令和7年度NBC災害・テロ対策設備整備補助事業の対象・上限額・申請方法を解説

その他

化学剤や生物剤による災害、あるいはテロが発生した場合、最前線で対応することになるのは地域の災害拠点病院です。

ただし除染設備や個人防護具といった専用資機材をそろえるには多額の費用がかかり、病院が単独で整備を進めるのは簡単ではありません。

こうした負担を軽減する仕組みとして、東京都はNBC災害・テロ対策設備整備補助事業を実施しています。

補助上限額は33,762,000円と規模が大きく、東京都災害拠点病院の開設者が対象となる制度です

申請はJグランツの公募詳細ページから電子申請で行い、Jグランツ上の受付終了日時は2026年12月31日と案内されています。

この記事では、対象者や対象経費、上限額、申請の進め方、そして申請時に気をつけたい点までを順に整理して解説します。

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業の基本情報

正式名称 令和7年度NBC災害・テロ対策設備整備補助事業
対象都道府県・市区町村 東京都内
実施機関 東京都保健医療局 医療政策部 救急災害医療課 災害医療担当
対象者 東京都災害拠点病院の開設者(国及び東京都を除く)
対象業種 医療、福祉
対象経費 NBC災害・テロ対策設備の整備費用
その他要件 従業員数の制約なし/代理申請は不可
補助対象外となるもの 交付要綱で対象外と定められた経費(要綱で要確認)
申請期間 Jグランツ上の受付終了日時は2026年12月31日
上限金額・助成額 33,762,000円
補助率 交付要綱等を参照とする
問い合わせ先 保健医療局 医療政策部 救急災害医療課 災害医療担当(電話 03-5320-4445)

補助金・助成金の正式名称

正式名称は「令和7年度NBC災害・テロ対策設備整備補助事業」です。

Jグランツ上では制度名として「NBC災害・テロ対策設備整備費補助事業」と表示されており、根拠となるのは「NBC災害・テロ対策設備整備費補助金交付要綱」です。

NBCとは核(Nuclear)・生物剤(Biological)・化学剤(Chemical)の頭文字を取った呼称で、これらに起因する災害やテロへの医療対応力を高めることが事業の柱になっています

名称に年度が入っているため、申請書類を作成する際は年度表記を含めて正確に記載してください。

対象都道府県・市区町村

この制度の対象地域は東京都内です。

東京都が実施主体となる補助事業であるため、他の道府県に所在する医療機関は対象になりません。

区市町村単位での限定はなく、東京都内で災害拠点病院の指定を受けていることが地域面での実質的な条件になります

島しょ地域を含めた都内全域が想定されていますので、所在地よりも指定の有無を先に確認してください。

実施機関

実施機関は東京都保健医療局 医療政策部 救急災害医療課の災害医療担当です。

国の補助制度ではなく都の単独事業として運用されているため、要綱の解釈や運用上の判断も同課が行います。

制度の細かな運用や書類の書き方で迷った場合は、推測で進めず救急災害医療課へ直接照会するのが確実です

照会の記録は、後の実績報告の際に説明資料として役立ちます。

対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)

対象となるのは、東京都災害拠点病院の開設者です。

ただし国及び東京都が開設者である場合は除かれますので、都立病院や国立病院機構の施設は対象外となります。

実際に申請できるのは、医療法人・公益法人・学校法人・民間企業など、国と都以外が開設する災害拠点病院に限られます

一般の中小企業や個人事業主が利用できる制度ではない点に注意してください。

対象業種

Jグランツ上で示されている対象業種は「医療、福祉」です。

実態としては医療機関、その中でも災害拠点病院に限定された制度になります。

従業員数の上限は設けられていないため、病院の規模の大小によって申請可否が左右されることはありません

同じ医療・福祉分野でも、介護施設や診療所は災害拠点病院に該当しない限り対象外です。

対象経費

対象経費は、NBC災害・テロ対策設備の整備に要する費用です。

具体的には除染用のシャワーやテント、化学防護服や呼吸保護具、汚染検知機器、除染後の排水処理に関わる設備などが想定されます。

どの品目が対象になるかは交付要綱と補助基準額で細かく定められているため、発注前に必ず要綱の該当箇所を確認してください

対象品目の判断を誤ると、整備後に補助対象から外れてしまう恐れがあります。

その他要件

Jグランツ上では、従業員数の制約はなしとされています。

一方で当サイトの代理申請は「不可」と明記されており、開設者自身が申請手続きを行う必要があります。

支援機関に代理でJグランツ申請を任せることはできないため、院内で申請体制を組む前提で準備を進めてください

また、東京都によるデータ収集への同意について協力依頼が示されている点も、事前に把握しておくと手続きがスムーズです。

補助対象外となるもの

補助対象外の範囲は、交付要綱の中で定められています。

一般に、この種の設備整備補助では、交付決定前に発注・支払いを済ませた経費や、通常診療のために使う汎用備品、人件費や維持管理費などは対象外として扱われることが多くなっています。

とりわけ交付決定前の契約・支払いは対象外になりやすいため、整備のスケジュールは交付決定後を起点に組み立ててください

個別の可否については、交付要綱の記載と救急災害医療課への確認結果を根拠にすると安全です。

申請期間

Jグランツの公募詳細ページには公募開始日の表示がありませんが、Jグランツ上の受付終了日時は2026年12月31日と案内されています。

受付状況は「受付中」として掲載されています。

ただし予算の執行状況や年度内の整備完了が前提となる関係で、期限より前に締め切られる可能性は否定できません

整備の意向が固まった段階で、早めに実施機関へ相談することをおすすめします。

上限金額・助成額

補助上限額は33,762,000円です。

除染設備や防護資機材の一式整備を想定した金額設定になっており、単年度の設備整備補助としては大きな規模といえます。

上限額はあくまで上限であり、実際の交付額は対象経費の額や補助基準額との比較によって決まります

見積書を複数取得し、積算根拠を残しておくと審査時の説明がしやすくなります。

補助率

補助率については、Jグランツ上で「交付要綱等を参照とする」と記載されています。

つまり率が一律に公表されているわけではなく、交付要綱の定めに従って算定される仕組みです。

自己負担額を見積もる段階で必ず交付要綱の補助率と補助基準額を確認し、院内の予算計画に反映させてください

要綱の記載が読み取りにくい場合は、想定する整備内容を示したうえで実施機関に照会するのが確実です。

問い合わせ先

問い合わせ先は、東京都保健医療局 医療政策部 救急災害医療課 災害医療担当です。

Jグランツの詳細ページには直通電話番号として03-5320-4445が掲載されています。

Jグランツにログインすれば、システム上から実施機関へ問い合わせることもできます

質問する際は、病院名・整備予定設備・想定金額を整理してから連絡すると回答が具体的になります。

公式公募ページと確認すべきこと

制度の一次情報はJグランツの公募詳細ページにまとまっています。

同ページには公募要領・交付要綱・申請様式の各欄が設けられており、添付資料から要綱本文を確認できます。

確認すべきなのは、補助対象設備の範囲・補助基準額・補助率・実績報告の期限・交付決定前着手の扱いの5点です

この5点を押さえておくと、申請から精算までの流れを見通しやすくなります。

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業を対象者が活用すべき理由(メリット)

最大のメリットは、平時には収益を生みにくいNBC対応設備の整備費を、公費で大きく賄える点にあります。

除染設備や防護資機材は使用頻度こそ低いものの、有事には代替の効かない装備です。

上限33,762,000円という規模であれば、除染エリアの構築から個人防護具の一括更新まで、まとまった整備を一度に進められます

整備が進めば、災害拠点病院として求められる受入体制の水準を確実に満たしやすくなります。

また、対応可能な災害の幅が広がることは、地域医療機関や消防との連携の中で自院の役割を明確にすることにもつながります。

職員の安全確保という観点でも、防護レベルの高い装備をそろえておく意義は小さくありません。

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業を申請すべき人とそうでない人の特徴

  • 申請すべき人
  • 見送ったほうが良い人の特徴

申請すべき人

  • 東京都災害拠点病院の指定を受けており、開設者が国・東京都以外である病院
  • 除染設備や防護資機材が未整備、あるいは更新時期を迎えている病院
  • NBC災害を想定した受入手順を整備し、訓練まで実施する意向がある病院
  • 年度内に設備の発注から納品・検収まで完了させられる病院
  • 院内で申請と実績報告を担当できる事務体制が確保できる病院

見送ったほうが良い人の特徴

  • 災害拠点病院の指定を受けていない診療所・介護施設
  • 国または東京都が開設者である医療機関
  • すでに設備を発注済みで、交付決定前に契約・支払いが発生している場合
  • 自己負担分の予算確保の見通しが立っていない場合
  • 年度内に納品・検収まで終える工程が組めない場合

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業の申請に必要なもの

  • 申請に必要な書類一覧と取得方法
  • 記載例はどこで確認できるか

申請に必要な書類一覧と取得方法

申請にあたっては、まずJグランツの詳細ページに掲載された申請様式一式を入手します。

一般的には交付申請書、事業計画書、収支予算書、整備予定設備の見積書、病院の概要が分かる資料などが必要になります。

加えて、Jグランツを利用するにはGビズIDプライムアカウントが必須ですので、未取得の場合は発行までの期間を見込んで早めに申請してください

災害拠点病院の指定を証する書類の提出を求められることもあるため、院内で保管場所を確認しておくと安心です。

記載例はどこで確認できるか

記載方法の手がかりは、Jグランツの公募詳細ページに添付された交付要綱と申請様式にあります。

様式内に記入上の注意が示されていることが多く、まずはその指示に従って記載するのが基本です。

記載例が見当たらない項目については、自己判断で埋めずに救急災害医療課へ確認するのが安全です

確認した内容はメモとして残し、院内で共有しておくと担当者が替わっても対応できます。

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業の申請手順

  1. 交付要綱と申請様式を確認し、整備したい設備が対象になるかを判断します。
  2. 複数の事業者から見積書を取得し、整備内容と概算金額を固めます。
  3. GビズIDプライムアカウントを取得します(未取得の場合)。
  4. 交付申請書・事業計画書・収支予算書などの必要書類を作成します。
  5. Jグランツの公募詳細ページから電子申請を行います。
  6. 東京都による審査を受け、交付決定通知を待ちます。
  7. 交付決定後に設備を発注し、納品・検収を行います。
  8. 実績報告書と証拠書類を提出し、額の確定を経て補助金の支払いを受けます。

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業を自社で申請する際の注意点

まず押さえておきたいのは、Jグランツ上で代理申請が不可とされている点で、外部の支援者に手続きそのものを任せることはできません。

次に、交付決定より前に契約や支払いを済ませてしまうと補助対象から外れる恐れがあるため、発注のタイミングは慎重に判断してください。

見積書は仕様と数量が読み取れる形で整え、後日の実績報告で内容が突き合わせられるようにしておくことも重要です。

そして年度内に納品・検収まで完了させる必要があるため、納期の長い設備ほど早い段階での準備が欠かせません。

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業を不正受給するとどうなるのか

  • 虚偽申請が判明した場合に科される措置
  • 不適切な受給に気づいたときの連絡先

虚偽申請が判明した場合に科される措置

実際には整備していない設備を整備したと届け出たり、見積書や請求書の金額を水増ししたりした場合、交付決定は取り消されます。

すでに受け取った補助金は加算金を含めて返還を求められ、悪質と判断されれば法人名が公表される可能性もあります。

この制度を所管するのは東京都であり、都の補助金全般で今後の申請が制限されるおそれもあります

地域医療を担う病院にとって、信頼の失墜は返還額以上に重い代償になります。

不適切な受給に気づいたときの連絡先

意図せず要件を満たさない申請をしてしまった場合は、指摘を待たずに自ら実施機関へ申し出ることが大切です。

連絡先は東京都保健医療局 医療政策部 救急災害医療課で、Jグランツ上の問い合わせ機能からも連絡できます。

早い段階での自己申告は、事後に発覚した場合と比べて取り扱いが軽くなることが一般的です

判断に迷う事例こそ、抱え込まずに相談する姿勢が求められます。

NBC災害・テロ対策設備整備補助事業のまとめ

令和7年度NBC災害・テロ対策設備整備補助事業は、東京都災害拠点病院の開設者が除染設備や防護資機材を整備する費用を支援する制度です。

対象地域は東京都内、対象業種は医療・福祉で、補助上限額は33,762,000円と設定されています。

補助率は交付要綱等を参照する形になっているため、自己負担額の試算には要綱の確認が欠かせません。

Jグランツ上の受付終了日時は2026年12月31日ですが、年度内の整備完了を前提に工程を逆算して準備を始めてください

申請様式や交付要綱はJグランツの公募詳細ページから入手できますので、最新の内容を必ず一次情報で確認したうえで手続きを進めましょう。