令和8年度病院診療情報デジタル推進事業を解説!電子カルテ整備の補助率と申請期限

補助金

令和8年度病院診療情報デジタル推進事業(電子カルテシステムの整備)は、東京都内の病院を対象に電子カルテシステムの導入・更新費用を支援する補助事業です。

地域における診療情報の共有・連携を促進することを目的として、東京都保健医療局が実施しています。

補助率は200床未満の病院で4分の3、200床以上の病院で2分の1と手厚く、基準額は605,000円×病床数で算定されます。

第2回提出期限は2026年(令和8年)7月31日(金曜日)必着です。

本記事では、対象者・対象経費・補助率・申請手順から注意点まで分かりやすく解説します。

病院診療情報デジタル推進事業の基本情報

項目内容
正式名称令和8年度病院診療情報デジタル推進事業(電子カルテシステムの整備)
対象地域東京都内
実施機関東京都保健医療局医療政策部医療政策課
対象者都内で病院を開設する者(国・地方公共団体等を除く)
対象業種医療、福祉
対象経費電子カルテシステムの導入・更新に係る経費
その他要件東京総合医療ネットワーク等への参加、年度内の整備完了など
補助対象外維持管理経費、用途が本事業の目的に限定されない機器類・用品の購入費用
申請期間第2回提出期限:2026年7月31日(金曜日)必着
上限金額基準額(605,000円×病床数)をもとに算定(定額の上限記載なし)
補助率200床以上:1/2、200床未満:3/4
問い合わせ先東京都医療DX推進事業補助金事務局(電話:050-3816-2607)

補助金・助成金の正式名称

正式名称は「令和8年度病院診療情報デジタル推進事業(電子カルテシステムの整備)」です。

病院への電子カルテシステムの導入・更新を支援し、地域における診療情報の共有・連携を促進することを目的とした東京都の補助事業です。

同じ事業の中に「電子カルテシステムの運用に伴う事務作業支援」という別の公募枠も用意されています。

対象都道府県・市区町村

対象地域は東京都内です。

都内に病院を開設していること(病床配分決定を受けて新規に開設する場合を含む)が前提となります。

実施機関

実施機関は東京都保健医療局医療政策部医療政策課(医療改革推進担当)です。

令和8年度の申請受付・書類審査・問い合わせ対応は、外部委託先である東京都医療DX推進事業補助金事務局が担当しています。

対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)

対象者は、東京都内において病院を開設する者であって、東京都知事が適当と認める者です。

ただし、国・地方公共団体・地方独立行政法人・国立大学法人などは対象から除外されます。

この補助金の交付を受けた年度の翌年度から起算して5年を経過していない病院も対象外となるため、過去の受給歴がある場合は注意が必要です。

対象業種

対象業種は医療、福祉です。

都内の全ての病院が自動的に対象となるわけではなく、交付要綱の要件を満たす病院に限られます。

対象経費

対象経費は、電子カルテシステムの導入・更新に係る経費です。

標準規格に準拠した電子カルテシステムの導入・更新(サーバー等機器導入、システム設計・開発、情報セキュリティ対策、取付工事等を含む)のほか、院内の医療情報システムを電子カルテと連携させるための改修費用も対象です。

リース契約による導入も対象になりますが、リース期間は5年以下とされ、再リース料は対象外です。

その他要件

導入・更新後は、地域医療ネットワークまたは「東京総合医療ネットワーク」に閲覧施設として参加することが求められます。

また、国が構築を進めている電子カルテ情報共有サービスの導入に向けた取組を進めることも条件です。

交付決定の通知前に契約を締結した案件は補助対象外となるため、必ず交付決定後に整備を開始してください。

補助対象外となるもの

維持管理の経費や、用途が本事業の目的に限定されない機器類・用品の購入費用は補助対象外です。

納品と支払いを含めて年度内に整備が完了しない場合も補助対象になりませんので、スケジュール管理が重要です。

申請期間

第1回提出期限は2026年5月29日(金曜日)で、既に終了しています。

第2回提出期限は2026年7月31日(金曜日)必着で、Jグランツでは同日23時59分が受付終了時刻とされています。

上限金額・助成額

定額の上限金額は設定されておらず、基準額605,000円に病床数を乗じた金額をもとに算定されます。

基準額と対象経費の実支出額の低い方を選定し、総事業費から寄附金等を除いた額と比較して低い方に補助率を乗じた額が交付されます。

補助率

補助率は病床数によって異なります。

200床以上の病院は2分の1、200床未満の病院は4分の3で、中小規模の病院ほど手厚い補助を受けられます。

問い合わせ先

申請受付・問い合わせ先は東京都医療DX推進事業補助金事務局(電話:050-3816-2607)です。

制度全体に関する問い合わせは、東京都保健医療局医療政策部医療政策課医療改革推進担当(電話:03-5320-4448)でも受け付けています。

公式公募ページと確認すべきこと

公募の詳細はJグランツの公募詳細ページで確認できます。

制度の実施要綱・交付要綱・申請手続の手引は東京都保健医療局の公式ページに掲載されています。

申請前には「令和8年度病院診療情報デジタル推進事業補助金申請手続の手引」を必ず確認するよう案内されています。

病院診療情報デジタル推進事業を対象者が活用すべき理由(メリット)

電子カルテシステムの導入・更新は数千万円規模の投資になることも多く、病院経営にとって大きな負担です。

本事業を活用すれば、200床未満の病院なら対象経費の最大4分の3の補助を受けられるため、自己負担を大幅に抑えながら院内のデジタル化を進められます。

また、東京総合医療ネットワーク等への参加を通じて地域の医療機関との情報連携が進み、転院時の情報共有や重複検査の削減など、診療の質の向上にもつながります。

国が進める電子カルテ情報共有サービスへの対応を早期に進めるきっかけとしても有効です。

病院診療情報デジタル推進事業を申請すべき人とそうでない人の特徴

  • 申請すべき人
  • 見送ったほうが良い人の特徴

申請すべき人

  • 東京都内で病院を開設しており、電子カルテシステムの新規導入を検討している方
  • 既存の電子カルテシステムが老朽化し、標準規格準拠のシステムへの更新を予定している方
  • 紙カルテからの移行を機に、地域医療ネットワークとの連携を強化したい方
  • 年度内(納品・支払い完了まで)に整備を完了できる見込みがある方

見送ったほうが良い人の特徴

  • 既に契約を締結してしまっている方(交付決定前の契約は対象外)
  • 補助金の交付を受けた年度の翌年度から5年を経過していない病院
  • 年度内に納品・支払いまで完了させるスケジュールが組めない方
  • 診療所など病院以外の医療機関(本事業の対象は病院のみ)

病院診療情報デジタル推進事業の申請に必要なもの

  • 申請に必要な書類一覧と取得方法
  • 記載例はどこで確認できるか

申請に必要な書類一覧と取得方法

電子カルテシステムの整備支援では、主に以下の書類が必要です。

  • 病院診療情報デジタル推進事業に係る交付申請書(Jグランツ申請の場合は提出不要)
  • 病院診療情報デジタル推進事業計画書
  • 経費所要額調
  • 見積書及びカタログの写し(整備内容・所要額・補助要件の充足が確認できるもの)
  • 歳入歳出予算書(見込書)抄本
  • 印鑑証明書(Jグランツ申請の場合は提出不要)
  • 直近3か年分の法人全体の決算書及び申請する病院の決算書

各様式は東京都保健医療局の公式ページからダウンロードでき、SS-MIX2出力等の補助要件を満たしていることが分かる資料の添付も求められます。

記載例はどこで確認できるか

申請書類の書き方は、東京都保健医療局の公式ページに掲載されている「申請手続の手引」で確認できます。

リース契約で導入する場合は、あわせて公開されている「リースQA」を必ず確認するよう案内されています。

病院診療情報デジタル推進事業の申請手順

  1. 東京都保健医療局の公式ページで手引・要綱・様式を確認する
  2. GビズIDを取得する(取得に時間がかかる場合があるため早めに準備する)
  3. 事業計画書・経費所要額調などの必要書類を作成する
  4. 見積書・カタログ等の添付資料を揃える(原則、一般競争入札または指名競争入札を前提に準備する)
  5. Jグランツからオンラインで申請する(2026年7月31日必着)
  6. 審査・交付決定の通知を受けてから契約・整備を開始する
  7. 年度内に整備・支払いを完了し、事業実績報告書を提出する

病院診療情報デジタル推進事業を自社で申請する際の注意点

まず、交付決定の通知を受ける前に契約を締結すると補助対象外になるという時系列のルールを必ず守ってください。

次に、申請すれば必ず採択されるわけではなく、事業計画書の内容等を審査した上で交付が決定される点も理解しておきましょう。

さらに、Jグランツでの申請にはGビズIDが必要で、IDの発行までに日数を要することがあるため、期限間際の準備では間に合わないおそれがあります。

最後に、交付申請以降に整備計画へ変更が生じた場合は変更申請が必要になるため、計画段階で内容を十分に固めておくことが大切です。

病院診療情報デジタル推進事業を不正受給するとどうなるのか

  • 補助金の返還や病院名の公表につながるおそれがある
  • 外部からの通報で発覚するケースも少なくない

補助金の返還や病院名の公表につながるおそれがある

虚偽の申請や対象外経費の計上などが判明した場合、交付決定の取消しや補助金の返還を求められる可能性があります。

東京都をはじめとする所管の行政機関は不正に対して厳正に対処しており、悪質な場合には法的措置や事業者名の公表に発展するおそれもあります。

地域医療を担う病院にとって、行政からの信頼を失うことは経営上の大きな痛手となります。

外部からの通報で発覚するケースも少なくない

不正受給は、実績報告の審査や検査だけでなく、取引先や関係者からの情報提供をきっかけに明らかになることがあります。

見積書の水増しや実態のない経費計上は後から必ず矛盾が生じるため、「発覚しないだろう」という考えは通用しません。

疑義を持たれないためにも、見積・契約・支払いの記録を正確に残し、ルールに沿った申請を徹底しましょう。

病院診療情報デジタル推進事業のまとめ

令和8年度病院診療情報デジタル推進事業(電子カルテシステムの整備)は、東京都内の病院が電子カルテシステムを導入・更新する際に活用できる補助事業です。

基準額は605,000円×病床数で、補助率は200床以上が2分の1、200床未満が4分の3です。

第2回提出期限は2026年7月31日(金曜日)必着のため、検討中の病院は早めの準備をおすすめします。

最新の公募情報はJグランツの公募詳細ページ東京都保健医療局の公式ページで必ず確認してください。