「Googleで検索すると検索窓の下に関連するキーワードが出てくるけど、どういう仕組みで出てくるの?」
「検索キーワードを入力した際に下に出る関連キーワードって、何のために出てくるの?」
こんな疑問をお持ちではないでしょうか?
検索窓の下に表示される関連キーワードは『サジェスト』といって、検索ワードに対して多くのユーザーが関心を持っている検索候補を示したものです。
従って、サジェストはブログや記事の構成・テーマを考える際のヒントとして活用することができます。
なぜなら、サジェストは多くのユーザーが実際に検索したリアルなキーワードに基づき表示されるという仕組みになっているからです。
Google検索ヘルプによると、サジェストは入力した検索キーワードや急上昇ワードを含む他のユーザーが検索しているキーワードがベースとなっています。
この記事ではサジェストが表示される仕組みや、サジェストをどのように活用してブログのテーマに反映させたらよいかについて具体的に解説します。
この記事を読めばサジェストを活用して多くのユーザーのニーズに合致した記事テーマを選定できるようになり、たくさんの方に読まれる記事を書けるようになります。
Googleサジェスト機能の意味を解説
『サジェスト』とは、Googleで検索するときにキーワードを入力すると、関連ワードが『検索候補』として下段に自動的に表示されるような仕組みのことです。
Googleでは『オートコンプリート』、Yahooでは『入力補助』とも呼ばれています。
例えば、Googleで『京都 紅葉』と検索すると、検索窓の下に『京都 紅葉 名所』『京都 紅葉 ライトアップ』『京都 紅葉 見ごろ』といった言葉が出てきます。

このように、サジェストによって「京都の紅葉」に関連して多くの方が探すであろう「検索候補」が出てくるため、欲しい情報が早く見つけられることができ大変便利です。
サジェストと関連キーワードの違い

Googleでキーワード検索をすると検索結果の画面の下方に「関連キーワード」というものが表示されますが、サジェストとの違いは何でしょうか。
例えば「観葉植物 場所」で検索するとサジェストと関連キーワードには以下の違いがでてきます。
・サジェスト:「観葉植物 場所 移動」「観葉植物 場所 オリーブ」など
・関連キーワード:「観葉植物 玄関」「観葉植物 寝室 よくない」など
要するにサジェストは入力したkw(観葉植物 場所)の後ろに表示された単語を指します。
対する関連キーワードでは『観葉植物』もしくは『場所』との関係が深い単語を意味します。
サジェスト
観葉植物 場所 〇〇
観葉植物 場所 △△
観葉植物 場所 ××
関連キーワード
リビング 観葉植物 置き方
観葉植物 運気が上がった
幸運を呼ぶ観葉植物
これらの違いを一言で簡単にいうとサジェストはkwを縦に深堀するイメージ、関連キーワードは『 kwとの関連が深いされど、様々な単語を四方から取り囲んでいる図』を思い浮かべればOKです。

どちらにせよ、両者ともに読者の検索意図を読み取るには役に立つ情報となります。
Webライティングの際にはそれぞれの違いを踏まえたうえで活用するとよいでしょう。
Googleサジェストが表示される仕組みとは?
検索時に検索候補として表示され、ユーザーの検索時間の短縮や利便性の向上に役立つサジェスト機能ですが、どのような仕組みで表示されるのでしょうか。
Google検索ヘルプによると、サジェストの出現条件は、『すべてのユーザーに共通する条件』と『検索をするユーザー自身の条件』の2つの影響を大きく受けるとのことです。
すべてのユーザーに共通する条件
すべてのユーザーに共通する条件としては主に3つあります
検索回数の多さ
キーワードが検索された回数が多いほど、Googleは検索されたキーワードのニーズが高いと判断し、サジェストに表示させます。
検索人数の多さ
検索回数のみで判断すると、同じ人が特定のキーワードを何度も検索しているケースのように広く一般的なニーズではないキーワードが含まれてしまいます。
そのため、Googleはキーワード検索を人単位で区分し、検索人数が多いものをサジェストに表示させます。
トレンド
話題になって検索回数が急増したキーワードのようにユーザーからの注目度が短期間で高まった単語をGoogleは判断し、サジェストに表示させます。
このように、すべてのユーザーの検索回数や人数、話題性等が表示されるサジェストに大きな影響を与えます。
検索をするユーザー自身の条件
検索をするユーザー自身の条件は主に2つあります。
・ユーザー自身が検索している地点(場所)
キーワードによっては、Googleはユーザーの位置情報を踏まえてサジェストで表示する内容を変化させます。
例えば京都で「紅葉」と検索すれば、清水寺といった京都近辺の紅葉の見どころがサジェスト表示されますが、東京では京都近辺の紅葉の見どころは表示されません。
Googleはユーザーの位置情報を踏まえ、検索しているユーザーの固有ニーズがありそうなキーワードをサジェストで表示しているのです。
・ユーザー自身の検索履歴
検索履歴のあるキーワードはユーザーのニーズとの関連性が高いとGoogleが判断し、サジェストに表示されます。
このようにユーザー自身の固有情報(位置情報や検索履歴)が表示されるサジェストに大きな影響を与えます。
サジェストの取得方法はキーワードツールで決まり
サジェストは多くの方が検索している人気や話題性のあるキーワードに関連して表示される検索候補であるため、ユーザーの検索意図を知ることに大いに役に立ちます。
Webライティングの基本である読者の検索意図を把握したり検証したりする方法として、サジェストに表示されるキーワードを参考にすることは王道です。
また、サジェスト以外にも検索意図を知るために有効なキーワードツールがあります。
ここでは代表的な6つのツールについて紹介しますので、それぞれの特徴に応じて使い分け、活用してください。
キーワードプランナー
『キーワードプランナー』はGoogleが提供する無料ツールで、関連キーワードの候補を調査することができるものです。
もともとは対象のキーワードで広告を出す際に、他の業者はどんなキーワードで、どのくらいの金額で広告を出しているのかを調査するためのツールです。
したがって、利用するにはGoogle広告アカウントを取得する必要があります。
Googleプランナーの使い方は以下の通り。
- Google広告アカウントにログインし、右上の『ツールと設定』をクリック
- 『ツールと設定』の中にある『キーワードプランナー』をクリック
- キーワードプランナーを開き、『新しいキーワード』を見つけるにキーワードを入力して実行(最大10個入力可能)
検索することで、対象キーワードの月間平均検索ボリュームや関連キーワードキーワードの競合性、対象キーワードの平均広告費用が確認できます。
Googleサジェスト
『Googleサジェスト』は既に説明の通り、対象キーワードに関連する変換候補を表示する機能で、検索窓の下部に表示されます。
多くのユーザーが検索したり人気度が高いキーワードを中心に表示されるので、サジェストの情報はニーズの高い関連キーワードを調査するのに便利です。
ラッコキーワード

『ラッコキーワード』は、Googleサジェストキーワードを幅広く検索できる無料ツールです。
Googleサジェストはニーズが高そうな数個のキーワードしか表示されませんが、ラッコキーワードは対象キーワードに関する相当数のサジェストを表示できます。
ラッコキーワードのサイトトップページの検索欄に検索キーワードを入力して実行するだけ。
これだけで対象のキーワードに関連するサジェストが簡単に取得できる便利なツールです。
とりわけ、「キーワード+あ(で始まる文字)」「キーワード+A(で始まる文字)」のようなGoogleサジェストでは上位表示されてこないキーワードも取得できます。
したがって、上手く使いこなすことで競合の少ない関連キーワードでのSEOが可能となり、ニッチな領域で記事の優位性を保つことができます。
また、『Yahoo!知恵袋』や『教えて!goo』に投稿された質問も一括取得できるため、より幅広い関連キーワードを調査できることも魅力です。
Keyword Tool
『Keyword Tool』はAmazonやTwitter、YouTubeといったGoogle以外の関連キーワードも幅広く取得できる基本無料で使えるツールです。
キーワードの抽出ボリュームは圧倒的で、ラッコキーワードよりも更にニッチな世界でのSEOが可能となるツールです。
- トップ画面の検索窓のタブで『どの検索エンジン』を対象にするかを選択する。
- 検索窓に対象のキーワードを入力して実行する。
これだけで上位表示されるサジェストや五十音順のサジェストキーワードを簡単に取得することができます。
また、有料プランはキーワードの検索ボリュームが調査可能となったり、更に便利な追加機能が搭載されています。
ahrefs
『ahrefs(エイチレフス)』は 有料ですが、被リンク調査や自サイト解析、キーワード調査や競合分析といった様々な調査をカバーするオールインワンのツールです。
サジェスト取得の観点でいえば、競合が獲得しているSEOキーワードやリスティング広告で獲得しているキーワードが取得できるため、関連キーワードの調査ができます。
- サイトエクスプローラーのボックスに検索したいURLかドメインを入力して実行。
- 検索結果の概要が表示されるので、画面中段の『オーガニック検索』タブをクリック。
- 『オーガニックキーワード』をクリックすると、対象にしたサイトがどんなキーワードから訪問されているのか(=流入キーワード)、キーワードと順位が表示される。
有料ですが上級者向けの機能も搭載しているため、導入すればサイト運営やSEO対策として幅広い業務に役に立つツールです。
SEMRush
『SEMRush(セムラッシュ)』はahrefsとよく似た機能を持つ有料のオールインワンツールです。
細かく言うと機能に差があるのですが、サジェスト取得という点でいえばahrefsとほとんど同じことができます。
- トップ画面上部の検索窓に対象サイトのURLを入力し、実行する。
- 画面左下の『ORGANIC SEARCH』に対象サイトへの流入キーワード上位5件が表示される。
- 更に『View full report』をクリックすると、より多くの流入キーワードが表示される。(無料版では上位10件)
AhrefsとSEMRushは好みに応じて使い分けたらよいでしょう。
【seo対策に!】サジェスト機能の使い方
ブログや記事の構成やテーマを選定する際にサジェストを活用することで、より内容を充実させたコンテンツを作成することができます。
なぜなら、サジェストは多くのユーザーの関心が高いキーワードを検索予測として表示する機能であり、実際に検索されているリアルなキーワードだからです。
記事作成においてサジェストを使う場面は、主に以下の3つです。
- 記事のテーマ選定時
- ユーザーの検索意図の把握
- 記事の内容充実
それぞれ具体的に説明します。
記事のテーマ選定
サジェストを見ることで、特定のキーワードに対して多くのユーザーがどういうことに興味を持っているかがわかります。
例えば、京都に関する記事を書こうとして『京都』で検索すると、春は『桜』、秋は『紅葉』、通年で『お寺』『観光』といったキーワードがサジェストで表示されます。
サジェストから、特定のキーワードに関して多くのユーザーが『今』何に関心があるのかがわかるので、読んでもらえる記事テーマをタイムリーに選定することができます。
ユーザーの検索意図の把握
サジェストは多くのユーザーが特定のキーワードに関連して実際に検索しているそのものなので、ユーザーが何に興味を持っているのかを掴むことができます。
自分では『京都といえば宇治茶』だと思って、京都をテーマにした記事を『宇治茶』を中心にまとめたとしても、読者はそこまで増えないでしょう。
『お茶』がテーマの記事ならそれでよいのですが、『京都』がテーマであればサジェストに上位表示されている『お寺』について書いた方が読者ニーズは高くなります。
『郷に入れば郷に従え』ということわざの通り、読まれる記事を書きたいのであれば、多くのユーザーが興味・関心を持つ内容を選定する必要があります。
このようにサジェストを活用することで、読者の関心がある記事テーマを的確に選ぶことができます。
なお検索意図に関しては『SEOライティングのコツ24選!初心者でも書き方次第で上位表示可能です』で詳細に解説しています。
確認してみてください。
記事の内容充実
キーワードに関連するサジェストからは、テーマの選定の参考情報以外にもたくさんのヒントを得ることができます。
京都の紅葉スポットを記事するため『京都 紅葉』で検索した際に、サジェストに『ライトアップ・見頃・穴場・混雑・ホテル』というキーワードが表示されたとします。
サジェストは読者が関心を持っているリアルなキーワードなので、多くの読者は京都の紅葉に関連してライトアップの期間や時間の情報も知りたいことがわかります。
これらをヒントに紅葉スポットの情報だけでなく、サジェストで表示されたキーワードも記事に含めることでコンテンツが充実します。
その結果、あなたの書いた記事だけ読めば京都の紅葉に関する様々な情報が網羅されていてユーザーに有益だとGoogleが評価し、検索結果の上位に表示するようになります。
このようにサジェストを活用することで、当初自分では気が付かなかったニーズの高いテーマに気づき記事の内容を充実させることができます。
サジェスト活用時の注意点
サジェストを活用することは的確なキーワード選定とコンテンツの充実に役立ち、多くの方に読んでもらえる記事を書く手助けとなります。
便利な機能ではありますが、サジェストだけに頼って記事を書いていてはデメリットが生じます。
なぜなら、サジェストはあくまでも『検索候補』であり、読者の『検索意図』と合致するとは限らないからです。
例えば、京都旅行を計画している方には、『春に行く』、『秋に行く』、『贅沢旅行をしたい』、『格安で行きたい』といったそれぞれの目的があります。
そして、目的に応じた必要情報を見つけるために記事の検索をします。
サジェストに表示されたからと、何でもかんでも記事に盛り込むと対象の読者が絞られなくなり、誰にも有益な情報を提供できない中途半端な記事になります。
サジェストの情報だけでなく、検索エンジンの上位記事の内容の分析や『Yahoo!知恵袋』のチェックもあわせて行うことが、良質な記事を作成するための大前提となります。
サジェストは万能ではないということは理解しておいてください。
検索エンジンがサジェスト汚染された!対策は?
サジェスト汚染とは、検索した単語の「検索候補」の中にマイナスのイメージを連想させるような言葉が出てきてしまうことです。
例えば、「A社」と検索した時に「A社 年収」とあわせて「A会社 ブラック」「A社 自殺」といったネガティブなイメージの単語が表示されるというものです。
サジェストによりキーワードのイメージが汚されるので、サジェスト汚染と呼ばれています。
サジェストで出てくる「検索候補」はクリックされやすいと先ほど書きましたが、悪い情報は余計にクリックされることになります。
なぜなら、人は本能的に自分に悪い影響を及ぼすことには敏感で、検索キーワードに関連して自分にデメリットがないかを確認したがるからです。
更に皮肉なことに、みんながクリックすればGoogleは『人気のキーワード』と判断し、サジェストで上位表示され続けることになってしまいます。
したがって、サジェスト汚染には早めに対策を打つことが必要になります。
解消方法
サジェスト汚染になっても、Googleは基本的に削除対応をしてくれません。
なぜなら、Googleは『サジェストは自動アルゴリズムによるもの』であり、削除する義務はないとしているからです。
そのため、サジェスト汚染を受けた場合、削除してもらえればよいという簡単な解決方法は通用しません。
では、サジェスト汚染の被害にあったらどのように対処したら良いのでしょうか。
サジェスト汚染の解決方法としては以下の2点があります。
- 個人でGoogle公式HPから削除申請
- 弁護士や風評被害・誹謗中傷被害対策の会社に相談
個人でGoogle公式ホームページから削除申請をする
サジェスト汚染の削除申請は被害を受けている本人からしか申請できませんが、Google公式ホームページから対応依頼が可能です。
『法律に基づく削除に関する他の問題を報告する』という項目から必要情報を入力して、最後にデジタル署名をして送信するだけで申請できます。
早い場合は1~2週間でGoogleから削除『可否』の返答が来ますので結果を待ちましょう。
ただし、先に記載の通り、Googleから削除可能と返答が来る可能性は高くありません。
弁護士や風評被害・誹謗中傷被害対策の会社に相談する
個人で削除申請を行ったが通らなかった場合はどうしたらよいでしょうか。
申請が通らなかった場合は、インターネットのトラブルに強い弁護士や風評被害・誹謗中傷被害対策の会社に相談する方法があります。
サジェスト汚染の削除申請は被害者本人からしか依頼できませんが、例外的に弁護士であれば代理人として直接申請することができます。
また、風評被害・誹謗中傷被害対策の会社は削除申請ができないものの、様々な経験に基づく最適な解決方法について有益なアドバイスをもらえます。
どちらに依頼しても、専門的見地から状況や対応を見極め、適切な対処方法を検討してもらえますので、個人で悩ますに専門家に相談するとよいでしょう。
解消事例
専門の会社に相談した場合、多くはネガティブサジェストの削除ではなく、SEOや企業活動でポジティブなサジェストを増やす対策をすることになります。
サジェスト汚染を見事に解消した事例としてマクドナルドを紹介します。
マクドナルドでは2014年にチキンナゲット工場で期限切れのチキンを使用していたことが判明したり、床に落ちたチキンをそのまま使っている工場の映像が公開されたりしました。
その結果、マクドナルドの信頼は失墜し売り上げも大きく落ち込み、マイナスのサジェストばかりが表示されるようになりました。
ところが2021年3月現在、『マクドナルド』で検索してもネガティブなサジェストは出てきません。
マクドナルドでは長い年月をかけ、マクドナルドの信頼とブランドイメージを取り戻すための企業活動を行い、ネガティブサジェストを消すことに成功しました。
直接的な削除はできなくても、時間をかけて対策を打ち続けることでサジェスト汚染を解消することもできます。
まとめ|Googleサジェストでseo対策!
この記事ではサジェストが表示される仕組みやサジェストの具体的な活用方法についてまとめました。
サジェストで表示された検索候補は、ブログや記事の構成を考えたりテーマを選定するのに大いに役立ちます。
なぜなら、サジェストは特定のキーワード対して多くのユーザーが実際に検索している関連キーワードであり、ユーザーのニーズをリアルに反映したものだからです。
このことはGoogle検索ヘルプにも記載されています。
サジェストには記事作成時に自分では気づくことのできないヒントになるキーワードがたくさん盛り込まれています。
サジェストを活用することで読者の関心が高いものをリアルタイムで的確に把握し、網羅的で充実したコンテンツに仕上げることができます。
サジェスト上手に使って多くの方が興味を持つテーマの記事を作成しましょう。