【意味あんの?】トンマナの必要性(メリット)・事例・決める方法を解説

トンマナ

「トンマナって聞いたことがあるけど、どういう意味なんだろ?」

「なんで必要なんだろ?」

このように思う人もいるのではないでしょうか。

詳しくは後述しますが、トンマナとはデザインや文章にルールをもたらせることを指します。

トンマナを定めることで、Webサイトに統一性を持たせることが可能。

その結果、Webサイトの文章や視認性が改善され、コンテンツの質を保てるようになります。

そのためWebサイトにコンテンツを投稿する際は、トンマナを統一させることが重要となります。

そこでこの記事ではトンマナに関する情報を解説していきます。

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錦橋慶叡

SEOライター兼コンテンツディレクター。編集プロダクションでの勤務を経て独立→法人化。現在は事業拡大に伴い、TwitterにてWebライターを積極採用中。これまでに累計400人以上ものWebライターを指導。「文章でメシを食っていきたい!」と考えている人を最短最速でレベルアップさせるのが使命であり生きがい。

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トンマナの意味と必要性(メリット)を解説

トンマナとは一体どういったものなのでしょうか。

次の2つの視点から解説します。

  1. トンマナの意味
  2. トンマナが必要な理由

トンマナの意味

トンマナとは『トーン&マナー』の略称です。

『トーン&マナー』とは辞書では次のように定義されています。

主に広告やブランド戦略における、デザインやメッセージなどの一貫性、統一感。

goo国語辞書|トーンアンドマナーの意味(最終閲覧日2021年9月4日)

要するに、『デザインや文章表現に一貫性を持たせるルール』のことです。

トンマナがあることで、ブランドや商品、Webメディアサイトといった発信側の世界観が伝わりやすくなります。

実際に、NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手携帯電話会社3社のイメージカラーを比較してみましょう。

【大手携帯電話会社3社のイメージカラー比較】

携帯電話会社イメージカラー
NTTドコモ
auオレンジ
ソフトバンク黒、白
(2021年9月4日現在)

上の表からもわかるように、イメージカラーを設定することでどこの携帯電話会社であるかは一目瞭然ですよね。

仮に、NTTドコモがオレンジを基調としたWebメディアサイトを立ち上げたとしたら、情報を受け取る側は『NTTドコモ』なのか『au』なのか、混乱してしまうでしょう。

このことから、トンマナには発信側の世界観を伝える役割があるのです。

なお、トンマナは主に次のような場面で使われています。

  • 広告、出版業界
  • 企業のブランドや商品の戦略
  • Webメディアサイト

使用されている場面からもわかるように、トンマナはメッセージ性のあるものに必要であることがわかりますね。

トンマナが必要な理由

広告やブランド、Webメディアサイトといったコンテンツにおいて、トンマナはなぜ必要なのでしょうか。

トンマナが必要な理由は次の4つです。

  • 統一感が出る
  • わかりやすくなる
  • 受け手側の記憶に残りやすくなる
  • コンテンツの品質を一定に保つことができる

統一感が出る

統一感のあるコンテンツは、ユーザー※にとって信用度が増します。
※ユーザーとは、商品やサービスを使用する方のこと。

そのため、統一感が出せるトンマナは必要なのです。

例えば、あるお店にはAとBの2人の店員がいたとします。

この2人の接客は次のように違いがあります。

  • 店員Aは毎日変わらない笑顔で気持ちの良い接客をしてくれる
  • 店員Bはその日の気分によって接客の態度が変わる

さて、あなたはどちらの店員の方に接客をしてもらいたいでしょうか。

店員Aに接客してもらいたいですよね。

接客態度がバラバラな店員Bより、一貫した対応をしてくれる店員Aの方が気持ちよく買い物ができるでしょう。

一貫した対応とはつまり、店員Aは接客態度に統一性があるということです。

このように、統一性のないことに人は無意識に避けようとします。

統一性がないと、どこかで信用できないと感じるからです。

そのため、仮に商品を2人からおすすめされたとしても、店員Bからは買いたいとは思わないでしょう。

このことから、統一感がなければ訴求力が弱まることがわかります。

反対に、統一感があれば訴求力も高まるというわけです。

したがって、ユーザーからの信用度を高めるためにもトンマナは必要なのです。

わかりやすくなる

トンマナがあることで、コンテンツにある情報はユーザーにとってわかりやすくなります。

その理由は、ユーザー側が違和感なく情報を受け入れることができるからです。

仮に、あなたが運営しているWebサイトのページ内に次の2つの文が記載されていたとしましょう。

【例文1】
『ご質問いただけますと幸いです』

【例文2】
『皆さんの質問を待ってます』

比較してみると、文章の雰囲気が違います。

例文1は丁寧で堅い文章です。

対して、例文2はフランクな印象のある文章ですね。

では、この2つの文を合わせてみましょう。

『ご質問いただけますと幸いです。皆さんの質問を待ってます』

それぞれ雰囲気が異なる文章のため、合わせると違和感がありますよね。

これが、次のように雰囲気が同じ文章であれば、自然で流れる文章となります。

『ご質問いただけますと幸いです。皆さんからのご質問をお待ちしております』

このように、文章の雰囲気に一貫性を持たせることでユーザー側は違和感なく情報を受け入れることができるのです。

よって、トンマナはユーザーがわかりやすく情報を受け取れるようにするために必要なのです。

ユーザーの記憶に残りやすくなる

トンマナを守って作られるコンテンツは、ユーザーの記憶に残りやすくなります。

なぜなら、仮に別々のコンテンツだったとしてもトンマナがあればユーザーは発信元が同じであると認識することができるからです。

例をあげると、ファッション誌『VOGUE JAPAN』のYouTubeチャンネルであがっている動画のサムネイルはレイアウトがすべて統一されています。

動画のサムネイルはすべて、左側に『VOGUE JAPAN』のロゴ、右側に写真といったレイアウトとなっています。

そうしますと、例えそれぞれの動画を単体で見ても発信元は『VOGUE JAPAN』であることは誰もが認識することができますよね。

発信元が認識できるということは、トンマナによってレイアウトがユーザーの記憶に残っているというわけです。

よって、認識度を高めるためにも、ユーザーの記憶に残りやすいトンマナは必要なのです。

コンテンツの品質を一定に保つことができる

複数人でコンテンツを作成する場合、トンマナは必ず設定しなければいけません。

その理由は、トンマナを設定することで、誰が作ってもコンテンツの品質を一定に保つことができるためです。

仮に、あなたがWebメディアサイトの運営者だとします。

あなたは、複数のライターに方向性や書き方を任せて記事作成の依頼をしました。

その結果、方向性や書き方もバラバラで品質に差のある記事ができてしまったのです。

これでは、Webメディアサイトに記事を載せたとしても一貫性がありません。

それぞれの記事の方向性が異なるため、ユーザー側からすればどの記事の内容が正しいのか混乱を招いてしまいます。

このような事態を防ぐためにも、トンマナを設定することが重要なのです。

方向性や書き方といった細かな部分までトンマナを設定、共有することで、同じように執筆することができます。

そうしますと、どのライターが執筆してもある一定の品質が保てた記事ができあがるというわけです。

よって、コンテンツの品質を一定に保つためにも、トンマナは必要なのです。

トンマナによるブランディングやデザインの事例

トンマナは私たちの身近なものに存在しています。

次の3つの事例をもとに、どんなトンマナが設定されているのか確認してみましょう。

  1. コカ・コーラ
  2. ヤマト運輸
  3. スターバックス

事例1.コカ・コーラ

コカ・コーラはトンマナを使ってブランディングに成功している会社の一つです。

コカ・コーラのコーポレートカラーは『赤色』です。

そのため、コカ・コーラ社のコーポレートカラーから、製品のラベル、製品サイト至るまで、すべて赤色で統一されています。

実際に「赤色のコーラは?」と聞かれたら、誰もが『コカ・コーラ』と答えるでしょう。

コカ・コーラも、ユーザーに認識してもらえるブランドカラーとして大切にしていると明言しています。

コカ・コーラ社では、この赤色を「コークレッド」と呼び、ブランドの資産として大切にしています。「この赤い色を見れば誰もがすぐに”コカ・コーラ”だと認知して頂ける」お客様の印象に残る、コカ・コーラブランドの色です。

日本コカ・コーラお客様相談室|コカ・コーラ社のコーポレートカラーはなぜ赤なんですか?(最終閲覧日2021年9月4日)

コカ・コーラはすべてのコンテンツを赤色で統一し、ブランドイメージを強く印象付けていることがわかりますね。

事例2.ヤマト運輸

ヤマト運輸もトンマナでブランディングに成功している会社です。

ヤマト運輸といえば『黒猫のロゴマーク』が有名ですよね。

このロゴマークのカラーは『黄色』と『黒色』ですよね。

ヤマト運輸ではこのロゴマークと同じ黄色と黒をメインカラーにされています。

そのため、公式サイトとSNSといった媒体すべてに『黄色と黒の配色』が使われています。

つまり、別々のコンテンツでもメインカラーで統一されているというわけです。

その結果、ユーザーは違うコンテンツでも『発信元は同じヤマト運輸である』と認識することができるのです。

したがって、ヤマト運輸もすべてのコンテンツでカラーを統一させて、企業の認識度を高めていることがわかりますね。

事例3.スターバックス

スターバックスでは、集客率をアップさせるためにトンマナを取り入れています。

どのようなトンマナであるかというと、商品イメージ画像で取り入れるカラーを季節ごとで揃えているといったものです。

実際に、スターバックスが季節ごとで取り入れているカラーは次の通りです。

【スターバックスの季節ごとの配色】

季節カラーユーザーに与えるイメージや雰囲気
ピンク、白桜を連想させて可愛らしい雰囲気
青、爽やかな配色海や太陽の日差しを連想させて爽やかなイメージ
黄色紅葉を連想させて落ち着きのある雰囲気 パンプキンを連想させてハロウィンの楽しいイメージ
赤、緑、白クリスマスや雪を連想させて冬をイメージ
(2021年9月4日現在)

このようなカラーを季節の限定商品と組み合わせることで、上手くプロモーションにつなげています。

季節ごとでカラーをそろえることで、季節限定商品であることがわかりやすくなっている事例といえるでしょう。

ルールで一貫性を保つ!トンマナを決める方法

トンマナは次のような手順で決めます。

  1. 伝えたい内容を洗い出す
  2. ターゲットを絞り込む
  3. キーワードを選定する
  4. コンセプト、キーワードに合ったトンマナを設定する

伝えたい内容を洗い出す

最初にユーザーに伝えたい内容を洗い出しましょう。

伝えたい内容を洗い出さなければ、ターゲットやキーワードを絞り込むことができないためです。

例えば、育児に関する情報を発信するWebメディアサイトが2つあったとしましょう。

2つとも同じ『育児』に関する情報を伝えていますが、発信内容はそれぞれ次のように異なります。

  • 育児に関する便利グッズを紹介するWebメディアサイト
  • 育児中の困りごとを解決する方法を紹介するWebメディアサイト

困っていることに対しての解決法を知りたい方が、1つ目のWebメディアサイトを選ぶでしょうか。

1つ目ではなく2つ目のWebメディアサイトを選びますよね。

このことから、育児というジャンルでも伝えたい内容によってターゲットが変わることがわかります。

よって、まずは伝えたい内容を洗い出すことから始めましょう。

ちなみに、伝えたい内容は先ほどのWebメディアサイトの例のように具体的に洗い出しましょう。

売り出したい商品やサービスがあったとしたら、次のようなことを洗い出します。

  • 価値
  • 特徴
  • 魅力
  • おすすめしたい箇所
  • ユーザーに抱いて欲しいイメージや雰囲気

曖昧だと感じる部分は徹底的に具体的にしておくと、あとのターゲットの絞り込みやキーワードの選定がしやすくなります。

誰が見てもわかるまで具体的に洗い出しましょう。

ターゲットを絞り込む

伝えたい内容が洗い出せたら、ターゲットを絞り込みましょう。

なぜなら、ターゲットの年齢や性別によって好む色や雰囲気は異なるからです。

実際に、『Soup Stock Tokyo』というスープの専門店は、30代の働く女性をターゲットにしたことから始まりました。

Soup Stock Tokyoも次のように明言しています。

Soup Stock Tokyoが創業したのは1999年。当時女性がひとりで気軽に入れるファストフードはどこにもありませんでした。安心、安全でおいしい食事がゆっくりと食べられて、働く女性が自分の「居場所」として共感できる場所が必要でした。カウンターでひとり、スープをすすっている女性が思い浮かんだことをきっかけにSoup Stock Tokyoはスタートしました。

Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)|わたしたちについて(最終閲覧日2021年9月4日)

さらに、Soup Stock Tokyoは『秋野つゆ』という1人の人間を思い浮かべられるまでターゲットを次のように具体的にイメージしています。

【秋野つゆさんの基本情報】
・女性
・37歳
・都内在住
・共働き
・経済的に余裕がある
・都心で働くキャリアウーマン

【秋野つゆさんの特徴】
・社交的な性格
・自分の時間を大切にする
・シンプルでセンスの良いものを追求する
・個性的でこだわりがある
・装飾より機能を求める
・プールに行ったらいきなりクロールから始める

Soup Stock Tokyoは、このような特徴を持つ秋野つゆさんに通ってもらうためにはどういったお店作りをすれば良いかと考えられて作られています。

このことから、ターゲットを具体的に絞り込むことで、色や雰囲気といったトンマナが設定しやすくなることがわかりますね。

ゆえに、トンマナを設定する前にターゲットを絞り込みましょう。

なお、Soup Stock Tokyoの秋野つゆさんまでは絞りこめないという方は、下記の項目は最低限絞りこんでおきましょう。

  • 年齢層
  • 性別
  • 職業
  • 立場
  • 趣味

コンテンツ作成においても、ターゲットを絞り込むことは重要です。

事前にターゲットを絞り込んでからトンマナを設定するようにしましょうね。

キーワードを選定する

ターゲットの絞り込みができたら、キーワードを選定しましょう。

あらかじめキーワードを選定することで、商品やサービスの価値、魅力が伝わりやすくなります。

文章におけるトンマナの設定項目

具体的にどこにトンマナを設定していけばよいのでしょうか。

文章では次のような部分にトンマナを設定します。

  • 文末表現
  • 文字数制限
  • 表記の統一
  • NG表現の指定
  • SEO対策

文末表現

文末表現は、次の2つの書き方があります。

  • 『です、ます』調
  • 『だ、である』調

『です、ます』調

Webメディアサイト、企業や商品の紹介といった何かを解説する文章の場合は、『です、ます』調を使うのが望ましいです。

なぜなら、『です、ます』調は柔らかく丁寧な印象となるからです。

例えば、次の2つの例文を比べてみましょう。

【例文1】
PREP法とは、結論、理由、具体例(根拠)、結論の順で進める文章の型のことです。PREP法を使うことで、受け取る側にわかりやすく伝わります。

【例文2】
PREP法とは、結論、理由、具体例(根拠)、結論の順で進める文章の型のことだ。PREP法を使うことで、受け取る側にわかりやすく伝わるのである。

例文1は『です、ます』調、例文2は『だ、である』調の文章です。

2つの文章を比べると、例文1の方が柔らかく丁寧な印象がありますね。

柔らかく丁寧な印象の『です、ます』調を使うことで、受け取り側は発信者の丁寧に理解してもらおうという意図が感じられます。

よって、何かを解説するときの文章の文末表現は『です、ます』調を使いましょう。

『だ、である』調

新聞やニュース記事、箇条書きといった簡潔に伝える文章には『だ、である』調を使うと良いでしょう。

簡潔に伝える場合は、丁寧さよりも説得力が増す表現の方が伝わりやすいからです。

こちらも2つの例文で比べてみましょう。

【例文1】
○○は独自のキャッシュレス決済『○○ペイ』を9月1日に開始すると発表しました。さらに、グループ各社のサービスをまとめたアプリも登場。キャッシュレスとポイントを共通化することができるため、さらに顧客の利便性を高めることに繋がるでしょう。

【例文2】
○○は独自のキャッシュレス決済『○○ペイ』を9月1日に開始すると発表した。さらに、グループ各社のサービスをまとめたアプリも登場。キャッシュレスとポイントを共通化することができるため、さらに顧客の利便性を高めることに繋がるだろう。

例文1は『です、ます』調、例文2は『だ、である』調の文章です。

2つの文章を比べると、例文2の方が説得力がありますよね。

柔らかく丁寧さのある例文1に比べて、例文2は語尾が強い印象があります。

そのため、語尾が強い印象のある例文2の方がより説得力のある文章となるわけです。

したがって、簡潔に伝えたい文章には『だ、である』調を使いましょう。

文字数制限

タイトルや導入文、記事全体から各見出しまで、それぞれ何文字以内に書くのかをあらかじめ決めておきます。

なぜなら、文字数を設定することで情報の偏りを防ぐことができるためです。

例えば、文字数を決めずに記事を書いたとしましょう。

3つの見出しがある記事を書き、それぞれの文字数は次の通りとなったとします。

【見出しごとの文字数】

項目文字数
見出し12400文字
見出し2800文字
見出し3200文字

この表からわかる通り、見出し1の文字数が圧倒的に多いです。

言い換えれば、それだけ見出し1に情報量が偏っているともいえますよね。

では反対に、文字数を設定するとどうなるでしょうか。

見出しごとの文字数が均等となり、バランスが良くなります。

そうしますと、ユーザー側にとっても読みやすい記事となるのです。

したがって、情報の偏りを防ぐためにも文字数はあらかじめ決めておきましょう。

表記の統一

文章の表記のトンマナには、次の3つの種類があります。

  • 日本語
  • 英数字
  • 記号

日本語の表記

1つの単語に対して、漢字やひらがな、カタカナといった複数の表記がある場合があります。

そのような場合は、どの表記で記載するのかあらかじめ決めておきましょう。

表記にバラつきが出ると、統一感がなくなり読みにくい文章となるためです。

例えば、『時』という単語は『とき』とも表記できますよね。

漢字とひらがなでは与える印象や雰囲気が異なります。

そのため、複数の表記が混在すると、文章全体の印象も乱雑してしまうのです。

ゆえに、よく使う単語にこういった複数の表記ができるものがある場合は、どちらで記載するのか決めておきましょう。

英数字の表記

英数字は、全角と半角のどちらかに統一しましょう。

全角と半角を混在すると、文章に違和感を感じてしまうためです。

例をあげると、『1,000円』と『1,000円』。

文字の間隔や幅が異なるため、印象は大きく異なります。

こういった印象の異なる表記が混ざっていると、文章に引っ掛かりを感じる原因となるのです。

したがって、英数字は全角か半角のどちらかに統一するようにしましょう。

記号の表記

記号は使用する基準を決めましょう。

使用基準を明確にすることで表記のバラつきを防ぐことができるからです。

実際に、括弧だけでも次の4種類存在します。

  • 「」
  • 『』
  • 【】
  • ()

それぞれの括弧について使用基準を明確にしておかなければ、各コンテンツで異なる使い方となる可能性がありますよね。

そうなりますと、コンテンツ間で統一感がなくなってしまいます。

そのため、記号は使用する基準を明確にしておきましょう。

ちなみに、環境依存文字は原則使用しないようにします。

環境依存文字は文字化けの原因となるためです。

文字化けをしてしまったらそもそも文字が読めないため、コンテンツから離脱されるのは確実です。

よって、環境依存文字は極力避けて、他の記号で代替しましょう。

NG表現の指定

コンテンツによっては使用を避けるべき表現や用語があります。

そのような表現や用語を使用してしまいますと、コンテンツやブランドへの信頼度が下がってしまいます。

現に、私がFX投資に関するWebメディアサイトのライターをしていたときは、株式投資をおすすめすることはNGとなっていました。

なぜなら、あくまでもそのWebメディアサイトでは『FX投資がメイン』だからです。

FXがメインであるのに株式投資をおすすめしたら、ユーザーはどっちが良いのか混乱してしまいます。

つまり、伝えたい内容に一貫性がなくなってしまうということです。

その結果、そのWebメディアサイトの信頼度は下がってしまうでしょう。

ゆえに、ユーザーからの信頼度を高めるためにも、文章表現や用語の使用には気をつける必要があるのです。

ちなみに、以下のような表現や用語は必ず使用を避けましょう。

  • 差別的な表現
  • 過度な表現
  • 反感を受けるような言葉遣い
  • マナー違反につながる表現
  • 世の中が大きく動くときに合わない表現

このような表現は、SNSや口コミで炎上する可能性があります。

最悪の場合、コンテンツ自体の閉鎖や削除に至るケースになることもありえるのです。

表現や言葉遣いに日頃から気をつけて、トラブルは回避しましょうね。

SEO対策

SEO対策とは、Googleの検索エンジンにおいて、Webサイトが検索結果の上位に表示されるように調整することです。

SEO対策を行うことで、検索結果からの集客が望めます。

実際に、私がライターとしてWebメディアサイトの記事を作成していた時には『SEOキーワード※をタイトルに含み作成する』というトンマナがありました。
※SEOキーワードとは、Googleで検索するときに入力する単語のこと。

よく調べられているキーワードをタイトルに含めることで、検索エンジンに引っかかりやすくするのです。

このような対策を行うことで、検索結果の上位に表示されるようにします。

そうしますと、ユーザーがそのキーワードで調べると、検索結果の1ページ目に表示されます。

その結果、ユーザーの目につく機会が多くなるので、集客につながるというわけです。

したがって、SEOを意識したトンマナを設定しましょう。

なお、SEO対策を意識したトンマナには次のようなものがあります。

  • SEOキーワードを含むタイトルの作成
  • SEOキーワードを含む見出しの作成
  • SEOキーワードを本文にも含める
  • SEOキーワードに関連する単語も本文に含める

唯一いえることは、Googleとユーザーどちらにもわかりやすい文章を心掛けることです。

そのことを意識して、トンマナを設定すると良いでしょう。

デザインにおけるトンマナの設定項目

デザインでは次のような部分にトンマナを設定します。

  1. 配色
  2. 素材の形
  3. レイアウト
  4. フォント
  5. 余白

配色

色はサービスのコンセプトやターゲットにとって適切なものを使いましょう。

なぜなら、色は人間に与えるイメージが非常に強いためです。

例えば、病院の色は『白』を基調としています。

これは、クリーンなイメージ、清潔感を患者さんに与えています。

さらに、同じ病院でも小児科では配色が違う場合もあります。

私の近所にある小児科の壁や待合室のソファーは、オレンジ色が使われています。

これは、ターゲットが子供のためです。

明るい色のあるものを使うことで、子供に恐い場所ではなく楽しいところであるというイメージを与えています。

実際に、開院してから1年で子供に大人気の小児科になっています。

このことから、コンセプトやターゲットに合わせた色を選ぶことで、商品やサービスの良さを引き出しているのがわかりますね。

よって、サービスのコンセプトやターゲットにとって適切な色を選びましょう。

配色は3色まで

色は多くても3色までに抑えておきます。

その理由は、人はよりシンプルなものを好むからです。

実際に、Adobe Color CC※をどのように使用しているかを調べたトロント大学の調査結果によると、多くの方が2色または3色のみを使ったということが分かっています。
※Adobe Color CCとは、配色の組み合わせを自動で作ってくれるツールのこと。

つまり、人はよりシンプルなものを好む傾向にあるというわけです。

そのため、配色は多くても3色までに抑えましょう。

ちなみに、その3色は次のような比率で決めるとバランス良くまとまります。

【3色の比率と役割】

比率役割
ベースカラー70%背景、余白
メインカラー25%ロゴ
アクセントカラー5%注目させたいコンテンツ(Webサイトのボタンなど)
(2021年9月7日現在)

色を決める順番は、ベースカラーから順に決めると良いでしょう。

素材の形

Webサイトであればロゴやアイコン、画像といった視覚的に発信できる素材にもトンマナを設定します。

文字で伝えられないことを視覚的な素材で発信することで、ユーザーがよりイメージしやすくなるからです。

例えば、あなたが日本人女性をターゲットにした商品Webページを作るとします。

そのときに使用する画像を外国人女性したらユーザーはどう感じるでしょうか。

画像が外国人女性なので、どこか自分事のように思えませんよね。

この画像が日本人女性であれば、親近感が沸いてくるでしょう。

このように、視覚的な素材1つでもユーザーが持つイメージに違いが出てきます。

したがって、ロゴやアイコン、画像といった視覚的な素材にもトンマナを設定しましょう。

レイアウト

ユーザーの視線の動きを考えたレイアウトにしましょう。

そうすることで、ユーザーがコンテンツにある情報を受け取りやすくなるからです。

実際に、私がライターとして記事作成を行った時には、レイアウトのトンマナとして『見出しの下にイメージ画像を入れる』という設定がありました。

見出しの下にイメージ画像を入れることで、ユーザーは次にくる文章の内容を想定することができるからです。

見出しの文字だけでなく画像という視覚的に訴えることで、より発信内容が理解しやすくなるわけです。

ゆえに、レイアウトはユーザーの視線の動きを考えたものにしましょう。

ちなみに、人の視線は『左から右へ』、『上から下へ』移動します。

この移動法則に従い、配置しましょう。

フォント

伝えたいイメージに合うフォントをえらびましょう。

その理由は、フォントのデザインによってユーザーが持つイメージは変わるからです。

例をあげると、次のようなフォントにはユーザーはこのようなイメージを持つでしょう。

【フォントの持つイメージ】

フォントイメージ
明朝体高級感のあるイメージ
ゴシック体インパクトがある
行書体伝統的、和風なイメージ
手描き文字ポップなイメージ

どのフォントを選ぶかで、コンテンツのイメージも変わることがわかります。

よって、フォントは伝えたいイメージに合ったものを選びましょう。

ちなみに、1つのデザインに対してフォントは多くて2種類までにします。

あまり多くのフォントを使うと、読みにくい文章となるからです。

仮に、明朝体、ゴシック体、行書体、手描き文字の4種類を使った文章があったとしたら、あなたはどのように感じるでしょうか。

それぞれイメージが異なるため、何を伝えたいのか混乱しますよね。

これが読みにくさにつながるわけです。

そのため、フォントは1つのデザインに対して2種類までにしておきましょう。

読みやすさを考えるなら、見出しにゴシック体、本文は明朝体の組み合わせがおすすめです。

余白

文章や素材の間は適度に余白を空けるようにしましょう。

なぜなら、情報を詰め過ぎるとユーザーの理解度が下がるからです。

例えば、次のような文章があったとします。

私の趣味は、家具などを手作りするDIYです。自宅のテーブルや棚を休みの日に自作し、楽しんでいます。
また、小学校〜高校まで野球部に所属していました。現在は近所の草野球チームでプレーしています。

趣味であるDIYと野球が混ざってしまい、わかりにくい文章となってしまっていますね。

この文章に余白を入れると次のようになります。

DIY→自宅のテーブルや棚を休みの日に自作し、楽しんでいます。

野球→小学校〜高校まで野球部に所属していました。現在は、近所の草野球チームでプレーしています。

関連性のあるものでまとめることで読みやすくなりましたね。

このように、関連するものでまとめ、違う内容を紹介する場合は余白を空けて配置しましょう。

まとめ

この記事を読んで、トンマナはユーザーに発信内容を伝わりやすくするために必要なものであることがわかりましたね。

メッセージ性のある発信を行うときには、トンマナを必ず設定するようにしましょう。

そうすることで、発信側が意図した行動をユーザーに起こしてもらいやすくなるからです。

実際に、2人の店員の例から、統一感があることでユーザーからの信用度を高まることがわかりましたよね。

さらに、デザインや文章の雰囲気に一貫性を持たせることで、ユーザーは違和感なく情報を受け入れることができることも理解できました。

3つの事例から、異なるコンテンツでもトンマナを揃えることでユーザーの記憶に残りやすいこともわかりましたよね。

したがって、意図した行動をユーザーに起こしてもらいやすくするためにもトンマナは必ず設定しましょう。

参考にしてくださいね。

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