「ブログをリライトする意味ってあるのかな?」
「めんどくさいからしたくないな……」
ブログを運営していると多くの人がこのように思います
結論から言いますと、リライトは絶対にすべきであると断言できます。
その理由は4つあります。
- 検索順位が上がるから
- CVRが改善されるから
- 読者の滞在時間を向上させられるから
- 情報内容をアップデートできるから
詳しくは後述しますが、リライトをすることでこれら4つの効果を高確率で得られます。
ただしSEO順位向上などといった効果を得られるのは、正しい手順・方法でリライトをすればの話です。
好き勝手にリライトをしてしまうと、なかなか効果を得られないリスクもあります。
そうなると「じゃあどうやってリライトすればいいの?」と思いますよね。
そこでこの記事ではブログをリライトすべき理由だけでなく、リライトの正しい手順・その際の注意点を現役SEOライティング講師が丁寧に解説いたします。
具体例を用いながら解説していますので、初心者の方にも理解しやすい内容になっています。
この記事を読み終えるころには、リライトの必要性・実行方法を完全に理解できていますよ。
SEO効果など|ブログ記事をリライトすべき理由
リライトをすべき理由は主に以下の4つになります。
- 検索順位を上げる
- CVRを改善する
- 読者の滞在時間を向上させる
- 情報内容をアップデートする
検索順位を上げる
リライトする目的は検索順位を上げることです。
なぜならCTR(クリック率)はSEO順位と深く関係しているからです。
実際にSISTRIX社がSEO順位とCTRの関係性をリサーチしてみたところ、結果は以下のようになりました。
SEO順位とCTRの関係
順位 | CTR |
---|---|
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
6位 | 5.1% |
7位 | 4.0% |
8位 | 3.2% |
9位 | 2.8% |
10位 | 2.5% |
上記の表から、SEOの順位が上位だとCTRも高くなることがわかります。
つまり、SEOの順位を上げるにはCTRを高める必要があると言えるでしょう。
CTRを高める方法はタイトル・ディスクリプションの改善をやり続けること以外にないと言われています。
なお、タイトル・ディスクリプションとは、Google検索等で一覧で表示される、題名部分と内容部分のことです。
タイトル・ディスクリプションでCTRが高いものは次のような特徴があります。
- 目立つ
- 関連性が高い
- 期待できる
つまり、検索結果で目立っていて、検索意図と関連性が期待できるようにリライトすることが重要となります。
以上のことから、リライトする目的は検索順位を上げることです。
キラーフレーズやベネフィットを含めたリライトを行い、検索順位を上げていきましょう。
CVRを改善する
リライトをする目的はCVRを改善することです。
なぜなら、サイトの売上はCVRが大きく影響するからです。
CVRとは、コンバージョン率と言い、アクセスに対する商品・サービスの購入等の割合ののことです。
このCVRを改善するためにはペルソナ分析が必要です。
ペルソナ分析とは、データを基にペルソナと呼ばれる架空ユーザーを作成し、それが満足するような商品・サービス等を設計するマーケティング方法です。
ペルソナ分析をすることのメリット・デメリットは次のようなものがあります。
ペルソナ分析のメリット
- 商品やターゲットに関する分析が深くなる。
- ターゲットへのメッセージ性を深掘りできる。
- ターゲットに対する関連部署間の認識を共通化できる。
ペルソナ分析のデメリット
- データをおろそかにしてしまうとマーケティングに役立たない「大幅にズレたペルソナ分析」をしてしまう可能性がある。
つまり、ペルソナ分析をすることでユーザー目線でのリライトが可能となるのです。
読者の滞在時間を向上させる
リライトをする目的は、読者の滞在時間を向上させることです。
なぜなら、読者の滞在時間によって記事全体の質が判断できます。
それは、SEO効果に大きく影響します。
滞在時間は記事の内容やジャンルによってバラツキはありますが、文字数を指標にすることができます。
例えば、人は1分でおよそ400〜600文字を読めると言われているので、次のように指標を作るとわかりやすくなります。
- 1,000文字の記事は2分前後
- 2,000文字の記事は4分前後
- 3,000文字の記事は6分前後
- 4,000文字の記事は8分前後
- 5,000文字の記事は10分前後
記事の文字数に対して滞在時間が少ない場合はリライトの対象にしましょう。
滞在時間の改善方法は以下のポイントをリライトすることです。
導入文を徹底的に見直す
滞在時間が極端に短い場合は、導入文が魅力的ではない可能性があります。
ダラダラと前置きが長かったり、いきなり専門用語のオンパレードだと、読者は離脱してしまいます。
結論を明確にしたり、読者が気になるようなライティングを意識しましょう。
文章の改行や装飾を見直す
文章の改行と装飾は、読者にストレスを与えないために必要です。
パソコンの画面が活字で埋まるような記事は読もうとは思えません。
簡単ですが「。」が来たら改行する、というリライト方法もあります。
文字数から滞在時間を確認し、リライト対象を見つけて文章を磨き上げましょう。
文章をリライトして、記事の滞在時間が長くなれば、記事全体の質が上がったということです。
読者の滞在時間を向上させるために、リライトを行っていきましょう。
情報内容をアップデートする
リライトする目的は、情報内容をアップデートすることです。
なぜならGoogleはコンテンツをチェックする際、フレッシュネス情報※を評価基準の1つにしているからです。
※フレッシュネス情報とはより新鮮で最新な情報のことです。
実際にGoogleはフレッシュネス指標に関して以下のように語っています。
Google検索では、最新の結果が得られるように設計された鮮度アルゴリズムを使用している
Google内部検索|より新鮮で最新の検索結果を提供します(2021年11月20日)
Google検索では最新の結果が得られるように設計された、鮮度アルゴリズムが使用されているのです。
したがって記事をリライトする際は情報内容のアップデートを必ず行いましょう。
そうすることで上位表示されやすくなります。
なお、情報内容のアップデートするためには以下のような方法があります。
- 継続的にコンテンツを追加して、新しいページから古いページへクローラーを誘導する。
- ブログの日付を新しくして更新する。
- ドメインの変更やhttps化のタイミングなどでサイト全体をリフレッシュする。
上記のような情報のアップデートを行うことで、「サイトやブログの記事を公開したばかりの時は上位に表示されるけど、時間と共に順位が落ちる」といった場合には効果的です。
Googleがコンテンツをチェックする際に評価基準の1つとしているフレッシュネス情報を活用しリライトを行いましょう。
リライトの9手順|改善方法にはコツがある
ブログ記事をリライトするときは、以下の手順に沿って行いましょう。
- リライト対象記事を決める
- 現在の順位を調べる
- 読者のニーズを調査する
- 競合を分析する
- 構成を練り直す
- 検索意図に沿った内容に書き直す
- 関連ページへの内部リンクを設置する
- 本文内容に合わせてタイトルを変更する
- スマホからの見え方をチェックする
リライト対象記事を決める
まずはリライト対象記事を決めましょう。
すべての記事をリライトするのは非現実的だからです。
そのため何かを基準にして、リライト対象記事を選択する必要があります。
そこでおすすめなのが『自サイトに対する貢献性が高い記事』、つまりは以下のような記事をリライト対象として選択するのが良いです。
- Google検索からの流入が多い記事
- SNSからの流入が多い記事
- CV件数が多い記事
- CVRが高い記事
Google検索からの流入が多い記事・SNSからの流入が多い記事は要するに『人の目に触れる機会が多い記事』に該当します。
そのため、こういった記事は滞在時間や直帰率の改善をメインにリライトするのがよいです。
セッション数が多い記事はサイトへの影響力が大きい記事ですので、そのような記事の滞在時間や直帰率を改善すれば最終的にSEOへの好影響を期待できます。
その一方でCV件数やCVRが高い記事は『利益を生み出せる記事』に該当します。
そのためこのような記事にはSEO順位の向上を目的としたSEOライティング、またはCVR上昇を狙ったセールスライティングのリライトを施すとよいでしょう。
SEO順位が上がればセッション数が増加し、CV件数の上昇→利益の増加を期待できます。
方やCVRが向上しても同様に、CV件数が上昇→利益アップすること間違いなしです。
リライトをするときは、こういった効果を期待できる記事を選んでくださいね。
現在の順位を調べる
次に現在の順位を調べましょう。
現在の順位を調べることにより、これからの道筋が決定されるからです。
例えば、5位と80位の記事ではリライト後のセッション期待率が違いますよね。
5位であればあと少しで1位に届くため、少しでも順位が上がることで大幅なセッション増加率を期待できます。
その一方で80位だと、1位になるために79コもの順位を上げなくてはなりません。
そのため1~10位上がったぐらいではセッションはそれほど期待できないでしょう。
そうなると、現在5位と80位の記事ではどちらを優先してリライトとすべきかは一目瞭然。
5位の記事をリライトすべきであると判断できます。
このように、現在の順位を調べることはリライトをする上で非常に重要となります。
『なんとなく』でリライト対象記事を決めるのではなく、SEO順位をチェックしてからリライトを開始しましょう。
そして現在のSEO順位を調べる方法ですが、おすすめの手段が2つあります。
SEOチェキ(SEOツール)を使用する。
SEOチェキを使用する場合は比較的簡単なので、初心者でも問題なく使用できます。
使い方は「URL欄」へ検索したいURLを入力し、「ワード欄」に順位を知りたい検索キーワードを入力します。
SearchConsoleを使う
SearchConsoleとはGoogleが提供している無料で使用できるツールプラットフォームです。
Googleがサイトをどう評価しているのかをチェックして、オーガニック検索におけるプレゼンスを最適化できるというものです。
参照元のドメインやモバイルサイトのパフォーマンス等を確認できます。
SearchConsoleの使い方は、以下のようになります。
- 検索パフォーマンスをクリック
- 平均掲載順位をクリック
- ページをクリック
これで、検索順位・クリック数・平均掲載順位が確認できます。
現在の順位を確認して、これからの道筋を決めましょう。
読者のニーズを調査する
リライト記事を決めたら、読者のニーズを調査しましょう。
記事の質を高めるには読者のニーズを調査して、読者が求めている記事にしていく必要があるからです。
例えば、2016年におすすめの楽曲をテーマにした記事を書いたとします。
2016年では新曲として大ヒットしたことにより、検索順位も上位になったとしても、2020年では読者が求めるものは別な楽曲になっているはずです。
このように公開してから時間が経つと、掲載している情報が古くなり、記事の品質も変わってきます。
そこで、今読者は何を求めているのかを調査し、記事を更新していく必要があるのです。
競合を分析する
まず、検索順位が上位の競合調査を行ってください。
なお、競合分析をする際は以下の3点をチェックしてください
【タイトル】
検索結果上位ページに含まれているキーワードを参考に、自己サイトのタイトルを更新するだけで検索上位を取れる事例があるためです。
また、タイトルに過去の年月が含まれている場合、ユーザーが古い情報と認識しクリック率が下がる傾向にあるため、競合と比較して最新の年月に更新してください。
【見出し構成】
競合サイト見出し構成を、すべて洗い出した場合、自己サイトで扱っていないトピックが見つかりますので、そのトピックを活用するようにしてください。
【記事の長さ】
記事の長さにより、離脱率の改善に役立つ可能性があります。
競合の記事の長さを参考に更新してください。
構成を練り直す
上記の競合調査結果をもとに、現状の把握、タイトルキーワード・トピック・記事の長さ・重複がないかの見直しを行い、構成案を作成してください。
検索意図に沿った内容に書き直す
上記の競合調査結果をもとに、ユーザーの検索意図(ユーザーニーズ)に応える内容に更新してください。
関連ページへの内部リンクを設置する
関連ページへの内部リンクを設置しましょう。
内部リンクとは、ページとページを結ぶ役割を持っていてるもので、クリックすることでそのサイトなどにジャンプすることです。
内部リンク、例えばページAで解説した情報をより詳細に説明しているページB、関連性の高い記事Cのリンクを張ることで、SEO効果を期待できます。
関連性の高い記事同士をつなげることでユーザビリティが上昇し、結果的にSEO評価の向上につながることがあるからです。
それだけでなく別ページへの誘導をすることで、サイト全体のセッション数が増加します。
このように内部リンクの設置は一石二鳥の側面がありますので、ぜひやってみてください。
内部リンクの貼り方は以下の手順で行います。
- 内部リンクを貼りたいテキストを選択する。
- メニューにある「リンク」をクリックする。
- 検索欄へ貼りたいリンクのタイトルを入力して検索をする。
- 検索結果から貼りたいリンクを選択して完了です。
内部リンクを設置して、SEO効果を高めていきましょう。
本文内容に合わせてタイトルを変更する
本文内容に合わせてタイトルを変更しましょう。
タイトルと内容がズレている場合、読者の期待に応える情報を提供できない確率が高いからです。
例えば「この冬のトレンドメンズコーデ」というタイトルの記事があったとします。
それにもかかわらず本文の内容が『夏服コーデ』を解説していればどう思うでしょうか。
「冬のトレンドメンズコーデ」を知りたくてアクセスした読者からすれば、不必要どころかもはや意味不明な記事になります。
その結果どうなるのか。
確実に読者は離脱します。
このような現象が続くとその記事の直帰率が爆発的に上昇してしまい、最悪の場合SEO評価が下がるかもしれません。
こういった事態を避けるためにも、本文内容に合わせてタイトルを変更することが重要となります。
スマホからの見え方をチェックする
スマホからの見え方をチェックしましょう。
なぜなら、スマホの普及から隙間時間にブログを読む人はスマホを使う人が多いからです。
特に普段パソコンを使用してブログを書いている人は注意が必要です。
自分自身はパソコンの画面で綺麗な仕上がりとなっているのに、スマホで読むと様々なズレが生じてしまいます。
例えば、パソコンではスッキリとした段落であっても、スマホで見ると文字数が多く読みにくいものとなっている場合があるのです。
こういった場合は、パソコンで書いたことに満足しないで、スマホでも確認するといいでしょう。
とても些細なことが読者にはストレスとなってしまうこともあります。
しっかりと確認を行い、自分の伝えたいことや読者の求めている記事を書いていきましょう。
ブログ記事リライトの注意点を解説
ブログ記事をリライトするときは、以下のことに気を付けましょう。
- EATを意識する
- 著作権に気を付ける
- 重複ページにならないようにする
EATを意識する
リライトの注意点はEATを意識することです。
なぜなら、EATは検索順位を上げるために重要な指数だからです。
EATとはSEOを行う際に重要となる具体的な3つの指標のことを表します。
「E」はEXPERTISE(専門性)のことで、問題の解決や情報の網羅などの読者にとって高品質なコンテンツであることを意味します。
「A」はAUTHORITATIVENESS(権威性)のことで、信頼できる第三者の評価が高いことは価値の高いコンテンツであることを意味します。
「T」はTRUSTWORTHINESS(信頼性)のことで、オリジナル性の高い、専門家としての認知・信頼性があるコンテンツであることを意味します。
つまり、専門性が高く、他では知り得ないような記事にリライトすることが重要なのです。
また、専門性は権威性や信頼性にも影響を与えるため、特に重要とされています。
リライトする際にはEATを意識して、より良い記事に見直しましょう。
著作権に気を付ける
リライトの注意点は著作権に気を付けることも重要です。
なぜなら、著作権を侵害してしまうことは犯罪となるからです。
著作権侵害の罰則の一部は以下のようなものがあります。
著作権、出版権、著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金などが定めれれています。
公益社団法人著作権情報センター|著作物を無断で使うと?(2021年11月26日)
著作権とは、著作物を保護する権利のことを言い、知的財産権の1つです。
一般的には、小説や音楽、アニメなどの創作性があるものが著作物とされています。
記事のリライトとして文章をまるごとコピーし、そのまま載せるようなやり方だと著作権の侵害となってしまいます。
そのためリライトするためには引用※を用いて、著作権を侵害しないようにしましょう。
※引用とは、著作物の一部をそのまま使用することです。
重複ページにならないようにする
リライトの注意点は重複ページにならないようにすることも大切です。
なぜなら評価が分散されSEO的に好ましくないからです。
例えば、AとBの重複ページがあったとします。
本来ならば、100の評価があったとしても、Aに50でBに50というように分散される可能性があるのです。
正しい評価を受けることができなければ、上位表示の妨げになってしまいます。
せっかく良い記事が書けたのに、評価が分散されてしまってはもったいないですよね。
ですから、重複ページにならないようにすることもリライトの注意点と呼べるのです。
リライトの際は、Googleスプレッドシートに掲載記事を逐一記録し、重複が起きないようにしましょう。