令和8年度ES向上による若手人材確保・定着事業助成金【3年目申請用】を徹底解説

補助金

若手社員の採用や定着に悩む都内の中小企業にとって、福利厚生の充実は大きな武器になります。

東京都と公益財団法人東京しごと財団は、住宅・食事・健康に関する福利厚生の取組を支援する「ES(社員満足度)向上による若手人材確保・定着事業助成金」を実施しています。

本記事で解説するのは、すでに2年目の支給決定を受けた事業者が3年目の支給申請を行うための【3年目申請用】の申請枠です。

助成上限額は年間300万円、助成率は2分の1で、住宅の借上げ・食事等の提供・健康増進サービスの提供に係る経費が対象です。

3年目まで継続して活用すれば、福利厚生の充実を長期的に定着させることができます。

本記事では、制度の基本情報から申請手順、注意点までをわかりやすく整理してお伝えします。

  1. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の基本情報
    1. 補助金・助成金の正式名称
    2. 対象都道府県・市区町村
    3. 実施機関
    4. 対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)
    5. 対象業種
    6. 対象経費
    7. その他要件
    8. 補助対象外となるもの
    9. 申請期間
    10. 上限金額・助成額
    11. 補助率
    12. 問い合わせ先
    13. 公式公募ページと確認すべきこと
  2. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を対象者が活用すべき理由(メリット)
  3. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を申請すべき人とそうでない人の特徴
    1. 申請すべき人
    2. 見送ったほうが良い人の特徴
  4. その他にも利用すべき補助金・助成金制度の代表例
    1. 新事業進出補助金(新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠)
    2. ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠)
    3. 中小企業省力化投資補助金
    4. 小規模事業者持続化補助金
  5. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の申請に必要なもの
    1. 申請に必要な書類一覧と取得方法
    2. 記載例はどこで確認できるか
  6. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の採択率を上げる事業計画書の作り方
    1. 市場性を具体的に書く
    2. 差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
    3. この制度を利用する必要性・重要性を記載
    4. 実行体制を明記する
  7. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の申請手順
  8. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を自社で申請する際の注意点
  9. 自社に申請ノウハウが無い場合は専門家に依頼するのもおすすめ
    1. 制度選定の精度が上がる
    2. 事業計画の質が上がる
    3. 採択後の実務まで見据えられる
  10. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を不正受給するとどうなるのか
    1. 支給決定の取消しと返還・企業名公表のリスク
    2. 従業員や取引先からの情報提供で発覚するケース
  11. ES向上による若手人材確保・定着事業助成金のまとめ

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の基本情報

正式名称令和8年度【3年目申請用】ES(社員満足度)向上による若手人材確保・定着事業助成金
対象地域東京都内
実施機関公益財団法人東京しごと財団 企業支援部 雇用環境整備課 採用定着促進支援係
対象者本助成金で2年目の支給決定を受けている都内中小企業等(3年目支給申請者)
対象業種建設業・製造業・情報通信業・卸売業・小売業・医療、福祉などほぼ全業種
対象経費住宅の借上げ費、食事等提供費、健康増進サービス提供費
その他要件若手従業員割合30%以下、入社3年以内の若手が全従業員の10%以下など
補助対象外要件を満たさない取組や経費(詳細は募集要項を確認)
申請期間2029年3月31日23時59分まで(Jグランツ受付)
上限金額300万円(住宅200万円・食事等50万円・健康増進50万円)
補助率2分の1
問い合わせ先東京しごと財団 採用定着促進支援係(03-5211-0397)

補助金・助成金の正式名称

本制度の正式名称は「令和8年度【3年目申請用】ES(社員満足度)向上による若手人材確保・定着事業助成金」です。

ESとはEmployee Satisfaction(社員満足度)の略で、福利厚生の充実を通じて従業員の満足度を高めることを意味します。

名称に【3年目申請用】とあるとおり、2年目の支給決定をすでに受けている事業者が3年目の支給申請をする際に使用する区分です。

対象都道府県・市区町村

対象地域は東京都内です。

都内に事業所を置く中小企業等が対象で、食事等の提供や健康増進サービスの取組は都内事業所で実施することが前提とされています。

実施機関

実施機関は公益財団法人東京しごと財団(企業支援部 雇用環境整備課 採用定着促進支援係)です。

東京しごと財団は東京都と連携して雇用・就業支援を担う公益財団法人で、本助成金のほかにも多様な雇用環境整備の支援事業を実施しています。

対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)

対象となるのは、本助成金で2年目の支給決定を受けており、3年目の支給申請を行う都内中小企業等です。

従業員数300名以下であることに加え、全従業員に占める35歳未満の若手従業員の割合が30%以下であることなどの要件を満たす必要があります。

これから初めて申し込む企業は、本記事の申請枠ではなく1年目申請用の支援申込を利用することになります。

対象業種

対象業種は建設業、製造業、情報通信業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業、医療、福祉などほぼすべての業種にわたります。

業種による制限は実質的に小さいため、要件を満たす都内中小企業等であれば幅広く利用できます。

対象経費

対象経費は、若手従業員向けの住宅の借上げに係る経費、都内事業所で継続的かつ定期的に提供する食事等のサービスに係る経費、従業員の健康増進を目的としたサービスの提供に係る経費の3種類です。

助成金の支給には、3種類の取組のうち2つ以上を各取組期間中に実施する必要があります。

食事等の提供には置き型社食サービスや弁当の定期配達など、健康増進サービスには実技講座や健康器具の購入・レンタルなどが含まれます。

その他要件

対象事業者には、全従業員に占める若手従業員(35歳未満)の割合が30%以下であることが求められます。

さらに、入社3年以内の若手従業員数が全従業員数の10%以下であること、直近1年間に若手人材を含む求人活動を行っていることも要件です。

ここでいう従業員には、要件を満たすパート・アルバイトも含まれます。

補助対象外となるもの

役員・個人事業主本人や派遣労働者は、要件の判定における従業員には含まれません。

また、住宅の借上げや食事等の提供は「新たな提供」であることが原則で、従来から実施している取組をそのまま継続するだけでは対象外となる場合があります。

対象外の詳細な線引きは、必ず募集要項・支給要綱でご確認ください。

申請期間

Jグランツにおける3年目申請用の受付期限は2029年3月31日23時59分までとされています。

ただし、実際の支給申請のタイミングは各事業者の取組期間や支給要綱の定めによって異なります。

自社の申請時期がいつになるかは、募集要項と財団からの案内で早めに確認しておきましょう。

上限金額・助成額

助成限度額は合計で年間300万円です。

内訳は、住宅の借上げが200万円、食事等の提供が50万円、健康増進サービスの提供が50万円となっています。

助成対象期間は最大3年間で、3年目申請はその最終年度にあたります。

補助率

助成率は対象経費の2分の1です。

住宅・食事等・健康増進の分類ごとに、千円未満を切り捨てて助成額が算定されます。

問い合わせ先

問い合わせ先は、公益財団法人東京しごと財団 企業支援部 雇用環境整備課 採用定着促進支援係(電話03-5211-0397)です。

受付は平日9時から17時まで(12時から13時、土日・祝日、年末年始を除く)となっています。

公式公募ページと確認すべきこと

制度の一次情報は、Jグランツの公募詳細ページ東京しごと財団の公式サイトで確認できます。

申請前には、最新の募集要項・支給要綱・申請様式を必ず公式ページからダウンロードして確認してください。

特に3年目申請では、前年度までの支給決定内容との整合性が重要になります。

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を対象者が活用すべき理由(メリット)

最大のメリットは、福利厚生に投じた経費の2分の1、年間最大300万円の助成を最大3年間受けられる点です。

社宅の提供や社食サービスは若手人材の採用市場で強い訴求力を持ちますが、自己資金だけで続けるには負担が小さくありません。

本助成金を3年目まで使い切ることで、取組を単年度で終わらせず、社内制度として定着させることができます。

また、専門家派遣による取組計画のブラッシュアップを受けられるため、福利厚生の設計そのものの質も高められます。

採用力の強化と離職率の低下という2つの効果を、費用負担を抑えながら狙える制度といえます。

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を申請すべき人とそうでない人の特徴

  • 申請すべき人
  • 見送ったほうが良い人の特徴

申請すべき人

  • 本助成金で2年目の支給決定をすでに受けている都内中小企業等
  • 住宅・食事等・健康増進のうち2つ以上の取組を3年目も継続する予定がある企業
  • 若手従業員の採用・定着を中長期の経営課題として位置付けている企業
  • 取組実績の記録や経費の証憑管理を適切に行えている企業

見送ったほうが良い人の特徴

  • まだ支援決定・支給決定を受けていない企業(1年目申請用の支援申込から始める必要があります)
  • 都外にのみ事業所がある企業
  • 3年目は取組を1つに縮小する予定の企業(2つ以上の実施が支給要件です)
  • 実績報告や証憑の整備に対応する体制がない企業

その他にも利用すべき補助金・助成金制度の代表例

  • 新事業進出補助金(新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠)
  • ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠)
  • 中小企業省力化投資補助金
  • 小規模事業者持続化補助金

新事業進出補助金(新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠)

既存事業とは異なる分野へ踏み出す挑戦を後押しするのが新事業進出補助金です。

新市場への進出に必要な設備投資や建物費など、まとまった投資を支援してもらえる点が魅力といえます。

若手人材が活躍できる新規事業を構想している企業は、本助成金と並行して検討する価値があります。

ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠)

革新的な製品・サービスの開発に取り組む中小企業を対象とするのがものづくり補助金です。

試作開発や生産プロセス改善のための機械装置・システム構築費に手厚い支援が用意されています。

開発力の強化は若手エンジニアの採用にもつながるため、人材戦略との相乗効果が期待できます。

中小企業省力化投資補助金

人手不足への対応として、省力化製品の導入を支援するのが中小企業省力化投資補助金です。

IoTやロボットなどの汎用製品をカタログから選んで導入できる手軽さが特徴です。

省力化で生まれた余力を若手の育成や働きやすい職場づくりに振り向けることもできます。

小規模事業者持続化補助金

従業員数の少ない小規模事業者の販路開拓を支えるのが小規模事業者持続化補助金です。

チラシ作成やWebサイト改修といった身近な販促費用から利用できる使い勝手の良さが支持されています。

商工会・商工会議所の伴走支援を受けながら経営計画を作れる点も初めての方に向いています。

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の申請に必要なもの

  • 申請に必要な書類一覧と取得方法
  • 記載例はどこで確認できるか

申請に必要な書類一覧と取得方法

3年目の支給申請では、支給申請書などの指定様式に加え、取組の実施状況や経費の支払いを証明する書類が必要になります。

申請様式は東京しごと財団の公式ページから最新版をダウンロードするのが確実です。

賃貸借契約書や領収書など、取組ごとに求められる添付書類は支給要領で細かく指定されています。

記載例はどこで確認できるか

様式の記載例や手続きの詳細は、ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の公式サイトで案内されています。

2年目・3年目の支給申請者向けの専用ページが用意されているため、必ず該当ページの様式を使用してください。

不明点は採用定着促進支援係へ電話で確認すると確実です。

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の採択率を上げる事業計画書の作り方

  • 市場性を具体的に書く
  • 差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
  • この制度を利用する必要性・重要性を記載
  • 実行体制を明記する

市場性を具体的に書く

採用難の背景にある労働市場の動きを、数字で示すことが説得力の源になります。

自社の属する業界の求人倍率や若手の離職率など、客観的なデータを取組計画の前提として明示しましょう。

その上で、福利厚生の充実がどう採用競争力に転化するのかを筋道立てて記載します。

差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載

同業他社と比べて自社の福利厚生がどこまで進んでいるのか、現状分析を率直に書くことが出発点です。

社宅・社食・健康支援の組み合わせで自社ならではの働きやすさをどう打ち出すかが、計画の独自性を左右します。

過去2年間の取組で得られた従業員の反応を反映させると、3年目の計画に厚みが出ます。

この制度を利用する必要性・重要性を記載

なぜ自己資金だけでなく助成金が必要なのかを、資金計画とあわせて説明します。

助成があることで取組を縮小せずに3年間継続でき、若手の定着という成果につながるという因果関係を示すことが重要です。

制度の趣旨と自社の課題が重なっていることを、具体的なエピソードで裏付けましょう。

実行体制を明記する

誰が取組を運営し、誰が経費管理と報告を担当するのかを明確に書き分けます。

担当者名・役割・スケジュールを一覧化しておくと、計画の実現可能性が伝わりやすくなります。

専門家派遣で受けた助言を体制図に反映させるのも有効な方法です。

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金の申請手順

  1. 募集要項・支給要綱・支給要領の最新版を公式サイトで確認する
  2. 2年目・3年目申請者向けページから支給申請様式をダウンロードする
  3. 取組実績を整理し、経費の証憑書類(契約書・領収書等)を準備する
  4. 支給申請書類を作成し、不明点は採用定着促進支援係へ確認する
  5. Jグランツによる電子申請または郵送で書類を提出する
  6. 財団の審査を経て支給決定を受け、指示に従って実績報告等の手続きを行う

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を自社で申請する際の注意点

3年目申請は新規の支援申込とは手続きが異なるため、必ず【3年目申請用】の様式と案内に沿って準備を進めてください。

支給要件である「2つ以上の取組の実施」を満たしているか、取組期間の途中で体制が変わっていないかを事前に点検することが欠かせません。

経費の支払いを証明する書類に不備があると、助成額が減額されたり支給が受けられなくなったりするおそれがあります。

要綱の改正が行われることもあるため、申請直前にも最新情報を公式サイトで確かめる習慣をつけましょう。

自社に申請ノウハウが無い場合は専門家に依頼するのもおすすめ

  • 制度選定の精度が上がる
  • 事業計画の質が上がる
  • 採択後の実務まで見据えられる

制度選定の精度が上がる

補助金・助成金は国や自治体ごとに数多く存在し、自社に合う制度を見極めるだけでも相当な労力がかかります。

専門家は各制度の要件や併用の可否に精通しているため、遠回りせずに最適な選択肢へたどり着けます。

本助成金のような複数年度型の制度でも、年度ごとの手続きの違いを踏まえた助言が受けられます。

事業計画の質が上がる

審査する側の視点を知る専門家が関わると、計画書の論点整理が格段に進みます。

数値根拠の補強や構成の見直しなど、自社だけでは気づきにくい弱点を具体的に改善してもらえます。

結果として、申請書類の説得力と審査での評価が高まりやすくなります。

採択後の実務まで見据えられる

助成金は支給決定がゴールではなく、実績報告や証憑管理といった事後の実務が続きます。

報告漏れや書類不備による返還リスクまで見据えた伴走支援を受けられることが、専門家に依頼する大きな価値です。

社内の担当者の負担を減らし、本業に集中できる環境を保てる点も見逃せません。

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金を不正受給するとどうなるのか

  • 支給決定の取消しと返還・企業名公表のリスク
  • 従業員や取引先からの情報提供で発覚するケース

支給決定の取消しと返還・企業名公表のリスク

実態のない取組の申告や証憑の偽造などが判明した場合、支給決定の取消しや助成金の返還を求められます。

東京しごと財団や東京都の制度では、悪質な不正に対して企業名等が公表される可能性もあり、信用面のダメージは金銭以上に深刻です。

一度失った行政や金融機関からの信頼は、その後の融資や他制度の利用にも影を落とします。

従業員や取引先からの情報提供で発覚するケース

不正は書類審査だけでなく、社内外からの情報提供をきっかけに明らかになることが少なくありません。

福利厚生の実施状況は従業員自身が日々体感しているため、実態との食い違いは内部から表面化しやすいのが実情です。

取組内容は正確に記録し、申請内容と実態を常に一致させておくことが唯一の防御策といえます。

ES向上による若手人材確保・定着事業助成金のまとめ

令和8年度【3年目申請用】ES(社員満足度)向上による若手人材確保・定着事業助成金は、2年目の支給決定を受けた都内中小企業等が最終年度の助成を受けるための申請枠です。

助成率2分の1・年間上限300万円で、住宅の借上げ・食事等の提供・健康増進サービスのうち2つ以上の取組が対象となります。

Jグランツでの受付期限は2029年3月31日ですが、自社の申請時期は支給要綱と財団の案内で必ず確認してください。

最新の要項や様式はJグランツの公募詳細ページおよび東京しごと財団の公式サイトから入手できます。

3年間の取組の総仕上げとして、確実な申請で若手人材の定着を実現しましょう。

コンテンツ傑作 ~採択される補助金書類づくり~