Webライターは間違いやすい日本語表現に注意!仕事で助詞の省略はダメ

ライター 間違いやすい日本語 表現

「ライティングしていると、表現に迷ってしまい手が止まる。」

「正しい文章を書きたいけど、どんなことに気をつけたらいいのかな。」

あなたがライティングをしているとき、このように感じたことはありませんか?

日本語って難しいですよね。

文章一つとっても、その言い回しはさまざま。

おまけに表現の違いにより、読み手が受ける印象がガラリと変わることさえあります。

そんな日本語ですが、ライターとしては正しく書きたいですよね。

こんなときには、間違いやすい日本語の表現についてシッカリと理解しておきましょう!

間違いに気をつけるだけで、文章はグンと読みやすくなるからです。

実際に書籍など読みやすい文章では、間違った表現は使われていないですよね。

このことからも、日本語の表現は正しく理解しておきましょう。

そこでこの記事では、例文を交えて間違いやすい表現をご紹介します。

ぜひ参考にしてくださいね!

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錦橋慶叡

SEOライター兼コンテンツディレクター。編集プロダクションでの勤務を経て独立→法人化。現在は事業拡大に伴い、TwitterにてWebライターを積極採用中。これまでに累計400人以上ものWebライターを指導。「文章でメシを食っていきたい!」と考えている人を最短最速でレベルアップさせるのが使命であり生きがい。

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Webライターは注意!間違いやすい日本語を紹介

日常的に使っているかもしれない、間違いやすい表現を5つご紹介します。

  1. 会議の資料はご覧になられましたか?
  2. よろしくお願い致します。
  3. 防災対策の一環として、避難のシュミレーションをする。
  4. 目覚ましの音に驚き、おもむろに飛び起きた。
  5. 最近やる気が起きなくて、先輩に喝を入れられた。

会議の資料はご覧になられましたか?

一見丁寧な言い回しに思えますが、『ご覧になる』が正しい表現。

『ご覧になられる』は二重敬語になってしまいます。

『見る』の尊敬語の『ご覧になる』と尊敬の助動詞『れる』を重ねた言い方だからです。

そのためこの例文では、『ご覧になりましたか?』が正しい敬語です。

よろしくお願い致します

ビジネスにおいて、よく使う言葉ですね。

言葉自体は間違っていませんが、『致します』と漢字で表記するのは間違いです。

『致す』には、“よくない結果を引き起こす”という意味が含まれるため。

つまり“やらかす”という意味になってしまいます。

つい変換しがちですが、『よろしくお願いいたします』とひらがなで書きましょう。

防災対策の一環として、避難のシュミレーションをする

間違って発音している人が多いですが、正しくは『シミュレーション』。

英語のスペル『simulation』を思い浮かべると覚えやすいですね。

一般に日本語には『ミュ』という発音例が少なく、なじみにくいこともあって誤用されがちです。

また発音・表記の間違いだけでなく、年代によっては『シミュレーション』の意味自体が定着していない可能性も。

国立国語研究所によると、60代以上の半数が分からない語であるため、言い換えや説明が必要な場合もあるとされています。

  • 想定実験
  • 模擬行動
  • 模擬訓練

また同様の例として、『コミュニケーション』があります。

『コミニュケーション』や『コミニケーション』と表記してしまうことが多いため、気をつけましょう。

目覚ましの音に驚き、おもむろに飛び起きた

『おもむろに』は、『不意に・いきなり・突然』という意味で使われることが多い誤用表現です。

正しくは『ゆっくりと・静かに』という意味。

おもに、『じっとしている状態から、ゆっくりと動き始める』といった意味で使われます。

『おもむろに』を『不意に・いきなり』と誤用すると逆の意味になってしまうので気をつけましょう。

最近やる気が起きなくて、先輩に喝を入れられた

こちらもよく使う表現ですが誤用です。

正解は『活を入れる』。

『喝』とは禅宗で励ましたり叱ったりするときの叫び声。

確かに禅僧が「カツ!」と言っている姿が頭に浮かび、『喝を入れる』と書いてしまいそうですね。

しかし『気合いを入れる』という意味で使うのは『活』。

よく使われるので覚えておきましょう。

仕事では助詞『てにをは』の省略はダメ!

ここでは、助詞の役割について説明します。

  1. 『てにをは』とは?
  2. 話し言葉では省略できる

『てにをは』とは?

『てにをは』とは、言葉をつなぐ助詞の総称。

具体的には単語をつないで意味を付け加えたり、関係を表したりする役割をもちます。

しかしこの『てにをは』、重要な言葉にもかかわらず、抜けていることが多くあります。

以下に助詞が省略されたNG例をご紹介します。

×今まで経験したことない、素晴らしい舞台だった。
◯今までに経験したことのない、素晴らしい舞台だった。

×彼のように、うまく立ち回れない。
◯彼のようには、うまく立ち回れない。

×来年の旅行まで、10万円貯める。
◯来年の旅行までに、10万円を貯める。

×明日、雨降るから傘持って行く。
◯明日は、雨が降るから傘を持って行く。

×友人と待ち合わせした喫茶店で、コーヒー注文した。
◯友人と待ち合わせをした喫茶店で、コーヒーを注文した。

このように、『てにをは』を省略することは、文章に違和感を覚える原因になってしまいます。

簡略で稚拙な印象になるからです。

そのためキチンとした文章を書く場合は、助詞の省略に注意しましょう。

話し言葉では省略できる

とはいえ、助詞はどのような場合にも必要というわけではありません。

省略しても意味が通じることもあります。

とくに会話においては、省略したほうがむしろ自然なことも。

  • 「コーヒー飲む?」
  • 「週末、どこ行こうかな」
  • 「この本買おう」

これらの表現に、助詞をつけ足すと以下のようになります。

  • 「コーラを飲む?」
  • 「年末は、どこへ行こうかな」
  • 「このマンガを買おう」

このように会話にして思い浮かべると、助詞を省略した方がフランクな印象になります。

いっぽう、助詞を気にしすぎると少し堅苦しい印象も。

そのため話し言葉では、それほど気にしすぎる必要はないと言えます。

助詞を使う際はバランスを意識しましょう。

ライターはい抜き言葉とら抜き言葉に気を付けよう

『い抜き言葉』『ら抜き言葉』という表現をよく耳にしますよね。

“若者言葉”と呼ばれるこれらの表現。

以下で説明します。

  1. 『い抜き言葉』『ら抜き言葉』とは?
  2. 『い抜き言葉』『ら抜き言葉』のNG例

『い抜き言葉』『ら抜き言葉』とは?

文法的に正しくはないものの、意味は伝わる言葉のことです。

特徴は以下のとおり。

  • 『い』が必要な言葉から『い』が抜け落ちている言葉を『い抜き』言葉
  • 『ら』が必要な言葉から『ら』が抜け落ちている言葉を『ら抜き』言葉

これらの言葉を使うことで、読み手に稚拙な印象を与えてしまいます。

若い世代特有の言葉とされているからです。

いわゆる「若者言葉」

文化庁・言葉遣いに関すること(最終閲覧日2021年4月17日)

とくに書き言葉においては、適切な言葉遣いではないとされています。

ライターとして文章を書くうえでは、『い抜き言葉』『ら抜き言葉』に気をつけましょう。

『い抜き言葉』『ら抜き言葉』のNG例

以下で具体的なNG例をご紹介します。

『い抜き言葉』を使ったNG例

×ドアが開いてる
◯ドアが開いている

×話してる途中で、電話が切れてしまった
◯話している途中で、電話が切れてしまった

×いけないと分かってるのに、つい無駄遣いをしてしまう
◯いけないと分かっているのに、つい無駄遣いをしてしまう

これらの『い抜き言葉』はよく使われる表現ですが、書き言葉では正しく表記しましょう。

『ら抜き言葉』を使ったNG例

×話題の映画がみれる
◯話題の映画がみられる

×お腹いっぱいで、もう食べれない
◯お腹いっぱいで、もう食べられない

×メニューが多すぎて決めれない
◯メニューが多すぎて決められない

SNSなど、身近なところでよく見かける表現ですよね。

そのため、ら抜き言葉かどうか見分けることが難しいときもあるでしょう。

そんな時は、以下を参考にしてください。

ら抜き言葉の判別方法

  • 対象の言葉を『〜れる』の形にする
  • 最後の『る』をとる
  • 正しい命令形になったら『ら』は不要
  • 命令形にならなかったら『ら』が必要

寝る
→寝れる
→寝れ(正しい命令形『寝ろ』)
→『ら』が必要
=『寝られる』

切る
→切れる
→切れ(正しい命令形『切れ』)
→『ら』は不要
=切れる

この方法を使えば、ら抜き言葉になっていないかが簡単に確認できます。

迷ったときは参考にしてくださいね。

4.意味が通じない!日本語の変換ミスに注意

間違いやすい『同音異義語』について、以下で説明します。

  1. 同音異義語に気をつけよう
  2. 間違いやすい同音異義語

同音異義語に気をつけよう

漢字の表記が違えば、文章の意味が通らなくなってしまうことがあります。

日本語には同じ読み方をする漢字が多く、それぞれに違う意味を持つからです。

とくにタイピングでの変換の際は、まったく違う意味の言葉に変換してしまうことも。

そのような『同音異義語』に気をつけて、正しく漢字を使いましょう。

間違いやすい同音異義語

以下に間違いやすい表現の例を5つあげます。

『かんしん』
感心:ほめるべきこと
関心:気にかけ、興味を持つこと
寒心:ゾッとすること

『いし』
意思:心に思うところ。考え。意欲
意志:志を持った強い意向
遺志:故人の生前の志

『たいしょう』
対象:意識や行為が向けられるもの。目標
対照:照らし合わせること。違いがハッキリすること
対称:モノとモノが互いにつり合っていること。向き合う位置関係にあること

『せいさん』
精算:金額などを細かく計算すること
清算:貸し借りを始末すること。過去の関係を解消すること

『ついきゅう』
追求:どこまでも追い求めること
追及:追いつめて問いただすこと
追究:つきつめて研究すること

このように、同じ言葉でも漢字が変わると別の意味になります。

単語によっては、まったく違う文章になることも。

そのため、表記に迷ったときには辞書を引くなど、キチンと調べて書くようにしましょう。

役不足?参考サイト自体が間違っているかも

正しい日本語の表現を勉強するために、Webサイトで調べる方法があります。

たくさんの記事や情報が出てきて、参考になるものもあるでしょう。

しかし、中には間違った表現を使ったものもゼロではありません。

日本語の表現に限ったことではないですが、Web上の情報は、すべてが正しいとは限らないからです。

とくに個人のブログでは、誤解があったりタイプミスがあったりすることも。

間違った情報を参考にしないためにも、多方面から調べることをおすすめします。

また一番確実な方法は、書籍を参考にすること。

書籍は出版されるまでに、厳しい校閲を受けます。

書かれていることすべてを徹底的に読みこんで、事実確認までもおこないます。

つまり世に出版された本は、内容の信頼性が担保されているということ。

当然文章に誤りなどありません。

読書をすることで、そのような正しい日本語に自然と触れることができます。

そのため普段から本を読んで、正しい文章を感覚的に身につけられるようにしましょう。

Webライター必見|正しい日本語を書く方法

正しい日本語を書くためには、以下のような方法があります。

  1. ツールを使う
  2. 本を読む
  3. 校正をしてもらう

ツールを使う

自分での校正だけでなく、ツールを使ってより正しい文章にしましょう。

以下におすすめのツールを紹介します。

日本語校正サポート

日本語校正サポートは使い方がとてもシンプルで、手軽に文章の校正ができるツールです。

サイトの枠内に文章をコピペするだけで、簡単に使えます。

『設定を変更する』にチェックを入れると、文章のレベルに合わせてカスタマイズが可能。

修正を検討すべき部分を指摘してくれるだけでなく、パターンによっては言い換えの提案をしてくれる場合も。

また、一度に最大1万文字まで調べられるのも便利です。

無料で使えるので、まずは活用してみることをおすすめします。

文賢

文賢よりしっかりとした推敲支援や、文章力アップを目指したい人におすすめのサービスです。

こちらも使い方は簡単で、枠内に文章をコピペするだけ。

もしくはGoogleの拡張機能を使って、簡単に文章を送信する方法もあります。

校正機能も充実しており、基本的な校正はほとんど可能。

それだけでなく、3,500以上も用意された文章表現から言い換えをレコメンドしてくれます。

これにより新たな表現を発見するきっかけとなり、自身の文章力アップも期待できますよ。

また、独自のルール設定をすることも可能。

クライアントのマニュアルに合わせたり、自分なりにチェックリストを作ったりと便利に活用できます。

料金プランは以下のとおり。

初期費用月額費用
11,880円2,178円

コストはかかりますが、仕事の効率化とクオリティアップのために検討してみるのもおすすめです。

本を読む

前述しましたが、正しい日本語に触れるには読書が一番。

その中でも、とくにおすすめしたい本を紹介します。

朝日新聞校閲センター長が絶対に見逃さない間違えやすい日本語/前田安正

『最後の砦』とも言われる校閲者により書かれた本です。

間違えやすい言葉について数多くの例が掲載されており、クイズ感覚で読み進められますよ。

また「こんな表現も?!」と思うものもあり、改めて文章の奥深さを知ることができます。

「さすが校閲者」と思える一冊です。

熟練校閲者が教える 間違えやすい日本語実例集/講談社校閲部

こちらも日本語のスペシャリスト・校閲者によって書かれた本。

実際にゲラ(試し刷り)で目にした文章や、小説に掲載されたものから抜粋された文章も多くあります。

解説にユーモアがあり、読みやすいのもいいところ。

各章の最後に登場する『座談会』で、会話形式でまとめてあるところもわかりやすいです。

かたくなりすぎず、サラッと読める一冊。

校正をしてもらう

プロに校正をしてもらえば、間違った表現も正しく修正してもらえます。

ここではクラウドソーシング上で依頼する方法を紹介します。

校正者を募集する

クラウドソーシングを使えば、校正者を募集できます。

「校正してくれる方いませんか?」と募集をして、「できます!」と応募してくれた人の中から選ぶかたちです。

クラウドワークス・ランサーズならプロの校正士も多数登録。

あらかじめ予算を設定するので、納得してくれた相手から選べます。

どちらも登録は無料なので、依頼先に迷ったときは利用してみましょう。

校正者に応募する

募集するかたちとは反対に、こちらから校正者を探して応募します。

「校正できますよ」と仕事を探している人に対し、「お願いします!」と依頼するかたちです。

ココナラには、教師や編集者など、さまざまなスキルを持つ人が登録。

多くの案件の中から依頼先を選べます。

こちらも登録は無料なので、まずは登録して校正の依頼ができる人を探してみましょう。

まとめ|間違いやすい日本語表現に注意!

この記事では、ライターが間違いやすい日本語の表現について紹介しました。

日常には、つい間違ってしまう表現が数多くあります。

なぜなら話し言葉とは違い、文章での表現にはルールがあり難しいためです。

実際に“若者言葉”と言われる言葉があるように、間違った表現はよく見かけます。

このことから、ライターとして正しい日本語を使うためには、記事で紹介してきた例文や方法を参考にしてくださいね。

日本語の表現は奥が深く、知れば知るほどおもしろいです。

文章で多様な表現ができるライターでありたいですね。

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