宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金|上限500万円の対象経費と申請手順を解説

補助金

原材料費やエネルギー価格の高騰は、宮崎県内の中小企業にとって避けようのない経営課題となっています。

宮崎県はこの局面をデジタル技術の活用で乗り越える事業者を後押しするため、物価高騰対策DX推進事業費補助金を設けています。

このうち戦略的DX推進事業については二次募集が行われており、受付締切は令和8年8月7日(金曜日)までとされています。

補助率は補助対象経費(税抜)の2分の1で、補助上限額は500万円、補助下限額は100万円という設計です。

財源は国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金であり、令和7年度補正予算によって措置されています。

本記事では、対象者の要件や補助要件、申請書類の提出方法までを一次情報に基づいて整理してご紹介します。

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金の基本情報

正式名称 物価高騰対策DX推進事業費補助金(戦略的DX推進事業)/令和7年度補正予算・二次募集
対象地域 宮崎県
実施機関 宮崎県総合政策部産業政策課産業デジタル担当
対象者 宮崎県内に所在する中小企業・小規模事業者等(募集要領に記載の要件を満たす者)
対象業種 全業種(漁業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、複合サービス事業、サービス業(他に分類されないもの)、公務(他に分類されるものを除く)、分類不能の産業、農業・林業、鉱業・採石業・砂利採取業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉)
対象経費 企業の課題解決に向けたシステム構築やデータ活用等により、収益性や生産性の強化を図る取組に要する経費
その他要件 労働生産性を年1%ずつ増加させる取組であること(翌年以降3か年で合計3%以上増加させる事業計画が必要)、IPAの「SECURITY ACTION」★★二つ星を補助事業完了日までに宣言すること
対象外 デジタルツール導入事業は二次募集の対象外。補助下限額100万円に満たない事業は対象外。詳細は募集要領を確認してください
申請期間 受付締切は令和8年8月7日(金曜日)まで(Jグランツ上の受付終了日時は2026年8月8日0時00分)。ファイル転送システム利用希望のメール送信は令和8年8月3日(月曜日)まで
上限金額 500万円(補助下限額100万円)
補助率 補助対象経費(税抜)の2分の1
問い合わせ先 宮崎県産業政策課産業デジタル担当(電話0985-26-7682/sangyoseisaku@pref.miyazaki.lg.jp)

補助金・助成金の正式名称

正式名称は「物価高騰対策DX推進事業費補助金(戦略的DX推進事業)」です。

宮崎県の公表資料では「物価高騰対策DX推進事業費補助金(令和7年度補正予算)」という表記も用いられており、いずれも同一の制度を指しています。

この補助金には戦略的DX推進事業とデジタルツール導入事業の2区分がありますが、二次募集の対象となるのは戦略的DX推進事業のみです。

申請書類を作成する際は、どちらの区分に応募するのかを取り違えないよう最初に確認しておいてください。

対象都道府県・市区町村

対象地域は宮崎県で、県内に事業所を構える事業者向けの制度です。

市区町村単位での絞り込みは設けられておらず、宮崎市や都城市、延岡市をはじめとする県内全域の事業者が対象となります。

ただし県内に本社若しくは主たる事務所を有し、今後も県内で事業活動を展開し続ける予定であることが要件とされています。

県外に本社を置く事業者の県内支店からの申請は想定されていませんので、この点は早い段階で整理しておきましょう。

実施機関

実施機関は宮崎県で、実務を担当しているのは総合政策部産業政策課の産業デジタル担当です。

所在地は〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号で、県庁内に窓口が置かれています。

電話番号は0985-26-7682、ファクスは0985-26-0047、メールアドレスはsangyoseisaku@pref.miyazaki.lg.jpです。

県の産業デジタル施策を所管する部署が直接窓口を務めているため、DXの進め方そのものについても相談しやすい体制といえます。

対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)

対象となるのは、宮崎県内に所在する中小企業・小規模事業者等です。

具体的には、県内に本社若しくは主たる事務所を有すること、県税の未納がないこと、個人住民税の特別徴収義務者にあたる法人は県内在住の従業員等について特別徴収を実施しているか開始を誓約していることが求められます。

加えて、会社更生法・民事再生法・破産法に基づく手続開始の申立てがなされていないこと、暴力団等または暴力団関係者と密接な関係を有する事業者でないことも条件です。

Jグランツ上では従業員数の上限は設けられていませんが、中小企業の定義の範囲内であることが前提となります。

対象業種

Jグランツで指定されている対象業種は、事実上すべての産業分類を網羅しています。

漁業、建設業、製造業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、複合サービス事業、サービス業(他に分類されないもの)、公務(他に分類されるものを除く)、分類不能の産業、農業・林業、鉱業・採石業・砂利採取業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究・専門技術サービス業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育・学習支援業、医療・福祉が並びます。

業種による制限が実質的に存在しないため、物価高騰の影響を受けている県内事業者であれば幅広く検討できる制度です。

業種よりも、労働生産性の向上につながる取組かどうかという中身の側が問われる設計になっています。

対象経費

補助対象となるのは、企業の課題解決に向けたシステム構築やデータ活用等により、収益性や生産性の強化を図る取組に要する経費です。

既製のソフトウェアを導入するだけの取組ではなく、自社の課題に合わせたシステムの実装やデータ基盤の整備が想定されています。

補助対象経費は税抜きで積算し、その2分の1が補助されるため、消費税相当額の取り扱いを見積段階から整理しておく必要があります。

どの費目が補助対象に含まれるかは募集要領に細かく定められていますので、見積依頼の前に一度目を通しておいてください。

その他要件

補助要件として、労働生産性を年1%ずつ増加させる取組であることが求められます。

具体的には、翌年以降3か年で合計3%以上増加させる事業計画を作成する必要があり、様式には労働生産性計算シートが用意されています。

もう一つの要件として、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の「★★二つ星」の宣言を、補助事業の完了日までに行うことが義務づけられています。

令和8年から「SECURITY ACTION」の宣言にはGビズIDの取得が必要となり、IDの発行までに2〜3週間を要する点に留意してください。

事業終了後も労働生産性の追跡調査が予定されているため、計画段階から測定方法を決めておくことが大切です。

補助対象外となるもの

今回の二次募集では、デジタルツール導入事業の区分は募集が行われません。

パッケージソフトの導入のみを想定していた事業者は、この二次募集では申請できない点に注意が必要です。

また補助下限額が100万円に設定されているため、補助金額が100万円に満たない小規模な取組は対象外となります。

補助下限額100万円は補助率2分の1で計算すると、補助対象経費が税抜200万円以上必要になるという意味になります。

個別の費目についての可否は募集要領を確認してください。

申請期間

二次募集の受付締切は、宮崎県の公式案内では令和8年8月7日(金曜日)までとされています。

Jグランツ上の受付終了日時は2026年8月8日0時00分と表示されており、これは8月7日の終了時点を指すものと読み取れます。

宮崎県ファイル転送システムでの提出を希望する場合は、アップロード用URLの案内を受け取るためのメール送信を令和8年8月3日(月曜日)までに行う必要があります。

この案内メールの期限は締切の4日前に設定されていますので、提出方法の選択は早めに決めておいてください。

上限金額・助成額

戦略的DX推進事業の補助上限額は500万円です。

同時に補助下限額として100万円が設定されており、一定規模以上の投資を伴う取組が想定されています。

補助金額500万円を満額受け取るには、税抜1,000万円以上の補助対象経費を計上する必要がある計算になります。

Jグランツの補助上限額欄も5,000,000円と表示されており、公式案内の500万円と一致しています。

補助率

補助率は補助対象経費(税抜)の2分の1です。

投資額の半分は自己資金または金融機関からの調達で賄う前提となりますので、資金計画は補助金の入金時期も含めて組み立ててください。

補助金は原則として事業完了後の精算払いとなるため、工事や開発の代金は一度自社で立て替える必要があります。

つなぎ資金の手当てについては、取引金融機関に早めに相談しておくと安心です。

問い合わせ先

問い合わせ先は宮崎県総合政策部産業政策課の産業デジタル担当です。

電話番号は0985-26-7682、メールアドレスはsangyoseisaku@pref.miyazaki.lg.jpとなっています。

宮崎県ファイル転送システムで提出したい場合も、まずこのメールアドレス宛に送信するとアップロード方法とURLが返信されます。

要件の該当可否や経費の取り扱いで迷う場面は締切間際ほど増えますので、余裕のある時期に確認しておきましょう。

公式公募ページと確認すべきこと

公募の概要や申請様式一式はJグランツの公募詳細ページから確認できます。

二次募集の詳細な案内や各様式のダウンロードは、宮崎県の物価高騰対策DX推進事業費補助金の公式サイトに掲載されています。

確認すべきポイントは、二次募集の募集要領、物価高騰対策DX推進補助金交付要綱、そして労働生産性計算シートの記入方法という3点です。

様式は募集回ごとに差し替えられることがありますので、必ず二次募集用として掲載されている最新版を使用してください。

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金を対象者が活用すべき理由(メリット)

最大のメリットは、物価高騰という外部環境の悪化を、生産性そのものを引き上げる投資で受け止められる点にあります。

仕入価格の上昇を価格転嫁だけで吸収するのは限界がありますが、業務プロセスをデジタル化して工数を削減できれば、収益構造を内側から改善できます。

補助上限額500万円という規模は、基幹システムの構築やデータ活用基盤の整備といった本格的な投資を後押しできる水準です。

既製ツールの導入にとどまらず、自社の課題に合わせたシステム構築が対象に含まれている点も、他制度にはない使いやすさといえます。

申請の過程でSECURITY ACTIONの二つ星宣言に取り組むことになるため、情報セキュリティ体制の底上げという副次的な効果も見込めます。

労働生産性の目標設定と追跡調査が組み込まれているので、投資の効果を数値で管理する習慣が社内に根づきます。

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金を申請すべき人とそうでない人の特徴

  • 申請すべき人
  • 見送ったほうが良い人の特徴

申請すべき人

  • 宮崎県内に本社または主たる事務所を置き、今後も県内で事業を続ける予定の中小企業・小規模事業者
  • 物価高騰や人手不足の影響を受け、業務の効率化に取り組む必要がある事業者
  • 自社の課題に合わせたシステム構築やデータ活用を検討している事業者
  • 税抜200万円以上の投資を計画しており、補助下限額100万円をクリアできる事業者
  • 労働生産性を3か年で合計3%以上高める道筋を描ける事業者
  • 県税の未納がなく、個人住民税の特別徴収も適切に実施している事業者

見送ったほうが良い人の特徴

  • 県外に本社があり、県内での事業継続の予定が固まっていない場合
  • 市販のデジタルツールを購入するだけの計画にとどまっている場合
  • 補助対象経費が税抜200万円に届かず、補助下限額を満たせない場合
  • 県税の未納がある、または特別徴収の要件を満たせない場合
  • SECURITY ACTIONの二つ星宣言を補助事業完了日までに行う見込みが立たない場合
  • 労働生産性の向上を数値で示す事業計画を締切までに用意できない場合

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金の申請に必要なもの

  • 申請に必要な書類一覧と取得方法
  • 記載例はどこで確認できるか

申請に必要な書類一覧と取得方法

中心となる書類は、提案書(参考様式1)と事業計画書(様式第1号その2)です。

事業計画書には別紙1として事業概要(パワーポイント)、別紙2として労働生産性計算シート(エクセル)を添付します。

これに加えて収支予算書(様式第2号)、特別徴収実施確認・開始誓約書(様式第3号)、誓約書(様式第4号)の提出が必要です。

各様式は宮崎県の公式ページからワード・エクセル・パワーポイント形式でダウンロードでき、Jグランツの公募詳細ページにも同じ様式が添付されています。

Jグランツから電子申請する場合はGビズIDのgBizIDプライムが前提となり、発行まで2〜3週間かかるため未取得なら最優先で手続きを進めてください。

記載例はどこで確認できるか

記入方法や審査の視点は、二次募集の募集要領と物価高騰対策DX推進補助金交付要綱に整理されています。

いずれも宮崎県の公式サイトからPDF形式で取得できます。

労働生産性計算シートは計算式があらかじめ組み込まれていますので、まず実績値を入力して現状値を確定させ、そこから目標値を組み立てる進め方が確実です。

中小企業・小規模事業者の定義についても県のページから外部リンクが用意されていますので、自社の該当可否はそこで確認できます。

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金の申請手順

  1. 宮崎県の公式ページから二次募集の募集要領と交付要綱をダウンロードし、対象者・補助要件・対象経費を確認する
  2. 解決したい業務課題を整理し、システム構築やデータ活用の方針を固めて開発事業者から税抜の見積書を取得する
  3. 労働生産性計算シートに実績値を入力し、翌年以降3か年で合計3%以上増加させる目標値を設定する
  4. 提案書(参考様式1)と事業計画書(様式第1号その2)、事業概要(別紙1)を作成する
  5. 収支予算書(様式第2号)、特別徴収実施確認・開始誓約書(様式第3号)、誓約書(様式第4号)を揃える
  6. Jグランツから電子申請する(gBizIDプライムが必要)か、宮崎県ファイル転送システムでのアップロードを選ぶ
  7. ファイル転送システムを利用する場合は、令和8年8月3日(月曜日)までに産業政策課産業デジタル担当へメールを送り、アップロード方法とURLの案内を受け取る
  8. 令和8年8月7日(金曜日)の受付締切までに申請書一式を提出する
  9. 交付決定後に事業を実施し、完了日までにSECURITY ACTIONの「★★二つ星」を宣言したうえで実績報告を行う

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金を自社で申請する際の注意点

見落としやすいのは、GビズIDの発行に2〜3週間かかるという時間の壁です。

Jグランツからの電子申請にも、令和8年から必要となったSECURITY ACTIONの宣言にもGビズIDが要りますので、締切から逆算すると準備を始める余裕はほとんど残されていません。

補助下限額100万円の存在も見過ごされがちで、補助対象経費が税抜200万円に届かない計画では申請そのものが成り立たなくなります。

県税の未納や個人住民税の特別徴収は形式要件でありながら不備が起きやすい部分ですので、経理担当者に早めに確認を依頼しておきましょう。

労働生産性の目標は事業終了後に追跡調査が行われますから、達成できる根拠のない数字を置くと後々の報告で苦しくなります。

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金を不正受給するとどうなるのか

  • 交付決定の取消しと加算金付きの返還請求
  • 追跡調査や情報提供で明らかになる前に自ら申し出る

交付決定の取消しと加算金付きの返還請求

申請内容に事実と異なる記載があった場合や、実施していない事業の経費を計上した場合、交付決定は取り消されます。

すでに受け取った補助金は加算金を含めて返還を求められ、悪質と判断されれば事業者名が公表される可能性もあります。

この補助金の財源は国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金であり、公金の不適切な使用として厳格に扱われます。

県内で事業を続けていく立場では、失う信用の重さは返還額をはるかに上回るものになります。

追跡調査や情報提供で明らかになる前に自ら申し出る

事業終了後には労働生産性の追跡調査が予定されており、計画と実態の食い違いは時間の経過とともに表面化していきます。

記載の誤りや経費区分の取り違えに気づいた時点で産業政策課産業デジタル担当へ自ら連絡すれば、訂正手続きの範囲で済むことが少なくありません。

見積書・契約書・請求書・領収書といった証拠書類は、交付要綱で定められた期間きちんと保管しておいてください。

取引先や関係者からの情報提供をきっかけに調査が入る場合もありますので、意図しない事務ミスであっても放置は禁物です。

宮崎県物価高騰対策DX推進事業費補助金のまとめ

物価高騰対策DX推進事業費補助金(戦略的DX推進事業)は、宮崎県内の中小企業・小規模事業者等が行うシステム構築やデータ活用の取組を、宮崎県が支援する制度です。

補助率は補助対象経費(税抜)の2分の1、補助上限額は500万円、補助下限額は100万円という条件で設定されています。

二次募集の受付締切は令和8年8月7日(金曜日)までで、Jグランツ上の受付終了日時は2026年8月8日0時00分と表示されています。

補助要件として、労働生産性を翌年以降3か年で合計3%以上増加させる事業計画と、SECURITY ACTIONの「★★二つ星」宣言が求められます。

申請にはGビズIDのgBizIDプライムが必要な場面が多く、発行まで2〜3週間かかりますので準備は一刻も早く始めてください。

最新の要件や様式はJグランツの公募詳細ページと宮崎県の物価高騰対策DX推進事業費補助金の公式サイトで必ずご確認ください。

コスト上昇を耐えしのぐだけでなく、稼ぐ力そのものを鍛え直す機会として、この補助金を活用していただければと思います。