令和8年度テレワーク定着強化奨励金は、公益財団法人東京しごと財団が実施する、都内中堅・中小企業等のテレワーク定着を後押しする制度です。
自社に最適な「テレワークルール(我が社のベストバランス)」を検討・策定し、所定の取組をすべて実施した企業に、最大40万円(基本額20万円+加算額20万円)の奨励金が支給されます。
申請受付は令和9年2月26日までで、Jグランツによる電子申請が推奨されています。
本記事では、対象要件・支給額・申請手順から注意点まで、申請を検討する際に押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
テレワーク定着強化奨励金の基本情報
| 正式名称 | 令和8年度テレワーク定着強化奨励金 |
| 実施機関 | 公益財団法人東京しごと財団 |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 対象者 | 常時雇用する労働者が2人以上999人以下の都内中堅・中小企業等 |
| 対象業種 | ほぼ全業種(農業、林業から医療、福祉まで幅広く対象) |
| 対象経費 | テレワークルール等の構築に係る取組(定額支給の奨励金) |
| 上限金額 | 最大40万円(基本額20万円+加算額20万円) |
| 補助率 | 設定なし(定額支給) |
| 申請期間 | 令和8年5月29日〜令和9年2月26日(電子申請は23時59分まで) |
| 申請方法 | Jグランツによる電子申請(推奨)または郵送 |
| 問い合わせ先 | 東京しごと財団 企業支援部 雇用環境整備課 テレワーク定着支援係 |
| 参照ページ | Jグランツ公募詳細ページ・東京しごと財団公式サイト |
補助金・助成金の正式名称
本制度の正式名称は「令和8年度テレワーク定着強化奨励金」です。
補助金や助成金と同じく、支給された奨励金は返済不要です。
対象都道府県・市区町村
対象地域は東京都内です。
都内に本社または事業所を置き、都内に勤務する労働者を2人以上雇用していることが前提条件となります。
実施機関
実施機関は公益財団法人東京しごと財団(企業支援部 雇用環境整備課 テレワーク定着支援係)です。
東京都と連携して雇用環境の整備を支援している団体であり、テレワーク関連の助成事業を数多く手がけています。
対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)
対象となるのは、常時雇用する労働者が2人以上999人以下で、都内に本社または事業所を置く中堅・中小企業等です。
都内に勤務する常時雇用労働者のうち1人は、申請日時点で6ヶ月以上継続して雇用されている必要があります。
対象業種
対象業種は、農業、林業、漁業、建設業、製造業、情報通信業、卸売業、小売業、宿泊業、飲食サービス業、医療、福祉など、ほぼすべての業種が対象です。
業種による門戸の狭さがないため、テレワークに課題を感じている企業であれば幅広く検討できます。
対象経費
本制度は経費の実費を補填する補助金ではなく、所定の取組の実施に対して定額を支給する奨励金です。
従業員調査からテレワークルールの検討・試行・社内周知までの一連の取組が支給の対象となります。
その他要件
テレワーク規定を作成していること(常時雇用する労働者が10人未満の企業等も労働基準監督署への届出が必要)が求められます。
さらに、支給申請時までに「テレワーク東京ルール」実践企業宣言に登録し、「テレワーク推進リーダー設置」表示のある宣言書が発行されていることが必要です。
従業員調査(Step1)からルールの社内周知(Step5)までの取組を項目順にすべて実施することも要件とされています。
補助対象外となるもの
常時雇用する労働者が1,000人以上の大企業や、都外にのみ事業所を持つ企業は対象外です。
実践企業宣言への未登録や、Step1〜5の取組が順番どおりに実施されていない場合も支給されませんので注意が必要です。
申請期間
申請受付期間は、令和8年5月29日(金曜)から令和9年2月26日(金曜)までです。
電子申請は受付最終日の23時59分まで、郵送申請は受付期間最終日の消印有効となっています。
上限金額・助成額
奨励金額は最大40万円(基本額20万円+加算額20万円)です。
申請書類に不備がなく、Step1からStep5までのすべての取組を実施すると基本額20万円が支給されます。
加えて、テレワークができない従業員の不公平感の緩和に資する制度(柔軟な労働時間制度や出社手当制度等)を導入した場合には、20万円が加算されます。
補助率
本制度に補助率の設定はありません。
経費の何割という計算ではなく、支給基準を満たせば定額が支給される仕組みのため、資金計画を立てやすい点が特徴です。
問い合わせ先
問い合わせ先は、公益財団法人東京しごと財団 企業支援部 雇用環境整備課 テレワーク定着支援係です。
電話番号は03-5211-0395(平日9時〜17時、平日12時〜13時・土日祝日・年末年始を除く)です。
公式公募ページと確認すべきこと
制度の一次情報は、Jグランツの公募詳細ページと東京しごと財団の公式ページで確認できます。
申請前には必ず最新の募集要項を確認し、対象要件・取組内容・提出書類に漏れがないかをチェックしてください。
テレワーク定着強化奨励金を対象者が活用すべき理由(メリット)
最大の魅力は、テレワーク環境の見直しという多くの企業がいずれ取り組むべき課題に対して、返済不要の資金を受け取りながら着手できる点です。
支給される40万円は定額のため、経費の立替負担や補助率の計算が不要で、小規模な企業でも活用しやすい設計になっています。
取組の過程で従業員調査や社内プロジェクトチームの設置を行うため、制度づくりと同時に社内コミュニケーションの活性化も期待できます。
整備したテレワークルールは、人材採用や離職防止の面でも自社の強みとしてアピールできます。
テレワーク定着強化奨励金を申請すべき人とそうでない人の特徴
- 申請すべき人
- 見送ったほうが良い人の特徴
申請すべき人
- 都内に本社・事業所があり、テレワークの運用ルールを整備したい中堅・中小企業
- テレワーク導入済みだが、定着や運用面に課題を感じている企業
- 柔軟な働き方を整備して人材確保・定着につなげたい企業
- 「テレワーク東京ルール」実践企業宣言への登録に前向きな企業
見送ったほうが良い人の特徴
- 都外にのみ事業所がある企業や常時雇用労働者が1,000人以上の大企業
- 従業員調査からルール周知までの5つの取組を実施する時間や体制が確保できない企業
- テレワーク規定の作成や実践企業宣言への登録に対応する予定がない企業
- 設備購入費など経費の実費補助を求めている企業(本制度は定額の奨励金です)
その他にも利用すべき補助金・助成金制度の代表例
- 新事業進出補助金(新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠)
- ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠)
- 中小企業省力化投資補助金
- 小規模事業者持続化補助金
新事業進出補助金(新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠)
既存事業とは異なる分野への挑戦を後押しする国の制度で、新市場への進出に伴う設備投資等を大きな規模で支援してもらえます。
第二の柱となる事業を育てたい企業にとって、検討する価値の高い選択肢です。
ものづくり補助金(革新的新製品・サービス枠)
革新性のある新製品・新サービスの開発に必要な機械装置やシステム構築費を支援する制度です。
試作開発から生産プロセスの改善まで幅広い投資が対象となるため、製造業以外の企業にも広く活用されています。
中小企業省力化投資補助金
人手不足に悩む中小企業が、省力化に資する機器やシステムを導入する際に使える制度です。
カタログから選ぶ方式も用意されており、比較的スピーディーに導入まで進められる点が支持されています。
小規模事業者持続化補助金
従業員数の少ない小規模事業者が、販路開拓や業務効率化に取り組む費用の一部を支援する定番の制度です。
チラシ作成やホームページ改修といった身近な取組から使えるため、初めて補助金に挑戦する事業者にも向いています。
テレワーク定着強化奨励金の申請に必要なもの
- 申請に必要な書類一覧と取得方法
- 記載例はどこで確認できるか
申請に必要な書類一覧と取得方法
主な提出書類は、支給申請書(様式第1号)と誓約書(様式第2号)です。
各様式はJグランツの公募詳細ページや募集要項ページからダウンロードできます。
このほか、テレワーク規定や「テレワーク推進リーダー設置」表示のある宣言書など、要件を確認できる書類の準備が必要です。
記載例はどこで確認できるか
書類の記載方法や電子申請の操作手順は、東京しごと財団の募集要項ページで公開されている「募集要項(電子申請の手引き)」で確認できます。
申請前に手引きを一読しておくと、差戻しによる手戻りを大幅に減らせますので、必ず目を通しておきましょう。
テレワーク定着強化奨励金の採択率を上げる事業計画書の作り方
- 市場性を具体的に書く
- 差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
- この制度を利用する必要性・重要性を記載
- 実行体制を明記する
市場性を具体的に書く
自社の事業環境や人材市場の動向を踏まえ、テレワーク整備が事業の継続・成長にどうつながるのかを数字とあわせて示しましょう。
「採用応募数の変化」や「離職率」など、自社の実データを引用すると説得力が一段と高まります。
差別化ポイント(自社と他社の違い)を明確に記載
同業他社の働き方と比べて、自社がどのようなテレワークルールを目指すのかを具体的に描くことが大切です。
自社の業務特性に合わせた独自の工夫(出社日設計や不公平感の緩和策など)を明記すると、取組の本気度が伝わります。
この制度を利用する必要性・重要性を記載
「なぜ今、自社にテレワークルールの整備が必要なのか」という背景を、現状の課題とセットで言語化しましょう。
課題→解決策→制度活用という一本の筋が通っていることが、審査側の納得感を生みます。
実行体制を明記する
本制度ではプロジェクトチームの設置が取組の柱となるため、誰が推進役を担い、どのようなスケジュールで進めるのかを明確にしておきましょう。
担当者名・役割・実施時期まで落とし込んだ計画であれば、実現可能性を疑われることはありません。
テレワーク定着強化奨励金の申請手順
- 「テレワーク東京ルール」実践企業宣言に登録し、「テレワーク推進リーダー設置」表示のある宣言書の発行を受ける
- テレワーク規定を作成する(10人未満の企業等も労働基準監督署へ届出)
- 従業員調査(Step1)からルールの社内周知(Step5)までの取組を項目順に実施する
- 支給申請書・誓約書など必要書類を準備する
- Jグランツで電子申請する(または郵送で提出する)
- 審査を経て支給決定・奨励金の支給を受ける
テレワーク定着強化奨励金を自社で申請する際の注意点
取組はStep1からStep5までを必ず項目順に実施する必要があり、順序を誤ると支給対象になりません。
実践企業宣言の登録や宣言書の発行には時間がかかる場合があるため、締切間際ではなく余裕を持って着手することが肝心です。
Jグランツで差戻しとなった申請を修正する際は、新規の申請フォームからやり直すのではなく、必ずマイページの申請履歴から編集を再開してください。
推奨ブラウザはGoogle Chromeの最新版とされており、対応外のブラウザでは添付書類のアップロードに不具合が生じることがあります。
自社に申請ノウハウが無い場合は専門家に依頼するのもおすすめ
- 制度選定の精度が上がる
- 事業計画の質が上がる
- 採択後の実務まで見据えられる
制度選定の精度が上がる
補助金・助成金は国や自治体ごとに数多く存在し、似た名前の制度でも要件や併用可否が異なります。
専門家は自社の状況に合う制度を横断的に比較して提案してくれるため、機会損失を防げます。
事業計画の質が上がる
審査で評価されやすい構成や表現は、経験の蓄積があってこそ分かるものです。
第三者の視点で計画の弱点を指摘してもらえることで、書類の完成度が大きく変わります。
採択後の実務まで見据えられる
支給決定後にも、実績報告や書類保存といった事務作業が続きます。
申請から受給後の手続きまで一気通貫で伴走してもらえる点は、担当者の負担軽減という意味でも大きなメリットです。
テレワーク定着強化奨励金を不正受給するとどうなるのか
- 支給決定の取消し・返還に加え、企業名公表のリスクがある
- 従業員や取引先からの情報提供で発覚するケースが多い
支給決定の取消し・返還に加え、企業名公表のリスクがある
虚偽の申請や実態のない取組の報告が判明した場合、支給決定の取消しと奨励金の返還を求められます。
悪質なケースでは実施機関である東京しごと財団や東京都の判断により企業名等が公表される可能性もあり、金銭面以上に信用面のダメージが深刻です。
従業員や取引先からの情報提供で発覚するケースが多い
不正は書類審査だけでなく、社内外からの通報をきっかけに明らかになることが少なくありません。
「実施したことにする」といった安易なごまかしは、いずれ表面化するリスクの高い行為だと認識し、実態を伴った取組で申請してください。
テレワーク定着強化奨励金のまとめ
令和8年度テレワーク定着強化奨励金は、都内中堅・中小企業等がテレワークルールを整備する取組に対して最大40万円が支給される制度です。
申請受付は令和9年2月26日までですが、実践企業宣言の登録や5つの取組の実施には相応の期間が必要なため、早めの準備をおすすめします。
最新の要件や様式は、Jグランツの公募詳細ページおよび東京しごと財団の公式ページで必ずご確認ください。
働きやすい環境づくりの第一歩として、本制度の活用をぜひ検討してみてください。
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