「中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業」の第1回申請受付は、令和8年7月31日(金)16時で終了しました。現在、新規の申請はできません。
公益財団法人東京都中小企業振興公社は公式ページで「第2回申請受付も予定しています」と案内しています。ただし、この記事の確認時点(令和8年8月11日)で、第2回の受付期間は公表されていません。
第1回はすでに審査の段階に入っており、書類審査は令和8年8月から、面接審査は令和8年9月24日(木)から10月9日(金)まで、交付決定は10月下旬が予定されています。
この記事では、第1回の募集要項で公表されている申請要件・助成額の計算方法・審査の視点・交付決定後の義務を整理し、第2回の受付開始前に着手できる準備を具体的に示します。
出典:東京都中小企業振興公社「中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業」/令和8年度 助成金募集要項(第1回・PDF)
中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業の基本情報【令和8年度・第1回】
| 正式名称 | 令和8年度 中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業(第1回) |
| 現在の受付状況 | 第1回は令和8年7月31日16時で受付終了/第2回は「実施予定」と公表(日程未公表・令和8年8月11日確認) |
| 実施機関 | 公益財団法人東京都中小企業振興公社 |
| 対象者 | 申請要件を満たす、東京都内で事業を行う中小企業者(個人事業主を含む) |
| 助成率 | 助成対象経費の5分の4以内 |
| 助成限度額 | 2,000万円(千円未満切捨て) |
| 助成対象経費 | 原材料・副資材費/機械装置・工具器具費/機器・システム改良費/委託・外注費/設備等導入費/システム等導入費/専門家指導費/販路開拓経費(上限500万円)/その他経費(上限100万円) |
| 助成対象期間 | 交付決定日から1年間 |
| 第1回の申請受付期間 | 令和8年7月17日(金)9時〜7月31日(金)16時 |
| 第1回の審査日程 | 書類審査:令和8年8月〜/面接審査:令和8年9月24日(木)〜10月9日(金)/交付決定:令和8年10月下旬予定 |
| 申請方法 | jGrants(Jグランツ)による電子申請のみ。GビズIDプライムが必要(代理申請機能あり) |
| 交付決定の回数 | 1事業者につき1度のみ。第1回で不採択となった場合は第2回で再度申請可能 |
| 問い合わせ先 | 本事業事務局 TEL 03-4376-5728/keieikiban@htr-sol.jp(平日9時〜17時) 事前相談:公社助成課 TEL 03-5244-4260 |
第1回の申請受付は終了|第2回は「実施予定」だが日程は未公表
第1回は令和8年7月31日16時で締め切られ、審査段階に入っている
公社の公式ページには「第1回申請受付は終了しました。第2回申請受付も予定しています。」と明記されています。申請受付期間は令和8年7月17日(金)9時から7月31日(金)16時までで、期間を過ぎた申請は受け付けられません。
第1回に申請した事業者にとっては、ここからが本番です。募集要項では、書類審査を通過した事業者に対して面接日程と実施場所をメールで通知するとされており、面接審査期間(令和8年9月24日〜10月9日)は日程変更ができないため、いつでも対応できるよう予定を確保しておくことが求められています。
第2回の受付期間は公表されていない
東京都の報道発表資料(令和8年6月24日)にも「※第2回の募集を実施する予定です。詳細は別途ホームページでお知らせします。」と記載されています。第2回の実施は公式に予告されていますが、受付開始日・締切日・要件の変更有無は令和8年8月11日時点で公表されていません。
また募集要項には「予算の都合等により、予告なく募集予定を変更する場合があります」との注記もあります。第2回の日程は、公社の事業ページで直接確認してください。
出典:東京都報道発表資料「中東情勢による原材料価格高騰対策支援」(令和8年6月24日)
第1回で不採択でも、第2回にもう一度申請できる
募集要項の冒頭「申込にあたっての留意事項」には、「1事業者につき1度のみ交付決定を受けられます。なお、申請が不採択となった場合、第2回募集で再度の申請が可能です。」と記載されています。第1回で交付決定を受けた事業者は第2回に申請できませんが、不採択だった事業者には再挑戦の機会があります。
第2回の受付が始まる前に進めておける5つの準備
第1回の受付期間は約2週間しかありませんでした。第2回も同程度の期間になる場合、受付開始後に着手したのでは間に合わない手続きがあります。公表済みの募集要項から、受付前に進められる準備を整理します。
1.GビズIDプライムのアカウントを取得する
申請はjGrantsによる電子申請のみで、GビズIDの「プライムアカウント」が必要です。エントリーアカウント・メンバーアカウントでは申請できません。
発行までの日数について、公社の公式ページには2通りの記載があります。ひとつは「書類に問題が無い場合、審査に1週間程度要するとされています」、もうひとつは代理申請の案内欄にある「gBizIDの発行には、2〜3週間かかりますので、あらかじめ事前登録をお願いします」という記載です。いずれにしても受付開始後に取得を始めて間に合う手続きではないため、第2回の日程が出る前に着手しておく必要があります。取得手続きはGビズID公式サイトから行います。
2.公社助成課の事前相談を利用する
東京都の報道発表資料によれば、本助成金の事前相談は令和8年6月24日(水)から受け付けられており、窓口は東京都中小企業振興公社助成課(電話 03-5244-4260)です。設備導入の検討について専門家からのアドバイスを受けることもできるとされています。
自社の取組が「原材料費の縮減や価格転嫁等に向けた取組」に当たるかどうかは、第2回の申請書を書き始める前に確認しておきたい論点です。
3.窓口でしか取れない証明書類を先に手配する
第1回の募集要項では、法人・個人それぞれ次の書類が求められました。いずれも社内では作成できず、外部の窓口で取得する必要があります。
- 法人:履歴事項全部証明書(発行後3か月以内・法務局)、法人事業税納税証明書、法人都民税納税証明書(いずれも直近・都税事務所)
- 個人事業者:開業届、個人事業税納税証明書(都税事務所)、住民税納税証明書(市区町村役所)、非課税の場合は所得税納税証明書(その1)・住民税非課税証明書
- 共通:決算書【損益計算書】または所得税確定申告書(直近決算期・前期決算期の最大2期分)
確定申告書などにマイナンバーが記載されている場合は、該当部分の墨消しが必要とされています。
4.「次期の営業利益率が減少する見込み」で申請するなら月次試算表を用意する
申請要件のうち「次期決算期の営業利益率が、直近決算期と比較して減少することを見込んでいる」で申請する場合のみ、月次試算表(任意様式)の提出が求められます。直近決算期末の翌月から申請日の属する月の前月末までの月次試算表が必要です。
募集要項では、次のように次期の数値を算出して申請書に記入するよう指示されています。
- 次期売上高=月次試算表の売上高合計÷提出月数×12か月
- 次期営業利益=月次試算表の営業利益合計÷提出月数×12か月
5.税抜100万円以上の経費は相見積が必要になる
見積書は、一契約あたり税抜30万円以上の申請経費について提出が必要で、税抜100万円以上の場合は2社以上の相見積が必要です。特段の理由で相見積ができない場合は、申請様式に内包された「見積限定理由書」を使います。
見積書は「一式」ではなく、規格・メーカー・型番・単価・数量など経費の内訳と内容が分かるものを提出するよう指定されています。相見積の取得には相手方の時間もかかるため、受付開始前から見積依頼を進めておく価値があります。
自社が対象になるかを確認する3つの入口
第1回の募集要項では、申請要件(1)〜(7)のすべてを満たすことが求められました。ここでは判断が分かれやすい3点を整理します。
入口1|中小企業者の範囲と、大企業が実質的に経営に参画していないこと
中小企業者とは、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社・有限会社および個人事業者を指します。業種ごとの基準は次のとおりです(業種名は日本標準産業分類に基づく)。
| 業種 | 資本金及び従業員 |
|---|---|
| 製造業、情報通信業(一部はサービス業に該当)、建設業、運輸業、その他 | 3億円以下 又は 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 又は 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 又は 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 又は 50人以下 |
| 飲食業 | 5,000万円以下 又は 50人以下 |
あわせて、大企業が実質的に経営に参画していないことが要件です。募集要項では「大企業が単独で発行済株式総数又は出資総額の2分の1以上を所有又は出資」「大企業が複数で3分の2以上を所有又は出資」「役員総数の2分の1以上を大企業の役員又は職員が兼務」などが該当例として示されています。
なお、風俗関連業、ギャンブル業、賭博等、連鎖販売取引、送り付け商法、催眠商法、霊感商法などは支援対象外とされています。
入口2|営業利益率などに関する3つのうち、いずれかに該当すること
申請受付開始日時点で、次の①〜③のいずれかに該当する必要があります。
- 直近決算期の営業利益率が、前期決算期と比較して減少していること
- 次期決算期の営業利益率が、直近決算期と比較して減少することを見込んでいること
- 直近決算期において営業損失を計上していること
募集要項には具体例も示されています。直近の決算期が2025年の場合、営業利益率が2024年の決算期と比較して減少している、2026年の決算で営業利益率が減少することを見込んでいる、または2025年の決算で営業損失を計上している場合が要件に該当します。
入口3|東京都外の事業所でも対象になる場合がある
所在地の要件は2段階になっています。まず、申請受付開始日時点で、法人は本店(実施場所が都内の場合は支店でも可)の登記が都内にあること、個人事業者は納税地が都内にあることが必要です。
そのうえで、取組を実施する場所によって条件が変わります。
| 実施場所 | 条件 |
|---|---|
| 東京都内 | 申請受付開始日時点で東京都内に登記簿上の本店又は支店があること |
| 東京都外(神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県に所在すること) | 申請受付開始日時点で東京都内に登記簿上の本店があること |
つまり、都内に本店登記があれば、隣接7県にある工場や事業所での取組も対象になり得ます。一方で、この7県以外に実施場所がある取組は対象外です。
このほか、同一テーマ・内容で公社・国・都道府県・区市町村等から助成等を受けていないこと、事業税等を滞納(分納)していないこと、申請日までの過去5年間に助成事業等に関する不正等の事故を起こしていないことなども要件に含まれます。
助成対象になる取組と、対象外とされている取組
公式に示されている取組例と対象外の取組
募集要項では「原材料費の縮減や価格転嫁等に向けた取組」の例として、次の4つが挙げられています。
- 建設現場での塗料の使用量を減らす機器の導入
- 不良品を早期に発見し原材料の歩留まりを向上させる検査装置の導入
- 包装容器の材質変更に対応するための機器改良
- インクの在庫ロスを削減する発注管理システムの構築
反対に、次の4つは対象外の取組として明記されています。
- 申請者が営んできた事業内容との関連性が薄い、又は全く無い取組
- 法令改正への対応など、義務的な取組
- 単なる老朽設備の維持更新など、原材料費の縮減や価格転嫁等に寄与しない取組
- 単なる原材料の代替のみの取組
設備更新を検討している場合、「古くなったから入れ替える」という説明のままでは対象外の類型に当てはまります。原材料の使用量・歩留まり・在庫ロスなど、どの数値がどう変わるのかを事業計画で示せるかどうかが分かれ目になります。
経費区分ごとの上限額と、単独申請できない2区分
| 経費区分 | 上限額 | 単独申請 |
|---|---|---|
| 原材料・副資材費 | — | 可 |
| 機械装置・工具器具費 | — | 可 |
| 機器・システム改良費 | — | 可 |
| 委託・外注費 | — | 可 |
| 設備等導入費 | — | 可 |
| システム等導入費 | — | 可 |
| 専門家指導費 | — | 不可 |
| 販路開拓経費 | 500万円 | 可 |
| その他経費 | 100万円 | 不可 |
専門家指導費とその他経費は、単独では申請できません。販路開拓経費は自社Webサイト制作・改修費、印刷物製作費、PR動画製作費、広告費、出展小間料、資材費、輸送費、通訳費、オンライン出展基本料、ECサイト出店初期登録料の10項目で構成され、合計500万円が上限です。
見落としやすい対象外経費
募集要項で対象外として列挙されているもののうち、設備・システム導入で問題になりやすいものを挙げます。
- 単価が税抜5万円未満の物品の購入経費(機械装置・工具器具費、設備等導入費、システム等導入費、その他経費)
- 汎用性があり目的外使用になり得るもの(テレビ、パソコン、文書作成・表計算ソフト等)の購入費
- 租税公課(消費税、印紙代等)、直接人件費、振込手数料・通信費・光熱費などの間接経費
- 土地・建物、車両等の購入費、中古品の購入・レンタル・リース
- 親会社・子会社・グループ企業、役員等が経営する会社、代表者の三親等以内の親族が経営する会社、顧問契約等を結んでいる会社との取引にかかる経費
- 再委託(委託先からさらに別の業者へ主要な業務又は業務全部を委託すること)が行われている場合
- システム等導入費のうち、要件定義等のコンサルティング費用、設計のみの費用、自社で内製できる場合
助成額と自己負担額の計算方法(経費区分ごとに5分の4・千円未満切捨て)
計算は「合計額に5分の4」ではなく「経費区分ごとに5分の4」
募集要項には「助成金申請額は、経費項目毎に5分の4を乗じて計算します(千円未満切り捨て)」と記載されています。切り捨ては経費項目ごとに発生し、助成限度額2,000万円も千円未満切捨てです。
また、助成対象経費に該当しない支出(消費税や対象外購入物など)は、そもそも計算の対象に入りません。
募集要項に掲載されている計算例
以下は募集要項に図として示されている計算例です。実際に交付された事例ではありません。
- 助成事業に必要な経費:3,200万円
- うち助成対象外経費:500万円(消費税・対象外購入物など)
- 助成対象経費:2,700万円(システム等導入費1,500万円+設備等導入費1,200万円)
- システム等導入費 1,500万円×5分の4=1,200万円
- 設備等導入費 1,200万円×5分の4=960万円
- 合計2,160万円だが、助成限度額2,000万円を超える160万円は自己負担
- 助成金交付申請額:2,000万円
- 自己負担額:540万円(助成率で賄われない5分の1)+160万円(限度額超過分)+500万円(助成対象外経費)=1,200万円
助成率が5分の4と高い制度ですが、消費税は助成対象外です。この計算例では、必要経費3,200万円に対して手元から出ていく金額は1,200万円になります。資金計画は、助成対象外経費を含めた総額で立てる必要があります。
書類審査と面接審査|公式に示された4つの審査の視点
審査の視点は書類審査・面接審査とも同じ4項目
募集要項では、書類審査・面接審査に共通する審査の視点として次の4つが示されています。
- 効果性(原材料高騰の影響をどの程度緩和できるか、利益率改善への寄与等)
- 必要性・緊急性(原材料高騰による具体的な影響の深刻度、当該取組の必要不可欠性等)
- 取組内容の妥当性(取組内容が目的に合致しているか、技術的・経営的に合理的か等)
- 実現可能性(取り組むための実施体制等は整っているか等)
加点項目は募集要項に定められていません。また公社は「審査に関する個別のお問合せにはお答えいたしかねます」「審査の内容や結果等へのお問い合わせには、一切お答えすることができません」としています。
面接審査は原則対面・最大2名・日程変更不可
この助成金には面接審査があります。書類審査だけで完結する助成金と混同しないよう、募集要項に書かれた運用ルールを確認しておいてください。
- 面接審査期間のうち、いずれか1日・1時間程度(第1回は令和8年9月24日〜10月9日)
- 面接日程・実施場所は書類審査通過者にメールで通知され、日程の変更はできない
- 原則として対面形式
- 出席できるのは事業者の代表者・役員・従業員に限り、最大2名まで
- 顧問や経営コンサルタント等の同席、代理出席はできない(発覚した場合、審査に重大な影響を及ぼすことがある)
- 録音・撮影機器、デジタルカメラ、PC等の電子機器類は会場に持ち込めない
- 面接は日本語で行い、申請書類に基づいて説明する(補足資料・サンプル品は必要最小限の範囲で可)
- 指定の日時に来場しない場合は、申請を辞退したものとみなされる
申請支援を外部に依頼していても、面接で説明するのは自社の代表者・役員・従業員です。申請書の内容を社内で説明できる状態にしておく必要があります。
書類の不備・不足は不採択の理由になる
募集要項の「申請書類の確認」では、申請要件を満たしているか、提出書類に不備・不足等はないか、申請された経費が助成対象となるかという3つの視点で確認するとされ、「申請書類に不備や不足がある場合、申請要件を満たしていない場合などは、申請は不採択となります」と明記されています。
提出ファイルの名称も「法人名(屋号)_提出書類名_提出日付」と指定され、公社が用意する様式のファイル保存形式は変更しないよう求められています。iPhone・iPadで撮影した画像はHEIF形式では提出できず、JPEG形式に切り替える必要がある点も案内されています。
交付決定後に続く実務|精算払い・実績報告・5年間の書類保存
交付決定前の発注・契約は対象外になる
助成対象期間は交付決定日から1年間で、この期間内に契約・実施・支払が完了する経費だけが助成対象です。募集要項は、対象外になりやすい例として次の3つを挙げています。
- 交付決定を受ける前に、発注・契約等をした場合
- 発注の遅れ等により、納品日が助成対象期間を超えた場合
- クレジットカードで支払い、銀行口座からの引き落とし日が助成対象期間を超えた場合
第1回の交付決定は令和8年10月下旬予定です。第2回に申請する場合も、交付決定を受けるまでは発注できないことを前提に、設備の納期を逆算する必要があります。
支払方法にも条件がある
支払は助成事業者名義の金融機関口座からの振込払いが原則です。それ以外の方法には次の条件が付きます。
- クレジットカード:法人は法人カード、個人は代表者の個人カード。助成対象期間中に購入し、期間中に口座引落が確認できるもののみ対象(分割払い等で引落未完了は対象外)
- 現金:税抜10万円以下の契約に限る(税抜10万円超の契約は一括・分割を問わず対象外)
- 手形・小切手:自社発行に限り、期間中に振出し・決済が完了していること。裏書による支払は対象外
- ギフトカードによる支払、個人名義・個人口座からの振込は対象外
実績報告から入金までの流れ
助成金は実績に基づく精算払い(後払い)です。募集要項は「助成事業の実施の段階では、助成事業者自身で資金を用意する必要があります」と明記しています。交付決定後の流れは次のとおりです。
- 助成事業の実施(交付決定日から1年間)
- 実績報告書の提出(事業完了後、原則1か月以内)
- 完了検査(公社職員等が実施場所を訪問し、購入物の現地確認と経理関係書類の原本照合を行う)
- 助成金額の確定(完了検査から1か月程度)
- 助成金請求書の提出
- 助成金の支払(請求から1か月程度)
交付決定額は上限を示すもので、完了検査の結果によって減額されることがあります。また、期限内に実績報告書の提出がない場合は助成金を交付できないとされています。
事業完了後も続く義務
- 実施結果状況報告書を、助成事業完了年度の翌年度から3年間提出する
- 関係書類を、完了した日の属する公社の会計年度終了後の翌年度から起算して5年間保存する
- 取得価格又は増加価格が税抜50万円以上の財産は、実績報告書に記載し、公社指定のステッカーを貼って管理する
- 法定耐用年数を経過する日までに処分(目的外使用、売却、譲渡、交換、貸付、担保提供、廃棄)する場合は、事前に財産処分承認申請書を提出して公社の承認を受ける
- 助成対象期間中および終了後概ね5年程度、公社職員等による立ち入り調査を受けることがある
承認を得ずに財産を処分すると、交付決定取消・返還命令・罰則適用の対象となることがあります。交付決定の内容と異なる事実が認められたときや、申請要件に該当しない事実が判明したときなども、交付額の確定後であっても交付決定が取り消され、違約加算金・延滞金を含めて返還を求められます。
なお、交付決定を受けた場合、事業者の名称・代表者名・所在地・助成事業(取組)内容等が公表されることがあり、申請をもって公表に同意したものとされます。
第2回を待つ間に使える東京都・国の関連支援
本助成金は現在申請できませんが、原材料価格高騰と価格転嫁については、申請時期を問わず利用できる相談窓口が公表されています。いずれも東京都・公社・国の公式窓口です。
- 中東情勢による原材料価格高騰に伴う価格転嫁等緊急支援事業(公社):価格転嫁に知見がある専門家が訪問し、原価管理体制の構築や価格設定についてアドバイスを行う事業。DMが届いた事業者に事務局から電話で日程調整の連絡があります。問い合わせは03-3251-7882
- 原価管理アドバイザー・価格交渉アドバイザーによる支援(公社総合支援課 03-3251-7882):無料・随時受付
- プライシング戦略サポーターによる支援(公社販路・海外展開支援課 03-5822-7234):自社製品の価値に見あう価格設定の相談
- 経済産業省・関東経済産業局の中東情勢関連対策ワンストップポータル:燃料油や石油由来の化学品・製品等の供給に関する情報提供の受付
設備投資そのものを急ぐ場合は、同じ東京都中小企業振興公社が実施する躍進的な事業推進のための設備投資支援事業のように、対象地域・実施機関・目的が近い助成金の募集状況もあわせて確認してください。
まとめ|第1回受付終了後にやるべきこと
- 第1回の申請受付は令和8年7月31日16時で終了。現在、新規申請はできない
- 公社は「第2回申請受付も予定しています」と公表しているが、令和8年8月11日時点で日程は未公表
- 第1回で不採択となった場合は、第2回で再度申請できる(交付決定は1事業者1度のみ)
- GビズIDプライムの取得、公社助成課(03-5244-4260)への事前相談、納税証明書等の取得、税抜100万円以上の経費の相見積は、受付開始前から進められる
- この助成金には面接審査があり、日程変更不可・原則対面・出席は自社の代表者や従業員最大2名まで
- 助成金は精算払い。交付決定前の発注は対象外で、消費税も助成対象外
本記事の内容は、公社の事業ページと第1回の募集要項(令和8年8月11日確認)に基づいています。第2回では要件や経費区分が変更される可能性があるため、募集開始後は必ず第2回の募集要項を確認してください。
公式情報:東京都中小企業振興公社 事業ページ/令和8年度 助成金募集要項(第1回・PDF)/Jグランツ 公募詳細ページ/東京都 報道発表資料(令和8年6月24日)
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