも報酬によって変動があるなか、シュフティだけは一律10%の手数料となっています。
この一律10%は報酬が20万円以下の場合は相場通りですが、20万円を超えると相場よりも高くなります。
そのため副業にかける時間が少ないなど、報酬が20万円を超えない場合にはおすすめのクラウドソーシングサイトといえますね。
ちなみに、報酬金額ごとにシステム手数料が一番安いクラウドソーシングサイトは以下です。
- 10万円以下:シュフティ、Bizseek(10%)
- 10万円超〜20万円以下:Bizseek(5%)
- 20万円超:ランサーズ、クラウドワークス、Bizseek(5%)
報酬が20万円を超える場合には、ランサーズが5%と最安値。
まとめると、ランサーズのシステム手数料は相場と比べて以下のようになります。
- 報酬が10万円以下:高い
- 報酬が10万円超〜20万円以下:相場通り
- 報酬が20万円超:低い
このことから、報酬金額によってシステム手数料は高くもなり低くもなるということがわかります。
手数料はランサーとクライアントどちらが負担?
ランサーズのシステム手数料は報酬によって違いがあるということがわかったところで、次の疑問はその手数料の負担先ですよね。
ここではシステム手数料と時間報酬の2点で説明します。
- ランサーズのシステム手数料の負担はランサー側
- 時間報酬の場合はクライアント・ランサー双方から
ランサーズのシステム手数料の負担はランサー側
ランサーズのシステム手数料を負担するのはランサー(受注者)です。
仕事成立時、金額に応じてランサーにのみ利用手数料が発生。
クライアント(発注者)は利用手数料の支払いがありません。
言いかえるとクライアント側は、仕事に対しての報酬(契約金額)のみ支払うというわけです。
つまり料金体系がわかりやすく、余計な費用がかからないということですね。
そのためランサーズは仕事の依頼がしやすいフィールドであるといえます。
なお仕事が成立しなかった場合には、ランサーにも手数料の負担はありませんので安心してくださいね。
そもそも契約金額ってなに?
契約金額とは、プロジェクト方式の場合にクライアントからランサーズに仮払いする金額のことです。
このプロジェクト方式とは、クライアントとランサーの間でお互いに相談して進める仕事のこと。
つまり契約金額とは、プロジェクトが終わるまでランサーズが預かっておく金額ということですね。
その後プロジェクトが完了すると、契約金額からシステム手数料を差し引いた額がランサーに支払われます。
そしてその際に発生する手数料がシステム手数料というわけです。
時間報酬の場合はクライアント・ランサー双方から
時間報酬の場合にはランサーだけでなく、クライアントにも手数料が発生します。
時間報酬とは、言葉のとおり実際に行った業務の時間に応じて報酬が支払われるシステムのこと。
つまり一般のアルバイトと同じように、『時給◯◯円』という仕事がオンライン上でも受注できるという仕組みです。
時間報酬は実際に働いた時間に対して報酬を支払うため、文字単価よりもコストを管理しやすくなります。
しかしその反面、ランサーによっては生産性が低くなってしまう可能性も。
時間報酬にするか、はたまた文字単価で依頼するのか、ランサーによって臨機応変に決めるとよいでしょう。
時間報酬の利用方法
もしも支払いを時間報酬にするのであれば、ランサーズ内の『打刻管理画面』を使いましょう。
このシステムの基本機能である打刻ボタン(業務開始および終了など)を押すだけで、作業時間の計測が可能になります。
これによってシフトカードなどといった機材を自社で導入しなくても、時間報酬で支払うことができるのです。
また、間違った打刻は削除・編集が可能であり、ランサーとクライアントどちらからも確認できる仕組みになっています。
そのため不要な支払いを避けることも十分に可能です。
ちなみにランサーズではこの時間報酬の場合のみ、クライアントとランサーの双方にシステム手数料が発生します。
実際の手数料の計算方法は、次で説明しますね。
契約金や時間報酬に対するシステム手数料の計算方法
ランサーズのシステム手数料の計算は、慣れるまでは複雑に感じることも。
そこで計算方法を以下の3つに分けて説明しますね。
- 契約金額からランサーの手取りを計算する
- ランサー側が金額の提案をする場合
- 時間報酬の場合
契約金額からランサーの手取りを計算する
まずは契約金額からランサーの手取りを計算する方法。
ここでは契約金額を1,000円と仮定してランサーの手取りを計算してみますね。
【消費税は10%・源泉徴収はなしとする】
(契約金額+契約金額×消費税)−(契約金額+契約金額×消費税)×システム手数料=手取り金額
(1,000円+1,000×0.1)−(1,000円+1,000円×0.1)×20%
1,100円−220円=880円
A.契約金額が1,000円の場合だと手取り金額は880円になる
契約金額からランサーの手取りを計算するには、上記の計算式となります。
まず契約金額には消費税が上乗せされ、1,100円の報酬に変更。
そこからシステム手数料20%の220円が差し引かれ、ランサーの手取りは880円となります。
忘れがちですが、契約金額に対して消費税が発生することを頭に入れておいてくださいね。
源泉徴収される場合の計算方法
源泉徴収とは、給与や報酬の支払い者(ここではクライアント)が、事前に所得税などの税金分を差し引いた上で報酬の支払いを行うこと。
一般の会社員と同じように、給料から税金が天引きされるわけですね。
クライアントによってはこの源泉徴収が行われる場合があります。
一見すると手取りが減ってしまっているように感じますが、源泉徴収はとても便利な制度。
手間のかかる納付をクライアントが代行してくれるからです。
源泉徴収税は報酬金額が100万円以下の場合、次のように納税額を算出します。
源泉徴収税額=報酬金額×10.21%
100万円を超える場合、100万円を超える部分に対する税率は20.42%となります。(2021年6月時点)
先ほど算出した報酬金額1,000円=手取り金額880円をもとに、源泉徴収後の手取り金額を計算してみますね。
【消費税は10%・1円未満は切捨てとする】
源泉徴収後の手取り金額=手取り金額(税込)−契約金額(税抜)×10.21%
880円−1,000円×10.21%
880円−102円=778円
A.契約金額が1,000円の場合の源泉徴収後の手取り金額は778円になる
源泉徴収後の手取り金額を計算するには、上記の計算式となります。
システム手数料を引いた手取り金額から、源泉徴収税額を引いた金額が源泉徴収後の手取り金額となるわけです。
ランサーズの案件には源泉徴収がされるかどうかの記載があるので、仕事を受注する前にはよく確認しておきましょう。
とはいえ、この計算を受注するたびに毎回行うのは手間がかかるもの。
そこでランサーズでは、報酬が簡単に計算できるツールが用意されています。
計算ツールは使いやすい!
計算ツールは誰でも簡単に使えます。
入力欄に金額を入力するだけで自動的に計算されますよ。
実際にランサーズ内の契約金額・ランサー手取り計算ツールを使ってみると、以下のように一瞬で算出されました

契約金額の入力欄に1,000円を入力。
すると上記のようにランサー手取りは税込880円と表示されます。
これなら複雑な報酬の計算が、わずか3秒で完了。
ランサーズで仕事を受注する際は、計算ツールを使って報酬の計算をしてみてくださいね。
ランサー側が金額の提案をする場合
ランサー側が報酬の提示をする場合、ランサーが実際に受け取る金額から契約金額を計算する必要があります。
つまり、ランサー手取り+手数料=契約金額(クライアント支払額)になるように設定するわけですね。
ここでも計算ツールを使えば簡単に金額の計算ができます。
実際にランサーの手取り額が1,000円とする場合の計算をしてみますね。

ランサー手取りの入力欄に1,000円を記入。
すると契約金額は1,136円と表示されました。
1,000円の報酬を希望して仕事を提案する場合、クライアントに提示する契約金額は1,136円となるわけです。
この場合、計算ツールの注意書きにもあるように金額によっては切り上げ・切り捨てによる誤差が生じる場合もあります。
そのためクライアントには『報酬(手取り)で1,000円』をハッキリと提示しておくとよいでしょう。
時間報酬の場合
ランサーの時間報酬でのシステム利用手数料率は、同一クライアントからの通算支払い金額から算出します。
・クライアント負担:打刻承認した時間報酬(税抜)のうち3%
・ランサー負担:打刻承認した時間報酬(税抜)のうち5〜20%
そしてシステム手数料の詳細は以下の通り。
【時間報酬のシステム利用手数料率】
通算支払い金額 | システム利用手数料率 |
---|---|
200,000円以下 | 20% |
200,001円〜 | 19% |
400,001円〜 | 18% |
600,001円〜 | 17% |
800,001円〜 | 16% |
1,000,001円〜 | 15% |
2,000,001円〜 | 14% |
3,000,001円〜 | 13% |
4,000,001円〜 | 12% |
5,000,001円〜 | 11% |
6,000,001円〜 | 10% |
7,000,001円〜 | 9% |
8,000,001円〜 | 8% |
9,000,001円〜 | 7% |
10,000,001円〜 | 6% |
11,000,001円以上 | 5% |
この場合、通算支払い金額が200,000円以下のシステム手数料は報酬の20%、以後は支払い金額が増えるごとに手数料率も下がっていきます。
簡単に言うと、時間報酬は継続すれば継続するほどシステム手数料が低減するという仕組みですね。
コンペやタスクのキャンセルに手数料はかかるの?
やむを得ず、途中で仕事をキャンセルした場合の手数料も気になるところ。
しかし結論から言うと、キャンセル手数料はかかりません。
クライアント、ランサー双方の合意でキャンセルができる仕組みになっているからです。
たとえ依頼が『進行中』のステータスであっても、計画ページからキャンセルの申請が可能です。
ただし注意することは、プロジェクトの途中でキャンセルをすると報酬が0円になるということ。
たとえば10記事10,000円で依頼が成立、進行中でしたが4記事目でキャンセルしたとします。
すでに3記事は納品しているので、3,000円の報酬になっている計算ですよね。
しかし実際の報酬は0円。
途中でキャンセルすると、10,000円の仮払いもキャンセルされるためです。
実際にランサーズでも以下のように注意があります。
仮払いされている場合、キャンセルの成立とともに仮払いもキャンセルされますのでご注意ください。
ランサーズ|キャンセル手数料を教えてください(プロジェクト方式)(最終閲覧日2021年6月20日)
依頼の途中でキャンセルする場合、手数料はかからないが報酬はなくなってしまうというデメリットがあることを覚えておいてくださいね。
ランサーズではどんな報酬でも振込手数料がかかる
ランサーズを利用するにはシステム手数料に加え、報酬の振込手数料がかかります。
そこで振込手数料について、以下の2つを解説しますね。
- 振込手数料は500円
- 振込手数料を抑える方法|楽天銀行を使おう
ランサーズの振込手数料は500円
ランサーズでは、報酬を受け取る際に振込手数料として500円(税抜)が発生します。
これに消費税が上乗せされるので、実際の手数料は550円。
1ヶ月で5,000円の報酬をゲットしたとしても、10%は振込手数料として消えてしまうという計算になります。
さらにこれを12ヶ月で計算すると、振込にかかるお金だけで年間6,600円もの出費に。
もったいないですね。
なんとか無駄な出費は抑えたいものです。
そんなときは、次に解説する方法を試してみてください。
振込手数料を抑える方法|楽天銀行を使おう
ランサーズでは、振込手数料を抑える方法が1つだけあります。
それは報酬の振込先を楽天銀行にすることです。
楽天銀行への振り込みであれば、手数料は110円(税込)。
つまり他の銀行に比べ、440円も安くなるのです。
先ほどと同じく1年で計算すると、楽天銀行への振り込み手数料は年間1,320円。
他銀行の年間振込手数料6,600円と比べると、5,280円もの費用が節約されます。
振込先を変えるだけで実質80%の出費を抑えられるのですから、使わない手はないですね。
今すぐ振込先を楽天銀行に設定しましょう。
- ランサーズにログインする
- マイページの『支払い管理』をクリック
- 『報酬出金管理』をクリック
- 振込口座を楽天銀行に設定、必要事項を記入
これだけで振込口座の設定が完了です。
ランサーズで獲得した報酬を受け取る際は、楽天銀行を使ってくださいね。
まとめ|ランサーズには多くの手数料がある
この記事では、ランサーズの手数料について解説しました。
ランサーズを利用するには、システム手数料と報酬を受け取るための振込手数料がかかることがわかりましたね。
もしもランサーズで仕事をする場合は、この2つの手数料を頭に入れておいてくださいね。
そうすることで「思ったより報酬が少ない……」といった悲しい事態を防げるからです。
実際にランサーズの相談コミュニティや質問ページでは手数料に関する質問が多く寄せられ、見落としがちな項目であることがわかります。
このことからも事前にシッカリと計算をしておき、手数料で引かれる金額を把握しておくといいですよ。
参考にしてくださいね。