東海市の小規模企業等振興資金等信用保証料補助金は、愛知県・愛知県信用保証協会の制度融資を利用したときに支払った信用保証料を、東海市が後から補助する制度です。
信用保証料は借入時に金融機関を通じてあらかじめ支払う費用のため、融資が実行された直後に手元資金が目減りします。この補助金は、その負担を利用した資金の種類に応じて60%から100%まで戻す仕組みです。
令和8年度の補助率は通常資金60%、小口資金80%、セーフティネット5号100%、創業等支援資金100%で、上限額は12万円(セーフティネット5号のみ10万円)です。補助金額は100円未満を切り捨てて算出します。
提出期限は、融資を受けた日から起算して30日を経過した日、または令和9年3月31日のいずれか早い日までです。融資が実行されてから書類集めを始めると間に合わないことがあります。
この記事は、東海市が公開している令和8年度東海市小規模企業等振興資金等信用保証料補助金交付要綱(PDF)と信用保証料補助金のページをもとに、自社の融資がどの区分に当たるか、いくら戻るか、いつまでに何を用意するかを順に整理したものです。
東海市信用保証料補助金の基本情報
| 正式名称 | 東海市小規模企業等振興資金等信用保証料補助金 |
| 実施年度 | 令和8年度(令和8年度東海市小規模企業等振興資金等信用保証料補助金交付要綱) |
| 対象地域 | 愛知県東海市 |
| 実施機関・申請先 | 東海市 環境経済部 商工労政課 |
| 対象者 | 市内に住所又は所在地を有し、かつ市内で事業を営んでいる中小企業者 |
| 対象となる融資 | 小規模企業等振興資金(通常資金・小口資金)/セーフティネット(中小企業信用保険法第2条第5項第5号の認定を受けた事業者が利用する愛知県サポート資金)/創業等支援資金 |
| 補助対象 | 上記の制度融資に係る信用保証料 |
| 補助率 | 通常資金60%/小口資金80%/セーフティネット5号100%/創業等支援資金100% |
| 上限額 | 12万円(セーフティネット5号は10万円)/100円未満切捨て |
| 提出期限 | 融資を受けた日から起算して30日を経過した日、又は令和9年3月31日のいずれか早い日 |
| 提出方法 | 信用保証料補助金交付申請書兼請求書に添付書類を添えて商工労政課へ提出 |
| 問い合わせ先 | 東海市 環境経済部 商工労政課(052-613-7689/0562-38-6304) |
自社が受けた融資がどの資金かで、補助率は60%・80%・100%に分かれる
この補助金は一律の補助率ではありません。愛知県・愛知県信用保証協会の制度融資のうち、どの資金として保証が付されたかで、補助率と上限額が変わります。交付要綱第3条は次の4区分を定めています。
| 資金の種類 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 通常資金 | 信用保証料の60% | 12万円 |
| 小口資金 | 信用保証料の80% | 12万円 |
| セーフティネット5号 | 信用保証料の全額(100%) | 10万円 |
| 創業等支援資金 | 信用保証料の全額(100%) | 12万円 |
支払った保証料が同額でも、通常資金と小口資金では戻る金額が2割変わります。申請前に、金融機関や信用保証協会から受け取った書類で、どの資金として保証が付されたかを確認してください。
通常資金と小口資金は従業員数で分かれる
小規模企業等振興資金の通常資金と小口資金は、利用できる事業者の規模が異なります。東海市の案内では、通常資金は従業員50人(商業・サービス業は30人)以下の中小企業者、小口資金は従業員20人(商業・サービス業は5人)以下の中小企業者が対象とされています。
融資限度額も、通常資金が5,000万円以下、小口資金が2,000万円以下と差があります。
商業・サービス業で従業員が5人以下であれば小口資金の対象に入る可能性があり、その場合の補助率は60%ではなく80%になります。どちらの資金で申し込むかは補助額に直結するため、金融機関との相談段階で確認しておく価値があります。
出典:東海市「小規模企業等振興資金融資」
セーフティネット5号と創業等支援資金は保証料の全額が対象になる
セーフティネット5号と創業等支援資金は補助率100%です。支払った保証料が上限額(セーフティネット5号は10万円、創業等支援資金は12万円)に収まっていれば、同額が戻ります。
ただしセーフティネット5号は、補助率が100%であっても上限額だけが10万円と低く設定されています。保証料が10万円を超える借入では、全額が戻るわけではありません。
また、セーフティネット5号を利用するには融資の前に東海市の認定を受ける必要があります。この手続きは後の見出しで詳しく説明します。
補助額と自己負担額を計算する
交付要綱第3条は、補助金の額を資金の種類ごとの割合を乗じた額とし、100円未満の端数は切り捨てると定めています。そのうえで、その額が12万円(セーフティネット5号は10万円)を超えるときは上限額を適用します。
計算の順序は次のとおりです。
- 実際に支払った信用保証料の額を確認する
- 資金の種類に応じた割合(60%・80%・100%)を掛ける
- 100円未満の端数を切り捨てる
- 上限額(12万円、セーフティネット5号は10万円)を超える場合は上限額とする
- 支払った保証料から補助額を差し引いた額が自己負担になる
100円未満切捨てを含めた計算例
次の表は、交付要綱の計算方法に金額を当てはめた計算例です。実際の交付事例ではありません。
| 支払った保証料 | 資金の種類 | 計算 | 補助額 | 自己負担 |
|---|---|---|---|---|
| 84,350円 | 小口資金(80%) | 84,350×0.8=67,480円 → 100円未満切捨て | 67,400円 | 16,950円 |
| 150,000円 | 通常資金(60%) | 150,000×0.6=90,000円 | 90,000円 | 60,000円 |
| 250,000円 | 通常資金(60%) | 250,000×0.6=150,000円 → 上限12万円を適用 | 120,000円 | 130,000円 |
| 120,000円 | セーフティネット5号(100%) | 120,000×1.0=120,000円 → 上限10万円を適用 | 100,000円 | 20,000円 |
端数処理は切り捨てのため、保証料に割合を掛けた金額より数十円少なくなることがあります。消費税の取扱いについては交付要綱に定めがないため、金額の算定に迷う場合は商工労政課に確認してください。
上限額に届くのは、保証料がいくらからか
上限額から逆算すると、補助額が頭打ちになる保証料の水準は次のとおりです。
- 通常資金(60%):保証料20万円で補助額12万円に到達
- 小口資金(80%):保証料15万円で補助額12万円に到達
- セーフティネット5号(100%):保証料10万円で補助額10万円に到達
- 創業等支援資金(100%):保証料12万円で補助額12万円に到達
保証料がこの水準を超える借入では、超えた部分は自己負担になります。借入額や保証期間を決める段階で保証料の見込み額を金融機関に確認しておくと、実質的な負担を把握しやすくなります。
参考までに、東海商工会議所は同会議所が斡旋する小規模企業等振興資金の保証料率として、通常資金 年0.37%〜1.74%、小口資金 年0.46%〜1.83%(特別小口保険は一律 年0.75%)を公表しています。実際に適用される料率は愛知県信用保証協会の審査で決まります。
対象になる条件と、交付を受けられない条件
交付要綱が定める3つの必須要件
- 市内に住所又は所在地を有し、かつ市内で事業を営んでいる中小企業者であること
- 当該年度に東海市において受けた小規模企業等振興資金・セーフティネット・創業等支援資金の融資に係る信用保証料を支払ったこと
- 市税を完納していること
市税の完納は、申請時に完納証明書または個人情報同意書で確認されます。完納証明書は市役所1階の収納課で発行されます。
交付要綱が対象としているのは、上記3種類の制度融資に係る信用保証料だけです。制度融資以外の借入れや、信用保証協会の保証が付かない借入れに係る費用は対象になりません。融資の元金や利息も補助対象外です。
融資そのものの対象から除かれる業種・状況
この補助金の前提となる小規模企業等振興資金の融資には、東海市が公表している対象除外の定めがあります。次に当てはまる場合は融資を利用できないため、結果として保証料の補助も受けられません。
- 農業、金融業、新聞業、風俗関連業や射興的娯楽業等サービス業の一部など
- 許認可等を要する事業を営むかたで、許認可を受けていないかた
- 税金を滞納しているかた
- 借入について、返済を延滞しているかた
- 手形、小切手について不渡りがあるかた および 銀行取引停止処分を受けているかた(第1回不渡り発生後、6か月を経過した場合など事業継続に問題のないかたを除く)
- 保証協会の代位弁済を受け、求償債務が残っているかた および その関係者のかた
- 保証協会が事故報告を受理し、事故事由が解消していないかた
- 休眠会社(最後の登記後5年以上経過している株式会社)
- 会社更生、民事再生、会社整理等法的整理手続中(申立中を含む)のかた
補助金のページだけを見ていると業種の制限が見えませんが、融資の条件として農業や金融業などが除かれています。対象かどうかを判定するときは、まずここを確認してください。
また、この融資を利用できるのは、東海市内に事業所又は営業所を経営している個人、会社、医療法人、企業組合及びNPO法人です(出典:東海市「小規模企業等振興資金融資」)。
借換えで融資を受けた場合は「2分の1以上返済」が条件
交付要綱第2条は、旧債の借換えを目的とする場合について、借換えの対象となる融資残高が借入決定時の融資額の2分の1以上返済されていることを補助対象者の条件としています。
東海市の融資ページにも「借り換えの場合については、元の融資が半額以上返済されていることが対象要件となります」と記載されています。既存の借入れをまとめる目的で制度融資を使う場合は、申請前に返済の進み具合を確認してください。
セーフティネット5号で100%補助を受けるには、融資の前に市の認定が必要
交付要綱第1条は、セーフティネットについて「中小企業信用保険法第2条第5項第5号の規定に基づく市長の認定を受けた中小企業者」が愛知県の経済環境適応資金のうちサポート資金(セーフティネットに限る)の融資を受けた場合と定めています。
補助率100%のセーフティネット区分を使うには、融資を申し込む前に東海市の5号認定を受けておく必要があります。認定の窓口も同じ環境経済部 商工労政課です。
5号認定の企業認定基準
5号認定は、中小企業庁が指定する業種(指定業種)に属する事業を行い、次のいずれかの基準を満たす中小企業者が対象です。
- (イ)-1 最近3か月の売上高等が前年同期比で5%以上減少していること
- (イ)-2 指定業種と非指定業種を営む場合で、最近3か月の指定事業の売上高等が全体の5%以上を占め、かつ全体と指定事業のそれぞれで前年同期比5%以上減少していること
- (イ)-3 前年同期の売上高等がない創業者で、最近1か月の売上高等が直前3か月の月平均比で5%以上減少していること
- (イ)-4 (イ)-3の創業者が指定業種と非指定業種を営む場合の基準
- (ロ)-1・(ロ)-2 原油等の仕入価格の上昇に関する基準
- (ハ)-1・(ハ)-2 最近3か月の月平均売上高営業利益率が前年同期比で20%以上減少していることに関する基準
指定業種は中小企業庁のページで随時更新されます。自社の業種が指定されているかどうかは、融資の申込み前に確認してください。
認定申請の様式は、事業の内容と売上減少の理由で分かれる
東海市は、5号認定の申請書様式を次のように分けて公開しています。
- 通常の様式:(イ)-1(指定業種のみ)/(イ)-2(指定業種と非指定業種)
- 創業者の様式:(イ)-3/(イ)-4
- 原油高の様式:(ロ)-1/(ロ)-2
- 利益率の様式:(ハ)-1/(ハ)-2
いずれの様式でも、売上高等の確認書類と法人(個人)の確認書類が必要です。申込者が本人でない場合は委任状も添えます。市は提出書類チェック表も公開しています。
なお市は「市で認定を受けても金融上の審査等により保証(融資)を受けられない場合があります」と明記しています。認定を受けたことが融資の決定を意味するわけではありません。
出典:東海市「5号認定」/「セーフティネット保証制度・中小企業信用保険法第2条第3項に基づく「特定中小企業者」の認定」
提出期限と、貸付日から逆算した準備の進め方
期限は「貸付日から30日」と「令和9年3月31日」の早いほう
交付要綱第4条は、融資を受けた日から起算して30日を経過した日、または令和9年3月31日のいずれか早い日までに、補助金交付申請書に必要書類を添えて提出しなければならないと定めています。
令和9年3月中に融資を受けた場合は、30日を待たずに令和9年3月31日が期限になります。年度末に近い借入れほど猶予が短くなる点に注意してください。
融資実行前から着手できる準備
30日は、書類を一から集めるには短い期間です。融資の実行を待たずに進められるものと、実行後でなければ用意できないものを分けておくと、期限切れを防げます。
| 用意するもの | 着手できる時期 | 入手先 |
|---|---|---|
| セーフティネット5号の認定 | 融資の申込み前 | 東海市 商工労政課 |
| 市税の完納証明書(完納証明願) | 融資の相談段階から | 市役所1階 収納課 |
| 個人情報同意書(完納証明書を出す場合は不要) | 融資の相談段階から | 東海市サイトから様式をダウンロード |
| 個人事業の開廃業等届出書の写し(市外在住の個人事業主) | 融資の相談段階から | 税務署へ提出した控え |
| 信用保証料補助金交付申請書兼請求書 | いつでも | 東海市サイトから様式をダウンロード |
| 信用保証決定通知書の写し(セーフティネット5号・創業等支援資金) | 保証決定後 | 愛知県信用保証協会からの通知 |
| 取扱金融機関証明書 | 融資実行後 | 融資を受けた金融機関 |
取扱金融機関証明書は、融資を受けた金融機関に発行を依頼する書類です。発行にかかる日数は公表されていないため、融資が実行された段階で速やかに依頼してください。
申請時に提出する書類
交付要綱第4条と東海市の案内で示されている書類は次のとおりです。
- 信用保証料補助金交付申請書兼請求書
- 取扱金融機関証明書
- 市税の完納証明書(完納証明書を提出する場合、個人情報同意書は不要)
- 個人情報同意書
- 信用保証決定通知書の写し(セーフティネット5号、創業等支援資金を利用した場合のみ)
様式はいずれも東海市の信用保証料補助金のページからダウンロードできます。
市外在住の個人事業主が追加で必要な書類
市外に住んでいる個人事業主が市内で事業を営んでいる場合は、東海市税務課に提出する「個人事業の開廃業等届出書」の写しを添付書類に追加します。この取扱いは、市がセーフティネットの認定ページで令和2年12月2日付の更新として案内しています。
申請から入金までの流れ
- 取扱金融機関に相談し、小規模企業等振興資金(通常資金・小口資金)、セーフティネット、創業等支援資金のいずれかを申し込みます。セーフティネット5号を利用する場合は、申込みの前に商工労政課で5号認定を受けます。
- 愛知県信用保証協会の保証審査を経て融資が実行され、借入時に金融機関を通じて信用保証料を支払います。
- 融資を受けた金融機関に取扱金融機関証明書の発行を依頼します。
- 市役所1階の収納課で市税の完納証明書を取得します(完納証明書に代えて個人情報同意書を提出することもできます)。
- 信用保証料補助金交付申請書兼請求書に必要事項を記入し、添付書類とあわせて東海市 環境経済部 商工労政課へ提出します。
- 市が内容を審査し、適当と認めたときは補助金の交付を決定し、申請者に通知します(交付要綱第6条)。
- 交付決定後、申請者が指定した申請者名義の口座へ補助金が振り込まれます(交付要綱第7条)。
交付要綱第7条は「速やかに補助金を支払う」と定めるにとどまり、入金までの具体的な日数は公表されていません。保証料は借入時に先に全額を支払うため、資金繰りの計画では補助金の入金を当てにしない前提で見積もっておくと安全です。
申請内容が変わったとき・交付決定が取り消される場合
申請後に内容の変更が生じたときは、速やかに補助金変更交付申請書を市長に提出する必要があります(交付要綱第5条)。
また交付要綱第8条は、次のいずれかに該当する場合、交付決定の全部もしくは一部を取り消し、または既に交付した補助金の全部もしくは一部を返還させることがあると定めています。
- この要綱または交付決定に付けた条件に違反したとき
- 提出書類に虚偽の事項を記載し、又は融資に関し不正の行為があったとき
記載内容の誤りに気づいた場合は、変更申請の要否も含めて商工労政課に相談してください。
東海市信用保証料補助金のまとめ
- 対象は、市内に住所又は所在地を有し市内で事業を営む中小企業者で、市税を完納していること
- 対象となる保証料は、小規模企業等振興資金(通常資金・小口資金)、セーフティネット、創業等支援資金の3種類の制度融資に係るもの
- 補助率は通常資金60%、小口資金80%、セーフティネット5号100%、創業等支援資金100%
- 上限額は12万円(セーフティネット5号は10万円)で、補助金額は100円未満切捨て
- 提出期限は、融資を受けた日から起算して30日を経過した日、又は令和9年3月31日のいずれか早い日
- セーフティネット5号を利用するには、融資の前に東海市の5号認定が必要
- 借換えの場合は、元の融資が借入決定時の2分の1以上返済されていることが条件
最新の様式と受付状況は、東海市「信用保証料補助金」のページと令和8年度交付要綱(PDF)で確認してください。判断に迷う点は、環境経済部 商工労政課(052-613-7689/0562-38-6304)に問い合わせるのが確実です。
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