グリーンボンドやグリーンローンといったSDGsファイナンスに関心があっても、外部レビューの取得費用が負担となり、発行に踏み切れない事業者の方は少なくありません。
そうした事業者を後押しするのが、東京都が実施するSDGsファイナンス支援事業補助金です。
この制度は、グリーンボンド等の発行支援である外部レビューの付与に要する経費の一部を補助し、環境に配慮した資金調達を促進することを目的としています。
補助上限額は200万円で、補助率は補助対象経費の2/10(個人投資家向けの場合は7/10)と定められています。
本記事では、SDGsファイナンス支援事業補助金の対象者や対象経費、申請の流れまでをわかりやすく解説します。
- SDGsファイナンス支援事業補助金の基本情報
- SDGsファイナンス支援事業補助金を対象者が活用すべき理由(メリット)
- SDGsファイナンス支援事業補助金を申請すべき人とそうでない人の特徴
- その他にも利用すべき補助金・助成金制度の代表例
- SDGsファイナンス支援事業補助金の申請に必要なもの
- SDGsファイナンス支援事業補助金の採択率を上げる事業計画書の作り方
- SDGsファイナンス支援事業補助金の申請手順
- SDGsファイナンス支援事業補助金を自社で申請する際の注意点
- 自社に申請ノウハウが無い場合は専門家に依頼するのもおすすめ
- SDGsファイナンス支援事業補助金を不正受給するとどうなるのか
- SDGsファイナンス支援事業補助金のまとめ
SDGsファイナンス支援事業補助金の基本情報
| 制度名 | 令和8年度SDGsファイナンス支援事業補助金(グリーンボンド/グリーンローン) |
| 対象地域 | 東京都(都内に事務所又は事業所を有する企業等) |
| 実施機関 | 東京都(産業労働局総務部国際金融都市推進課) |
| 対象者 | 環境省補助金の交付決定を受けた者 |
| 対象業種 | 学術研究、専門・技術サービス業(従業員数の制約なし) |
| 対象経費 | グリーンボンド等発行支援(外部レビューの付与)に要する経費 |
| その他要件 | 環境省補助金の交付決定、都内に事業所を有すること |
| 補助対象外 | 外部レビューの付与に直接関係しない経費 |
| 申請期間 | 2027年3月19日20時まで |
| 上限金額 | 200万円 |
| 補助率 | 2/10(個人投資家向けは7/10) |
| 問い合わせ先 | 東京都産業労働局総務部国際金融都市推進課(電話03-5320-6274) |
補助金・助成金の正式名称
この制度の正式名称は「令和8年度SDGsファイナンスに係る補助金」です。
グリーンボンドやグリーンローンの発行支援を対象とすることから、SDGsファイナンス支援事業補助金とも呼ばれています。
東京都補助金等交付規則を根拠として交付される、東京都独自の補助制度です。
対象都道府県・市区町村
対象となるのは東京都です。
具体的には、支援対象となるグリーンボンド等を発行する事業者が、都内に事務所又は事業所を有する企業等であることが求められます。
都外のみに拠点を置く事業者は対象外となる点に注意が必要です。
実施機関
実施機関は東京都で、担当は産業労働局総務部国際金融都市推進課国際金融都市推進担当です。
東京都が国際金融都市・東京の実現に向けて推進する事業であり、問い合わせも同課が窓口となります。
対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)
対象者は、環境省が実施する二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金又は地域環境保全対策費補助金の交付決定を受けた者です。
いずれもグリーンファイナンス拡大に向けた市場基盤整備支援事業に位置づけられ、国の関連補助金の採択を前提とした制度設計となっています。
対象業種
対象業種は学術研究、専門・技術サービス業として登録されていますが、従業員数の制約はありません。
グリーンボンド等を発行しようとする事業者であることが実質的な要件であり、業種そのものよりも資金調達の目的が重視されます。
対象経費
補助の対象となるのは、グリーンボンド等の発行支援、すなわち外部レビューの付与に要する経費です。
外部レビューとは、発行する債券や融資が環境改善に資するものであることを第三者が評価・認証する手続きを指します。
発行に伴う経費のうち、この外部レビュー費用が補助の中心となります。
その他要件
補助金の交付を受けた者は、名称や代表者名、補助内容等が公表される場合があります。
補助対象となるグリーンボンド等が個人投資家向けに発行される場合は、補助率が優遇されます。
詳細な要件は交付要綱で必ず確認してください。
補助対象外となるもの
外部レビューの付与に直接関係しない経費は、原則として補助の対象外と考えられます。
対象範囲の判断に迷う場合は、申請前に実施機関へ確認することをおすすめします。
申請期間
申請の受付期限は2027年3月19日の20時までとされています。
予算の状況により早期に締め切られる可能性もあるため、余裕をもった準備が望まれます。
上限金額・助成額
補助上限額は200万円(2,000,000円)です。
なお、算定の際に生じる千円未満の端数は切り捨てて扱われます。
補助率
補助率は補助対象と認められる経費の合計額の2/10です。
ただし、補助事業の対象となるグリーンボンド等が個人投資家向けに発行される場合は7/10に引き上げられます。
問い合わせ先
問い合わせ先は、東京都産業労働局総務部国際金融都市推進課国際金融都市推進担当です。
電話番号は03-5320-6274で、所在地は東京都新宿区西新宿二丁目8番1号の東京都庁第一本庁舎20階南です。
公式公募ページと確認すべきこと
申請にあたっては、Jグランツの公募詳細ページと東京都の公式サイトで最新情報を確認してください。
公募要領や交付要綱、各種申請様式は公式ページからダウンロードできます。
応募資格や対象経費の細目は制度改定で変わる場合があるため、申請直前に必ず一次情報を確認しましょう。
SDGsファイナンス支援事業補助金を対象者が活用すべき理由(メリット)
SDGsファイナンス支援事業補助金を活用する最大の利点は、外部レビューの取得費用という発行時のハードルを大きく下げられる点にあります。
グリーンボンドやグリーンローンは、通常の資金調達に比べて第三者評価の取得が求められ、その費用が発行の障壁となりがちです。
本補助金を利用すれば、最大200万円まで外部レビュー費用が補助され、コストを抑えながら環境配慮型のファイナンスを実現できます。
また、SDGsファイナンスに取り組む姿勢を対外的に示すことで、投資家や取引先からの信頼向上にもつながります。
SDGsファイナンス支援事業補助金を申請すべき人とそうでない人の特徴
- 申請すべき人
- 見送ったほうが良い人の特徴
申請すべき人
- 環境省補助金の交付決定を受けている事業者
- 都内に事務所又は事業所を有する事業者
- グリーンボンドやグリーンローンの発行を予定している事業者
- 外部レビュー費用の負担を軽減したい事業者
見送ったほうが良い人の特徴
- 環境省補助金の交付決定を受けていない事業者
- 都内に拠点を持たない事業者
- グリーンボンド等の発行予定がない事業者
- 外部レビュー以外の費用のみを補助してほしい事業者
その他にも利用すべき補助金・助成金制度の代表例
- 新事業進出補助金
- ものづくり補助金
- 中小企業省力化投資補助金
- 小規模事業者持続化補助金
新事業進出補助金
新事業進出補助金は、既存事業とは異なる新市場や新分野へ挑戦する中小企業を支援する制度です。
新たな製品やサービスの立ち上げに伴う設備投資や開発費用が対象となり、事業の幅を広げたい企業に適しています。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善に取り組む事業者を後押しする制度です。
機械装置やシステム構築など、比較的大きな設備投資にも活用できる点が特徴となっています。
中小企業省力化投資補助金
中小企業省力化投資補助金は、人手不足の解消に向けて省力化につながる設備の導入を支援する制度です。
ロボットや自動化機器の導入により、限られた人員でも生産性を高めたい事業者に向いています。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓や業務効率化の取り組みを幅広く支援する制度です。
チラシ作成やウェブサイト構築など、比較的少額の取り組みから利用しやすいのが魅力です。
SDGsファイナンス支援事業補助金の申請に必要なもの
- 申請に必要な書類一覧と取得方法
- 記載例はどこで確認できるか
申請に必要な書類一覧と取得方法
申請には、補助金交付申請書や経費内訳、支援対象事業者の要件確認書などの各種様式が必要です。
個人投資家向けのグリーンボンド等を発行する場合は、確認書の提出も求められます。
これらの様式は、Jグランツの公募詳細ページからダウンロードして取得できます。
記載例はどこで確認できるか
各様式の記載方法や提出上の留意点は、交付要綱や公募要領に整理されています。
記載例や最新の様式は、東京都の公式サイトで確認するのが確実です。
SDGsファイナンス支援事業補助金の採択率を上げる事業計画書の作り方
- 市場性を具体的に書く
- 差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
- この制度を利用する必要性・重要性を記載
- 実行体制を明記する
市場性を具体的に書く
発行を予定するグリーンボンド等が、どのような環境課題の解決や資金需要に応えるものかを具体的に示すことが大切です。
調達資金の使途や期待される環境改善効果を、数値や事例を交えて記載すると説得力が増します。
差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
自社の取り組みが、他の事業者と比べてどのような独自性を持つのかを明確に述べましょう。
技術面や事業モデル、地域への貢献といった観点から強みを整理すると、審査担当者に伝わりやすくなります。
この制度を利用する必要性・重要性を記載
なぜこの補助金を活用する必要があるのか、その背景や意義を丁寧に説明することが求められます。
外部レビュー費用の負担が発行の妨げとなっている実情を示すと、補助の必要性が伝わります。
実行体制を明記する
計画を確実に遂行できる社内体制や外部専門家との連携についても記載しておきましょう。
担当者の役割分担やスケジュールを具体化することで、計画の実現可能性を裏づけられます。
SDGsファイナンス支援事業補助金の申請手順
- Jグランツの電子申請で利用するGビズIDプライムを取得する
- 環境省補助金の交付決定を受け、対象要件を満たしていることを確認する
- 公募要領と交付要綱を確認し、必要な申請様式を準備する
- Jグランツの電子申請フォームに必要事項を入力する
- 申請書類一式をアップロードして提出する
- 審査・交付決定を経て外部レビューを取得し、補助事業を実施する
SDGsファイナンス支援事業補助金を自社で申請する際の注意点
まず、本補助金は環境省補助金の交付決定を前提としているため、国の関連補助金の状況を先に確認しておく必要があります。
次に、補助対象となるのは外部レビューの付与に要する経費に限られるため、対象範囲を取り違えないよう注意しましょう。
申請期限は2027年3月19日20時までですが、予算の状況によっては早期に締め切られる可能性があります。
最後に、交付を受けた場合は名称や補助内容が公表されることがある点も理解しておきましょう。
自社に申請ノウハウが無い場合は専門家に依頼するのもおすすめ
- 制度選定の精度が上がる
- 事業計画の質が上がる
- 採択後の実務まで見据えられる
制度選定の精度が上がる
補助金や助成金は数多く存在し、自社の状況に合った制度を見極めるのは簡単ではありません。
専門家に相談すれば、要件との適合性を踏まえて最適な制度を提案してもらえます。
事業計画の質が上がる
採択の可否は事業計画書の完成度に大きく左右されます。
審査の観点を熟知した専門家の助言により、説得力のある計画へと磨き上げられます。
採択後の実務まで見据えられる
補助金は採択されて終わりではなく、実績報告や経費精算といった事務手続きが続きます。
交付後の手続きまで見据えて支援を受けられるため、事務負担の軽減にもつながります。
SDGsファイナンス支援事業補助金を不正受給するとどうなるのか
- 虚偽申請が発覚した場合の返還と公表
- 不正を防ぐための相談・情報提供の窓口
虚偽申請が発覚した場合の返還と公表
虚偽の内容で申請するなど不正な手段で補助金を受け取った場合、交付決定は取り消され、受け取った補助金の返還を求められます。
悪質なケースでは、東京都をはじめ所管する行政機関により事業者名などが公表されることもあります。
不正を防ぐための相談・情報提供の窓口
制度の趣旨に反する使い方をしないためにも、判断に迷う点は事前に実施機関へ相談することが大切です。
不正の疑いがある情報については、所管する行政機関の窓口が受け付けています。
SDGsファイナンス支援事業補助金のまとめ
SDGsファイナンス支援事業補助金は、グリーンボンド等の外部レビュー費用を最大200万円まで補助する、東京都独自の制度です。
環境省補助金の交付決定を受け、都内に事業所を有する事業者が対象となり、申請期限は2027年3月19日20時までです。
申請を検討する際は、Jグランツの公募詳細ページと東京都の公式サイトで最新の要件を必ず確認してください。
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