東京都の医療機関AI技術活用促進事業とは?上限1000万円・補助率1/2を解説

補助金

医療現場では人手不足や事務作業の負担増が深刻な課題となっています。

こうした課題の解決策として注目されているのが、東京都が令和8年度に実施する「医療機関におけるAI技術活用促進事業(単年度型)」です。

本制度では、AI問診やAI音声入力などの導入経費について、上限1,000万円・補助率1/2の支援を受けられます。

対象となるのは、東京都内の200床未満の病院または有床診療所の開設者です。

この記事では、制度の概要から申請手順、申請前に確認したいポイントまでを分かりやすく解説します。

医療機関におけるAI技術活用促進事業の基本情報

正式名称令和8年度医療機関におけるAI技術活用促進事業(単年度型)
対象地域東京都内
実施機関東京都保健医療局医療政策部医療政策課
対象者都内の200床未満の病院または有床診療所の開設者
対象業種医療、福祉
対象経費AI問診・AI音声入力・AI通訳機等の導入経費
上限金額1,000万円(コンサルティング実施の場合は基準額2,000万円)
補助率1/2
申請期限第2回:令和8年9月30日(2026年9月30日23時59分)
申請方法Jグランツによる電子申請
問い合わせ先東京都保健医療局医療政策部医療政策課医療改革推進担当(03-5320-4448)
公式情報Jグランツ公募詳細ページ・東京都保健医療局公式サイト

補助金・助成金の正式名称

本制度の正式名称は「令和8年度医療機関におけるAI技術活用促進事業(単年度型)」です。

東京都が医療機関のAI導入を後押しするために設けた補助制度で、単年度で事業を完結させる類型です。

200床未満の病院が2か年にわたる事業計画で取り組む場合とは扱いが異なるため、申請時には類型の違いに注意してください。

対象都道府県・市区町村

対象地域は東京都内です。

都内に所在する医療機関であれば、23区・多摩地域を問わず申請を検討できます。

実施機関

実施機関は東京都保健医療局医療政策部医療政策課です。

制度に関する問い合わせや申請前の相談は、医療改革推進担当が窓口となっています。

対象者(世帯・個人事業主・法人・団体・研究機関)

対象となるのは、東京都内における200床未満の病院の開設者または有床診療所の開設者であって、東京都知事が適当と認める者です。

病床配分決定を受けて新規に開設する場合も対象に含まれます。

一方で、国や地方公共団体、独立行政法人、国立大学法人などの公的機関は対象になりません。

対象業種

対象業種は医療、福祉です。

病院・有床診療所という医療提供施設の開設者に限定されている点が本制度の特徴です。

対象経費

AI問診の導入費用、電子カルテ等へのAIによる音声自動入力の導入費用、AI通訳機など多言語対応に必要な機器・システムの導入費用が対象です。

さらに、既存の電子カルテシステム等と連携させるための改修費や、病院全体の業務改善に向けたコンサルティング費用も対象に含まれます。

補助事業年度内に発生するライセンス料・システム使用料等も対象となります。

その他要件

事業の効果検証のため、AI技術を導入した効果の報告など、東京都から依頼があった場合は協力することが補助条件とされています。

また、補助事業は原則として交付決定日から令和9年3月31日までに着手・完了し、対象経費の支払いまで済ませる必要があります。

補助対象外となるもの

過去にこの補助金の交付を受けたことがある医療機関は、原則として対象外です。

暴力団や暴力団員等が関与する法人・団体も申請できません。

対象経費に該当しない費用や、補助事業年度外に発生した経費も補助の対象外となるため注意が必要です。

申請期間

令和8年度の提出期限は、第1回が令和8年6月30日、第2回が令和8年9月30日です。

第1回は既に終了しているため、これから申請する場合は令和8年9月30日の第2回締切に向けて準備を進めることになります。

Jグランツ上の受付は2026年9月30日23時59分までです。

上限金額・助成額

交付額算定の基準額は1,000万円で、業務改善のためのコンサルティングを併せて実施する場合は2,000万円となります。

Jグランツの公募情報では補助上限額1,000万円と記載されています。

補助率

補助率は対象経費の1/2です。

例えば1,600万円のAIシステム導入であれば、800万円の補助を受けられる計算になります。

問い合わせ先

問い合わせ先は東京都保健医療局医療政策部医療政策課医療改革推進担当です。

電話番号は03-5320-4448で、対象経費の判断に迷う場合は申請前に確認しておくと安心です。

公式公募ページと確認すべきこと

公募内容の詳細はJグランツの公募詳細ページで確認できます。

制度の全体像や申請様式は東京都保健医療局の公式サイトに掲載されています。

申請前には実施要綱・交付要綱・申請の手引きを必ず確認し、対象経費や提出書類の要件を正確に把握してください。

医療機関におけるAI技術活用促進事業を対象者が活用すべき理由(メリット)

医療現場では、問診や診療記録の入力といった事務作業が医療従事者の大きな負担になっています。

本制度を活用すれば、AI問診やAI音声入力の導入費用の半分を補助で賄いながら、業務の効率化を進められます。

患者の待ち時間短縮や多言語対応の強化など、患者サービスの向上にも直結します。

全額自己負担で導入する場合と比べて投資回収の見通しが立てやすく、導入のハードルが大きく下がる点も魅力です。

コンサルティングを組み合わせれば、機器の導入にとどまらず病院全体の業務改善まで視野に入れた取り組みが可能になります。

医療機関におけるAI技術活用促進事業を申請すべき人とそうでない人の特徴

  • 申請すべき人
  • 見送ったほうが良い人の特徴

申請すべき人

  • 東京都内で200床未満の病院または有床診療所を運営している開設者
  • AI問診・AI音声入力・AI通訳機などの導入を具体的に検討している医療機関
  • 医療従事者の業務負担軽減や患者サービス向上に課題意識を持っている経営者
  • 令和9年3月31日までに導入と支払いを完了できる体制がある医療機関

見送ったほうが良い人の特徴

  • 東京都外の医療機関や200床以上の病院
  • 過去に本補助金の交付を受けたことがある医療機関
  • 年度内に事業の着手から支払いまでを完了させる見通しが立たない場合
  • 補助対象経費に該当する具体的な導入計画がまだ固まっていない場合

医療機関におけるAI技術活用促進事業の申請に必要なもの

  • 申請に必要な書類一覧と取得方法
  • 記載例はどこで確認できるか

申請に必要な書類一覧と取得方法

申請には主に次の書類が必要です。

  • 医療機関におけるAI技術活用促進事業計画書(別記第1号様式 別紙1。病院用と診療所用で様式が分かれています)
  • 経費所要額調(別記第1号様式 別紙2)
  • 歳入歳出予算書(見込書)抄本
  • 見積書・カタログの写し等の参考資料
  • gビズIDプライムアカウント(Jグランツの利用に必要)

交付申請書はJグランツのフォームに直接入力する方式のため、様式としての提出は不要です。

各様式は東京都保健医療局のページとJグランツ上からダウンロードできます。

記載例はどこで確認できるか

申請様式の記入方法や注意点は、東京都保健医療局の公式ページに掲載されている「申請の手引き」で確認できます。

東京都は申請にあたって手引きの確認を必須としているため、書類作成前に必ず目を通してください。

医療機関におけるAI技術活用促進事業の申請手順

  1. gビズIDプライムアカウントを取得する(発行までの日数を見込んで早めに手続きする)
  2. 実施要綱・交付要綱・申請の手引きを確認する
  3. 導入するAIシステムの見積書やカタログを取り寄せる
  4. 事業計画書・経費所要額調などの必要書類を作成する
  5. Jグランツから交付申請を行う(第2回締切:令和8年9月30日)
  6. 審査を経て交付決定を受ける
  7. 交付決定後に事業へ着手し、令和9年3月31日までに完了・支払いを済ませる
  8. 事業実績報告書を提出し、補助金額の確定後に補助金を受け取る

医療機関におけるAI技術活用促進事業を自社で申請する際の注意点

補助事業は原則として交付決定日以降に着手したものが対象となるため、決定前の契約や発注は避けてください。

申請内容は審査のうえで採否が決まる仕組みであり、申請すれば必ず採択されるわけではありません。

補助金は事業完了後の実績報告と額の確定を経て支払われる精算払いのため、導入費用をいったん立て替える資金計画が欠かせません。

採択された場合は事業者名や導入事例が東京都のホームページで公表される点も、あらかじめ理解しておきましょう。

医療機関におけるAI技術活用促進事業を不正受給するとどうなるのか

  • 交付決定の取消し・返還請求に加えて信用失墜を招く
  • 都の確認や第三者からの情報提供で発覚する

交付決定の取消し・返還請求に加えて信用失墜を招く

虚偽の申請や対象外経費の計上が判明した場合、交付決定の取消しや補助金の返還を求められます。

悪質なケースでは事業者名の公表や刑事責任の追及に発展することもあり、地域医療を担う医療機関としての信用を根本から失いかねません。

都の確認や第三者からの情報提供で発覚する

本事業では実績報告や効果検証の過程で、所管する東京都による内容の確認が行われます。

取引先や関係者からの情報提供をきっかけに調査へ至る例もあり、不正を隠し通すことは現実的に不可能です。

制度の趣旨に沿った適正な申請と報告を徹底してください。

医療機関におけるAI技術活用促進事業のまとめ

令和8年度医療機関におけるAI技術活用促進事業(単年度型)は、東京都内の200床未満の病院・有床診療所を対象に、AI技術の導入経費を基準額1,000万円・補助率1/2で支援する制度です。

第2回の申請締切は令和8年9月30日で、gビズIDプライムを用いたJグランツでの電子申請が必要です。

最新の公募情報はJグランツの公募詳細ページ東京都保健医療局の公式サイトで必ず確認してください。

AI技術の力で業務負担の軽減と患者サービスの向上を実現したい医療機関は、この機会に活用を検討してみてはいかがでしょうか。