「論理的文章の書き方がわからない……」
「論理的な文章とそうでない(心情的・感情的な)文章の違いって何?」
Web記事・レポート・論文を書く際に、このように悩む人も多いハズ。
詳しくは本文で解説いたしますが、論理的な文章を簡単にまとめますと『論調の展開が建設的であり、かつ根拠が明示されている文章』を指します。
要は『その文章を読んだ誰もが自然に納得する文章』を、論理的な文章と言います。
そのため万が一あなたの書いた文章に対して「もっと論理的に書こうか」と言われてしまったら、その読み手はあなたが提供した内容・情報・ノウハウ等に納得していないといえます。
その時はこの記事で紹介する『4つの構成テンプレート・10個のコツ』を実践してみてください。
そうすれば論理的な文章を簡単に書けるようになります。
そこでこの記事では、論理的な文章の意味・そうでない文章との違い・構成テンプレートを使った書き方・さらに上手に書くコツを、それぞれ例文を用いて解説いたします。
この記事を読み終えるころには、論理的な文章とそうでない文章の違いだけでなく、意識せずとも論理的な文章を難なく書けるようになっています。
論理的な文章とは?そうでない文章との違いも解説
論理的な文章とは、文のつながりが整理されている文章のこと。
論理的の意味は、次のように明記されています。
論理にかなっているさま。きちんと筋道を立てて考えるさま。
コトバンク|論理的(2022年2月3日)
実際に論理的を使った例文は以下のようになります。
【論理的を使った例文1】
私はこの理由について論理的に説明できます。
【論理的を使った例文2】
彼は論理的な頭脳の持ち主です。
上記をみますと、論理的を使う場合には思考や議論の筋道があることがわかります。
例えば、前者では理由について説明できることを補足していますし、後者では根拠のある思考をする人であると説明しています。
このように論理的を使う場合は、結論に対する理由や根拠があるのです。
筋道が立っているとは、説明によって妥当性が示されているものでもあります。
したがって、主張に対する理由が明確であることが論理的であるといえます。
論理的な文章とそうでない文章の違いは?
論理的な文章とそうでない文章の違いは根拠があるかどうかです。
そのため、前者の文章の方が主張が具体的である傾向にあります。
実際に両者に沿った文章を比較してみると以下のようになります。
【論理的な文章】
この美容液はエラスチンの原液のみで作られているので、肌の再生を促してシワが薄くなることが期待できます。
【非論理的(心情的・感情的)な文章】
この美容液を使ったらシワが薄くなって嬉しい!めちゃめちゃ効果ありますよ!
上記を見ますと、前者はシワが薄くなる理由やそれに関与する成分が明記されているため、その効果を伝える文章に納得しやすい表現です。
それと比較して後者は「嬉しい」という感情だけで効果があるといっています。
つまり、そこには根拠がなく説得力がない上に、感情に同感してもらうこともできません。
「なぜそうであるか」を具体的な名称や数値で説明した方が、論理的な文章となります。
なおもしも「根拠のある文章をどうしても書けない!」というのであれば、事実証明を文に組み込みましょう。
事実証明とは、証拠を提示して文章の信用度を上げる方法です。
証拠には、統計・数値データ・テスト結果などの数値化されたデータを使います。
実際に、事実証明を使っていない文章と使って書き換えた文章を比較してみると、以下のようになります。
【事実証明を使っていない文章】
日本は高齢社会が進んでいます。
【事実証明を使った文章】
日本は高齢社会が進んでいます。
事実、総人口に占める高齢者人口の割合は1950 年(4.9%)以降一貫して上昇が続いており、1985 年(10%)2005 年(20%)2021 年(29.1%)と推移しています。
上記を見ますと、前者では数値がなく漠然としており信憑性がありません。
一方後者では、具体的な数字を挙げて事実を述べているため説得力があります。
このように、事実証明を組み込むと根拠があるため文章の信用度が上がります。
事実証明を使うことで、論理的な文章になりますので試してみてくださいね。
論理的な文章にならない5つの原因
文章を書く上で読みやすいように倫理的な文章を書く技術は大切です。
倫理的な文章を書くことで読み手の読む意欲を掻き立てることができるからです。
しかし、自分では意識して書いているつもりが書けてないということも多いでしょう。
そこで今回は倫理的な文章が書けない原因を5つご説明します。
- テーマが定まっていない
- 自分の中で情報が整理されていない
- 理論が成立していない
- 結論(主張)から書かれていない
- パラグラフが意識されていない
テーマが定まっていない
文章を書く際にメインのテーマが明確でないと非倫理的な文章になりがちです。
あれもこれもと色々な話題に散らばってしまい、本当に伝えたいテーマが明確に見えなくなるからです。
以下の例文を見てみましょう。
彼は成績優秀だから次のテストも学年で1位だろう。しかし、今年は彼女がいるから1位じゃなくて2位かもしれない。
この場合、最初は彼が次のテストで1位を取るだろうという話をしているようにみえるでしょう。
しかし、途中で彼女がいるから1位ではなくて2位かもしれないと彼の話から彼女の話題に変わっています。
これでは読み手は話の主題が彼の話題なのか彼女の話題なのか判別しにくくなります。
このように話題が複数出てしまうと、どれが本当に伝えたいテーマなのかわかりにくくなるのです。
一つのメインテーマをしっかりと決めて文章を作ることで、正確に自分の主題を伝えられます。
自分の中で情報が整理されていない
自分自身が伝えたい内容をまとめきれていないと相手にも上手く内容が伝わりません。
内容がまとまっていないと、話の順序がおかしかったり話題が逸れてしまうからです。
例えば、機械の使い方を説明すると仮定します。
まず、当たり前ですが電源を入れなければ機械は動きません。
しかし、電源の入れ方を省略していきなり操作方法から説明されたらどう思うでしょう。
聞き手は電源を入れなければ操作も何もできないので、最初は電源ボタンの場所を知りたいと考えるのが一般的です。
本来は電源の入れ方から操作手順を経て終了操作までが一連の流れになります。
これらの説明をするためには自分自身が情報をまとめて、何から説明するべきか順序を組み立てる必要があります。
教える人間は自分が操作方法を理解していなければ、適切な手順で説明することができません。
文章も同じで何から書き始め、どのように締めくくるかをしっかりと情報整理することが大切であるということです。
情報を整理整頓しないと乱雑な文章になってしまい、読み手に意図を伝えることができません。
理論が成立していない
文章が感情論だけで理論的要素が破綻していると、内容の信憑性が薄くなります。
感情論ばかりだと真偽のほどがわからず、説得力に欠けるからです。
「この青汁は10種類の野菜と果物を使用しており、ポリフェノールが多く含まれるため血行促進や血圧低下の効果が期待できます」
「この青汁を飲むとすごく元気になります」
上記の2つの文を見た時にどちらのほうが論理的でしょうか。
上の文章の方が何が使用されていてどのような栄養素があるのか明確に記載されています。
したがって、理論的に効果があることを表しています。
一方で下の文章は抽象的に元気になるとしか説明されていません。
これでは具体的に何がどのように健康にいいのかわからないでしょう。
このように明確な根拠がないと、信憑性に欠けるので正しい情報か判断できません。
そのため、理論が成立していない文章は倫理的ではありません。
結論(主張)から書かれていない
結論や主張から始まらない文章は倫理的な文章とは言えません。
最初に結論や主張を明確にしなければ、読み手はその文章を読む価値があるかわからないからです。
例えばパソコンのエラー現象の解決策を知りたいとします。
最初の書き出しに「このような現象のパソコンエラーの解決方法は○○である」と記載があれば詳しい手順が知りたくなるでしょう。
したがって、後の文章を読み進めようという意欲がわきます。
しかし「パソコンのエラー現象を解決しようと色々考えたが方法がわからなかった。数日後に色々試してみたが解決しない」と前置きが長く結論がないとどうでしょう。
読み手は結局、エラー現象の解決策があるのかないのかわかりません。
そのため、その文章を読むことを止めてしまいます。
自分の欲している情報ではないと判断するからです。
このように結論や主張から書かれているか否かで、読み手が文章を読み進めるに値するかどうかの判断基準になります。
したがって、始めに結論や主張から始まらない文章は道理的ではないのです。
パラグラフが意識されていない
パラグラフが意識できていないとダラダラと締まりのない文章になってしまうため、読みにくくなります。
Weblio辞書によりますと、パラグラフとは段落を指します。
文章の節または段落。
weblio辞書|パラグラフ(2022年2月6日)
段落を適切な場所で使用しないと読み手は文章の区切りがわかりません。
例えば以下の文章を見てみましょう。
「浦島太郎は虐められた亀を助けました。お礼に竜宮城に連れて行ってもらい楽しい時を過ごします。玉手箱を貰い帰ります。玉手箱を開きおじいさんになってしまいました。」
このように文章が繋がってしまうと話の流れの区切りが読み手に理解しにくくなります。
上記の場合は4つの段落に分けることで読みやすくなります。
「浦島太郎は虐められた亀を助けました」
「お礼に竜宮城に連れて行ってもらい楽しい時を過ごします」
「玉手箱を貰い帰ります」
「玉手箱を開きおじいさんになってしまいました」
このように文章を書く上で話の転換部でしっかりと段落を入れることが重要です。
文章を段落ごとに分ける事で視覚的に読みやすくなります。
そのため、読み手は続きを読もうと思ってくれる効果があります。
段落を適切に使用しないと文章が詰まってしまい、読み手の読み進める意欲が下がってしまうのです。
【4つの構成】論理的な文章の書き方を解説
構成がしっかりしたテンプレートを使えば、誰でも簡単に論理的な文章を書けるようになります。
具体t系に言いますと以下の4つを使えばOKです。
- PREP法を使う
- SDS法を使う
- 三段論法を使う
- 帰納法を使う
PREP法を使う
PREP法とは文章構成のフレームワークで、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(再度、結論)の順で文章を構成する方法です。
PREP法を用いる利点は、以下の二つです。
- 相手に要点が伝わりやすい
- 短時間で主張が伝わる
例文を用いて、説明しましょう。
まずは、PREP法を用いて構成した文章です。
- P)一人暮らしのオススメ料理はうどんです。
- R)なぜなら、原価が安く、料理のバリエーションも豊富にあるからです。
- E)例えば、スーパーなどではうどんは1袋30円ほどで売られています。
また、調理の際も焼きうどんや、カレーうどん等様々な料理にも応用することが出来ます。 - P)以上のことから、一人暮らしにはうどんがオススメです。
次に、上述の分をPREP法を用いず、構成しました。
- スーパーなどではうどんは1袋30円ほどで売られています。
- また、調理の際も焼きうどんや、カレーうどん等様々な料理にも応用することが出来ます。
- つまり、原価が安く、料理のバリエーションも豊富にあるということです。
- 以上のことから、一人暮らしの料理にうどんがオススメです。
上述の二つの文章を比較すると、PREP法は結論ファーストで書かれているため、何についての主張をしているのかが非常に理解しやすくなっていますよね。
また、PREP法と似たものに起承転結というものがあります。
只、PREP法は論理的な文章構成の方法ですが、起承転結は主に物語などの文学表現として使われます。
SDS法を使う
SDS法とは、Summary(要点)、Details(詳細)、Summary(まとめ・要点)の順で文章を組み立てる文章構成のフレームワークです。
よくニュース番組等でも用いられているフレームワークで、情報を整理し伝えることで、相手の記憶に残りやすい文章を書くことが出来ます。
SDS法を用いる利点は、整理された情報を早く伝えられることです。
例文を使って見てみましょう。
- S)ネットのニュースを安易に信じてはいけません。
- D)例えば、ネットには出典やエビデンスが不明確なニュースが数多くあり、また、注目を集めるために誇張した表現も多く使われているからです。
- S)こうした理由からネットのニュースを安易に信じるべきではないと言えます。
上述の文章も結論ファーストで書かれているため、主張が伝わりやすいですよね。
それでは、SDS法で書かれていなければどのような文章になるでしょうか。
ネットには出典やエビデンスが不明確なニュースが数多くあり、また、注目を集めるために誇張した表現も多く使われています。
そのため、ネットのニュースを安易に信じるべきではないと言えます。
上述の文章も伝えたい内容はわかるのですが、SDS法で書かれた文章の方が、主張は何なのかがはっきりわかると言えますね。
三段論法を使う
三段論法とは演繹法ともいい、二つの前提から一つの結論を導きだす論理的思考法です。
分かりやすい表現に置き換えると、A→B、B→Cなら、A→Cといった論理展開です。
例を用いて説明しましょう。
- 気温の高い日は、海水浴場の利用者が増える。
- 海水浴場の利用者が増えれば、海の家の集客が増える。
- 気温の高い日は、海の家の集客が増える。
上述の場合、気温の高い日(A)→海水浴場の利用者が増える(B)と、海水浴場の利用者が増えれば(B)→海の家の集客が増える(C)という二つの前提があります。
そのうえで、気温の高い日(A)→海の家の集客が増える(C)という結論を導き出しているとも言えます。
三段論法のメリットは、二つの前提から新しい独自の見解を出せるといった点です。
オリジナリティのあるコンテンツにしたい時は、三段論法を使うと良いかもしれませんね。
帰納法を使う
帰納法とはいくつかのデータや事例を集め、それらの共通点やルールを見つけ出し、最終的な結論を得るといった思考法です。
先ほどの、三段論法が確かな前提の積み上げであったのに対して、帰納法は複数のサンプルから推論を導き出すといったやり方になります。
具体的な例をもとに解説しましょう。
- 例1)カブトムシは足が6本ある
- 例2)クワガタも足が6本ある。
- 結論)昆虫の足の本数は6本だ。
上述の場合、それぞれ、例1、2でカブトムシ、クワガタの足が6本である→それらが属するグループである昆虫の足の本数は6本である、といった結論を導き出しています。
つまり、この結論に基づけば、他の昆虫である、バッタやカマキリの足の本数も6本であるということが言えるようになるわけですね。
一般的に帰納法は、サンプルの数が多ければ多いほど、推論もより強固なものになるといった特徴があります。
帰納法を用いるメリットも、先ほどの三段論法のメリットと同じで、新しい見解を生み出せるという点にあります。
ただ、手持ちのデータが確かな前提なのか、もしくは、複数のデータサンプルなのかで三段論法、帰納法を使い分けなければなりません。
より、適したやり方でオリジナリティのあるコンテンツを作りましょう。
論理的な文章を上手に書くコツを例文で解説
論理的な文章は構成テンプレートを使うことで書けるようになりますが、以下のコツを実践することでより上手に執筆できるようになります。
- 文章を書く前に構成を決める
- MECEで情報の全体を把握する
- ロジックツリーで要素を把握する
- ピラミッドストラクチャーで根拠を確立させる
- ロジカルシンキングを身につける
- 前出させた文章とのつながりを意識する
- 主張に対する根拠を明確にする
- 接続詞を適度に使う
- 数字で情報を具体的にする
- 具体例を使う
文章を書く前に構成を決める
論理的な文章を上手に書くためには、文章を書く前に構成を決めましょう。
なぜなら、メッセージやストーリーの筋道がきちんと通っていて、構成が構造的な文章が論理的な文章だからです。
例えば、次のAとBの文章で見てみましょう。
・Aの文章
私達は普段何かを考える際には、「AだからB」のように理由が先行します。
しかし、書く順番は逆になります。
読者にとってわかりやすい文章は結論を先に述べる文章です。
結論を先にお伝えしましょう。
・Bの文章
結論を先にお伝えしましょう。
私達は普段何かを考える際には、「AだからB」のように理由が先行します。
しかし、書く順番は逆になります。
読者にとってわかりやすい文章は結論を先に述べる文章です。
このように、文章の構成をしていないAの文章と構成しているBの文章では伝わりやすさが変わります。
伝えたいことをただ並べたAの文章は、日記のような感覚で受け止められます。
文章の構成をしているBの文章は、結論は先に伝えるということが初めに述べられているので、わかりやすい文章です。
このことから、結論から理由、そしてまた結論というような道筋をしっかりと通すことでわかりやすい文章となります。
つまり、文章を書く前に構成を決めることが、論理的な文章を書くコツと言えます。
MECEで情報の全体を把握する
結論から言いますと、論理的な文章を書くコツは、MECEで情報の全体を把握するのが良いです。
なぜなら、MECE(ミーシー)と呼ばれる作業で全体を把握することにより、論理的な文章となるからです。
MECE(ミーシー)とは、以下の単語の頭文字から構成されています。
MECEを構成する単語
英単語 | 意味 |
---|---|
Mutually | 互いに、相互に |
Exclusive | 重複せず、被らず |
Collectively | まとめて、全体に |
Exhaustive | 漏れなく |
ダブリやモレがないように要素を洗い出し、物事を論理的に分解する作業のことを意味しています。
以下の表で例えてみましょう。
MECEとMECEではない分け方の比較
MECE | MECEではない | ダブリとモレ |
---|---|---|
男性、女性 | 男性、女性、子供 | ダブリあり |
20代、30代、40代、50代以上 | 20代、50代以上 | モレあり |
上記の表から、「男性、女性」という分け方ではダブリがないため、MECEな分け方と言えます。
「男性、女性、子供」という分け方だと、子供には男性も女性もいるため、ダブリがあるので、MECEではないとなります。
下段の年齢では、MECEの視点でみてみると、「20歳未満」が考慮されている方はMECEです。
「20歳未満」が考慮されていない方は、モレがあるため、MECEではないと言えます。
上記のようなMECEを意識することにより、全体像を正しく捉えることができるようになります。
物事を論理的に分解する調査報告書などの、情報収集が非常に重要な場面で、とても役に立つ方法です。
つまり、全体構造を把握し、ダブリやモレがないように切り口を変えて整理していくことが、論理的な文章を書くコツと呼べるのです。
ロジックツリーで要素を把握する
論理的な文章を書くコツは、ロジックツリーで要素を把握するべきと断言できます。
そうすることで、さまざまな視点から解決策を探ることができるからです。
ロジックツリーとは、1つの論点をツリーの最上部に置いて、要素を枝分かれさせながら下へ向かい、問題の原因を探ります。
例えるならば、以下のような構造です。
Aの先はB・C・Dに枝分かれしています。
Dの先はE・F・Gに枝分かれしています。
つまりAとGは繋がっていると言えるでしょう。
よってAに問題があった時には、Gに原因があるかもしれないと推測ができます。
もしも仮にGに問題がなかった場合は、E・FまたはB・Cの枝分かれ先に原因があるはずです。
該当の箇所を優先的に調査し、原因を探しましょう。
このように、課題を解決する際には、物事を樹木状の分岐構造を活用して分解し、さまざまな視点から解決策を考えることができます。
このロジックツリーを活用して、文章を書く際には、「問い・結論・理由」を当てはめて作成すると良いでしょう。
そうすることで、その出来上がったロジックツリーが、そのまま文章の構成となります。
このことから、ロジックツリーで要素を把握することは、論理的な文章を書くコツと呼べるのです。
ピラミッドストラクチャーで根拠を確立させる
論理的な文章を書くコツは、ピラミッドストラクチャーで根拠を確立させることです。
なぜなら、ピラミッドストラクチャーは主張から根拠、そして事例というようにロジックの構造をわかりやすく視覚化できるので、ロジックエラーを回避しやすいからです。
下記の表で見てみましょう。
ピラミッドストラクチャーの3層構造イメージ
主張 | 根拠 | 事例 |
---|---|---|
AはBだと考えられます。 | 理由はCです。 | なぜならDだからです。 |
AはBだと考えられます。 | 理由はEです。 | なぜならFだからです。 |
このように、主張は同じでも、根拠と根拠を裏付ける事例は多く存在するため、ロジックエラーの原因となります。
ピラミッドストラクチャーとは、その名の通りピラミッド構造で論理構造を整理する枠組みのことです。
ある結論を頂点にし、根拠と根拠を裏付ける事例をピラミッド状に図式化することで結論を主張するテクニックのことを指します。
例文で例えてみましょう。
・主張
「当社で販売しているビターチョコレート」のパッケージを男性向けにするべき
・根拠1
男性の購買者が多いから
・事例1
男性の購買者は前年比の50%増加している
・事例2
某アンケート会社による調査で「勤務中のおやつ」での利用が約8割
・根拠2
女性と子供の購買者が減少している
・事例3
女性と子供の購買者は前年比の50%減少している
・事例4
モニター調査結果では、世帯内で父親が頻繁に食べていることが判明している
このように、ピラミッドストラクチャーを活用すると、ロジックの構造が誰が見てもわかりやすいということが言えます。
そして、このロジックを文章の構成とすることで論理的な文章となるでしょう。
このことから、ピラミッドストラクチャーで根拠を確立することは、論理的な文章を書くコツと言えるのです。
ロジカルシンキングを身につける
ロジカルシンキングを身につけることが、論理的な文章を書くコツと言えるでしょう。
なぜならば、ロジカルシンキングによって客観的な視点が養われるため、説得力のある文章が書けるからです。
※ロジカルシンキングとは、その言葉のとおり「論理的思考」のことです。
例えば、以下のマリー・アントワネットの言葉で例えてみましょう。
マリー・アントワネットは飢餓に苦しむ貧民たちに「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と言い放ったというエピソードがあります。
この言葉は疑問を感じる文章となっています。
なぜなら、パンよりケーキの方が材料費がかかり、高価だからです。
つまりケーキよりも安価であるパンすら用意できない人に、ケーキを購入、食すことなどできるわけがありません。
飢餓に苦しむ貧民にとって、この言葉からは論理的思考は感じとれず、納得がいかないでしょう。
このように、ロジカルシンキングを身に付けていないと説得力がない文章となってしまいます。
ロジカルシンキングは情報や意見をまとめる方向に働くため、客観性を持ち相手の立場に立った視点で考えることが重要と言えるでしょう。
そして、客観的な視点から相手の立場に立った視点で文章を考えることは、読者からも受け入れられやすくなります。
このことから、ロジカルシンキングを身につけることは、論理的な文章を書くコツとも言えるのです。
前出させた文章とのつながりを意識する
論理的な文章を上手に書くコツは、前出させた文章とのつながりを意識することにあります。
なぜならば、メッセージやストーリーの道筋がしっかりとつながっていて、構造的な構成の文章が、論理的な文章と呼べるからです。
例えば、次のような例文で見てみましょう。
彼は自頭が良いから、次の学力テストでは100位になれるだろう。
上記の文章では、彼は頭が良いと言っているのに、なぜか1位ではなく100位になると言っています。
頭が良いという前出の文章と、100位になれるという後出の文章がつながっていないことで、以下のような疑問点が生じます。
- 頭が良いのに、なぜ100位なのか。
- 頭が良いなら、1位ではないか。
このように、疑問点が生じるため、意図が伝わりにくいものとなってしまいます。
上記の例文に、道筋がしっかりとつながるように要素を加えてみましょう。
彼は自頭は良いのだが、勉強を全くしないんだよな。
次の学力テストでは100位になれるだろう。
上記のように、前出の文章と後出の文章をつなげるための要素を加えることで、理由が明らかになり、わかりやすい文章となります。
このことから、前出させた文章とのつながりを意識することは、論理的な文章を書くコツということです。
前出と後出の文章をつなげるため、あいだの文章をしっかりと書くことが重要と言えるでしょう。
文章のつながりを明確にして、一貫性のある論理的な文章を書いていきましょう。
主張に対する根拠を明確にする
主張に対する根拠を明確にすることも、論理的な文章を上手に書くコツと言えます。
理由としては、根拠が明確な文章は主張と理由がはっきりするので、説得力がある文章となるからです。
例えるならば、次のAとBの文章で見てみましょう。
・Aの文章
彼は次のオリンピック100メートル走で金メダルを獲るだろう。
・Bの文章
彼は次のオリンピック100メートル走で金メダルを獲るだろう。なぜなら、彼は世界記録保持者だからだ。
上記の例文で見てみると、説得力があるのはどちらの文章かは一目瞭然ですね。
Aの文章のように、ただ漠然と金メダルを獲ると言われても、納得はできないでしょう。
しかし、Bの文章のように世界記録保持者だから金メダルを獲ると言われると、納得のできる根拠があります。
このように、誰もが納得できる根拠を示すことが重要と呼べるのです。
また、理由や原因を表す「なぜなら」などの接続詞を正しく使うことで、前出と後出の文章のつながりがはっきりします。
このことから、主張に対する根拠を明確にすることが、論理的な文章を書くコツと呼べるのです。
主張に対する明確な根拠を示し、一貫性のあるわかりやすい論理的な文章を書いていきましょう。
接続詞を適度に使う
論理的な文章を上手に書くコツには、接続詞を適度に使うことも理由の1つです。
なぜかというと、接続詞を適度に使うことで、文章のつながりを明確にできるからです。
以下のような例文で見てみましょう。
・Aの文章
「彼女は次の徒競走で1位になるでしょう。足がはやいからです」
・Bの文章
「彼女は次の徒競走で1位になるでしょう。しかし、足がはやいからです」
・Cの文章
「彼女は次の徒競走で1位になるでしょう。なぜなら、足がはやいからです」
上記の例文では、Aの文章については、せっかく根拠を明確にしているのに、接続詞がないため読みにくい文章となります。
Bの文章については、接続詞を使っていますが、使い方を誤っているため読みにくい文章になっていますね。
Cの文章のように接続詞を適切に使うことで、前出と後出の文章が上手につながるのです。
接続詞を使うことで、どのような論理展開がされているのかを明確にすることができます。
接続詞は適度に、そして適切に使うことが重要なのです。
このことから、論理的な文章を書くコツは、接続詞を適度に使うこともその1つと呼べるのです。
接続詞を適度にかつ適切に使って、自然な流れの良い文章に仕上げていきましょう。
数字で情報を具体的にする
論理的な文章を上手に書くコツは、数字で情報を具体的にすることです。
その理由としては、数字で情報を具体的にすることで、より説得力が増し論理的な文章となるからです。
例えば、以下のAとBの文章で比較してみましょう。
・Aの文章
ユーザーの多くが満足だと言っています。
・Bの文章
ユーザーの95%が満足だと言っています。
このように、具体的な数字で表現する方が現在地がわかりやすく、説得力が増す文章となります。
論理的な文章を上手に書くためにも、このような数字などを資料として準備しておくことも重要ですね。
このことから、数字で情報を具体的にすることも、論理的な文章を上手に書くコツと言えます。
具体例を使って解説する
論理的な文章を上手に書くには、具体例を使って解説することもコツの1つです。
なぜなら、具体例を使わないと抽象的な文章になってしまい、伝わりにくい特徴があるからです。
次の例文で見てみましょう。
(結論)私は汗をかくことが好きです。
(理由)なぜなら汗をかくと、気分がスッキリします。
(具体例1)例えば、サッカーやサウナなどで汗をかくとモヤモヤした気分も吹き飛んでしまいます。
(具体例2)それに、汗をかくことは健康にも良いですよね。
(結論)したがって、私は汗をかくことが好きなのです。
上記のような文章の構成をPREP法と呼びます。
この例文の具体例を省いてみるとどうでしょう。
(結論)私は汗をかくことが好きです。
(理由)なぜなら汗をかくと、気分がスッキリします。
(結論)だから、私は汗をかくことが好きなのです。
具体例を省いてしまうと、気分がスッキリするのはわかりますが、抽象的な文章となります。
具体例がある文章だと、サッカーやサウナで汗をかくことが好きだとはっきり伝わる文章です。
このように、具体例を加えることで真意が伝わりやすい文章となります。
具体例は、情報を明確にしてくれる役割を持っているということが言えます。
このことから、論理的な文章を上手に書くコツとしては、具体例を使って解説することもその1つです。
具体例を上手に使って、読者に理論的でわかりやすい文章を書いていきましょう。
コメント
[…] なおロジカル、つまりは論理的な文章の書き方は『【構成は?】論理的な文章の書き方やそうでない文との違いを例文で解説』で解説しています。 […]