子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)とは?賃貸新築で最大125万円/戸を解説

補助金

賃貸住宅の新築を検討しているオーナーの方にとって、建設費用の負担は大きな悩みの一つです。

国土交通省の子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)は、子どもの安全確保や居住者間の交流促進に配慮した賃貸住宅を新築する際に、その整備費用の一部を補助する制度です。

補助率は補助対象事業費の1/10で、上限額は1戸あたり125万円に加えて1棟あたり625万円が設定されています。

交付申請の受付は令和9年2月26日までですが、必須となる事前相談は令和8年9月30日までに申し込む必要があります。

本記事では、制度の基本情報から申請手順、採択の可能性を高めるポイントまでを分かりやすく解説します。

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)の基本情報

正式名称子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)※Jグランツ公募名「令和8年度子育て【建設型】初年度」
対象地域全国
実施機関国土交通省(事務局:子育て支援型共同住宅サポートセンター)
対象者賃貸住宅所有者(オーナー)
対象業種建設業、不動産業・物品賃貸業
対象経費子どもの安全確保設備・交流促進施設の設置を含む新築整備費
その他要件住戸40㎡以上、対象設備の整備住戸が1棟5戸以上 等
補助対象外災害リスクの高い区域の住宅、要件を満たさない整備 等
申請期間令和8年4月7日〜令和9年2月26日17時(事前相談は令和8年9月30日まで)
上限金額125万円/戸+625万円/棟
補助率補助対象事業費の1/10(上限額と比較して小さい額)
問い合わせ先info@kosodate-sc.jp(子育て支援型共同住宅サポートセンター)

補助金・助成金の正式名称

正式名称は「子育て支援型共同住宅推進事業」で、スマートウェルネス住宅等推進事業補助金の一つとして実施されています。

Jグランツ上の公募名は「令和8年度子育て【建設型】初年度」で、賃貸住宅の新築を対象とする「建設型」の類型です。

このほかに既存住宅の改修を対象とする「改修型」の類型も設けられています。

対象都道府県・市区町村

対象地域は全国で、都道府県や市区町村による制限はありません。

ただし、災害危険区域や土砂災害警戒区域、浸水想定区域など災害リスクの高い区域に立地する住宅は対象外となる点に注意が必要です。

実施機関

本制度は国土交通省が所管し、事務事業者である子育て支援型共同住宅サポートセンターが申請受付や相談対応を担っています。

事前相談や交付申請に関する具体的な問い合わせは、サポートセンターに対して行う形になります。

対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)

補助の対象者は、子育て支援型の賃貸住宅を新築する賃貸住宅所有者(オーナー)です。

個人オーナーか法人かを問わず申請でき、従業員数による制約も設けられていません。

賃貸経営を行う不動産会社や、土地活用として賃貸住宅の建設を検討している個人の方も活用しやすい制度と言えます。

対象業種

Jグランツの公募情報では、対象業種として建設業と不動産業・物品賃貸業が挙げられています。

実際の申請者は賃貸住宅のオーナーであるため、賃貸経営を本業としない方でも要件を満たせば利用できます。

対象経費

対象となるのは、賃貸住宅(共同住宅・長屋)の新築における子育て支援に資する整備の費用です。

具体的には「子どもの安全確保に資する設備の設置」と「居住者等による交流を促す施設の設置」に係る補助対象事業費が対象で、建設型ではこの両方を整備する必要があります。

転落防止手すりやチャイルドフェンスなどの安全設備と、キッズスペースや交流スペースといった施設整備がイメージしやすい例です。

その他要件

建築基準法上の「共同住宅」または「長屋」であり、住戸部分の床面積が40㎡以上であることが求められます。

安全確保設備を整備する住戸が1棟あたり5戸以上であること、新耐震基準に適合していることも要件です。

交付決定後の入居者募集では、募集開始から3か月間は小学生以下の子どもを養育する特定子育て世帯に限定し、少なくとも10年間は入れ替わり時も同様の募集を行う必要があります。

補助対象外となるもの

災害危険区域や土砂災害警戒区域、浸水想定区域など災害リスクの高い区域に立地する住宅は補助対象外です。

また、建設型は賃貸住宅の新築が対象であり、分譲マンションの新築は対象になりません。

安全確保と交流促進の両方の整備水準を満たさない工事も補助を受けられないため、要領の別紙で整備内容を必ず確認してください。

申請期間

交付申請期間は令和8年4月7日から令和9年2月26日17時までで、Jグランツによる電子申請を利用します。

事前相談期間は令和8年4月7日から令和8年9月30日までとされており、この期間内に事前審査をクリアしなければ新規受付はできません。

事前審査には平均で2〜3か月程度を要するため、余裕を持った工期計画の立案が推奨されています。

なお、工事着手期限は令和9年3月31日で、予算執行状況により期間が変更される場合があります。

上限金額・助成額

補助上限額は、子どもの安全確保に資する設備の設置が1戸あたり125万円、交流を促す施設の設置が1棟あたり625万円です。

例えば10戸規模の賃貸住宅であれば、戸あたり分と棟あたり分を合わせて最大1,875万円が補助上限の目安となります。

実際の交付額は補助対象事業費の1/10と上限額のいずれか小さい額となるため、事業費の規模に応じて試算してください。

補助率

補助率は補助対象事業費の1/10で、補助上限額(125万円/戸+625万円/棟)と比較して小さい額が交付されます。

改修型では1/3の補助率が適用されるなど類型により条件が異なるため、新築か改修かで制度の使い分けを検討するとよいでしょう。

問い合わせ先

問い合わせ先は、事務局である子育て支援型共同住宅サポートセンター(info@kosodate-sc.jp)です。

事前相談の申し込みも同センターを通じて行う流れになっています。

公式公募ページと確認すべきこと

公募内容の一次情報は、Jグランツの公募詳細ページで確認できます。

交付申請等要領や整備内容・水準の別紙、申請様式などの詳細資料は、子育て支援型共同住宅サポートセンターの公式サイトに掲載されています。

申請前には、事前相談期間・交付申請期間・整備水準の3点を必ず確認しておきましょう。

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)を対象者が活用すべき理由(メリット)

最大のメリットは、賃貸住宅の新築という大規模な投資に対して、国の補助で初期負担を軽減できることです。

補助対象事業費の1/10が補助されるため、戸数の多い物件ほど補助上限額も大きくなります。

また、子どもの安全に配慮した設備や交流スペースを備えた物件は、子育て世帯からの需要を取り込みやすく、長期的な入居率の安定にもつながります。

子育て支援という社会的意義のある賃貸経営を実現できる点も、他の物件との差別化材料になります。

Jグランツによる電子申請に対応しており、代理申請も可能なため、手続き面のハードルが比較的低いことも魅力です。

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)を申請すべき人とそうでない人の特徴

  • 申請すべき人
  • 見送ったほうが良い人の特徴

申請すべき人

  • これから賃貸住宅(共同住宅・長屋)の新築を計画しているオーナー
  • 子育て世帯向けの物件づくりで差別化を図りたい不動産事業者
  • 5戸以上・住戸40㎡以上の規模で計画を立てられる方
  • 令和8年9月30日までに事前相談を申し込める段階にある方
  • 10年間の子育て世帯限定募集という運営方針を受け入れられる方

見送ったほうが良い人の特徴

  • 建設予定地が災害危険区域や浸水想定区域などに該当する方
  • 分譲マンションの新築を予定している方(建設型の対象外)
  • 住戸面積や戸数の要件を満たす計画が難しい方
  • 事前相談期間内に請負契約の締結や書類準備が間に合わない方
  • 入居者募集の制限が経営方針に合わない方

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)の申請に必要なもの

  • 申請に必要な書類一覧と取得方法
  • 記載例はどこで確認できるか

申請に必要な書類一覧と取得方法

申請には、交付申請書などの申請様式のほか、設計図面や請負契約書といった工事内容を確認できる書類が必要です。

申請様式や令和8年度補助金交付申請等要領は、サポートセンターの公式サイトとJグランツの公募詳細ページから入手できます。

また、Jグランツでの電子申請にはGビズIDプライムのアカウントが必要となるため、未取得の場合は早めに発行手続きを済ませておきましょう。

記載例はどこで確認できるか

整備内容・水準を示した別紙や写真撮影チェックリストなどの関連資料は、建設型の案内ページにまとめて掲載されています。

記入方法に迷った場合は、事前相談の場で書類や図面をもとに確認できるため、疑問点を整理したうえで相談に臨むとスムーズです。

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)の申請手順

  1. 公式サイトで交付申請等要領と整備内容・水準(別紙)を確認する
  2. 施工会社と請負契約を締結する(事前相談の申し込み前に必要)
  3. 令和8年9月30日までにサポートセンターへ事前相談を申し込む
  4. 書類・図面をもとに事前審査を受ける(平均2〜3か月程度)
  5. GビズIDプライムを取得し、Jグランツで交付申請を行う(令和9年2月26日17時まで)
  6. 交付決定後、令和9年3月31日までに工事に着手する
  7. 工事完了後に完了報告を行い、補助金の交付を受ける

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)を自社で申請する際の注意点

まず、事前相談期間が令和8年9月30日までと交付申請期限より大幅に早く設定されている点を見落とさないようにしてください。

安全確保設備と交流促進施設は両方の整備が必須であり、片方だけでは補助を受けられない仕組みになっています。

交付決定前に工事へ着手すると補助の対象から外れる恐れがあるため、着工のタイミングは必ず事務局に確認したうえで判断しましょう。

予算の執行状況によって受付期間が変わる可能性もあるので、計画が固まった段階でできるだけ早く事前相談を済ませることが安全策になります。

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)を不正受給するとどうなるのか

  • 交付決定の取り消し・返還請求と公表のリスク
  • 通報や検査を通じて不正が明らかになる仕組み

交付決定の取り消し・返還請求と公表のリスク

虚偽の申請内容や実態と異なる工事内容で補助金を受け取った場合、交付決定の取り消しと補助金の返還を求められます。

悪質なケースでは加算金の請求や事業者名の公表に至る可能性もあり、賃貸経営そのものの信用を失いかねません。

国の補助金である以上、補助金適正化法に基づく罰則の対象となる恐れもあります。

通報や検査を通じて不正が明らかになる仕組み

完了報告時の写真確認や現地検査など、整備内容は複数の段階でチェックされます。

関係者や第三者からの情報提供をきっかけに、所管する国土交通省や事務局の調査で不正が発覚する事例も想定されるため、事実に基づいた申請を徹底してください。

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)のまとめ

子育て支援型共同住宅推進事業(建設型)は、子どもの安全と居住者交流に配慮した賃貸住宅の新築を、補助率1/10・上限125万円/戸+625万円/棟で支援する国土交通省の制度です。

対象は全国の賃貸住宅オーナーで、交付申請は令和9年2月26日まで、事前相談は令和8年9月30日までに申し込む必要があります。

子育て世帯の需要を取り込みながら初期投資を抑えられる貴重な機会ですので、最新情報はJグランツの公募詳細ページ子育て支援型共同住宅サポートセンターの公式サイトで確認のうえ、早めに検討を始めてみてください。