東京都課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成|第1回終了・第2回は11月10日から【令和8年度】

その他

展示会への出展やECモールへの出店で、自社製品の販路を広げたい東京都内の中小企業経営者の方も多いのではないでしょうか。

その費用を助成するのが、公益財団法人東京都中小企業振興公社の「課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成【課題解決販路】」です。防災・減災、高齢者・介護・障害者、DX推進、暑さ対策の4分野に該当する自社製品の販路開拓費用を、上限150万円・助成率3分の2以内で助成します。

令和8年度第1回の申請受付は令和8年7月31日17時に終了しました。次に申請できるのは第2回で、受付期間は令和8年11月10日(火)10時から11月30日(月)17時までです。(出典:東京都中小企業振興公社「課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成【課題解決販路】」

本記事は、2026年8月4日時点の公式情報をもとに、第2回の締切から逆算した準備手順、自社が対象になるかの判定、助成額の計算方法、対象経費と対象外経費の境界を整理しています。

  1. 令和8年度の受付状況|第1回は終了、第2回は11月10日から
    1. 第2回で確定している日程
    2. 第1回と第2回の違いは助成対象期間
  2. 課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成の基本情報
  3. 11月30日17時の締切から逆算した準備スケジュール
    1. GビズIDプライムは「原則2週間以内」を見込んで9月中に着手する
    2. 出展する展示会は「出展案内が公開されているか」で決まる
    3. 登記簿謄本は発行後3か月以内|早く取りすぎても使えない
    4. 申請後の修正はできない
  4. 自社が対象になるか|申請できない条件から確認する
    1. 都内に本店または支店の「登記」があること
    2. 中小企業者の範囲(資本金・従業員数)
    3. 確定申告書を提出できること|創業予定者・未決算企業は申請できない
    4. 助成対象商品の条件|第2回は令和8年10月31日までに事業化していること
    5. そのほか申請できない主な条件
  5. いくら受給できるか|助成額の計算と自己負担額
    1. 計算式と計算例
    2. 経費区分ごとの上限額
    3. 販売促進費だけでは申請できない
  6. 助成対象になる経費と対象外になる経費の境界
    1. 展示会等参加費
    2. 資材費|リースは対象、購入と自社施工は対象外
    3. EC出店初期登録料|モール型・初期登録料のみ
    4. サイト制作・改修費|EC機能を載せると対象外
    5. 販売促進費|自社制作は対象外、印刷費の計上が必須
    6. 支払方法とタイミングで対象外になるケース
  7. 申請の手順と必要書類
    1. 申請に必要な書類
    2. 公式に公表されている審査の視点
    3. 交付決定後にやること
  8. 第1回に間に合わなかった場合の選択肢
    1. ゼロエミ関連製品なら「ゼロエミ販路」が8月31日17時まで受付中
    2. 開発中の製品なら「課題解決型技術開発促進事業(開発・改良助成)」第2回が10月30日まで
  9. まとめ

令和8年度の受付状況|第1回は終了、第2回は11月10日から

本助成は令和8年度に年2回の受付が予定されており、第1回はすでに締め切られています。申請はJグランツによる電子申請のみで、持参・郵便・電子メールでの提出は一切受け付けられません。

第2回で確定している日程

公社が公表しているスケジュールでは、第2回について次の日程が確定しています。

  • 電子申請(Jグランツ):令和8年11月10日(火)10時~11月30日(月)17時締切
  • Jグランツの申請ページ公開:令和8年11月10日(火)10時公開予定
  • 書類審査・総合審査会:令和8年12月~令和9年1月
  • 交付決定:令和9年1月末(Jグランツで通知)
  • 助成対象期間:令和9年2月1日~令和10年2月29日(最長1年1か月)

つまり、第2回で申請する場合に経費を使えるのは令和9年2月1日以降です。令和8年中に開催される展示会の経費は第2回の助成対象になりません。出展を検討している展示会の会期が助成対象期間内かどうかを、真っ先に確認してください。

第1回と第2回の違いは助成対象期間

第1回(令和8年7月10日~7月31日受付)の助成対象期間は令和8年10月1日~令和9年10月31日、第2回は令和9年2月1日~令和10年2月29日です。助成限度額150万円、助成率3分の2以内、対象商品の4分野、必要書類はいずれの回も同じで、違いは受付期間と助成対象期間、および対象商品の事業化期限です。

課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成の基本情報

項目 内容
正式名称 課題解決型技術開発促進事業(販路拡大助成)一般枠 ※通称「課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成【課題解決販路】」
実施機関 公益財団法人東京都中小企業振興公社 企画管理部 助成課「課題解決販路」担当
対象地域 東京都(都内に本店又は支店の登記がある中小企業者等)
対象者 中小企業者(法人・個人事業者)、中小企業団体、特定非営利活動法人、一般財団法人、一般社団法人
対象商品 自ら企画・製造し単独で販売する権利を有する自社商品のうち、①安全・安心②高齢者・介護・障害者③DX推進④暑さ対策のいずれかに該当するもの(原則1種類)
対象経費 販路開拓費(展示会等参加費・EC出店初期登録料・サイト制作・改修費)/販売促進費(印刷物制作費・動画制作費・広告掲載費)
助成限度額 150万円
助成率 助成対象と認められる経費の3分の2以内(千円未満切捨て)
令和8年度の受付 第1回:令和8年7月10日10時~7月31日17時(終了)/第2回:令和8年11月10日10時~11月30日17時
申請方法 Jグランツによる電子申請のみ(GビズIDプライムアカウントが必要)
審査方法 申請書類に基づく資格審査及び書類審査(経理審査を含む)
代理申請 Jグランツの代理申請機能に限り可能(同意書(代理申請者用)の提出が必要)
問い合わせ先 TEL 03-3251-7895(平日9時~12時/13時~17時) e-mail:shijo-josei@tokyo-kosha.or.jp
出典:令和8年度 課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成 募集要項(PDF)(2026年8月4日確認)

11月30日17時の締切から逆算した準備スケジュール

本助成は申請期間が約3週間しかなく、原本の取得が必要な書類や、国の審査を挟む手続きが含まれます。受付開始を待ってから動くと間に合わない項目があるため、締切から逆算して着手時期を決めます。

GビズIDプライムは「原則2週間以内」を見込んで9月中に着手する

申請はJグランツからのみ行うため、GビズIDプライムアカウントが必須です。公社の公式FAQでは、GビズIDプライムの発行までに国(デジタル庁)の審査のため原則2週間以内の期間を要するとされています(公式FAQ Q3-2)。

未取得の場合は、申請受付開始(11月10日)に間に合わせるため、10月上旬までには発行申請を済ませておくのが現実的です。GビズIDに関する質問は公社ではなくデジタル庁のGビズIDヘルプデスク(0570-023-797)が窓口になります。

出展する展示会は「出展案内が公開されているか」で決まる

申請時には、展示会主催者が発行した出展案内・パンフレット等の提出が必要です。リアル展示会の場合、①主催者②会期③会場④開催目的⑤来場対象者⑥小間料の6項目がすべて記載されている必要があります(オンライン併設の場合はオンラインの会期・商談機能の有無・オンライン出展料も必要)。

出展案内がまだ公開されていない展示会については、直近(前年等)に行われた同一展示会の出展案内やパンフレット等の提出が必要で、申請金額の根拠となる書類が提出できない展示会は申請できません(公式FAQ Q1-1)。出展先の候補は、会期が令和9年2月1日~令和10年2月29日に入っていることと、根拠書類が用意できることの2点で絞り込みます。

登記簿謄本は発行後3か月以内|早く取りすぎても使えない

法人の場合、登記簿謄本は「発行後3か月以内の履歴事項全部証明書」の原本が必要です。11月に申請するなら、令和8年9月以降に取得したものでなければ要件を満たしません。逆に、夏のうちに取得しておいた謄本は使えない可能性があります。

納税証明書も原本が必要で、法人は都税事務所発行の「法人事業税及び法人都民税の納税証明書」、個人事業者は都税事務所発行の「個人事業税納税証明書」と区市町村発行の「住民税納税証明書」(非課税の場合は所得税納税証明書(その1)と住民税非課税証明書)になります。発行窓口が分かれるため、10月中に取得先と必要通数を確定させておきます。

申請後の修正はできない

公式FAQでは、申請内容の修正は行うことができず、同一事業者による複数回の申請もできないと明記されています(公式FAQ Q3-5)。また、マイナンバーが記載された書類は受領されないため、確定申告書や開業届に番号が印字されている場合はマスキング処理が必要です。Jグランツにアップロードできるファイルは1ファイルあたり16MBまでで、商品説明資料はA4サイズ10ページ以内・1ファイルにまとめる指定があります。

自社が対象になるか|申請できない条件から確認する

本助成は、対象者・対象商品の両方に細かい条件があります。該当しないと申請そのものができないため、先に「申請できない条件」から確認したほうが早く判断できます。

都内に本店または支店の「登記」があること

法人は、登記簿謄本(履歴事項全部証明書)により都内に本店又は支店の所在が確認できることが要件です。公式FAQでは、本店が他県にあり都内に事業所があっても、支店登記をしていなければ申請できないと回答されています(公式FAQ Q6-3)。

また募集要項では「東京都内で実質的に事業を行っていること」について、建物があるだけでは足りず、申請書類・ホームページ・看板や表札・電話等連絡時の状況・事業実態や従業員の雇用状況等から総合的に判断するとされています。

中小企業者の範囲(資本金・従業員数)

中小企業者として申請する場合、次の規模要件のいずれかを満たし、かつ大企業が実質的に経営に参画していないことが必要です。

業種 資本金 又は 常時使用する従業員数
製造業、その他 3億円以下 又は 300人以下
ゴム製品製造業(自動車・航空機用タイヤ及びチューブ、工業用ベルトを除く) 3億円以下 又は 900人以下
卸売業 1億円以下 又は 100人以下
小売業 5千万円以下 又は 50人以下
サービス業 5千万円以下 又は 100人以下
ソフトウェア業、情報処理サービス業 3億円以下 又は 300人以下
旅館業 5千万円以下 又は 200人以下
出典:募集要項「5 申請要件」(2026年8月4日確認)

確定申告書を提出できること|創業予定者・未決算企業は申請できない

直近2期分(休眠・休業期間を含まない)の確定申告書の控えを提出できることが要件で、創業2期未満の場合は1期分で可とされています。公式FAQでは、創業予定者と、法人設立したばかりの未決算企業はいずれも申請できないと回答されています(公式FAQ Q6-1、Q6-2)。少なくとも1期分の確定申告書が提出できることが前提です。

助成対象商品の条件|第2回は令和8年10月31日までに事業化していること

助成対象商品は、次の要件をすべて満たす必要があります。

  • 第2回の場合、令和8年10月31日までに開発が完了し、事業化している(販売できる状態にある)こと(第1回は令和8年6月30日)
  • 自らが企画・製造し、自社製品として単独で販売できること(販売代理店等は申請不可)
  • 原則として1種類であること
  • ①安全・安心②高齢者・介護・障害者③DX推進④暑さ対策のいずれかに該当し、東京都の『2050東京戦略』の実現に寄与すること

開発中の製品のニーズ調査を目的とした展示会出展は申請できません(公式FAQ Q2-1)。また、対象分野への該当可否について、公社は「『2050東京戦略』との適合性が審査項目に含まれるため回答できない」としています(公式FAQ Q2-4)。自社で『2050東京戦略』を確認したうえで、どの分野に該当するかを判断する必要があります。

そのほか申請できない主な条件

  • 同一の内容(展示会・経費)について、公社の他事業・国・都道府県・区市町村等から助成を受ける場合、または併願申請している場合
  • 同一年度に2回以上申請する場合(1事業者につき年1回、商品も1種類のみ)
  • 事業税等を滞納している場合(分納期間中も申請不可)
  • 東京都及び公社に対する賃料・使用料等の債務の支払いが滞っている場合
  • 申請日までの過去5年間に、公社・国・自治体等の助成事業に関して不正等の事故を起こしている場合
  • 過去に公社から助成金の交付を受け、報告期間中の企業化状況報告書等を提出していない場合
  • 風俗関連業、ギャンブル業、賭博等、連鎖販売取引、送り付け商法、催眠商法、霊感商法など、公的資金の助成先として適切でないと判断される業態
  • 暴力団関係者等、反社会的勢力に該当する場合

いくら受給できるか|助成額の計算と自己負担額

計算式と計算例

助成額は「助成対象と認められる経費 × 3分の2」で計算し、千円未満は切り捨てます。助成限度額は150万円です。なお、消費税・印紙代等の租税公課は助成対象外とされており、募集要項の契約確認書類の欄でも「消費税の確認ができない場合、支払額から消費税相当額を除いた額が助成対象経費となる」と明記されているため、計算は税抜きの対象経費で行います。

以下は公式の計算ルールに当てはめた計算例です(実際の採択事例ではありません)。

助成対象経費(税抜) ×2/3 千円未満切捨て後の助成額 自己負担額
60万円 40万円 40万円 20万円
100万円 66万6,666円… 66万6,000円 33万4,000円
225万円 150万円 150万円(上限) 75万円
300万円 200万円 150万円(上限を適用) 150万円
計算例(想定例)。助成率3分の2以内・千円未満切捨て・助成限度額150万円という公式ルールに基づく試算です。

対象経費が225万円を超えると助成額は150万円で頭打ちになり、超過分はすべて自己負担になります。また助成金は後払い(精算払い)で、交付されるのは実績報告と完了検査を経て助成金額が確定した後、確定から約1か月後です。展示会出展費や制作費は先に自社で支払う必要があるため、資金繰り上の手当ても計画に含めます。

経費区分ごとの上限額

全体の助成限度額150万円とは別に、経費項目ごとに助成限度額が設定されています。

経費区分 経費項目 助成限度額
販路開拓費(申請必須) 展示会等参加費/出展小間料 限度額なし
販路開拓費(申請必須) 展示会等参加費/資材費 限度額なし
販路開拓費(申請必須) 展示会等参加費/輸送費 限度額なし
販路開拓費(申請必須) EC出店初期登録料 20万円
販路開拓費(申請必須) サイト制作・改修費 20万円
販売促進費 印刷物制作費 50万円
販売促進費 動画制作費 20万円
販売促進費 広告掲載費 20万円
出典:募集要項「別表2 助成対象経費一覧」(2026年8月4日確認)

なお、課題解決型技術開発促進事業(試作品開発・改良助成)を完了した事業者は「開発枠」として申請でき、「先導的ユーザーへの導入費」が加わって助成限度額は350万円になります。本記事で解説しているのは、対象商品を持つ都内中小企業が広く申請できる「一般枠」(上限150万円)です。

販売促進費だけでは申請できない

経費区分「販路開拓費」の申請は必須で、印刷物・動画・広告といった販売促進費だけを申請することはできません(公式FAQ Q7-1)。チラシや動画を作りたい場合でも、展示会出展・EC出店・サイト制作のいずれかを申請内容に含める必要があります。

助成対象になる経費と対象外になる経費の境界

本助成は、同じ費目でも契約形態や実施方法によって対象・対象外が分かれます。公式FAQと募集要項で明示されている境界を経費区分ごとに整理します。

展示会等参加費

  • 商談を主たる目的とした展示会であること。販売を目的とした出展や受注会、資金調達を目的とした出展は対象外
  • 自社が主催・運営に携わる展示会、特定の顧客(会員等)のみを対象とした展示会は対象外
  • 自社小間内で助成対象商品が主たる展示物であり、申請事業者自らが小間内で商談を行うこと。代理出展や出展代行は対象外
  • 共同出展の場合は申請時に「共同出展あり」の申告が必要。申請後に共同出展へ変更した場合は対象外(公式FAQ Q8-1)
  • セミナー・体験会の経費、招待券購入費、懇親会参加費、駐車場代、キャンセル料、協賛金は対象外

資材費|リースは対象、購入と自社施工は対象外

  • 小間内の装飾委託費、展示に必要な什器・備品等のリース代、光熱水費が対象。展示台・商談用テーブル・イス・モニター・パソコン・カタログスタンド・パネル枠などはリースの場合のみ対象(公式FAQ Q9-4)
  • 装飾資材を購入して社員が飾り付けを行う場合、材料費は対象外。施工も含めて外部委託した場合のみ対象(公式FAQ Q9-3)
  • ブースデザイン料は対象(実績報告時にデザイン画や図面等の提出が必要)(公式FAQ Q9-2)
  • 商品サンプル・展示用商品の制作費は対象外(公式FAQ Q9-5)
  • スタッフ用のイス・テーブル・ユニフォーム・冷蔵庫、うちわ・ノベルティ等は対象外

EC出店初期登録料|モール型・初期登録料のみ

  • モール型ECサイト(ECサイトのドメイン配下にショップページが置かれる形式)への出店に限る。クラウドファンディングやフリーマーケットサイトの登録料は対象外(公式FAQ Q11-2)
  • 初回契約時に支払う初期登録料のみが対象。月額出店料・運用サービス費・構築費・デザイン費などのランニング費用は対象外(公式FAQ Q11-1)
  • 既に出店しているモールとは別のモールへ新たに出店する場合は、その初期登録料が対象(公式FAQ Q11-3)
  • 助成対象期間内に初期登録から出店・支払いまで完了すること

サイト制作・改修費|EC機能を載せると対象外

  • 自社でドメインを取得し自社で運営・管理するWebサイトで、外部の専門業者に制作・改修を委託する経費が対象
  • 販売管理システム(予約・決済システム、顧客・会員システム、ショッピングカート、自社EC等と同様の機能)を搭載する場合は対象外(公式FAQ Q12-1)
  • ドメイン取得費・維持費、レンタルサーバ費、保守・管理費などの運用費、素材購入費は対象外
  • 障害者差別解消法に基づくWebアクセシビリティのガイドライン対応に取り組んでいることが要件
  • 改修の場合、実績報告時に「改修前ページのハードコピー(URLと日付がわかる状態のもの)」が必要

販売促進費|自社制作は対象外、印刷費の計上が必須

  • 自社内で作成したチラシ・動画・Webサイトの費用(素材購入費や印刷費等)は対象外。外部業者に委託した場合のみ対象(公式FAQ Q10-1)
  • 印刷物制作費は紙媒体の印刷が対象で、デザインのみの委託では申請できず、必ず「印刷」の申請が必要(公式FAQ Q13-1)。うちわ・はがき・封筒・手提げ袋・名刺・取扱説明書は対象外
  • 広告掲載費は、新聞・雑誌・展示会ガイドブックの広告枠、またはweb広告(展示会HP、バナー広告、SNS広告、リスティング広告、プレスリリース配信サービスの5種類)に限る
  • 広告掲載契約は広告媒体社との直接契約であることが必要で、委託業者を介したリスティング広告掲載費は対象外(公式FAQ Q14-1)
  • 制作物に申請事業者以外(グループ企業を含む)の事業者名やブランド名が記載・表示されている場合は対象外

支払方法とタイミングで対象外になるケース

  • 助成対象期間内に契約・実施・支払(決済を含む)が完了していない経費は対象外。展示会の小間の申込(契約)のみ期間前でも可だが、出展と支払は期間内である必要がある
  • 助成対象期間前に支払った小間料の前金は対象外。残金が期間内に支払われていれば残金のみ対象(公式FAQ Q7-3)
  • クレジットカード払いは、口座からの引き落としが助成対象期間内であることが必要で、期間後の引き落としは対象外(公式FAQ Q7-4)。リボ払い・分割払いも対象外
  • 手形小切手または電子記録債権による支払いは一切対象外
  • 現金払いは、やむを得ない理由があり、かつ総額10万円未満(税込)で、支払先発行の領収書が提出できる場合のみ対象
  • 法人で、役員・従業員名義や個人口座から振り込んだ経費は対象外
  • 支払時に取得・使用したポイント相当分は対象外
  • 親会社・子会社・グループ企業等の関連会社との取引、代理店を介した国内取引、再委託が行われている経費は対象外

申請の手順と必要書類

申請に必要な書類

申請書はJグランツ上のフォーム入力と、申請書別紙(事業計画詳細)のアップロードの両方で成立します。どちらか一方だけでは申請になりません。

  1. 申請書(Jグランツのフォーム入力+申請書別紙1~5のアップロード)【必須】
  2. 商品説明資料(商品カタログ、機能説明書、図面等/A4サイズ10ページ以内・1ファイル)【必須】
  3. 助成事業プレゼン資料(出展企画書・販促企画書等/A4サイズ10ページ以内)【任意】
  4. 登記簿謄本等(法人:発行後3か月以内の履歴事項全部証明書【原本】/個人:「個人事業の開業・廃業等届出書」の控え)【必須】
  5. 納税証明書【原本】【必須】
  6. 直近2期分の確定申告書(創業2期未満は1期分で可)【必須】
  7. 展示会等の出展案内・パンフレット等(展示会経費を申請する場合/1展示会につき1ファイル)

提出書類は文字化け防止のためPDF形式でのアップロードが推奨されています。登記簿謄本と納税証明書は採択後に原本確認を行う場合があるため、必ず原本を保管しておく必要があります。

公式に公表されている審査の視点

審査は申請書類に基づく資格審査と書類審査(経理審査を含む)で行われ、審査は非公開、審査に関する個別の問い合わせには回答されません。募集要項では審査の視点として次の4つが公表されています。

  • 波及性:東京都が策定した『2050東京戦略』に寄与し得る商品か。都市課題の解決に資する製品・サービスか
  • 事業適格性:継続的な販路拡大につながるか、事業計画は事業趣旨に沿っているか、実施体制は整っているか、訴求先と手法は適切か
  • 優秀性:他社製品と比較調査しているか、独自性や優位性はあるか、法令・環境・安全確保は厳格になされているか
  • 市場性:市場規模やエンドユーザーのニーズを把握できているか、市場での成長や新市場の掘り起こしが期待できるか

公表されているのはこの4つの視点までで、加点項目や採択率は公表されていません。申請書別紙(事業計画詳細)には、この4つの視点に対応する情報を過不足なく記載することになります。

交付決定後にやること

交付決定された場合、助成事業者の名称、代表者名、助成対象商品等が公表されます。交付決定後の流れは次のとおりです。

  • 事業の実施:出展状況等の確認のため、公社職員が展示小間へ訪問することがあります。立入り調査や報告を求められた場合は応じる必要があります
  • 事業計画の変更:出展予定の展示会の変更等は、事前にJグランツによる変更申請と公社の承認が必要です。正当な理由がない限り変更は認められません(公式FAQ Q15-1)
  • 実績報告:実績報告書(公社指定様式)に加え、履行確認・契約確認・支払確認の各書類をJグランツで提出します
  • 完了検査・助成金額の確定:実施を確認できない経費や必要書類の提出がなかった経費は対象外となり、確定額が助成予定額から減額されることがあります
  • 助成金の交付:助成金額の確定から約1か月後に、Jグランツで提出した助成金請求書に基づき指定口座へ振り込まれます
  • 状況報告:「助成金の額の確定」があった年度の翌年度1年間の実施状況等について、Jグランツで報告する必要があります

第1回に間に合わなかった場合の選択肢

第2回(11月10日受付開始)まで待つほかに、公社が実施している別の助成事業で条件が合うものがあれば、そちらを検討できます。

ゼロエミ関連製品なら「ゼロエミ販路」が8月31日17時まで受付中

同じ公社が実施する「ゼロエミ推進製品・サービス等の販路拡大助成【ゼロエミ販路】」(正式名称:ゼロエミッション推進に向けた事業転換支援事業(販路拡大助成))は、令和8年8月10日(月)10時~8月31日(月)17時まで受付中です。助成限度額150万円・助成率2/3以内、対象経費の構成(展示会等参加費・EC出店初期登録料・サイト制作・改修費・販売促進費)も同じで、助成対象期間は令和8年11月1日~令和9年11月30日です。

対象商品は「ゼロエミッション東京戦略 Beyond カーボンハーフ」の政策に基づく4分野に該当するものに限られる点が本助成との違いです。詳細は公社の公式ページで確認してください。

開発中の製品なら「課題解決型技術開発促進事業(開発・改良助成)」第2回が10月30日まで

本助成は事業化済みの商品が対象のため、開発中・試作段階の製品は申請できません。開発・改良の段階であれば、同じ4分野を対象とする「課題解決型技術開発促進事業(開発・改良助成)」があり、第2回の申請受付は令和8年9月14日(月)~10月30日(金)17時、助成限度額2,000万円・助成率3分の2以内です。開発・改良助成を完了すると、本助成の「開発枠」(上限350万円)に申請できるようになります。

まとめ

課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成は、①安全・安心②高齢者・介護・障害者③DX推進④暑さ対策の4分野に該当する自社企画・製造商品を持つ都内中小企業者等が、展示会出展・EC出店・サイト制作等の販路開拓費用について上限150万円・助成率3分の2以内の助成を受けられる制度です。

令和8年度第1回は7月31日17時で受付を終了しており、次に申請できるのは第2回(令和8年11月10日10時~11月30日17時)です。第2回の助成対象期間は令和9年2月1日~令和10年2月29日なので、出展を予定している展示会の会期がこの期間に入っているかをまず確認してください。

GビズIDプライムは発行に原則2週間以内、登記簿謄本は発行後3か月以内という制約があるため、10月中には書類の取得計画を固めておく必要があります。申請後の修正はできないため、対象要件・対象経費・支払方法を提出前に確認し、最新の募集要項(PDF)公式FAQで必ず原文を確認したうえで申請を進めてください。