久留米市のキッチンカー導入事業費補助金【令和8年度】上限30万円の対象経費と12月28日締切までの申請手順

補助金

久留米市キッチンカー導入事業費補助金(令和8年度)は、キッチンカーを導入して移動販売に取り組む市内の中小企業・個人事業者に対し、補助率2分の1・上限30万円を交付する久留米市の制度です。令和8年12月28日(月曜)まで受付が行われていますが、期間内であっても予算の上限に達した時点で受付が終了します。

この制度は「キッチンカーを買えば30万円もらえる」という単純な内容ではありません。車両購入費は車両改造費または設備導入費を伴わなければ対象外になり、リース車両は申請できず、補助額には1,000円未満の切り捨てが適用され、消費税相当額は対象経費から除外されます。1事業者につき1台限りという制限もあります。

本記事では、久留米市が公開している公式ページ申請の手引き(令和8年4月1日/久留米市商工観光労働部商工政策課)をもとに、自社が対象になるか、いくら受給できるか、いつまでに何を準備すべきかを判断できる形で整理します。

基本情報

項目内容
制度名久留米市キッチンカー導入事業費補助金(令和8年度)
実施主体久留米市(商工観光労働部商工政策課)
対象地域福岡県久留米市
対象者久留米市内に事業所を置く中小企業・個人事業者(9要件をすべて満たす者)
対象事業キッチンカーを導入して移動販売に取り組む事業(1事業者につき1台限り)
対象経費車両改造費、設備導入費、車両購入費(車両購入費は改造費または設備導入費を伴うこと)
補助上限額30万円
補助率2分の1(1,000円未満の端数は切り捨て)
受付期間令和8年12月28日(月曜)まで/当日消印有効。予算の上限に達した時点で受付終了
事業期間交付決定日から申請時に指定した期間(最長で令和9年2月28日)
申請方法jGrants電子申請、または郵送・持参(久留米市商工政策課)
実績報告期限実施期間完了日の翌日から1か月を経過した日、または令和9年3月31日のいずれか早い日
問い合わせ先久留米市商工観光労働部商工政策課(公式ページ記載:0942-30-9133/申請の手引き・チラシ記載の相談先:0942-30-9134、平日9時〜17時)

出典:久留米市「久留米市キッチンカー導入事業費補助金」および同「申請の手引き」(いずれも2026年8月9日確認)

令和8年度の受付状況と、締切より前に受付が終わる可能性

令和8年度の受付期間は令和8年12月28日(月曜)までで、郵送の場合は当日消印有効です。申請の手引きには「期間内であっても予算の上限に達した時点で受付を終了します」と明記されており、カレンダー上の締切まで必ず受け付けられるとは限りません。この点が、締切日だけを見て準備を進めると間に合わなくなる理由です。

もう1つの実質的な制約が事業期間です。補助対象となるのは、交付決定日から申請時に指定した事業期間内(最長で令和9年2月28日)に発生し、その期間内に支払いと事業遂行が完了した経費に限られます。申請受付後、交付または不交付の決定通知が届くまでの目安は受付後3週間〜1か月とされているため、12月下旬に申請すると、交付決定が1月中旬以降となり、車両の改造・納車・支払いを令和9年2月28日までに完了させる時間が非常に短くなります。

なお、事業期間を延長する場合は久留米市への変更承認申請が必要です。納期の遅れを見越して、最初から余裕のある実施期間を設定するよう申請の手引きで求められています。

対象になる事業者・ならない事業者

公式に定められた9つの要件

久留米市が公表している対象者の要件は次の9項目で、すべてを満たす必要があります。1つでも欠けると申請できません。

  1. 久留米市内に事業所(本店、支店、営業所、事務所等)を有し、事業を実施していること
  2. 市税を滞納していないこと
  3. 暴力団排除条例等に該当しないこと
  4. 久留米市保健所より必要な営業許可を取得する見込であること
  5. キッチンカーの自動車検査証上の「使用の本拠の位置」が久留米市内であること
  6. キッチンカーの自動車検査証上の「所有者」が申請者と一致していること
  7. 3年以上当該キッチンカーによる営業を継続する意思があること
  8. 過去に当該補助金を利用した実績がないこと
  9. その他市長が適当でないと認める者ではないこと

8番目の「過去に利用した実績がないこと」については、申請の手引きで、久留米市販路開拓促進事業費補助金交付要綱第3条第1項第2号のキッチンカー導入事業を利用した実績がある場合も含まれると補足されています。旧制度でキッチンカー導入の支援を受けた事業者は、本補助金の対象になりません。

法人形態と業種規模で対象外になるケース

申請の手引きでは、対象となるのは中小企業等経営強化法第2条第1項に該当する「中小企業者」とされています。飲食店や持ち帰り飲食サービス業の場合は、資本金の額または出資の総額5,000万円以下、常時使用する従業員の数100人以下のいずれかを満たす事業者が該当します。その他の業種については久留米市への相談が必要とされています。

法人形態としては、個人事業主、会社(会社法上の会社(有限会社を含む)および士業法人)、企業組合、協業組合、事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会などが「中小企業者」に該当します。一方、一般社団法人、医療法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人(NPO法人)は対象外と明記されています。

さらに、次のいずれかに該当する者も対象外です。宗教法人法第4条第2項に規定する宗教法人、政治資金規正法第3条第1項に規定する政治団体、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条に規定する「性風俗関連特殊営業」および当該営業に係る「接客業務受託営業」を営む者、暴力団・暴力団員またはこれらと密接な関係を有する者(法人の場合は代表者および役員等)です。

車検証の「使用の本拠の位置」「所有者」欄で判定される

本制度の対象判定は、事業所の所在地だけでなく、キッチンカーの自動車検査証(車検証)の記載内容でも行われます。確認すべき欄は2つです。

  • 使用の本拠の位置:久留米市内であることが必要です。市外で登録されている中古車を購入する場合は、登録変更の手続きが前提になります。
  • 所有者:申請者と一致していることが必要です。ただし、ローン支払いにより所有者がローン会社等になっている場合は、申請者が車検証上の使用者と同一であれば認められます。

リース車両は対象になりません。これは車検証上の所有者がリース会社であり、かつリース料自体が対象外経費(リース、レンタル費用)に該当するためです。実績報告時にも車検証の写し(記録事項を含む)で同じ2点が確認されます。

補助対象にならない事業の6類型

申請の手引きには、対象者の要件を満たしていても事業内容そのものが対象外になる例が具体的に示されています。キッチンカーに関わる事業でありながら申請できないケースがあるため、事前相談の前に確認しておく価値があります。

対象外となる事業公式に示されている例
既存車両の修繕・更新古くなったキッチンカーの修繕費用や車両更新費用に関する申請
車内で調理・加工を行わない移動販売車調理済みの弁当やパン等を移動販売するなど
食品衛生法上「許可営業」に該当しないもの届出のみで営業が可能なもの
特定された多人数に対して配食を行うことを主とするもの学校、病院、施設等の求めに応じ配食サービスを提供するなど
国や地方公共団体が実施する他の制度と重複する場合小規模事業者持続化補助金(国)の交付を受ける予定の事業
交付決定前に契約・納品が行われた事業市から交付決定通知を受ける前に発注するなど

ここでいう「キッチンカー」は、車内で食料品を調理・加工した飲食物を販売する車を指します。つまり、仕入れた弁当やパンを積んで販売するタイプの移動販売車は、車両の外見がキッチンカーであっても対象外です。また、食品衛生法上の営業許可が必要な業態であることが前提で、届出のみで営業できる業態は対象になりません。この線引きは、久留米市保健所への事前相談で確認できます。

出典:久留米市「久留米市キッチンカー導入事業費補助金 申請の手引き」2ページ

補助額の計算方法と自己負担額

補助額は「補助対象経費 × 補助率2分の1」で算出し、上限は30万円です。ただし、申請の手引きには一般的な補助金の説明では省かれがちな2つの計算ルールが明記されています。

1,000円未満の端数は切り捨て

算出された補助金の合計額に1,000円未満の端数が生じた場合は、これを切り捨てるものとされています。補助率2分の1のため、対象経費が奇数の千円単位になると必ず端数が発生します。

消費税及び地方消費税相当額は対象経費から除外

対象外となる主な経費として「消費税及び地方消費税相当額」が挙げられています。見積書の税込金額をそのまま補助対象経費として計算すると、実際の補助額との差が生じます。振込手数料も対象外です。

計算例(実際の採択事例ではなく、公式ルールに基づく想定の計算例です)

計算例1:中古車両50万円+車両改造費30万円(いずれも税抜)を導入する場合

  • 補助対象経費:50万円+30万円=80万円
  • 補助額:80万円 × 1/2 = 40万円 → 上限30万円を超えるため補助額は30万円
  • 自己負担額:80万円 - 30万円 = 50万円(別途、消費税相当額の負担が生じます)

計算例2:車両改造費25万5,000円(税抜)のみを実施する場合

  • 補助対象経費:25万5,000円
  • 補助額:25万5,000円 × 1/2 = 12万7,500円 → 1,000円未満切り捨てで補助額は12万7,000円
  • 自己負担額:25万5,000円 - 12万7,000円 = 12万8,000円(別途、消費税相当額の負担が生じます)

加えて、補助金は後払いです。交付決定後に自ら発注・支払いを行い、実績報告と審査を経て金額が確定します。確定通知とともに送付される請求書を提出してから、入金までの目安は3週間とされています。車両代金と改造費の全額を、いったん自社の資金で立て替えられるかどうかが、申請を検討する段階での判断材料になります。

対象経費と対象外経費の線引き

車両購入費は単独では申請できない

対象経費は車両改造費・設備導入費・車両購入費の3区分ですが、車両購入費には「ただし、車両改造費または設備導入費を伴うこと」という条件が付いています。すでに調理設備が架装された中古のキッチンカーを購入し、追加の改造も設備導入も行わない場合、車両購入費だけでは申請要件を満たしません。

また、車両改造費は「キッチンカー製作に必要な経費(外注費)」と定義されています。ガス・電気・水道設置、販売用カウンター、車両塗装(ラッピング)などが例示されています。

設備導入費は「汎用性がないもの」に限られる

設備導入費は、コンロ、シンク、冷蔵庫、給水用タンク、蓄電池など、キッチンカー内で使用する設備の購入・設置に係る経費が対象です。ただし「容易に車外に持ちだし使用できないなど、汎用性がないものに限る」という注記があります。持ち運びできる卓上機器や、車外でも同様に使える汎用品は、この条件で判断が分かれる部分です。購入前に商工政策課へ確認しておくことで、実績報告の段階で対象外と判断されるリスクを避けられます。

対象外となる主な経費

  • リース、レンタル費用
  • 営業許可等手続きに関する費用
  • オークション、フリマアプリなどを介した個人間売買によるもの
  • 自社内部の取引によるもの
  • 申請者自身の製品、サービス等による経費
  • 効果や作業内容が不明確なもの
  • 消費税及び地方消費税相当額
  • 振込手数料
  • 国や地方公共団体等が実施する他の助成制度と重複する経費
  • その他公序良俗に反する等、市長が適当でないと認める経費

中古のキッチンカーや厨房設備を個人からフリマアプリやオークションで購入するケースは、費用を抑える手段として選ばれやすい一方、明確に対象外とされています。また、対象経費の妥当性を証明できるよう見積書を取得することが求められており、できるだけ相見積りをとるよう申請の手引きに記載されています。

支払い方法にも制限がある(法定通貨・リボ払い・完済要件)

本制度は、何を買うかだけでなく、どう支払うかについても申請の手引きで条件が定められています。支払い方法を誤ると、経費そのものは対象でも補助を受けられなくなります。

  • 支払いは必ず申請する事業者の名義(法人は法人名義)で行うこと
  • 決済は法定通貨に限る。小切手・手形・仮想通貨での決済、クーポン・特定ポイント(クレジットカード会社等からの付与)・金券・商品券(プレミアム付き商品券を含む)の利用は認められない
  • 原則、口座振込により支払いを行うこと
  • やむを得ずクレジットカード払いによる場合でも、リボルビング払いは認められない
  • クレジットカード払いやローン払いを利用する場合は、事業完了期限(最長で令和9年2月28日)までに全額が口座から引き落とされたもの(完済されたもの)が対象

特に注意が必要なのが最後の完済要件です。数十万円の車両代金を長期のオートローンやカード分割で支払う計画にすると、事業完了期限までに完済できず、補助対象として認められない可能性があります。ローンを利用する場合は、支払回数と最終引き落とし日を令和9年2月28日までに収める設計が必要です。また、補助金の振込先も申請者名義の口座(法人は法人または法人代表者名義、個人は申請者本人名義)に限られています。

出典:久留米市「久留米市キッチンカー導入事業費補助金 申請の手引き」4〜5ページ・10ページ

申請手順と必要書類

事前相談は商工政策課と久留米市保健所の2か所

申請前に久留米市商工政策課への相談を行うことが求められています。あわせて、久留米市保健所へ整備内容を確認する必要があります。交付決定を受けた後であっても、久留米市保健所の営業許可が出ない場合は補助対象になりません。改造の仕様が営業許可の要件を満たすかどうかを、発注前に保健所で確認しておく必要があるのはこのためです。

なお、営業許可証の写しは実績報告時の提出書類に含まれており、申請から交付まで3週間程度かかるとされています。改造完了から実績報告までの間に、この期間を確保しておく必要があります。

jGrants電子申請と郵送・持参の違い

交付申請は、補助金申請システムjGrantsによるオンライン申請か、紙媒体を郵送・窓口持参する方法のいずれかで行います。

jGrantsを利用するには「gBizIDプライム」のアカウントが必要です。gBizIDは申請から取得までに2〜3週間を要すると久留米市の公式ページに記載されているため、電子申請を選ぶ場合はアカウント取得を最初に着手する工程として扱う必要があります。

電子申請の場合に作成が不要な様式については、公式ページでは「第1号・第2号様式の提出は必要ありません」と案内されている一方、申請の手引きの提出書類一覧では第1号様式(補助金等交付申請書)・第2号様式(事業計画書)・第5号様式(誓約書)に「電子申請時は不要」と付記されています。どの様式を用意すべきかは、申請方法を決めた時点で商工政策課に確認するのが確実です。

郵送する場合は、差出人住所・氏名を封筒裏面に記載し、簡易書留・レターパック等の追跡できる方法で、〒830-8520 久留米市城南町15-3 久留米市役所 商工政策課 宛てに送付します。令和8年12月28日(月曜)当日消印有効です。

交付申請時の提出書類

書類様式・備考
補助金等交付申請書第1号様式(電子申請時は不要)
事業計画書第2号様式(電子申請時は不要)
事業収支計画書第3号様式
役員等調書及び照会承諾書第4号様式
誓約書第5号様式(電子申請時は不要)
経費算出の根拠が確認できる資料見積書、カタログ・パンフレット等
市税の滞納なし証明書の写し発行から3か月以内のもの
登記事項証明書の写し法人のみ/発行から3か月以内のもの
直近の確定申告書の写し個人のみ/開業して間もない場合は「開業届の写し」

各様式は久留米市の公式ページからダウンロードできます。提出された申請書類は返却されないため、控えを保管しておく必要があります。申請順に審査が行われ、必要に応じて申請内容の聞き取りや追加資料の提出を求められることがあります。

令和8年12月28日から逆算する準備スケジュール

本制度では、交付決定より前に契約・発注・納品を行った事業は対象外です。そのため、申請前の準備期間と、交付決定後の実施期間を分けて計画する必要があります。公式に日数が示されている工程は次のとおりです。

工程公式に示されている所要期間・期限
gBizIDプライムの取得(jGrants利用時)申請から取得まで2〜3週間
商工政策課・久留米市保健所への事前相談申請前に実施(日数の記載なし)
見積書の取得相見積りの取得が推奨(日数の記載なし)
市税の滞納なし証明書の取得発行から3か月以内のものを提出
交付申請令和8年12月28日(月曜)まで/当日消印有効。予算上限到達で早期終了
交付・不交付決定通知受付後3週間〜1か月を目途に郵送
事業実施(契約締結・発注等)交付決定通知日以降。実施期間は最長で令和9年2月28日まで
久留米市保健所の営業許可申請後3週間程度
実績報告実施期間完了日の翌日から1か月を経過した日、または令和9年3月31日のいずれか早い日
補助金の入金請求書提出後3週間を目安

この表からわかるのは、交付決定後に確保できる実施期間が申請時期によって大きく変わるという点です。たとえば10月上旬に申請すれば、交付決定は10月下旬〜11月上旬ごろと見込まれ、令和9年2月28日まで約4か月の実施期間を確保できます。一方、12月下旬の締切間際に申請すると、交付決定後の実施期間は1か月半程度まで縮みます。車両の改造は外注工事であり、保健所の営業許可取得にも申請後3週間程度を要することを踏まえると、改造業者の工期と許可取得の時間を先に確認したうえで申請時期を決める順序になります。

なお、上記に記載のない工程(改造業者の工期、車両の納期、市税証明書の発行に要する日数など)は公式資料に定めがないため、事業者ごとに個別に確認する必要があります。

交付決定後に必要な手続きと5年間の管理義務

補助金は交付決定を受けて終わりではありません。実施期間中の変更手続きと、事業完了後の管理義務が定められています。

変更承認申請が必要になる場合

次のいずれかに該当する場合は、久留米市に変更申請をして承認を得る必要があります。該当する場合は商工政策課へ至急連絡するよう申請の手引きに記載されています。

  • 事業を一時停止し、中止し、または廃止する場合
  • 事業の内容または目的を変更する場合
  • 事業の予定期間を延長する場合
  • 交付を受けようとする補助金等の額が増加、または10%以上減少するとき
  • 事業により取得し、または効用が増加した財産を、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸付け、または担保に供する場合

見積り時点より安く発注できた場合でも、補助金額が10%以上減少するときは変更承認申請の対象です。相見積りで金額が下がったケースはこの条件に当てはまりやすいため、発注が確定した段階で確認しておく工程になります。

実績報告時の提出書類

  • 実績報告書(第8号様式)/電子申請時は不要
  • 成果報告書(第9号様式)/電子申請時は不要
  • 収支決算書(第10号様式)
  • 支出した経費の事実を証明する書類(領収書、口座振込記録等)。経費の内訳が記載された請求書・納品書等もあわせて提出。「〇〇一式」と記載がある場合は内訳がわかる資料が必要
  • 導入したキッチンカーの写真(補助対象の改造や設備が確認できるもの、ナンバーが確認できるもの)
  • 自動車検査証の写し(記録事項の写しを含む)
  • 久留米市保健所の営業許可証の写し

領収書は市が確認後に写しを取り、原本が返却される運用のため、原本の提出が必要です。実績報告書類の審査後に補助金額が確定し、確定通知とともに送付される請求書を提出してから3週間を目安に入金されます。

取得財産の管理義務と交付決定の取消

補助事業で取得した財産は、補助事業の完了の日の属する年度終了後5年間、善良な管理者の注意をもって管理し、補助金交付の目的に従って効率的に運用しなければならず、処分・転売等はできません。補助対象事業に係るすべての書類等の情報も、同じく5年間保管し、閲覧・提出に協力する義務があります。対象者要件に「3年以上当該キッチンカーによる営業を継続する意思があること」が含まれているのとあわせて、短期間での売却を前提とした導入計画には適さない制度です。

また、交付決定後に交付要件に該当しない事実や申請書類の不正、その他交付要件を満たさないことが発覚した場合は、補助金の交付決定が取り消され、久留米市に補助金を返還することになります。必要に応じて書類の追加提出や説明を求められるほか、現地確認等が行われる場合があります。

他制度との併用可否と、久留米市の関連する支援制度

申請の手引きでは、「国や地方公共団体が実施する他の制度と重複する場合」は対象外の事業例として挙げられており、対象外経費にも「国や地方公共団体等が実施する他の助成制度と重複する経費」が含まれています。例示されているのは、小規模事業者持続化補助金(国)の交付を受ける予定の事業です。同じ経費に対して複数の補助金を受けることはできません。

久留米市が公表している「令和8年度 主な中小企業支援施策の一覧」(令和8年4月30日版)には、キッチンカーでの開業を検討する事業者に関連しうる市の制度として次のものが掲載されています。適用の可否や経費の重複については、それぞれの窓口への確認が必要です。

制度名内容問い合わせ先
地域商業等活性化出店促進事業費補助金(市)ミニスーパーや飲食店など、多数の人を集客する業種で、補助対象エリアに新規出店する事業者を支援。補助率1/2・上限50〜100万円久留米市商工政策課(0942-30-9133)
中小企業経営改善支援事業(専門家派遣・市)経営改善、売上回復、補助金の活用などの相談に対して、内容に応じた専門家を派遣久留米商工会議所 経営支援課(0942-33-0213)
久留米市中小企業融資制度(市)市内中小企業者向けの各種融資メニュー。相談は各金融機関の窓口久留米市商工政策課(0942-30-9133)

本補助金が後払いであることを踏まえると、車両代金と改造費を交付決定後に立て替える必要があります。融資制度の相談を並行して進めるかどうかは、立替可能な自己資金の額によって判断が変わります。

まとめ

久留米市キッチンカー導入事業費補助金(令和8年度)は、令和8年12月28日まで受付が行われていますが、予算の上限に達した時点で終了します。申請を検討する際に確認すべき点は次のとおりです。

  • 対象者の9要件をすべて満たすか。特に車検証の「使用の本拠の位置」と「所有者」欄、旧制度(久留米市販路開拓促進事業費補助金のキッチンカー導入事業)の利用実績の有無
  • 事業内容が対象外の6類型(既存車両の修繕・更新、調理を伴わない移動販売、届出のみの営業、配食主体、他制度との重複、交付決定前の契約・納品)に当たらないか
  • 車両購入費のみでの申請になっていないか(車両改造費または設備導入費を伴う必要があります)
  • 補助額は税抜の対象経費に2分の1を乗じ、1,000円未満を切り捨てた額(上限30万円)になること
  • 支払いが法定通貨・申請者名義・原則口座振込で行えるか。ローンやクレジットカードを使う場合、令和9年2月28日までに完済できるか
  • 交付決定から令和9年2月28日までに、改造工事の完了・支払い・保健所の営業許可取得(申請後3週間程度)を終えられる申請時期か

申請にあたっては、まず久留米市商工政策課への事前相談と、久留米市保健所への整備内容の確認が求められています。最新の情報および各様式は、久留米市公式ページ「久留米市キッチンカー導入事業費補助金」「申請の手引き」(令和8年4月1日)で確認してください。本記事の内容は2026年8月9日時点の公表内容に基づいています。