京都市外に拠点を構える企業が、はじめて京都市内にオフィスを設けるとき、その初期コストを大きく圧縮できる制度があります。
それが京都市企業立地促進制度補助金の一類型である「市内初進出支援制度」です。
オフィス賃料の2分の1が2年分、加えて市内在住の社員・役員の人数に応じた雇用補助が受けられ、両方を合わせると最大7,000万円という規模になります。
対象は「市外に事業所があり、過去2年間は市内に事業所を置いていない会社」という分かりやすい条件で、業種の縛りも実質的にありません。
一方で、申請はオフィスの営業を開始する前に済ませておく必要があり、動き出すタイミングを誤ると受給できなくなる点には注意が要ります。
この記事では、京都市の公表資料と交付要綱、そしてJグランツの公募情報をもとに、対象者・対象経費・補助額・申請の進め方までを整理してお伝えします。
京都市企業立地促進制度補助金の基本情報
| 正式名称 | 京都市企業立地促進制度補助金[市内初進出支援制度] |
| 対象地域 | 京都府京都市 |
| 実施機関 | 京都市 産業観光局 企業誘致推進室 |
| 対象者 | 市外にオフィス等を設置済みで、申請日から遡って2年間、市内にオフィス等を設置していない会社 |
| 対象業種 | 全業種(公務を除く) |
| 対象経費 | 市内オフィス等の賃料・利用料/市内居住の常時雇用者・役員の人数に応じた雇用補助 |
| 補助上限額 | 合計7,000万円(賃料 年1,000万円×最大2年/雇用 年2,500万円×最大2年) |
| 補助率 | 賃料は2分の1、雇用は市内居住者1人につき1年度当たり10万円(該当区分ごとに2倍) |
| 申請期限 | オフィス等の営業を開始する日の30日前まで(Jグランツ上の受付終了日時は2027年3月31日23時59分) |
| 申請方法 | 補助対象事業指定申請書(第1号様式)等を京都市長宛に提出 |
| 問い合わせ先 | 京都市 産業観光局 企業誘致推進室(電話 075-222-4239) |
| 公式情報 | 京都市情報館「市内初進出支援制度」ページ/Jグランツ公募詳細ページ |
補助金・助成金の正式名称
この制度の正式な呼称は「京都市企業立地促進制度補助金[市内初進出支援制度]」です。
京都市企業立地促進制度補助金という大きな枠のなかに、本社・工場等新増設等支援制度、市内初進出支援制度、お試し立地支援制度という3つの柱が置かれています。
本記事で扱うのはそのうちの市内初進出支援制度であり、他の2制度とは対象者も補助額も異なります。
交付の根拠となるのは京都市企業立地促進制度補助金交付要綱で、令和8年度版は令和8年4月1日から施行されています。
対象都道府県・市区町村
対象となる地域は京都府京都市です。
補助の対象となるのは、あくまで京都市内に設置するオフィス等であり、京都府内であっても市外に置いた拠点は対象になりません。
ただし京都市および市の外郭団体が所有する施設の中にあるオフィスは、交付要綱上「オフィス等」の定義から除外されている点にご留意ください。
雇用にかかる補助についても、対象となるのは京都市内に住民票を置いて居住している常時雇用者と役員に限られます。
実施機関
実施機関は京都市 産業観光局 企業誘致推進室です。
補助対象事業の指定、交付決定、実績確認といった一連の手続はすべて同室が窓口となります。
京都市の公式ページでも「申請をご検討される際は、ご一報ください」と案内されており、書類作成に入る前の事前相談が事実上の第一歩になります。
窓口の電話番号は075-222-4239、ファックスは075-222-3331です。
対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)
対象者は、すでに京都市外にオフィス等を設置しており、かつ指定申請日から遡って2年の間、市内にオフィス等を設置していない会社です。
交付要綱では対象を「会社」と定めているため、個人事業主や任意団体は対象外となります。
なお、国内にオフィス等を初めて設置する企業で、発行済株式または出資額の2分の1以上を「過去2年間市内にオフィス等を置いていない親企業」が単独で保有し、事業内容が親企業と関連する場合は、対象者とみなされる規定も用意されています。
企業規模の上限は設けられていないため、中小企業だけでなく大企業や海外企業も申請できます。
対象業種
Jグランツの公募情報では、農業・林業、漁業、鉱業・採石業・砂利採取業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉、複合サービス事業、サービス業(他に分類されないもの)、分類不能の産業が対象として列挙されています。
京都市の公式ページでも対象業種は「全業種(市内初進出企業に限る)」と説明されており、業種による門前払いは基本的にありません。
ただし公務は対象業種から外れており、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する性風俗関連特殊営業やそれに類似する業種を営む者も除外されます。
なお、ものづくりやICT、環境・エネルギーなど市が「産業政策に特に寄与する産業分野」と位置づける分野に該当すると、雇用にかかる補助額が2倍になります。
対象経費
補助の対象は大きく2種類に分かれます。
1つ目は市内のオフィス等の賃料および利用料として支払う経費で、これが賃料にかかる補助金の対象です。
2つ目は市内のオフィス等に勤務する市内居住の常時雇用者および役員の人数に応じて算定される雇用にかかる補助金です。
賃料補助の算定対象となるのは操業等開始日の属する月の翌月から24箇月分で、この期間を外れた支払いは含められません。
雇用補助で数えられるのは、交付申請日から遡って6箇月以上継続して雇用され、かつ同じ期間継続して市内に居住し住民票を置いている方に限られます。
その他要件
補助対象事業は「市内にオフィス等を設置する事業」であり、賃貸借の場合は契約期間が1年以上であるなど、長期の設置が見込まれることが求められます。
ここでいうオフィス等とは、調査、企画、研究開発、その他管理業務を行う事務所、工場または研修所を指します。
補助対象事業の指定を受けた日から1年以内に営業を開始しない場合、指定が取り消される規定がある点は見落としがちな要件です。
また、同一の事業について本社・工場等新増設等支援制度と市内初進出支援制度を併用することはできません。
補助対象外となるもの
賃料補助では、敷金や礼金、入会金、保証金、事務手数料など、通常の定額の賃料・利用料に含まれないものとして市長が認める経費は除かれます。
消費税および地方消費税も対象経費から除外されるため、税抜きベースで補助額を見積もる必要があります。
対象者の側でも、京都市暴力団排除条例に規定する暴力団員等や暴力団密接関係者、営業に必要な認可等を取得していない者、市町村税を滞納している者は対象外です。
さらに、京都市新事業創出型事業施設活用推進事業補助金または京都市産学公連携医療イノベーション創出支援施設活用推進事業補助金の交付を受けようとしている者も対象から外れます。
申請期間
京都市の公式ページおよびJグランツの公募情報では、申請期限は「オフィス等の営業を開始する日の30日前まで」と案内されています。
一方、交付要綱第13条の条文上は「オフィス等の営業を開始する日まで」と定められており、案内文のほうがより余裕をもった提出を求める書き方になっています。
いずれにせよ営業開始後の申請は認められないため、物件契約と並行して30日前までに指定申請書を提出する段取りを組んでください。
なお、Jグランツ上の受付終了日時は2027年3月31日23時59分と表示されています。
補助金そのものの交付申請は、営業を開始する日から1年および2年を経過した日からそれぞれ30日以内に行う決まりです。
上限金額・助成額
賃料にかかる補助金の上限は、12箇月当たり1,000万円です。
これが2年度分交付されるため、賃料分だけで最大2,000万円となります。
雇用にかかる補助金の上限は各年度2,500万円で、2年度分の合計は最大5,000万円です。
両者を合算した補助上限額は7,000万円で、Jグランツの公募情報にも補助上限額70,000,000円と明記されています。
算定した補助金額に1,000円未満の端数が生じた場合は切り捨てられます。
補助率
賃料にかかる補助金の補助率は、対象となる賃料および利用料の100分の50です。
雇用にかかる補助金は補助率ではなく人数単価で算定され、要件を満たす常時雇用者および役員1人につき1年度当たり10万円が交付されます。
この単価は、本市の産業政策に特に寄与する産業分野の企業、海外企業、京町家に入居する企業のいずれかに該当するごとに2倍されるため、複数該当すれば4倍、8倍と積み上がります。
たとえばICT分野の海外企業が京町家に入居した場合、1人当たり単価は8倍の80万円という計算になります。
問い合わせ先
問い合わせ先は京都市 産業観光局 企業誘致推進室です。
電話は075-222-4239、ファックスは075-222-3331、メールアドレスはkigyoyc@city.kyoto.lg.jpです。
Jグランツでは本補助金の申請受付を行っていないため、手続の詳細は必ず京都市の窓口に直接確認してください。
受付時間は京都市役所本庁舎の開庁時間である午前8時45分から午後5時30分(土日祝日および年末年始を除く)が目安です。
公式公募ページと確認すべきこと
制度の全体像はJグランツの公募詳細ページで確認できます。
申請様式や交付要綱の最新版は京都市の市内初進出支援制度の公式ページに掲載されています。
公式ページには補助対象事業指定申請書(第1号様式)、事業計画書、交付要綱の3点がまとめて置かれているので、まずはこの3点を通読することをおすすめします。
特に交付要綱は年度ごとに改正されるため、自社が申請する年度の版であるかを必ず確かめてください。
京都市企業立地促進制度補助金を対象者が活用すべき理由(メリット)
新拠点の立ち上げでは、賃料と人件費という毎月固定で出ていく費用が経営を圧迫します。
この制度は、まさにその2つの固定費を2年間にわたって直接軽減してくれる設計になっています。
設備投資型の補助金と違い、購入すべき機械や開発すべき製品を用意する必要がないため、事務所を借りて人を配置するという通常の事業活動がそのまま補助対象になります。
賃料の半額が2年分戻ってくる想定で拠点予算を組めば、当初は手が届かなかった立地条件のオフィスも現実的な選択肢に入ってきます。
雇用にかかる補助は市内居住者を採用するほど積み上がるため、地元人材の採用を強化する動機づけにもなります。
また、公募型で採択率を競う補助金とは異なり、要件を満たす事業として指定を受けられれば交付が見込める点も、事業計画を立てるうえで大きな安心材料です。
京都市企業立地促進制度補助金を申請すべき人とそうでない人の特徴
- 申請すべき人
- 見送ったほうが良い人の特徴
申請すべき人
- 市外に本社や事業所があり、京都市内にはじめてオフィスを構えようとしている会社
- 過去2年間、京都市内に事業所を置いていない会社
- 1年以上の賃貸借契約を前提に、腰を据えて京都市内で事業を行う予定がある会社
- 市内在住の社員や役員を配置する、あるいは京都市内で採用を進める予定がある会社
- ものづくり、ICT、スポーツ、環境・エネルギー、ヘルスケア・ライフサイエンス、コンテンツ・アート、社会課題解決などの分野に取り組む会社
- 外国企業・外資系企業、または京町家への入居を検討している会社
- オフィスの営業開始まで、まだ30日以上の準備期間が残っている会社
見送ったほうが良い人の特徴
- すでに京都市内でオフィスの営業を開始してしまっている会社
- 過去2年以内に京都市内に事業所を置いていた会社
- 会社形態をとっていない個人事業主や任意団体
- 京都市や市の外郭団体が所有する施設内への入居を予定している場合
- 短期間だけ市内を試したい段階の場合(お試し立地支援制度の検討が適します)
- 市町村税の滞納がある、または営業に必要な認可を取得していない場合
- 同一事業で本社・工場等新増設等支援制度の申請を予定している場合
その他にも利用すべき補助金・助成金制度の代表例
- 新事業進出補助金(新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠)
- ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠)
- 中小企業省力化投資補助金
- 小規模事業者持続化補助金
新事業進出補助金(新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠)
既存事業とは別の市場や商材へ踏み出す挑戦を、設備投資の面から支える国の制度です。
新拠点を足がかりに事業領域そのものを広げたい場合、立地補助と組み合わせて検討する価値があります。
付加価値額や給与支給総額の伸び率といった数値目標の達成を求められるため、事業計画の精度がそのまま結果を左右します。
申請枠や要件は年度ごとに見直されますので、公募要領の最新版を確認してください。
ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠)
製品やサービスの革新につながる設備投資を後押しする、中小企業向けの代表的な制度です。
京都市内に開発拠点や試作ラインを置く計画であれば、機械装置やシステム構築の費用をこちらで賄うという組み立て方ができます。
技術的な新規性と、それが収益にどうつながるのかを両方書き切れているかが審査の分かれ目になります。
交付決定前に発注してしまうと対象外になる点は、立地補助と同じ発想で管理してください。
中小企業省力化投資補助金
人手不足を設備やシステムで補う投資に的を絞った制度です。
カタログに登録された製品から選ぶ方式が用意されており、比較的短い準備期間で申請しやすいことが特徴です。
新拠点の立ち上げ時に少人数で回す体制を組みたい企業にとって、初期の省力化投資を軽くできる選択肢になります。
導入後に労働生産性の向上を報告する義務があるため、効果を測る指標をあらかじめ決めておくと安心です。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者の販路開拓や業務効率化を支援する、規模の小さい取組にも使いやすい制度です。
新しく構えた京都の拠点を知ってもらうためのチラシ制作やウェブサイト改修などが対象になり得ます。
申請にあたっては商工会または商工会議所の確認を受ける必要があるため、地元の支援機関との接点づくりも兼ねられます。
補助額は他の制度より小さいものの、申請の負担が軽く、初めて補助金に取り組む企業にも向いています。
京都市企業立地促進制度補助金の申請に必要なもの
- 申請に必要な書類一覧と取得方法
- 記載例はどこで確認できるか
申請に必要な書類一覧と取得方法
- 京都市企業立地促進制度補助金補助対象事業指定申請書(第1号様式)/京都市公式ページからダウンロード
- 法人の登記事項証明書/法務局または登記情報提供サービスで取得
- 申請者の概要が分かる書類/会社案内やパンフレット等を自社で準備
- 事業計画書/京都市公式ページの様式をダウンロードして作成
- 賃貸借契約書の写しなどオフィス等の賃料・利用料が分かる書類/賃貸人または仲介事業者から入手
- 登記事項証明書(建物)の写しなど建築年月日・構造が分かる書類(京町家に入居する場合のみ)/法務局で取得
- その他市長が必要と認める書類/企業誘致推進室の指示に応じて準備
- 【交付申請時】実績報告書、常時雇用者・役員の名簿、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書の写しまたは事業所別被保険者台帳、住民票の写し、賃料の支払実績が分かる書類、直近年度の市町村税の納付を証する書類
記載例はどこで確認できるか
指定申請書と事業計画書の様式は、京都市の市内初進出支援制度の公式ページからWord形式でダウンロードできます。
様式には記入すべき項目が明示されているため、まずは空欄を埋めながら不足情報を洗い出す進め方が現実的です。
記載の粒度や書きぶりに迷ったときは、公式ページで案内されているとおり企業誘致推進室へ事前に連絡し、直接確認するのが最も確実です。
制度の全体像を図解したチラシも同じページに掲載されており、社内説明の資料としても使えます。
京都市企業立地促進制度補助金の採択率を上げる事業計画書の作り方
- 市場性を具体的に書く
- 差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
- この制度を利用する必要性・重要性を記載
- 実行体制を明記する
市場性を具体的に書く
なぜ京都市でなければならないのかを、感覚ではなく数字で語ることが出発点になります。
想定する顧客層の規模、市内および関西圏における取引見込み、既存拠点からの距離短縮によって生まれる商機などを、具体的な数値で示してください。
出典のある統計と自社の受注実績を組み合わせると、市場の見立てに客観性が生まれます。
拠点開設後1年目と2年目の売上見込みを分けて書くと、賃料補助が2年分であることとも整合が取れます。
差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
同じ分野で先に市内に進出している企業と、自社が何を違えるのかを言語化します。
保有する技術、独自の販売網、蓄積した顧客データなど、他社が短期間では真似できない資源を具体名で挙げてください。
「品質が高い」「対応が早い」といった形容だけで終わらせず、比較対象と数値を添えると説得力が変わります。
市が重視する産業分野に自社が該当する場合は、その領域での実績を厚めに記載すると評価につながります。
この制度を利用する必要性・重要性を記載
補助金がなければ計画がどう変わるのかを、率直に書くことが重要です。
賃料補助と雇用補助が得られることで、拠点の面積や配置人数、開設時期をどう前倒しできるのかを具体的に示してください。
制度の目的は産業基盤の強化と雇用の場の確保にあるため、市内での雇用創出にどうつながるかを軸に据えると趣旨と噛み合います。
単に費用が浮くという書き方ではなく、浮いた原資を何に再投資するのかまで踏み込むと計画に厚みが出ます。
実行体制を明記する
計画を誰が回すのかが曖昧なままでは、実現性に疑問符が付きます。
拠点責任者の氏名と経歴、本社側の支援担当、外部パートナーの役割を整理し、意思決定の流れが分かるように書いてください。
雇用にかかる補助は市内居住の常時雇用者数で決まるため、いつ何人を市内に配置・採用するのかという計画を年度ごとに明記しておくと、後の交付申請もスムーズです。
採用が計画どおり進まなかった場合の代替案まで添えておくと、実行力の裏づけになります。
京都市企業立地促進制度補助金の申請手順
- 京都市 産業観光局 企業誘致推進室へ事前に相談し、自社が要件を満たすかを確認します。
- 京都市公式ページから指定申請書(第1号様式)、事業計画書、交付要綱をダウンロードします。
- 登記事項証明書、賃貸借契約書の写しなど添付書類を揃えます。
- オフィス等の営業を開始する日の30日前までに、指定申請書一式を京都市長宛に提出します。
- 市の審査を経て、補助対象事業指定決定通知書(第2号様式)を受け取ります。
- オフィス等の営業を開始したら、速やかに操業等開始届出書(第5号様式)を現場写真等とともに提出します。
- 営業開始日から1年を経過した日から30日以内に、1年度目の交付申請書(第7号様式)と実績報告書等を提出します。
- 交付決定通知書(第8号様式)を受け取り、補助金の交付を受けます。
- 営業開始日から2年を経過した日から30日以内に、2年度目の交付申請を同様に行います。
京都市企業立地促進制度補助金を自社で申請する際の注意点
最大の落とし穴は、オフィスの営業を開始してから制度の存在を知るケースです。
指定申請は営業開始前に済ませておく必要があり、事後の申請は認められませんので、物件を探し始めた段階で窓口に一報を入れておいてください。
次に、賃料補助の対象から敷金・礼金・保証金・事務手数料・消費税が外れる点も、予算を組む際に見誤りやすいところです。
雇用補助の人数要件は「交付申請日から遡って6箇月以上の継続雇用かつ市内居住」であるため、営業開始の直前に採用・転居した社員は初年度の算定に入らない可能性があります。
さらに、交付申請の期限は営業開始日から1年および2年を経過した日から30日以内と短いため、社内カレンダーに登録して失念を防いでください。
補助対象事業の指定を受けてから1年以内に営業を開始しないと指定が取り消される点も、開設スケジュールを組むうえで押さえておきたい条件です。
自社に申請ノウハウが無い場合は専門家に依頼するのもおすすめ
- 制度選定の精度が上がる
- 事業計画の質が上がる
- 採択後の実務まで見据えられる
制度選定の精度が上がる
京都市の企業立地関連の支援策だけでも、市内初進出支援制度、本社・工場等新増設等支援制度、お試し立地支援制度、賃貸用事業施設等立地促進制度など複数が並んでいます。
どの制度に当てはめるかで補助額も手続も変わるため、入口の判断を誤ると受け取れたはずの金額を取り逃がします。
制度を横断して比較できる専門家に相談すれば、自社の計画に最も合う組み合わせを短時間で絞り込めます。
国の補助金との併用可否まで含めて整理してもらえる点も、独力で調べるのとは大きく違います。
事業計画の質が上がる
日々の業務をこなしながら、市場分析から実行体制までを一貫した計画書に落とし込むのは骨の折れる作業です。
数多くの計画書を扱ってきた専門家は、どの論点を厚く書くべきかを経験則として持っています。
社内では当たり前になっている強みを、外部の目線で言語化してもらえることが、依頼して得られる最も大きな価値かもしれません。
結果として、補助金の申請書としてだけでなく、金融機関への説明資料としても使える計画書に仕上がります。
採択後の実務まで見据えられる
この制度は指定を受けて終わりではなく、操業等開始届出、1年度目と2年度目の交付申請と、2年以上にわたって手続が続きます。
住民票や雇用保険の資格取得通知など、揃えるべき証憑も回数を重ねるごとに増えていきます。
申請段階から書類の保存ルールを設計しておけば、2年後の交付申請で慌てて資料を探し回る事態を避けられます。
継続的に伴走してもらえる相手を選ぶことが、最終的な受給額を守ることにつながります。
京都市企業立地促進制度補助金を不正受給するとどうなるのか
- 虚偽申請が発覚したときに待っている処分
- 疑わしい事案が明るみに出るきっかけ
虚偽申請が発覚したときに待っている処分
交付要綱では、偽りその他不正の手段によって補助対象事業の指定を受けたときは、市長が指定を取り消すことができると定められています。
指定が取り消されれば、すでに交付された補助金は返還の対象となります。
京都市補助金等の交付等に関する条例に基づき、返還にあたっては加算金が課される場合もあり、金銭的な負担は受け取った額にとどまりません。
悪質な事案では詐欺罪など刑事責任が問われる可能性もあり、公共調達からの排除や取引先からの信用失墜といった影響も避けられません。
疑わしい事案が明るみに出るきっかけ
交付要綱第17条により、市長は必要な限度において事業者に報告を求め、関係帳簿等を調査することができると定められています。
交付申請では住民票の写しや雇用保険の資格取得等確認通知書、賃料の支払実績が分かる書類の提出が求められるため、書面上の辻褄合わせは長続きしません。
実際には、退職した従業員や取引先からの情報提供が調査の端緒になることも少なくありません。
記載に誤りがあると気づいたときは、変更・中止・廃止届出書(第4号様式)などで速やかに市へ申し出ることが、結果として最も損失の小さい対応になります。
京都市企業立地促進制度補助金のまとめ
京都市企業立地促進制度補助金[市内初進出支援制度]は、市外企業が京都市内にはじめてオフィス等を設けるときに、賃料の2分の1と市内居住者の雇用分を最大2年間支援する制度です。
補助上限額は賃料分で最大2,000万円、雇用分で最大5,000万円、合計7,000万円と、自治体単独の制度としては大きな規模になります。
対象は会社に限られ、市外に事業所があり過去2年間市内に事業所を置いていないことが基本要件です。
最も大切なのは申請のタイミングで、オフィス等の営業を開始する日の30日前までに指定申請書を提出しなければ、この制度は使えません。
要件や様式の詳細は京都市の市内初進出支援制度の公式ページに掲載されており、制度の概要はJグランツの公募詳細ページでも確認できます。
京都市への進出をご検討中であれば、物件の目星がついた段階で企業誘致推進室へ一報を入れ、逆算したスケジュールを組むことをおすすめします。
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